国道381号(こくどう381ごう)は、高知県須崎市から愛媛県宇和島市に至る一般国道である。
概要
高知県高岡郡四万十町の古市町交差点から国道56号より分岐し単独区間となり、 愛媛県北宇和郡鬼北町の永野市交差点で国道320号と合流する。北宇和郡松野町に道幅の狭い区間が残存しているが、おおむね片側1車線が確保された路線である。
路線データ
一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
歴史
路線状況
バイパス
- 半家バイパス
- 松野東バイパス
- 松野東(まつのひがし)バイパスは、北宇和郡松野町大字吉野に建設されたバイパス道路である。2012年(平成24年)9月19日[4]に全線で供用を開始した。
- 愛媛県南予地方の高知県境近くに位置する。吉野生地区の中心である吉野[5]の人家連担地区は道幅が狭く、1940年(昭和15年)に建設された幅員4.4 mの吉野橋は車両の離合が不可能になっていた。沿線では交通事故が多発し、歩行者の安全確保のためにも道路改良が求められてきた[6]。当該区間は一次緊急輸送道路に指定されており、災害時の孤立を防止するための通行確保が求められた[6]。また、終点の宇和島市には四国西南部で唯一の三次医療施設である宇和島市立宇和島病院が立地していることから、愛媛県のみならず県境を越えて高知県からの救急搬送のためのアクセス向上も求められた[6]。このため、愛媛県によってバイパス道路を建設することとなった。
- バイパスの主な構造物は、延長353 mのトンネルと広見川をまたぐ延長118 mの橋梁、JR四国予土線の跨線橋からなる。2001年(平成13年)度から事業着手し、2009年(平成21年)12月22日[7]に橋梁を含む西側370 mの供用[8]を開始していた。
- バイパスデータ
-
重複区間
- 国道56号(高知県須崎市下分甲・起点 - 高岡郡四万十町古市町・四万十町古市町交差点)
- 国道439号(高知県高岡郡四万十町大正)
- 国道441号(高知県四万十市西土佐江川崎 - 愛媛県北宇和郡鬼北町大字出目)
- 国道320号(愛媛県北宇和郡鬼北町大字永野市・永野市交差点 - 宇和島市・終点)
道路施設
橋梁
- 新荘川橋(新荘川、須崎市、国道56号重複区間内)
- 駄馬崎橋(高岡郡四万十町)
- 川平橋(四万十川、高岡郡四万十町)
- 半家橋(四万十川、四万十市)
トンネル
- 高知県
- 角谷トンネル:延長420 m、1967年(昭和42年)竣工、須崎市(国道56号重複区間内)
- 久保宇津トンネル:延長167 m、1967年(昭和42年)竣工、須崎市(国道56号重複区間内)
- 安和トンネル:延長245 m、1967年(昭和42年)竣工、須崎市(国道56号重複区間内)
- 焼坂トンネル:延長966 m、1969年(昭和44年)竣工、須崎市 - 高岡郡中土佐町(国道56号重複区間内)
- 久礼トンネル:延長75 m、1968年(昭和43年)竣工、高岡郡中土佐町(国道56号重複区間内)
- 久礼坂第一トンネル:延長78 m、1970年(昭和45年)竣工、高岡郡中土佐町(国道56号重複区間内)
- 久礼坂第二トンネル:延長82 m、1970年(昭和45年)竣工、高岡郡中土佐町(国道56号重複区間内)
- 久礼坂第三トンネル:延長184 m、1970年(昭和45年)竣工、高岡郡中土佐町(国道56号重複区間内)
- 久礼坂第四トンネル:延長208 m、1970年(昭和45年)竣工、高岡郡中土佐町(国道56号重複区間内)
- 窪川トンネル:延長280 m、1977年(昭和52年)竣工、高岡郡四万十町(国道56号重複区間内)
- 広瀬トンネル:延長137 m、1977年(昭和52年)竣工、高岡郡四万十町
- 田野々トンネル:延長178 m、1993年(平成5年)竣工、高岡郡四万十町
- 浦越トンネル:延長565 m、1991年(平成3年)竣工、高岡郡四万十町
- 津賀トンネル:延長70 m、1981年(昭和56年)竣工、高岡郡四万十町
- 三島トンネル:延長249 m、1966年(昭和41年)竣工、高岡郡四万十町
- 十和トンネル:延長300 m、1985年(昭和60年)竣工、高岡郡四万十町
- 川平トンネル:延長598 m、1995年(平成7年)竣工、高岡郡四万十町)
- 四万十トンネル:延長981 m、2006年(平成18年)竣工、高岡郡四万十町 - 四万十市)
- 江川トンネル:延長647nbsp;m、2006年(平成18年)竣工、四万十市)
- 愛媛県
- 松野東トンネル:延長353 m、2011年(平成23年)竣工、北宇和郡松野町)
- 鮎返隧道:延長109.5 m、幅員6.0 m、1979年(昭和54年)竣工、宇和島市(国道320号重複区間内)
- 柿原トンネル:延長445 m、幅員6.5 m、1990年(平成2年)竣工、宇和島市(国道320号重複区間内)
- 丸穂トンネル:延長1,065 m、幅員6.5 m、1994年(平成6年)竣工、宇和島市(国道320号重複区間内)
- 天神トンネル:延長481 m、幅員6.5 m、1997年(平成9年)竣工、宇和島市(国道320号重複区間内)
道の駅
事前通行規制区間
1968年(昭和43年)12月に異常気象時における事前通行規制区間が定められた。
区間 |
延長 |
規制内容 |
時点
|
時間雨量 |
連続雨量
|
高知県四万十市西土佐長走 - 四万十市西土佐長走間 |
2.8 km |
50 mm以上 |
200 mm以上 |
平成22年度現在
|
地理
高知県内の土佐街道とよばれる高岡郡四万十町から四万十市西土佐江川崎にかけての約25 km区間では、県西部を流れる四万十川の中流域に沿っている。川沿いの国道からは「日本最後の清流」とも称される四万十川の清らかな大きく蛇行する流れと、沈下橋、周囲の山村風景とを合わせた日本の原風景とも形容される独特の景観が随所でみられる。単独区間は、ほぼJR四国予土線と並走する。
通過する自治体
交差する道路
交差する鉄道
沿線
峠
- 高知県
- 七子峠(高岡郡中土佐町 - 高岡郡四万十町、国道56号重複区間内)
- 広瀬峠(高岡郡四万十町)
- 屋敷峠(高岡郡四万十町)
- 四手峠(高岡郡四万十町)
脚注
注釈
出典
参考文献
関連項目
|
---|
1 - 100 (1 - 57号は旧一級国道。59 - 100号は欠番) |
---|
|
|
101 - 200 (旧二級国道、109 - 111号は廃止・欠番) |
---|
|
|
201 - 300 (201 - 271号は旧二級国道、214 - 216号は廃止・欠番) |
---|
|
|
|
|
|
|
|