国道442号(こくどう442ごう)は、大分県大分市から福岡県大川市に至る一般国道である。
概要
大分市大字上詰から豊後大野市朝地町梨小にかけての離合が難しい箇所がある以外はほぼ全体を通じて2車線の国道である。竹田市久住町から熊本県阿蘇郡南小国町にかけては久住高原・瀬の本高原が広がるドライブコースで、やまなみハイウェイ先で黒川温泉を通過する。
大分県と福岡県の県境を通る竹原峠が狭隘であったが、竹原峠道路が開通して後は短時間で県境を通過することが可能となった。八女市以降は筑後平野の広がる横断コースで九州自動車道・八女ICや国道209号との相互連絡も兼ねて重要な幹線道路として機能している。
路線データ
一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
歴史
- 当時の大分県道22号大分竹田線、大分県道・熊本県道10号竹田小国線、福岡県道・大分県道・熊本県道3号八女小国線、福岡県道24号八女大川線の合計4路線が国道に昇格・認定されて現在に至る。なお、八女小国線に関しては、廃止ではなく、番号を115号に変更して重複の扱いとなり、福岡県八女市の日向神ダムの北側約7 km区間が単独の一般県道として残された。
路線状況
別名
- 竹原峠道路
- 八女市忠見:八女市山内 - 八女市井延の区間で、忠見地区の中心部を迂回する。路線バスは旧道を通る。
- ぐるっとくじゅう周遊道路
- 大分県が制定した、九重連山観光の循環道路の愛称。熊本県阿蘇郡南小国町瀬の本 - 大分県竹田市久住町大字久住の区間が指定されている。
- 北滝ロマン道路
- 国道442号のうち、大分県竹田市久住町久住 - 白丹の区間(延長7 km)は北滝ロマン街道(きたたきロマンかいどう)とよばれる[4]。これは、北原白秋の出生地柳川市に隣接する大川市と滝廉太郎が幼少期を過ごした竹田市を通ることから、二人の頭文字をとって名付けられた愛称である。1987年(昭和62年)8月10日に、旧建設省と「道の日」実行委員会により制定された「日本の道100選」に選定されている。17世紀初頭に領主であった加藤清正によって開設された小国往還(おぐにおうかん)から継承された道で、沿道の老松並木や里程を表す石灯籠は当時の名残である。阿蘇山を眺望する久住高原の情景は、歌人である北原白秋や与謝野晶子の歌にも詠まれており、高原の美しい自然のなかを走る道路として親しまれている。
バイパス
- 大分県
- 大分市大字市 - 大字廻栖野(めぐすの):重複経路となっている。
- 久住バイパス:竹田市久住町の中心部を迂回するバイパス。幅員狭小区間の解消と久住高原周辺地域へのアクセス向上を目的とし、事業延長2,050 m、歩道付き2車線、2009年度(平成21年度)完成。
- 熊本県
- 福岡県
- 3路線はいずれも八女市から大川市までを結ぶバイパス道路。総延長17.4 km。この区間に並行する旧道は整備された完成2車線であるが、交通量と市街地を縦断することから、完成4車線のバイパスが計画された。鹿児島本線との交差も旧道は立体交差ながらも360度のループを2回通らなければならない。バイパス区間は暫定2車線(納楚東交差点 - 大島交差点は完成2車線)で整備されている区間がある。八女ICの連絡路も八女筑後バイパスの支線として整備。バイパスの開通に伴い、並行する旧道は福岡県道795号湯辺田八女線・福岡県道96号八女瀬高線・福岡県道793号柳瀬筑後線・福岡県道706号筑後城島線に変更されている[8]。
重複区間
- 国道210号(大分県大分市新町・大道入口交差点(起点) - 大分市羽屋)
- 国道57号(大分県竹田市会々・会々七里交差点 - 竹田市会々・会々平交差点)
- 国道387号(熊本県阿蘇郡小国町大字宮原 - 大分県日田市中津江村栃野・栃野交差点)
道路施設
橋梁
- 大分県
- 羽屋陸橋(久大本線、大分市、国道210号重複区間内)
- 明磧橋:全長187 m、1978年(昭和53年)竣工(大分川、大分市)
- 濁淵大橋(濁淵川、竹田市)
- かがみ橋(濁淵川、竹田市)
- 熊本県
- 室原橋(手水野川、阿蘇郡小国町 - 大分県日田市、国道387号重複区間内)
- 福岡県
- 谷野虹夢橋(八女市)
- 出逢橋(八女市)
- 鶴の向橋(八女市)
- さくら橋(八女市)
- 木屋橋(矢部川、八女市)
- 山内橋(星野川、八女市)
- 中島橋(山ノ井川、八女市)
- 羽犬塚陸橋(鹿児島本線、筑後市)
- 高田橋(大川市)
- 年塚橋(大川市)
トンネル
起点から
- 大分県
- 大道トンネル:延長309 m、1969年(昭和44年)竣工、大分市(国道210号重複区間)
- 笹無田隧道:延長105 m、1961年(昭和35年)竣工、竹田市
- 新笹無田トンネル(人道):延長137 m、1974年(昭和49年)竣工、竹田市
- 七里隧道:延長53 m、1968年(昭和43年)竣工、竹田市
- 七里人道トンネル(人道):延長71 m、2002年(平成14年)竣工、竹田市
- 熊本県
- 奥黒川トンネル:2012年(平成24年)竣工、阿蘇郡南小国町
- 黒川トンネル:延長137 m、1985年(昭和60年)竣工、阿蘇郡南小国町
- 波居原トンネル:延長47 m、阿蘇郡南小国町
- 石尾トンネル:延長105 m、1990年(平成2年)竣工、阿蘇郡小国町(国道387号重複区間)
- 杉ノ平トンネル:延長300 m、1994年(平成6年)竣工、阿蘇郡小国町(国道387号重複区間)
- 室原トンネル:延長91 m、1996年(平成8年)竣工、阿蘇郡小国町(国道387号重複区間)
- 大分県
- 荒瀬トンネル:延長69 m、1965年(昭和40年)竣工、日田市(国道387号重複区間)
- 栃原トンネル:延長73 m、1965年(昭和40年)竣工、日田市
- 間地トンネル:延長155 m、2013年(平成25年)竣工、日田市
- 竹原峠(たかはらとうげ)トンネル:延長1,422 m、2005年(平成17年)竣工、大分県日田市 - 福岡県八女市
- 福岡県
- 黒岩隧道:延長370 m、1957年(昭和32年)竣工、八女市
- 松瀬向隧道:延長71 m、1958年(昭和33年)竣工、八女市
- 山中隧道:延長77 m、1958年(昭和33年)竣工、八女市
- 竹谷隧道:延長51 m、1958年(昭和33年)竣工、八女市
- 長野隧道:延長41 m、1889年(明治22年)竣工、八女市
道の駅
地理
阿蘇くじゅう国立公園の北東部に位置する九重連山の南麓、標高600 - 1,000 mの自然の中を東西に走り抜ける。久住高原付近では、春はお花畑や緑の草原に、夏はレジャー、秋は紅葉と四季折々に表情が変化する情景を見ることができ、阿蘇山を背景に3,800 haにもおよぶ放牧牛の牧場が広がる。
通過する自治体
交差する道路
交差する鉄道
沿線
峠
- 大分県
- 竹原峠(たかはらとうげ):日田市 - 福岡県八女市
ギャラリー
脚注
注釈
出典
参考文献
関連項目
外部リンク
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「中央通り」、「武家屋敷通り」は複数あるため所在地を表記 |
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1 - 100 (1 - 57号は旧一級国道。59 - 100号は欠番) |
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101 - 200 (旧二級国道、109 - 111号は廃止・欠番) |
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201 - 300 (201 - 271号は旧二級国道、214 - 216号は廃止・欠番) |
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