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国道201号(こくどう201ごう)は、福岡県福岡市東区から京都郡苅田町に至る一般国道である。
概要
福岡県内を東西に延びる国道で、福岡市・飯塚市・田川市・行橋市などの県内の主要都市を通る。その多くが筑豊地方の内陸部を通るため八木山峠、烏尾峠、仲哀峠などの峠道を越える区間がある。筑豊と他地域を結ぶ路線であるため、山間部の区間が多いにもかかわらず交通量は多く、大型車の通行も非常に多い。なお冬場は積雪による路面凍結などでチェーン規制などの規制が出る場合もあり、特に峠の区間では注意が必要である。筑豊烏尾峠に新道トンネルが完成し、2009年(平成21年)3月22日より供用されたことにより、バイパスとトンネルにより峠越えをせずとも全線走破できるようになった。
路線データ
一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1] に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
歴史
現行の道路法(昭和27年法律第180号)に基づく二級国道として1953年(昭和28年)に初回指定された路線のひとつである。国道指定当初から「福岡行橋線」の路線名が付与され、道路改良による小変更以外の大幅な経路変更は長年なされなかったが、1993年(平成5年)に終点で接続する国道10号の現道が行橋バイパスとなることに伴い、旧道にあたる区間の一部を国道201号として延伸することで終点位置の所属自治体が行橋市から京都郡苅田町となった[4]。
年表
路線状況
起点(福岡県福岡市東区松島)2010年2月22日
拡幅・バイパス区間
- 福岡東バイパス
- 八木山バイパス
- 糟屋郡篠栗町 - 飯塚市弁分のバイパス。八木山峠を越える13.3 kmの八木山バイパスは1985年(昭和60年)に日本道路公団の管理する一般有料道路として供用開始。2014年(平成26年)10月1日、八木山バイパスが償還期間満了に伴い無料化され、西日本高速道路(NEXCO西日本)から国土交通省に移管された[9]。無料化により交通量が増大し、交通事故発生時に片側1車線のために長時間の通行止めが発生するなどの問題が生じたため、2019年度(平成31年度)より全線にわたって4車線化事業を行うことになり[10]、2020年(令和2年)4月より工事を開始。篠栗IC - 筑穂IC間は2024年度(令和6年度)、筑穂IC - 穂波東IC間は2029年度(令和11年度)に完成予定である。篠栗IC - 筑穂IC間4車線化に伴って再有料化される予定である[11]。
- 飯塚庄内田川バイパス
- 飯塚市弁分 - 田川郡糸田町 - 田川市弓削田()(見立()入口交差点)のバイパス。烏尾峠を越える9.7 kmの飯塚庄内田川バイパスは2003年(平成15年)から順次供用され、2009年(平成21年)の筑豊烏尾トンネル完成により全線開通した。これにより、福岡市方面から田川市方面までバイパスが直通し、特に降雨や降雪による峠道の通行止めの恐れが減少した。八木山バイパスの起点および飯塚庄内田川バイパスの終点では国道201号現道に接続しており、旧道も国道認定を受けている。
- 田川バイパス
- 田川市弓削田 - 田川郡香春町のバイパス道路(延長8.7 km)。高度成長期の増大する交通需要に対応するため、田川市街(後藤寺地区・伊田地区)へ集中する通過交通の分散を目的として1967年度(昭和42年度)に事業化され、1979年度(昭和54年度)に全区間(見立入口交差点 - 岩原口()交差点間)での4車線供用を開始した[12]。現在、旧道の区間[注釈 5][13] は国道201号の指定から外れており、国道322号および福岡県道95号添田赤池線となっている。
- 香春拡幅
- 仲哀改良・仲哀拡幅
- 田川郡香春町と京都郡みやこ町の境界にある新仲哀トンネルの改良事業区間(延長2.2 km)[15]。新仲哀隧道[注釈 6] の老朽化や、交通の要所でありながらトンネル内に歩道がなく事故が多発していたこと、迂回路が近隣にないことを受けて1990年(平成2年)度に事業化。2007年(平成19年)3月4日に歩道付きの新たな「新仲哀トンネル」が供用開始した。同時にそれまで供用されていた新仲哀隧道は閉鎖となったが、その後の調査によると補修・補強を行うことで再利用可能なことが確認された[16]。仲哀峠区間は改良整備はされたものの、供用車線数は依然2車線のままであり、4車線化については未事業化区間として残されていたことから、仲哀峠を含む香春町 - 行橋市の未事業化区間について、拡幅およびバイパス建設等を行うための計画段階評価の手続きが2019年(令和元年)9月11日に行われ、仲哀峠区間については、現在閉鎖中である新仲哀隧道(2代目トンネル)の補修・補強を行って再利用することで4車線化する方針となった[16]。その後2022年度(令和4年度)に仲哀拡幅として事業化された[17][18][注釈 7]。
- 香春 - 行橋
- 仲哀拡幅から下記の行橋インター関連までの区間は、計画段階評価が2019年(令和元年)から2021年(令和3年)までに国土交通省社会資本整備委員会道路分科会九州地方小委員会において整備方針が審議された結果、現道の南側に往復4車線で別線整備する案が採用され[19]、2022年(令和4年)に事業化に向けた環境影響評価調査が実施されている[20]。
- 行橋インター関連
道路施設
橋梁
起点から
- 新飯塚橋(遠賀川、飯塚市)
- 見立橋(泌川、田川市)
- 川宮西大橋(中元寺川、田川市)
- 東大橋(彦山川、田川市)
- 糸飛大橋(御祓川、田川市 - 田川郡香春町)
- 黒田橋(長狭川、京都郡みやこ町)
- 亀川橋(長狭川、行橋市)
- 津の熊橋(長狭川、行橋市)
- 京橋(行橋市)
- 新小波瀬橋(小波瀬川、行橋市 - 京都郡苅田町)
トンネル
起点から
- 筑穂トンネル:延長969 m、1984年(昭和59年)竣工、飯塚市(八木山バイパス)
- 九郎原トンネル:延長505 m、1984年(昭和59年)竣工、飯塚市(八木山バイパス)
- 筑豊烏尾トンネル:延長1,544 m、2009年(平成21年)竣工、飯塚市 - 田川市(飯塚庄内田川バイパス)
- 新仲哀トンネル :延長1,365 m、2007年(平成19年)竣工、田川郡香春町 - 京都郡みやこ町
道の駅
事前通行規制区間
各峠では雨量により次の交通規制が行われる。
地点 |
区間 |
距離 |
規制内容
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八木山峠 |
福岡県糟屋郡篠栗町二瀬川 - 飯塚市大字八木山字本村 |
3.3 km |
連続雨量が200 mmに達した場合 通行止
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福岡県飯塚市大字八木山字重原 - 飯塚市大字八木山蓮台寺字巡出 |
2.4 km
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烏尾峠 |
福岡県飯塚市庄内町仁保字長谷 - 田川郡糸田町和田 |
2.7 km
|
地理
通過する自治体
交差する道路
交差する鉄道
沿線
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福岡市・糟屋郡
八木山峠手前の旧道・篠栗町南蔵院付近
東区南部の松島交差点が起点で、同交差点から東進する。起点から福岡ICまでは都市高速4号線の下を通り、粕屋町の北側を抜けていく。福岡インターチェンジを通り九州自動車道と福岡県道35号筑紫野古賀線をくぐりぬけ篠栗町に入り、篠栗町中心部の北側を経て八木山バイパスと旧道との分岐点を通る。
旧道はバイパスとの分岐点から先は4車線から2車線となる。篠栗四国八十八箇所の1番霊場である南蔵院を過ぎ、八木山峠に入ると急勾配と急カーブが連続する。バイパスは八木山峠の南側を通る。
飯塚市
旧道は八木山峠を登る途中で飯塚市に入り、八木山集落を抜けて峠道を下り飯塚市街地に入る。新飯塚橋で遠賀川を越え、筑豊緑地を通り烏尾峠の途中で糸田町に入る。
八木山バイパスの終点は飯塚市街地の南側にあるバイパス入口交差点で、そのまま直進すると飯塚庄内田川バイパスに入る。烏尾峠の南側の筑豊烏尾トンネル内に飯塚市と糸田町の境界がある。
田川市・田川郡
旧道は糸田町に入り烏尾峠を下る。飯塚庄内田川バイパスは筑豊烏尾トンネル内で糸田町に入り峠の南側を直進する。糸田町の南西部にある交差点で旧道とバイパスが合流し、そのすぐ先で田川市に入る。
田川市内からは4車線となり、田川市域北側と香春町中心部を抜け、岩原口交差点を右折して東進する。岩原口交差点からは再び2車線となる。道の駅香春の先の新仲哀トンネル内に香春町とみやこ町の町境がある。
京都郡・行橋市
新仲哀トンネルを抜けてみやこ町に入る。みやこ町の中心部を通り行橋市に入る。東九州自動車道の行橋インターチェンジを通り、行橋市北端部の行事交差点で左折して北進し、苅田町に入り約400 mほど進んだ場所にある二崎交差点が終点となる。
脚注
注釈
- ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
- ^ 2006年3月26日、飯塚市・嘉穂郡頴田町・嘉穂郡庄内町・嘉穂郡筑穂町嘉穂郡穂波町が合併して、新飯塚市発足。
- ^ a b c d e f g 2022年3月31日現在
- ^ 1954年10月10日に行橋町ほか8村が合併して行橋市発足。
- ^ 見立入口交差点 - 角銅原() - 後藤寺本町 - 平松三角公園 - 田川市役所 - 伊田大橋 - 鉄砲町 - 糸飛口 - 一本松 - 清瀬橋 - 御殿橋北 - 唐子橋 - 岩原口交差点の区間。
- ^ 「新仲哀隧道」は仲哀峠を貫くトンネルとしては2代目にあたる。七曲峠を登った先にある「仲哀隧道(閉鎖中)」が初代であり、現在供用中の「新仲哀トンネル」は3代目である。
- ^ 国道322号の金辺峠区間も同様の手法で4車線化が行われた。
- ^ 間接接続
- ^ a b 立体交差するが、直接接続はしていない
- ^ 東行は合流のみ
出典
参考文献
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
国道201号に関連するカテゴリがあります。
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通過市区町村 |
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主要交差点 |
三萩野 - 城野 - 二崎 - 辻垣 - 徳永 - 山田 - 伊藤田IC - 佐野 - 山下 - 法鏡寺 - 岩崎 - 日出インター入口 - 堀 - 九州横断道路入口 - 中春日 - 大道入口 - 府内大橋北 - 宮崎 - 大分南バイパス入口 - 久原 - 日当三差路 - 野津町明治橋 - 番匠 - 曽立 - 昭和町 - 中須 - 新生町 - お倉ヶ浜 - 原口 - 江平五差路 - 橘通3丁目 - 県病院前 - 赤谷 - 松之元 - 中町 - 大岩田 - 牧之原 - 国分敷根 - 国道223入口 - 加治木団地入口 - 中央公民館前 - 照国神社前
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バイパス |
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道路名・愛称 | |
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道の駅 | |
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主要構造物 |
新山国大橋 - 瀬社橋 - 府内大橋 - 白滝橋 - 中ノ谷トンネル - 番匠大橋 - はゆまトンネル - 祝子大橋 - 延岡大橋 - 五十鈴大橋 - 美々津大橋 - 高鍋大橋 - 日向大橋 - 宮崎大橋 - 花見橋 - 高岡トンネル - 沖水橋 - 網掛橋
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自然要衝 | |
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旧道 | |
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関連項目 | |
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1 - 100 (1 - 57号は旧一級国道。59 - 100号は欠番) |
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101 - 200 (旧二級国道、109 - 111号は廃止・欠番) |
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201 - 300 (201 - 271号は旧二級国道、214 - 216号は廃止・欠番) |
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