根室市(ねむろし)は、北海道東部(道東地方)にある市。根室振興局の振興局所在地。北海道本島最東端の自治体かつ、日本の市で最も東に位置する。
概要
北海道本島の最東端、西から145°21'から146°11'、北緯43°09'から43°38'の間で、東西に70 km、南北に10 km、東西に細長く太平洋に突き出た根室半島の全域と、半島の付け根辺り、北方領土の歯舞群島を市域とし、日本の主要都市の中でもっとも北方領土に近い都市である。根室半島の太平洋沖合約3 kmにユルリ島・モユルリ島がある。
市章
根室市章は、1925年(大正14年)2月13日に根室町章として制定されたものを市制施行後も継承して用いている[1]。6つのカタカナのロを円形に配した「ムロ」の中心に「ネ」を据えて「ネムロ」(根室)を示し、「光り輝く未来への発展」を表現するために赤色で描かれる[1]。6つのロを外周に置き「ムロ」を表す点は、室蘭市章と共通している。
地理
地形
概ね低平な隆起海食台地で、山岳及び大きな河川はなく、市の中心部は透遠な高原の一部であるため、地形の高低があり、街路は緩やかな坂道が多く北東に紅煙岬が突出し、その西方海面に弁天島が横たわり、自然の港門となって根室港を形取っている。
陸地はほとんど平坦で牧畜に適し、半島の東端納沙布岬は周辺に暗礁が多くあり、加えて濃霧が深く航海上の難所として知られ納沙布岬灯台が設置されており、一方、太平洋側には大小の島が点在し、南東に突出した港の入江にはそれぞれ歯舞、花咲、落石(おちいし)の各港があり重要な漁港としての役割を果たし、冬季間の氷結もなく、沿岸、沖合漁業の根拠地として根室港と表裏をなしている。
更に、内陸部の厚床、和田地区は、大部分が平坦な平原で最高背部で150m、丘陵に小川が入り交じって大きな河川はなく、わずかにオンネベツ川、別当賀川を最大にホロニタイ川の小河川があるに過ぎない。
地質
地域の大部分が千島火山系摩周岳に由来する火山噴出物が堆積して形成された風積火山性土で、土性は一般に泥炭土を除き火山灰性土壌である。
気候
夏は涼しく真夏日日数及び夏日日数が少ない。冬は根室半島という立地上の影響から道東の中では最も温暖であるなど年較差、日較差共に小さく、海洋性気候の特色が強い。春から夏にかけて海霧が発生しやすく、秋から冬にかけては晴天が続く[2]。北海道の中では雪は少なく、過去最深積雪も115cm(2014年3月21日)と1m強である。過去最高気温は34.0℃(2019年5月26日)で2015年8月5日には次点となる33.6℃を観測した一方、過去最低気温は-22.9℃(1931年2月18日)で1978年2月17日に-22.1℃を観測して以来、-20度以下は一度も観測されていない。古くから観測が行われていて都市化の影響が少ない地点として、日本の平均気温の算出地点の一つに使われている。
根室市弥栄町(根室特別地域気象観測所、標高25m)の気候
|
月 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
年
|
最高気温記録 °C (°F)
|
10.3 (50.5)
|
11.8 (53.2)
|
14.7 (58.5)
|
23.3 (73.9)
|
34.0 (93.2)
|
32.1 (89.8)
|
33.1 (91.6)
|
33.6 (92.5)
|
29.5 (85.1)
|
24.7 (76.5)
|
19.2 (66.6)
|
13.6 (56.5)
|
34.0 (93.2)
|
平均最高気温 °C (°F)
|
−0.9 (30.4)
|
−1.2 (29.8)
|
2.2 (36)
|
7.4 (45.3)
|
11.9 (53.4)
|
14.9 (58.8)
|
18.7 (65.7)
|
20.9 (69.6)
|
19.4 (66.9)
|
14.7 (58.5)
|
8.6 (47.5)
|
2.1 (35.8)
|
9.9 (49.8)
|
日平均気温 °C (°F)
|
−3.4 (25.9)
|
−3.8 (25.2)
|
−0.8 (30.6)
|
3.5 (38.3)
|
7.7 (45.9)
|
10.9 (51.6)
|
14.9 (58.8)
|
17.4 (63.3)
|
16.2 (61.2)
|
11.6 (52.9)
|
5.6 (42.1)
|
−0.5 (31.1)
|
6.6 (43.9)
|
平均最低気温 °C (°F)
|
−6.5 (20.3)
|
−7.1 (19.2)
|
−3.7 (25.3)
|
0.5 (32.9)
|
4.5 (40.1)
|
8.1 (46.6)
|
12.1 (53.8)
|
14.8 (58.6)
|
13.6 (56.5)
|
8.5 (47.3)
|
2.3 (36.1)
|
−3.6 (25.5)
|
3.6 (38.5)
|
最低気温記録 °C (°F)
|
−22.7 (−8.9)
|
−22.9 (−9.2)
|
−21.1 (−6)
|
−13.4 (7.9)
|
−6.7 (19.9)
|
−4.9 (23.2)
|
0.4 (32.7)
|
6.3 (43.3)
|
1.7 (35.1)
|
−3.3 (26.1)
|
−10.6 (12.9)
|
−15.1 (4.8)
|
−22.9 (−9.2)
|
降水量 mm (inch)
|
30.6 (1.205)
|
23.5 (0.925)
|
47.0 (1.85)
|
64.4 (2.535)
|
96.2 (3.787)
|
103.0 (4.055)
|
115.1 (4.531)
|
132.3 (5.209)
|
160.0 (6.299)
|
126.1 (4.965)
|
83.2 (3.276)
|
59.0 (2.323)
|
1,040.4 (40.961)
|
降雪量 cm (inch)
|
43 (16.9)
|
39 (15.4)
|
36 (14.2)
|
12 (4.7)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
2 (0.8)
|
28 (11)
|
159 (62.6)
|
平均降水日数 (≥0.5 mm)
|
9.7
|
6.3
|
9.4
|
10.6
|
11.3
|
10.1
|
11.0
|
11.8
|
11.5
|
10.7
|
10.8
|
10.4
|
123.6
|
平均降雪日数
|
23.2
|
20.5
|
19.4
|
12.9
|
2.6
|
0.0
|
0.0
|
0.0
|
0.0
|
0.7
|
6.1
|
17.5
|
105.3
|
% 湿度
|
71
|
72
|
75
|
78
|
83
|
89
|
91
|
89
|
84
|
76
|
70
|
69
|
79
|
平均月間日照時間
|
154.4
|
164.1
|
190.8
|
180.9
|
171.6
|
135.5
|
117.3
|
124.6
|
144.5
|
162.8
|
148.2
|
151.8
|
1,846.7
|
出典:気象庁(平均値:1991年 - 2020年、極値:1879年 - 現在)[3][4]
|
納沙布(1991年 - 2020年)の気候
|
月 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
年
|
最高気温記録 °C (°F)
|
7.5 (45.5)
|
10.9 (51.6)
|
13.1 (55.6)
|
23.0 (73.4)
|
31.6 (88.9)
|
31.0 (87.8)
|
33.3 (91.9)
|
33.5 (92.3)
|
29.7 (85.5)
|
25.2 (77.4)
|
17.9 (64.2)
|
13.9 (57)
|
33.5 (92.3)
|
平均最高気温 °C (°F)
|
−0.7 (30.7)
|
−1.2 (29.8)
|
1.8 (35.2)
|
6.7 (44.1)
|
10.9 (51.6)
|
13.8 (56.8)
|
17.8 (64)
|
20.4 (68.7)
|
19.4 (66.9)
|
14.8 (58.6)
|
8.9 (48)
|
2.4 (36.3)
|
9.6 (49.3)
|
日平均気温 °C (°F)
|
−3.0 (26.6)
|
−3.7 (25.3)
|
−1.0 (30.2)
|
3.0 (37.4)
|
6.8 (44.2)
|
10.1 (50.2)
|
14.0 (57.2)
|
16.8 (62.2)
|
16.0 (60.8)
|
11.7 (53.1)
|
5.8 (42.4)
|
−0.2 (31.6)
|
6.3 (43.3)
|
平均最低気温 °C (°F)
|
−5.9 (21.4)
|
−6.7 (19.9)
|
−4.0 (24.8)
|
−0.1 (31.8)
|
3.8 (38.8)
|
7.3 (45.1)
|
11.3 (52.3)
|
14.2 (57.6)
|
13.2 (55.8)
|
8.4 (47.1)
|
2.4 (36.3)
|
−3.3 (26.1)
|
3.4 (38.1)
|
最低気温記録 °C (°F)
|
−16.4 (2.5)
|
−19.6 (−3.3)
|
−18.1 (−0.6)
|
−7.9 (17.8)
|
−4.0 (24.8)
|
1.3 (34.3)
|
3.8 (38.8)
|
7.0 (44.6)
|
4.9 (40.8)
|
−0.4 (31.3)
|
−7.3 (18.9)
|
−13.0 (8.6)
|
−19.6 (−3.3)
|
降水量 mm (inch)
|
18.9 (0.744)
|
14.6 (0.575)
|
37.4 (1.472)
|
53.9 (2.122)
|
82.9 (3.264)
|
93.6 (3.685)
|
107.7 (4.24)
|
116.3 (4.579)
|
130.6 (5.142)
|
103.3 (4.067)
|
75.2 (2.961)
|
49.2 (1.937)
|
889.1 (35.004)
|
平均降水日数 (≥1.0 mm)
|
5.6
|
4.3
|
6.5
|
7.8
|
9.7
|
8.9
|
9.8
|
10.3
|
10.1
|
9.3
|
9.6
|
7.9
|
99.7
|
平均月間日照時間
|
150.2
|
169.9
|
202.2
|
190.2
|
169.0
|
134.3
|
116.8
|
129.0
|
153.2
|
168.9
|
145.9
|
145.0
|
1,875.2
|
出典1:Japan Meteorological Agency
|
出典2:気象庁[5]
|
厚床(1991年 - 2020年)の気候
|
月 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
年
|
最高気温記録 °C (°F)
|
7.6 (45.7)
|
11.4 (52.5)
|
16.2 (61.2)
|
23.0 (73.4)
|
34.2 (93.6)
|
31.8 (89.2)
|
33.3 (91.9)
|
34.9 (94.8)
|
30.2 (86.4)
|
24.7 (76.5)
|
20.0 (68)
|
12.7 (54.9)
|
34.9 (94.8)
|
平均最高気温 °C (°F)
|
−1.1 (30)
|
−1.0 (30.2)
|
2.6 (36.7)
|
8.3 (46.9)
|
13.3 (55.9)
|
16.3 (61.3)
|
20.0 (68)
|
21.9 (71.4)
|
20.0 (68)
|
15.1 (59.2)
|
8.6 (47.5)
|
1.7 (35.1)
|
10.5 (50.9)
|
日平均気温 °C (°F)
|
−6.0 (21.2)
|
−5.8 (21.6)
|
−1.7 (28.9)
|
3.3 (37.9)
|
7.9 (46.2)
|
11.5 (52.7)
|
15.4 (59.7)
|
17.5 (63.5)
|
15.4 (59.7)
|
9.9 (49.8)
|
3.6 (38.5)
|
−3.1 (26.4)
|
5.6 (42.1)
|
平均最低気温 °C (°F)
|
−11.8 (10.8)
|
−11.9 (10.6)
|
−6.7 (19.9)
|
−1.4 (29.5)
|
3.1 (37.6)
|
7.6 (45.7)
|
12.0 (53.6)
|
14.0 (57.2)
|
10.9 (51.6)
|
4.3 (39.7)
|
−2.0 (28.4)
|
−8.6 (16.5)
|
0.8 (33.4)
|
最低気温記録 °C (°F)
|
−25.7 (−14.3)
|
−27.6 (−17.7)
|
−25.2 (−13.4)
|
−11.5 (11.3)
|
−5.7 (21.7)
|
−3.4 (25.9)
|
1.8 (35.2)
|
3.6 (38.5)
|
−0.7 (30.7)
|
−7.1 (19.2)
|
−14.2 (6.4)
|
−22.1 (−7.8)
|
−27.6 (−17.7)
|
降水量 mm (inch)
|
37.2 (1.465)
|
27.7 (1.091)
|
57.8 (2.276)
|
78.8 (3.102)
|
110.2 (4.339)
|
117.1 (4.61)
|
124.7 (4.909)
|
142.6 (5.614)
|
172.9 (6.807)
|
137.0 (5.394)
|
85.3 (3.358)
|
67.5 (2.657)
|
1,158.8 (45.622)
|
降雪量 cm (inch)
|
85 (33.5)
|
77 (30.3)
|
76 (29.9)
|
28 (11)
|
3 (1.2)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
8 (3.1)
|
65 (25.6)
|
344 (135.4)
|
平均降水日数 (≥1.0 mm)
|
6.9
|
5.6
|
8.2
|
9.5
|
10.7
|
9.6
|
10.3
|
11.4
|
11.3
|
9.6
|
9.4
|
8.6
|
111.1
|
平均月間日照時間
|
164.0
|
163.5
|
180.9
|
163.2
|
158.4
|
127.3
|
108.3
|
117.7
|
142.0
|
162.4
|
149.3
|
154.7
|
1,794.1
|
出典1:Japan Meteorological Agency
|
出典2:気象庁[6]
|
根室(根室測候所・1961年 - 1990年平均)の気候
|
月 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
年
|
平均最高気温 °C (°F)
|
−1.7 (28.9)
|
−2.2 (28)
|
1.1 (34)
|
6.9 (44.4)
|
11.7 (53.1)
|
14.3 (57.7)
|
17.9 (64.2)
|
20.6 (69.1)
|
18.5 (65.3)
|
14.1 (57.4)
|
7.9 (46.2)
|
2.1 (35.8)
|
9.3 (48.7)
|
日平均気温 °C (°F)
|
−4.5 (23.9)
|
−5.3 (22.5)
|
−1.9 (28.6)
|
3.1 (37.6)
|
7.4 (45.3)
|
10.5 (50.9)
|
14.2 (57.6)
|
17.1 (62.8)
|
15.3 (59.5)
|
10.8 (51.4)
|
4.9 (40.8)
|
−0.6 (30.9)
|
5.9 (42.6)
|
平均最低気温 °C (°F)
|
−8.1 (17.4)
|
−8.9 (16)
|
−5.1 (22.8)
|
0.1 (32.2)
|
4.0 (39.2)
|
7.4 (45.3)
|
11.4 (52.5)
|
14.4 (57.9)
|
12.5 (54.5)
|
7.5 (45.5)
|
1.4 (34.5)
|
−3.9 (25)
|
2.7 (36.9)
|
出典:理科年表
|
地域
住宅団地
- 道営住宅花咲団地
- 道営住宅パークタウン明治
- 道営住宅であえ〜る明治
人口
|
根室市と全国の年齢別人口分布(2005年)
|
根室市の年齢・男女別人口分布(2005年)
|
■紫色 ― 根室市 ■緑色 ― 日本全国
|
■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性
|
根室市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)
|
45,381人
|
|
1975年(昭和50年)
|
45,817人
|
|
1980年(昭和55年)
|
42,880人
|
|
1985年(昭和60年)
|
40,675人
|
|
1990年(平成2年)
|
36,912人
|
|
1995年(平成7年)
|
34,934人
|
|
2000年(平成12年)
|
33,150人
|
|
2005年(平成17年)
|
31,202人
|
|
2010年(平成22年)
|
29,192人
|
|
2015年(平成27年)
|
26,917人
|
|
2020年(令和2年)
|
24,636人
|
|
|
総務省統計局 国勢調査より
|
消滅集落
2015年国勢調査によれば、以下の集落は調査時点で人口0人の消滅集落となっている[8]。
- 根室市 - 春国岱、弁天島、ユルリ島、モユルリ島、根室港、花咲港
歴史
有史来
- 寛政2年(1790年)に松前藩の運上所がノッカマップ(現:根室市牧の内)から根室に移ったのが、集落の起源となった。根室は「子モロ」(子はネの変体仮名)「根諸」などと書き、河口に流木が寄り集まる小川からとられたという。また、アイヌ語のニムオロ(木の繁るところ)からとられたという説もある。根室の前に運上所があったノッカマップは、前年のクナシリ・メナシの戦いの首謀者が処刑された場所であった。そのせいでアイヌに嫌われたノッカマップを避けたのが、移転の理由であったという。寛政11年(1799年)に東蝦夷地が天領になると、根室の運上所は根室会所と改められた。
- 文政4年(1821年)12月7日には松前藩領に復し、南部藩、津軽藩兵を撤退させる。これによりネモロ(根室)は松前藩に復す[9]。
- 安政2年(1855年)に再び天領となった際、3月27日にシラオイおよびシレトコ(知床)まで及びクナシリ(国後島)、エトロフ(択捉島)の警備を任された仙台藩[10]が出張陣屋を築き警固を行った。
- 明治2年(1869年)8月、北海道11ヶ国86郡が制定され、今の根室市に相当する地域は根室国に含まれ花咲郡と根室郡が置かれた。
- 明治2年(1869年)10月に開拓使の根室出張所が置かれ、明治3年6月東京府に編入され同年10月19日付けで根室国3郡の東京府管轄を廃止する。明治4年(1871年)5月に根室出張開拓支庁と改称、明治5年(1872年)9月から根室支庁と改称した。これら官庁は東北海道の行政を統括する役目を持っていた。1882年(明治15年)から1886年(明治19年)までは、根室県の県庁所在地であった。1886年(明治19年)1月に北海道庁が設置されると、根室県は廃止され、12月まで一時的に根室支庁が置かれた。1897年(明治30年)に、今までのものよりずっと狭い根室支庁が置かれると、その所在地となって今日に至る。
- 明治初めの根室は北海道東部最大の町であった。周辺の海域で働く漁業労働者の一時的な滞在地で、人口の季節変動が大きかった。1877年(明治10年)に漁場持制が廃止され、少数商人の支配がなくなると、根室に永住する人も増え、商店が並ぶようになった。
年表(明治以後)
政治
行政
- 市長:石垣雅敏(2018年9月29日就任、1期目)
歴代首長
戸長から町長までは特記なき場合『根室・千島歴史人名事典』による。
代 |
氏名 |
就任 |
退任 |
備考
|
根室戸長
|
1 |
蛯子源之助 |
1872年6月3日(明治5年4月28日) |
|
|
2 |
三浦嘉蔵 |
1875年(明治8年) |
|
|
3 |
不詳 |
|
|
|
根室町長(官選)
|
|
山本里介 |
1900年(明治33年)7月1日 |
1900年(明治33年)7月 |
事務取扱
|
|
安達健三郎 |
1900年(明治33年)7月 |
1900年(明治33年)10月10日 |
事務取扱
|
1 |
山本里介 |
1900年(明治33年)10月10日 |
1903年(明治36年)11月4日 |
|
2 |
深尾龍三 |
1903年(明治36年)11月26日 |
1907年(明治40年)2月24日 |
|
3 |
小野戒三 |
1907年(明治40年)10月31日 |
1911年(明治44年)10月30日 |
|
4 |
坂牛祐直 |
1912年(明治45年)5月18日 |
1921年(大正10年)10月20日 |
|
5 |
本橋貞七 |
1922年(大正11年)2月6日 |
1930年(昭和5年)2月5日 |
|
6 |
安藤石典 |
1930年(昭和5年)8月1日 |
1936年(昭和11年)7月25日 |
|
7 |
松尾豊次 |
1936年(昭和11年)9月7日 |
1940年(昭和15年)9月6日 |
|
8 |
林利博 |
1940年(昭和15年)10月27日 |
1943年(昭和18年)3月19日 |
|
9 |
安藤石典 |
1943年(昭和18年)6月12日 |
1946年(昭和21年)11月7日 |
|
根室町長(公選)
|
10 |
岸田利雄 |
1947年(昭和22年)4月7日 |
1951年(昭和26年)4月24日 |
|
11 |
富樫正神 |
1951年(昭和26年)5月8日 |
1957年(昭和32年)7月31日 |
|
根室市長(公選)
|
初代 |
西村久雄 |
1957年9月16日 |
1964年9月5日
|
2代 |
横田俊夫 |
1964年10月4日 |
1974年9月1日
|
3代 |
寺嶋伊弉雄 |
1974年9月30日 |
1986年9月28日
|
4代 |
大矢快治 |
1986年9月29日 |
1998年9月28日
|
5代 |
藤原弘 |
1998年9月29日 |
2006年9月28日
|
6代 |
長谷川俊輔 |
2006年9月29日 |
2018年9月28日
|
7代 |
石垣雅敏 |
2018年9月29日 |
現職
|
- 1983年(昭和58年)4月1日に施行された「北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律(昭和57年法律第85号)」により、北方領土に関する戸籍事務等を根室市が管掌している。これは、同法第11条の「指名した者」が根室市長とされている為である(北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律に基づく告示(昭和58年3月1日法務省告示第63号、昭和58年4月1日法務省・自治省告示第1号))。その期間は、北方領土が返還された日の属する年度の3月31日までとなっている[23]。
議会
市議会
市議会
国家機関
厚生労働省
- 北海道労働局根室公共職業安定所(ハローワーク根室)
- 小樽検疫所花咲出張所
国土交通省
財務省
農林水産省
防衛省
法務省
裁判所
施設
警察
警察署
交番
- 駅前交番(根室市光和2-7)
- 桜橋交番(根室市弥生2-4)
- 明治交番(根室市明治2-16-2)
駐在所
- 厚床駐在所(根室市厚床1-36)
- 落石駐在所(根室市落石東392)
- 納沙布駐在所(根室市納沙布33)
- 花咲駐在所(根室市花咲港164-3)
- 歯舞駐在所(根室市歯舞4-40-1)
消防
本部
消防署
分遣署
- 花咲港(花咲港366-5)
- 厚床(厚床1-37、38)
- 歯舞(歯舞4-40)
医療
主な病院
郵便局
主な郵便局
- 根室郵便局(本町)(集配局)
- 厚床郵便局(厚床)(集配局)
- 歯舞郵便局(歯舞)
- 落石郵便局(落石東)
- 根室西浜郵便局(西浜町)
- 根室大正郵便局(大正町)
- 珸瑤瑁(ごようまい)郵便局(珸瑤瑁) - 日本最東端の郵便局
- 根室港郵便局(千島町)
- 根室有磯郵便局(有磯町)
- 根室平内郵便局(平内町)
- 花咲郵便局(花咲港)
- 根室曙簡易郵便局(曙町)
- 光洋簡易郵便局(光洋町)
- 和田簡易郵便局(西和田)
- 温根沼(おんねとう)簡易郵便局(温根沼)
対外関係
姉妹都市・姉妹都市
海外
姉妹都市
国内
姉妹都市
経済
第一次産業
農業
主に酪農。厚床地区に多い。
水産業
農協・漁協
第二次産業
拠点を置く主な企業
第三次産業
物流
- ヤマト運輸:道東主管支店
- 根室東センター・根室西センター(両センターは同一建物内に所在し、電話番号も共通となっており、市内の担当エリアを二分している)
- 佐川急便:根室営業所(発送する荷物の持ち込みや営業所での荷物受け取りが可能だが、集荷受付などの電話対応は中標津営業所が行う)
商業施設
金融機関
※釧路信用組合は根室市を営業エリアに含めているものの、支店は2022年3月(令和4年)現在でも未進出。
教育
高等学校
道立
義務教育学校
市立
- 根室市立歯舞学園 - 2013年に共和小・華岬小・珸瑤瑁小・温根元小・歯舞中の五校が統合[28]。2020年に義務教育学校化。
- 根室市立海星学校 - 2006年に和田小・幌茂尻小・和田中の3校を統合し、根室市立海星小中学校として開校。2023年に義務教育学校へ移行し、現校名に改称。
- 根室市立おちいし義務教育学校 - 2024年に落石小と落石中を統合して開校[29]。
- 根室市立厚床小中学校 - 2016年に厚床小と厚床中を統合して開校。2024年に義務教育学校化。
中学校
市立
- 根室市立光洋中学校
- 根室市立柏陵中学校
- 根室市立落石中学校
- 根室市立啓雲中学校
小学校
市立
情報・通信
マスメディア
新聞・通信
放送局
テレビ
ラジオ放送局
中継局
交通
空港
市内に空港は存在しない。中標津町にある中標津空港が最寄りである。なお、就航する航空会社や空港ターミナルビル運営会社では「根室中標津空港」の名称を用いている。
鉄道
北海道旅客鉄道(JR北海道釧路支社)
廃止された鉄道路線
北海道旅客鉄道(JR北海道釧路支社)
根室拓殖鉄道
- 1959年(昭和34年)廃止。廃止されるまでの間、日本最東端の鉄道であった。
バス
- 根室交通 - 市内一般路線を運行するほか、以下の都市間バスを他社と共同運行する[32]。
タクシー
道路
高速道路
国道
道道
道の駅
その他
港湾
観光
文化財
登録有形文化財
- 根室市明治公園第一サイロ
- 根室市明治公園第二サイロ
- 根室市明治公園第三サイロ
史跡
天然記念物
その他
- 和田屯田兵村の被服庫 - 北海道指定有形文化財、和田屯田記念館
- 初田牛20遺跡出土の土偶及び墓坑出土遺物 - 北海道指定有形文化財、根室市歴史と自然の資料館
- ユルリ・モユルリ島海鳥繁殖地 - 北海道指定天然記念物
根室市指定文化財
- 俄羅斯舩之圖及びワシレイラフロウ之圖、穂香竪穴群出土の動物意匠付土器など有形文化財4件
- アイヌ生活用具 - 根室市歴史と自然の資料館蔵
- 珸瑤瑁獅子神楽 - 珸瑶瑁獅子神楽保存会
- 寛政の蜂起和人殉難墓碑 - 納沙布岬
- 和田屯田兵碑
- ミズナラの風衝林
観光スポット
文化・名物
祭事・催事
納沙布岬初日詣(1月)、ニムオロ冬の祭典(2月)、おちいし・味祭り(6月)、港まつり(7月)、金刀比羅神社例大祭(8月)、かに祭り(9月)、さんま祭り(9月)
名物
特産品
出身・関連著名人
ゆかりのある人物
- 大坂なおみ(大阪府):プロテニス選手。母親が根室市出身で、母方の祖父は根室漁協組合長[34]。
根室市を舞台とした作品
映画
ドラマ
小説
漫画
注釈
- ^ 以下の数値は資料不足値の為未記載「1917(9.9)」
- ^ 以下の数値は資料不足値の為未記載「1917(25.5)」
- ^ 以下の数値は資料不足値の為未記載「1917(-9.3)」
- ^ 以下の数値は資料不足値の為未記載「1917(3.2)」
- ^ 以下の数値は資料不足値の為未記載「1917(17.7)」
- ^ 以下の数値は資料不足値の為未記載「1917(16.3)」
- ^ 以下の数値は資料不足値の為未記載「1917(<0℃最低116,≧25℃(最低)0,<0℃最高42,≧25℃(最高)1,,≧30℃(最高)0,≧35℃(最高)0」
出典
参考文献
- 根室・千島歴史人名事典編集委員会 編『根室・千島歴史人名事典』根室・千島歴史人名事典刊行会、2002年。
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
根室市に関連するカテゴリがあります。