中井 貴一(なかい きいち、1961年9月18日 - )は、日本の俳優・歌手・ナレーター。本名同じ。OFFICE-NAKAI所属。血液型はA型。身長181 cm、体重70 kg。東京都世田谷区出身。成蹊中学校・高等学校、成蹊大学経済学部卒業。
来歴
成蹊中学校・高等学校を経て成蹊大学経済学部卒業。父は俳優の佐田啓二[2]、母は中井益子(1928年 ~ 2016年)、姉は女優・エッセイストの中井貴惠で、小津安二郎により「貴一」と名付けられた[3]。3歳の誕生日を目前にして、父を交通事故で亡くす。高校時代はテニスに熱中、コーチを職業にすることを考えるほどだった。赤面症で俳優になるなど考えたこともなかったというが、父の17回忌の法要の際に映画監督の松林宗恵にスカウトされる[4]。本格的に俳優としての活動を開始したのは成蹊大学在学中で、1981年公開の松林監督の映画『連合艦隊』への出演でデビュー。同作品で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した。
1982年にはNHK水曜時代劇『立花登 青春手控え』でテレビドラマ初出演にして初主演。翌1983年にTBS系で放送された『ふぞろいの林檎たち』で主役を演じた中井の知名度は作品の大ヒットと共に急上昇した。1988年に放送されたNHK大河ドラマ『武田信玄』では主役の武田信玄を演じた。40%に迫る平均視聴率と歴代2位である49.2%の瞬間最高視聴率を記録した。
『四十七人の刺客』『壬生義士伝』といった時代劇で演じるシリアスな役柄から『寝ずの番』やDCカードのテレビコマーシャルで見せるコミカルな役柄まで演じこなす幅の広さが観衆・批評家双方の支持を得、活動の場を問わず着実にキャリアを重ねる。先述の『武田信玄』出演後には『激動の1750日』『極道戦争 武闘派』などの仁侠映画にも出演した。
2004年には中国映画『ヘブン・アンド・アース 天地英雄』に出演した。全編に亘り中国語での会話を要求されたが、特訓の末に無事撮影を成功させ、海外進出を果たした。この映画の出演をきっかけに「ナショナリズム」や「愛国心」について深く考えるようになったと言い、2005年公開の『亡国のイージス』に出演、「日本を敵視する某国のスパイ」の演技も各方面から賞賛された。また、2003年公開の映画『壬生義士伝』では吉村貫一郎役で主演、日本アカデミー賞と日刊スポーツ映画大賞で主演男優賞を獲得した。松竹により配給された『壬生義士伝』は興業面でもヒットした。
2007年公開の日本・中国合作映画『鳳凰』では、主演とともにプロデューサーを務める。
2008年に放映されたドラマ『風のガーデン』では、末期癌で臨終する医者を演じるため、半年の間キャベツダイエットを行い、9キロの減量を敢行。緒形拳演じる医者である父親・貞三に看取られて終生する麻酔医・貞美を演じた[5]。
2012年にドラマ『最後から二番目の恋』では鎌倉市役所観光推進課課長・長倉和平役で出演し、後に鎌倉市国際観光親善大使に就任した[3]。
人物
出演
映画
短編映画
テレビドラマ
舞台
ドキュメンタリー
- NHKスペシャル(NHK総合)
- 長嶋と王50年目の告白(2009年、NHK) - ナレーション
- 中国文明の謎(2012年10月 - 12月、全3回) - ナビゲーター
- 「中華の源流 幻の王朝を追う」(2012年10月14日)
- 「漢字誕生 王朝交代の秘密」(2012年11月11日)
- 「始皇帝 "中華"帝国への野望」(2012年12月2日)
- 古代中国 よみがえる英雄伝説(2013年1月 - 2月、NHK BSプレミアム、全3回)[47] - ナビゲーター
- 「始皇帝と乱世の名臣たち〜春秋戦国天下統一への道〜」(2013年1月4日)
- 「紂王と太公望〜王朝交代 古代最大の決戦〜」(2013年1月10日)
- 「伝説の王・禹〜最古の王朝の謎〜」(2013年2月7日)
- 森のラブレター2(2010年1月9日、TBS) - 朗読
- 夢の扉+(2011年4月 - 2016年3月、TBS) - ナレーション
- マイセン 三百年の時間旅行〜欧州の名窯に秘められた歴史ミステリー〜(2013年11月2日、BS日テレ) - 語り
- BS-TBS開局15周年特別企画 中井貴一ヨーロッパ大紀行〜天才・ダヴィンチからの挑戦状〜(2016年、BS-TBS) - ナビゲーター[48]
- 第一夜「ダヴィンチの素顔と真実」(2016年3月19日)
- 第二夜「名画モナ・リザの罠と正体」(2016年3月20日)
- 中井貴一ヨーロッパ大紀行II(2017年、BS-TBS) - ナビゲーター
- 第一夜「究極のルネサンスへの誘い!芸術家たち夢の競演」(2017年6月13日)
- 第二夜「ヴァチカン独占撮影!ミケランジェロの真髄に迫る」(2017年6月20日)
その他のテレビ番組
- みんなのうた(NHK総合・教育・ラジオ第1・FM)
- 第38回NHK紅白歌合戦(1987年12月31日、NHK総合・ラジオ第1) - 審査員
- 浩市・貴一・ヒロミも大興奮!超豪華アスリート総出演!!木梨憲武メジャー制覇の旅(2004年6月13日、テレビ朝日)
- 憲武・浩市・貴一・ヒロミの世界殿堂に挑戦するぞ!SP(2004年7月14日、テレビ朝日)
- 憲武・浩市・貴一・ヒロミの世界最高峰を体感SP 〜僕たちの全英オープン〜 (2004年12月25日、テレビ朝日)
- サラメシ(2011年5月 - 7月・2012年4月 - 、NHK総合) - ナレーション
劇場アニメ
吹き替え
ゲーム
ラジオ番組
CM
ディスコグラフィ
シングル
その他
- T字路(2014年6月4日、CD+DVD:VIZL-691 / CD:VICL-36935)- フジテレビ系『続・最後から二番目の恋』劇中歌(小泉今日子とのデュエット)
アルバム
- 「F2グランプリ」オリジナルサウンドトラック(1984年)
- 蒼い素描(1984年、東芝EMI・イーストワールド)
- プライベートシアター(1985年・東芝EMI・イーストワールド)
- KIICHI NAKAI SPECIAL EDITION(1987年・東芝EMI・イーストワールド) - ベストアルバム
- BLUE SHADE(1988年、東芝EMI・イーストワールド)
- オフ・オフ・マザーグーズ(1990年) -「かごのばあさん」「コマドリの死」に参加
- 日本の詩歌 高村光太郎(2005年) - 朗読集
- 「コンフィダント・絆」ミュージックファイル(2007年) -「大丈夫ソング〜ルイーズ・B編(ライブ収録)」に参加
- 木梨ミュージック コネクション3(2021年) -「ジグソーパズル」(feat. 中井さんと木梨くん。)として参加
受賞歴
- 1981年度
- 1983年度
- 1989年度
- 1990年度
- 1994年度
- 1995年度
- 1998年度
- 1999年度
- 2003年度
- 2005年度
- 2008年度
- 2009年度
- 2012年度
- 2014年度
- 2018年度
- 2019年度
- 2020年度
- 2022年度
書籍
- 日記「ヘブン・アンド・アース」中国滞在録(キネマ旬報社、2004年)
- 日記2 「鳳凰わが愛」中国滞在録(キネマ旬報社、2007年)
脚注
注釈
- ^ 映画やドラマのオープニング・エンディング等のキャスト紹介で主役に匹敵する、または、大物の出演者を目立たせるために最後に載せることを言う業界用語。
- ^ デビュー作。
- ^ a b ハイビジョン実用化試験放送用ドラマとして制作されたが、1993年BS-9chより先にヴェネツィア国際映画祭で上映された[17]。
- ^ 兼プロデューサー。
- ^ 中国映画
- ^ CD版はたいらいさお等が歌っているバージョンに差し替えられている。中井貴一の音源は2011年にソニーから販売されたCD「NHKみんなのうた 50 アニバーサリー・ベスト ~大きな古時計~」にて初商品化された。
- ^ 声優としてではなく、CGでのみ出演。
出典
参考文献
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
中井貴一に関連するメディアがあります。
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括弧内は作品年度を示す、授賞式の年は翌年(2月)
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※2017年度は授賞式中止
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