神谷 浩史(かみや ひろし、1975年〈昭和50年〉1月28日[1][3][4][5] - )は、日本の男性声優、歌手、ナレーター[8]。千葉県[3][4][5]松戸市出身[1]。茨城県牛久市育ち[6]。青二プロダクション所属[9][5]。妻は女優の逢沢りな。
高校3年時に空手部を引退後、友人が作った演劇部に参加し大会で個人演技賞を受賞する[14]。その後役者を志し、芸術系の大学を志望するが受験に失敗[15]。そんな時に演劇雑誌『テアトロ』に載っていた青二塾と無名塾の広告を見て、どちらに行くか悩んだ末、カリキュラムがしっかりしていると感じた青二塾に東京校第14期生[16]として入所する[17]。青二塾には声優養成所と知らずに入所した[17]。
1994年にデビュー[18]。最初の仕事はドラマCD『三國志DX4 三國志満漢全席グレート』の生徒役[19]。デビューして数年はナレーションの仕事が多く、22歳の時に始まった情報番組『スーパーナイト』では生放送中に声を入れることがあり「生ナレをつけている最年少だ」と自負していた[19]。
様々なキャラクターを持ち前の透明感のある声で演じている[33]。
所持資格は普通自動車免許[9]。
猫好きで、自宅でも「にゃんこ先生」という名前の猫(ロシアンブルー)を飼っている[注釈 2]。根谷美智子のファン[35]。
本人いわく「凄く後ろ向きな性格で何でも疑う」ため、『さよなら絶望先生』で演じた糸色望には共感するという[36]。
2006年8月7日、バイクの運転中に交通事故に遭い入院[37][38]。この事故で意識が戻るまで1か月近くかかり[39]、一時は心肺停止状態に陥るなど危険な状態にあったが驚異的な回復を見せ、意識が戻った1か月後の同年9月29日に退院[38][40]。同年12月25日に放送された『爆球Hit! クラッシュビーダマン』の神岡テルマ役で復帰を果たした。
2010年、ガンプラ30周年記念アニメーション『模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG』の主題歌を、入野自由とのユニット『KAmiYU』が担当した[41]。
2012年、『機動戦士ガンダムAGE』の第2部・アセム編からライバルのゼハート・ガレットを演じた[42]。
『さよなら絶望先生』の糸色望は原作を読んでいたころから声がイメージできず「もしこれがアニメ化やドラマCDになったら大変そうだ」と他人事のように思っていたところ、指名により自身が演じることになり悩んでいた。しかし監督が新房昭之、音響監督が亀山俊樹と他作品で何度も仕事をした「手の内を知られている」相手だったこともあり「僕のやれる範囲でやればいい」「無い引き出しを開けろとは言われない」と思い開き直って第1話の収録に臨みそこで手応えを掴んだという[43]。
『化物語』では同クールから始まる『【懺・】さよなら絶望先生』でも主役を務めていたため、両作品の監督を務める新房も神谷の起用を迷ったが「時期が違ったら間違いなく神谷さんなんだけどなと考えた時、作品として良いものを作ることが一番大事なんだから、時期のことなんて考えるべきじゃない」との思い同クールから始まる同一監督の作品で主役を務めるという状況が出来た[44]。
『荒川アンダー ザ ブリッジ』のリクルート役は20人程度の候補者の中からオーディションを経て決定した。新房は神谷を「いわゆるアニメのテンプレートではない、自然な芝居が出来る人」と評価している[45]。
アニメ化前にファンから「飼い猫と同じ名前の猫が出ています」とコミックスが送られてきたという[46]。
1999年から放送の『ONE PIECE』に第1話で初出演しており(キャスト表記は「海賊A」)、その後も何度か出演しているがいずれも端役だった。2009年に親交があった『ONE PIECE』のプロデューサー柴田宏明のキャスティングでトラファルガー・ローを演じることになった経緯について「成り上がりですよ。海賊Aから王下七武海ですよ!」と喜びを語っている[47]。
また、2021年放送の第1000話では第1話と同じ「海賊A」役で出演した[48]。本来は出演予定はなかったが、「出してもらえるなら出たいです!」と神谷が言ったことで出演となった[49]。また、役名も本来は「ギフターズ」であったが、第1話に合わせる形で「海賊A」へと変更された[49]。
ラジオ『東映公認 鈴村健一・神谷浩史の仮面ラジレンジャー』のパーソナリティを務めるなど特撮作品のファンであることを公言している[50]。しかし、ファンであるからこそ、それを仕事とすることには責任とリスクが伴うものだと考えており、安易にオファーを受けることには慎重であるという[50]。
東映が制作した特撮テレビ番組は世代的には普通に観ており、スーパー戦隊シリーズだと『太陽戦隊サンバルカン』、再放送で『ジャッカー電撃隊』を観ていた記憶もあった[3]。『仮面ライダー』だと、『仮面ライダー (スカイライダー)』も観ていたと語るが、記憶にあるのは『仮面ライダースーパー1』[3]。共通の原体験として、何か言われれば「ああ、知ってる、知ってる」と思い出すくらいには観て育っているという[3]。
東映プロデューサーの望月卓は、『宇宙戦隊キュウレンジャー』で神谷を起用した理由について『仮面ラジレンジャー』で特撮を語る神谷の無邪気な面を知り、従来の路線とは異なる役柄を演じてほしかったからと述べている[51]。神谷は、ショウ・ロンポー役がそれまでの自身の役柄と異なっていたことから「人気声優」の名前が欲しいだけではないのかとの考えも抱いたが、望月から「神谷の声も人気も欲しい」とはっきり言われたことでオファーを受けることを決意した[50]。
『キュウレンジャー』で共演した岐洲匠は、神谷が特撮作品のレギュラーを演じることが嬉しかったようだと述べており、制作発表などにも積極的に参加していたほか、通常は声優と別に行われることが多い俳優陣のアフレコにも自発的に参加していたことを証言している[52]。
太字はメインキャラクター。
※はインターネット配信。
ラジオドラマや朗読CDとして発表された作品は該当節を参照。
井上俊次(創業者)