国道434号(こくどう434ごう)は、山口県周南市から広島県三次市に至る一般国道である。
概要
山口県南東部の瀬戸内海に面する周南市を起点に、中国地方の山間部を縦断して山口・広島県境の松の木峠を越えて、広島県北部の三次市を終点とする延長約170 kmの一般国道の路線である。路線の多くの区間は、他の一般国道との重用区間になっており、実延長部分である単独区間は山口県周南市須々万本郷から広島県廿日市市飯山までと同県山県郡安芸太田町内のごく一部の区間であり、その延長は総延長の約3分の1ほどである。
周南市街地から国道315号と重複し、須々万地区の中心部を抜けて、菅野ダム(菅野湖)をわたった後にダムの堰堤上を再度わたって、錦川に沿って進む。岩国市錦町広瀬を抜けて、いったん国道187号と重なって今度は錦川の支流である宇佐川に沿って進む。雙津峡温泉・寂地峡を抜けて松の木峠を越えると広島県廿日市市飯山に至る。ここで国道186号と重複して同県安芸太田町加計に至る。旧加計町の中心市街地を単独区間として通過し,その東端で南から北上してきた国道433号と重複して終点の三次市に至る。
未整備区間も多いが、全線で普通車での通行は可能。周南市須金地区から岩国市錦町広瀬の間は平瀬ダムの建設に伴いバイパス(付替道路)が建設中である。
路線データ
一般国道の路線を指定する政令[2][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
歴史
路線状況
未改良の整備状態が悪い、いわゆる「酷道」とよばれる区間の多くは、国道433号との重複区間にあり、単独区間内では山口・広島県境の松の木峠の山口県側に限られる。松の木峠を境に、単独区間の広島県側は2車線の道路が続いている。一方、山口県側の狭隘道路ではアスファルト舗装の状態が荒れている箇所があったり、路肩も弱いため大型車通行規制がかけられている。
バイパス
重複区間
- 国道315号(山口県周南市辻町・三田川交差点(起点) - 周南市大字須々万本郷(すすまほんごう))
- 国道376号(山口県周南市大字須々万本郷)
- 国道187号(山口県岩国市錦町府谷 - 岩国市錦町中ノ瀬・出市交差点)
- 国道186号(広島県廿日市市飯山 - 山県郡安芸太田町大字加計・加計町山崎交差点)
- 国道488号(広島県廿日市市吉和 - 廿日市市吉和・吉和郵便局前交差点)
- 国道191号(広島県山県郡安芸太田町大字上殿・戸河内インター入口交差点 - 山県郡安芸太田町大字加計・加計町山崎交差点)
- 国道433号(広島県山県郡安芸太田町大字加計・加計郵便局前交差点 - 三次市三次町・巴橋東詰交差点(終点))
- 国道261号(広島県山県郡北広島町蔵迫・蔵迫中央交差点 - 山県郡北広島町蔵迫)
- 国道375号(広島県三次市作木町香淀(こうよど) - 三次市三次町・巴橋東詰交差点(終点))
- 国道54号・国道184号(広島県三次市三次町・日山橋東詰交差点 - 三次市三次町・尾関大橋北詰交差点)
道路施設
橋梁
- 山口県
- 栄橋(東川、周南市、国道315号重複区間内)
- 栄谷大橋(東川、周南市、国道315号重複区間内)
- 狩人橋(東川、周南市、国道315号重複区間内)
- 渡瀬橋(周南市)
- 丸山橋(周南市)
- 倉谷橋(周南市 - 岩国市)
- 広島県
- 殿賀大橋(太田川、山県郡安芸太田町、国道186号重複区間内)
- 滝山川橋(滝山川、山県郡安芸太田町)
- 中祖橋(山県郡安芸太田町)
- 鎧橋(丁川、山県郡北広島町、国道433号重複区間内)
- 式敷(しきじき)大橋(江の川、安芸高田市 - 三次市、国道433号重複区間内)
- 日山橋(神之瀬川、三好市、国道375号重複区間内)
- 巴橋(馬洗川、三好市、国道375号重複区間内)
トンネル
- 山口県
- 栄谷隧道:延長262 m、1976年(昭和51年)竣工、周南市(国道315号重複区間内)
- 杉ヶ峠隧道:延長343 m、1967年(昭和42年)竣工、周南市(国道315号重複区間内)
- 菅野トンネル:延長215 m、1966年(昭和51年)竣工、周南市
- 須金トンネル:延長217 m、2002年(平成14年)竣工、周南市
- 黒瀬トンネル:延長152 m、1996年(平成8年)竣工、周南市
- 倉谷トンネル:延長416 m、2001年(平成13年)竣工、周南市
- 高木屋(たかごや)トンネル:延長334 m、2001年(平成13年)竣工、周南市
- 大和田トンネル:延長707 m、2011年(平成23年)竣工、周南市
- 平瀬トンネル:延長630 m、2003年(平成15年)竣工、周南市
- 木谷原トンネル:延長197 m、2000年(平成12年)竣工、周南市
- 乙女峡トンネル:延長328 m、1994年(平成6年)竣工、岩国市
- 須川トンネル:延長278 m、1997年(平成9年)竣工、岩国市
- 高鉢山第一トンネル:延長500 m、2013年(平成25年)竣工、岩国市
- 宇佐トンネル:延長126 m、2000年(平成12年)竣工、岩国市
- 広島県
- 栃山トンネル:延長60 m、1977年(昭和52年)竣工、山県郡安芸太田町(国道186号重複区間内)
- 布原トンネル:延長60 m、1977年(昭和52年)竣工、山県郡安芸太田町(国道186号重複区間内)
- 鳴瀬清流トンネル:延長829 m[6]、2023年(令和5年)竣工、三好市(国道375号重複区間内)
- 日下(ひげ)わかあゆトンネル:延長342 m、2005年(平成17年)竣工、三好市(国道375号重複区間内)
道の駅
交通量
24時間交通量(台) 道路交通センサス
観測地点 |
平成22(2010)年度
|
廿日市市吉和 |
328
|
(出典:「平成22年度道路交通センサス」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)
地理
国道434号の最高地点は、標高776 mの松の木峠である。沿道には赤い石州瓦を使った屋根の住宅を見ることができる。
通過する自治体
交差する道路
交差する鉄道
峠
- 山口県
- 杉ヶ峠(周南市、国道315号重複区間内)
- 松の木峠(岩国市 - 広島県廿日市市)
脚注
注釈
出典
参考文献
関連項目
外部リンク
|
---|
1 - 100 (1 - 57号は旧一級国道。59 - 100号は欠番) |
---|
|
|
101 - 200 (旧二級国道、109 - 111号は廃止・欠番) |
---|
|
|
201 - 300 (201 - 271号は旧二級国道、214 - 216号は廃止・欠番) |
---|
|
|
|
|
|
|
|