国道273号(こくどう273ごう)は、北海道帯広市から河東郡上士幌町を経由して、紋別市に至る一般国道である。
概要
帯広市から河東郡上士幌町までは国道241号、上川町の一部は、国道39号との重複区間である。
路線データ
一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
歴史
現行の道路法(昭和27年法律第180号)に基づく一般国道の路線として、1969年(昭和44年)12月4日政令第280号の公布によって第一次追加指定され、翌1970年(昭和45年)4月1日施行によって国道になった路線である。石狩国・十勝国・北見国の境界にある大雪山系の三国峠を越える道内屈指のダイナミックな国道路線は、1990年代初期まで三国峠を前後する区間に2車線幅あるダートを残していた。三国峠付近の道路は、松見大橋架橋などを含む線形改良と舗装化を伴う道路改良工事が行われ、1993年(平成5年)に全線通年通行化された。
年表
路線状況
冬季閉鎖区間はなく、通年通行することができる。道路は道幅が広く、急カーブも少ないため走りやすい。沿道は、キタキツネ、エゾシカ、エゾヒグマが生息する地域のため、動物の飛び出しに注意する必要がある。
別名
- 糠平国道
- 十勝総合振興局管内の単独区間の別名。上士幌 - 三国峠(三国トンネル)間の区間を指す。
- 上川国道
- 上川総合振興局管内の単独区間の別名。三国峠(三国トンネル) - 大雪湖(大雪ダム)間と、上川町日東 - 浮島峠(浮島トンネル)間の区間を指す。
- 渚滑国道
- オホーツク総合振興局管内の単独区間の別名。浮島峠(浮島トンネル) - 紋別市渚滑町7丁目・5丁目間の区間を指す。
重複区間
- 国道241号(帯広市西18条北1丁目・西17北1起点 - 河東郡上士幌町上士幌・上士幌15区交点)
- 国道39号(上川郡上川町層雲峡・大雪湖交点 - 上川郡上川町日東・上川町日東交点)
- 国道333号(上川郡上川町日東・上川町日東交点 - 上川郡上川町上越)
道路施設
主な橋梁
- 松見大橋(河東郡上士幌町)
- 三国峠の南側に位置する大雪山地の原生林の谷に架かるトラス橋。三国峠から見る橋桁の赤と原生林の緑のコントラストが映える風景は、絶景スポットで知られる。
- 糠平大橋(河東郡上士幌町)
- 糠平湖の南側、ダム堤体の正面に架かる橋。この橋と前後のトンネルが完成するまでは糠平ダム堤体の天端を通過していた。橋上からダム堤体を間近に望むことができる。
トンネル
新大函トンネルと銀河トンネルは国道39号との重複区間
- 鱒見トンネル(116 m)
- 泉翠峡トンネル(174 m)
- 龍門トンネル(288 m)
- ぬかびら湖畔トンネル(255 m)
- 不二川トンネル(482 m)
- 糠平トンネル(464 m)
- 三の沢トンネル(270 m)
- 三国トンネル(1,152.5 m)
- 樹海トンネル(685 m)
- 新大函トンネル(573 m)
- 銀河トンネル(3,388 m)
- 浮島トンネル(3,332.3 m)
道の駅
地理
大雪山系の原生林の中を走る国道からは、三国峠南側にある展望台より見渡す限りの原生林を眺望できる。道東(十勝)では牧草地、糠平湖付近は原生林の中の直線道路が続き、三国峠までシラカバ林の中を走る道路は、景観の美しい場所として知られる。三国峠以北の三国トンネルから大雪湖まで川沿いを下り、大きくゆったりとしたコーナーが連続する。カーブが連続するのは三国峠の前後区間のみで、その先は長い直線路でゆっくりと標高が上下に変化する。上士幌町三股から三国トンネルを挟んで、大雪湖で国道39号と合流するまでの間は、人家は一軒もなく大雪山の原生林が広がるだけで、上士幌町と上川町の国道39号交点までの間は、約110 km区間にわたりガソリンスタンドもない。
通過する自治体
交差する道路
十勝総合振興局
- 帯広市
- (国道241号との重複区間は省略)
- 河東郡上士幌町
- 上川総合振興局
- 上川郡上川町
- (国道39号との重複区間は省略)
オホーツク総合振興局
- 紋別郡滝上町
- 紋別市
沿線
主な峠
脚注
注釈
- ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
- ^ a b c d e f g 2022年3月31日現在
出典
参考文献
関連項目
外部リンク
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1 - 100 (1 - 57号は旧一級国道。59 - 100号は欠番) |
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101 - 200 (旧二級国道、109 - 111号は廃止・欠番) |
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201 - 300 (201 - 271号は旧二級国道、214 - 216号は廃止・欠番) |
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