国道313号(こくどう313ごう)は、広島県福山市から岡山県を経由して、鳥取県東伯郡北栄町に至る一般国道である。
概要
沿線に観光地が多いことからロマンチック街道313とも呼ばれ、観光振興の盛んな路線である。
路線データ
一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
歴史
1970年(昭和45年)に県道(主要地方道)から一般国道に昇格した路線であり、鳥取県道・岡山県道倉吉勝山線、鳥取県道・岡山県道倉吉江府線(鳥取県道・岡山県道7号江府中和用瀬線 → 国道482号の前身)の一部、岡山県道久世建部線(岡山県道30号落合建部線の前身)の一部、岡山県道高梁久米線(岡山県道411号垂水追分線の前身)の一部、岡山県道井原高梁線、広島県道・岡山県道福山井原線をもって成立。
年表
路線状況
通称
- 府中線 (広島県福山市入船町3丁目 - 福山市横尾町)
- 福山市の中心部で呼ばれる通称。かつて国道182号および国道314号と重複していた区間。元県道福山井原線。通称の由来は、府中市方面に通じていた旧街道の旧府中道に並行していることや、現在でも府中市方面に向かうバス路線となっていることから。
- 昭和通り (岡山県井原市井原町)
- 井原市の中心部で呼ばれる通称。井原市井原町の町内区間を指し、井原市都市計画道路3・5・3号昭和通り線に指定[6][7]され、途中には小田川を跨ぐ「昭和橋」がある。なお、通称の由来は、井原市が市道昭和通り線として整備したことから。
- 大通り〔高梁大通り〕 (岡山県高梁市)
- 高梁市の中心部で呼ばれる通称。国道180号との重複区間を指す。
- バイパス (岡山県真庭市蒜山下長田 - 鳥取県倉吉市関金町関金宿)
- バイパス / 高速 (鳥取県倉吉市 - 東伯郡北栄町)
バイパス
- 広島県
- 岡山県
- 高屋バイパス(井原市高屋町一丁目 - 井原市下出部(しもいずえ)町一丁目)
- 北房バイパス(真庭市下中津井 - 上水田)[8]
- 垂水バイパス(真庭市下方)
地域高規格道路
- 北条湯原道路(鳥取県東伯郡北栄町 - 岡山県真庭市)
- 北条倉吉道路(鳥取県東伯郡北栄町弓原 - 倉吉市和田)
- 倉吉道路(鳥取県倉吉市和田 - 小鴨) - 一部未供用
- 倉吉関金道路(鳥取県倉吉市関金町関金宿 - 倉吉市小鴨) - 未供用
- 犬挟峠道路(岡山県真庭市蒜山下長田 - 鳥取県倉吉市関金町関金宿)
- 八束・湯原間(岡山県真庭市蒜山下長田 - 禾津) - 一部未整備
重複区間
道路施設
主な橋梁
- 成羽橋 (岡山県高梁市)
- 落合橋 (岡山県高梁市)
- 北房大橋 (岡山県真庭市)
- 延長 161 m、幅員 7.3 m、中津井川に架橋[9]。
- 鹿田橋 (岡山県真庭市)
- 延長 113 m、幅員 10.5 m、備中川に架橋[9]。
- 久世大橋 (岡山県真庭市)
- 延長 160 m、幅員 12.0 m、旭川に架橋[9]。
- 神庭大橋 (岡山県真庭市)
- 延長 139 m、幅員 9.5 m、旭川に架橋[9]。
- 荒井橋 (岡山県真庭市)
- 延長 114 m、幅員 10.5 m、旭川に架橋[9]。
- 湯原温泉大橋 (岡山県真庭市)
- 延長 156 m、幅員 10.5 m、旭川に架橋[9]。
トンネル
- 芳井トンネル (岡山県井原市)
- 三沢トンネル (岡山県高梁市)
- 宮山トンネル (岡山県高梁市)
- 読み : みややまトンネル、延長 252 m[10]。
- 多和山トンネル (岡山県高梁市 - 真庭市)
- 湯原トンネル (岡山県真庭市)
- 新熊居トンネル (岡山県真庭市)
- 中和トンネル (岡山県真庭市)
- 犬挟トンネル (岡山県真庭市 - 鳥取県倉吉市)
- 湯の関トンネル (鳥取県倉吉市)
道の駅
並行する旧街道
備中松山城下を街道の中心とし、現在の広島県福山市や鳥取県倉吉市などにつながっていた旧備中往来(びっちゅうおうらい)と大部分が広域的には一致し、踏襲する形となっている。
旧街道の名称
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地域における名称・別名
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並行している地域
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府中道
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薮路
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広島県福山市中心部 - 福山市横尾町
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備中往来
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千田街道 / 神辺街道 (奈良津越え上方道)
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福山市中心部 - 福山市神辺町
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近世山陽道
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西国街道
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福山市横尾町 - 岡山県井原市井原町
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古代山陽道
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‐
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福山市神辺町下御領 - 井原市井原町
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東城往来
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雲州街道
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井原市井原町 - 井原市芳井町吉井
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備中往来
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成羽往来 / 八日市往来 / 笠岡往来
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井原市芳井町吉井 - 高梁市
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落合往来 / 作州街道 / 津山備中松山往来
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高梁市 - 真庭市落合垂水
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備前往来
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岡山道
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真庭市落合垂水 - 真庭市久世
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出雲街道
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‐
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真庭市久世 - 真庭市本郷
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大山道
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‐
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真庭市
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備中往来
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作州街道
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真庭市 - 鳥取県倉吉市
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異常気象時通行規制区間
雨量によって通行規制が実施される区間は、下記の表のとおり[15]。
区間
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延長
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雨量
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規制
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岡山県真庭市仲間
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3.40 km
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連続 100 mm
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通行注意
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時間 40 mm または連続 180 mm
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通行止
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岡山県真庭市柴原 - 見尾
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4.10 km
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連続 100 mm
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通行注意
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時間 40 mm または連続 180 mm
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通行止
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交通量
24時間交通量(台) 道路交通センサス
観測地点 |
平成22(2010)年度
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福山市千田町2丁目 |
22,247
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福山市三吉町2丁目 |
22,363
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福山市神辺町川南 |
124,20
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福山市神辺町上御領 |
1,3743
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(出典:「平成22年度道路交通センサス」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)
地理
通過する自治体
交差する道路
沿線
並行する鉄道
幻となった構想
現在の国道313号は、広島県福山市の国道2号を起点に北上し、福山市横尾町より旧山陽道(近世山陽道)に沿って岡山県井原市に入る。そして、井原市の中心部より旧東城往来(雲州街道)に沿う形で井原市芳井町に向かい、旧東城往来(雲州街道)と別れ、高梁市を目指すが、国道313号が国道に昇格される以前、国道のルート設定の段階以前において、現在のこのルートとは別のルートを国道として整備する構想が浮上していた。井原市の中心部を通さず、旧東城往来(雲州街道)と並行させないで、福山市と高梁市を短絡で結ぶというもので、福山市から一気に高梁市を目指すルート(旧備中往来〔中条道〕を踏襲)と、県境の井原市高屋町(現在の広島県道・岡山県道103号七曲井原線)から高梁市を目指すルートの二つが候補になっていて、いずれのルートも井原市芳井町で現在の国道313号と接続されることになっていた。しかし、このルート構想を実現させるためには、長大なトンネルの建設を必要とし、大規模事業になることと、井原市中心部が国道のルートから外れ、当時の旧井原市にとっては国道の恩恵が受けられないことで反対があり、現在のルートとなった[16]。
脚注
注釈
出典
参考文献
- 落合町史編集委員会『落合町史』 通史編、真庭郡落合町役場、2004年3月31日。
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
国道313号に関連するカテゴリがあります。
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1 - 100 (1 - 57号は旧一級国道。59 - 100号は欠番) |
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101 - 200 (旧二級国道、109 - 111号は廃止・欠番) |
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201 - 300 (201 - 271号は旧二級国道、214 - 216号は廃止・欠番) |
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