堀 之紀(ほり ゆきとし、1952年9月12日[1][12][22] - )は、日本の声優、俳優[6]、ナレーター[7]。東京都世田谷区出身[4]、静岡県御殿場市育ち[5]。青二プロダクション所属[8]。
成城学園初等学校[注 1]、世田谷区立千歳中学校[注 2]、東京都立新宿高等学校出身[25]。
その後は一家揃って東京都世田谷区成城から静岡県御殿場市に転居[5]。
1967年時点から一昨年、サンケイホールで舞台『安寿と厨子王』に出演していた時、教師に見込まれて困ってしまい、「素質があるんだ」と思ったという[24]。
俳優である父・雄二の長男ということもあり、子供の頃から「将来は演劇の道に進むのが当然だ」と考えていたという[22]。國學院大学法学部[8][注 3]在学中に、父・雄二に「役者になりたい」と言ったところ強く反対されたが、役者への夢が捨てきれず、演劇集団 円の研究生に応募して合格[5][26][27]。同大学を中退することにしたことを初めて父に打ち明けると、父・雄二は「わかった」と言ったという[5][27]。本人曰く、「(将来は)俳優しか考えたことなく、自然にこの道に入った」とのこと[26]。その後、天知茂に師事する[5][12]。
1975年10月から1978年3月まで、演劇集団 円研究所[8]に所属し、3年間新劇の修業をしていた[5][22]。俳優としては主に三船プロダクション製作のテレビドラマや映画などに端役で出演した。天知プロ、愛企画を経て、青二プロダクションに入り[8]、1984年に声優デビューし[21]、1980年代以降は声優としても活動するようになる。33歳の時で、声優1本で仕事するようになったという[28]。
天知茂によると「たいへん好青年」であり、末弟・光昭に共通して言えることは「頭の回転が早いことだ」という[5]。
日本俳優連合の副理事長を務めている[29]。
男3人兄弟であり、父、母、兄弟全員が役者の役者一家である[30]。曾祖父は歌舞伎役者の松本虎藏[9]。祖父は、高麗屋の番頭、松本幸四郎 (7代目)の番頭で浅草の公園劇場を経営していた興行師の堀倉吉[10][9][11][31]で、市川團十郎 (11代目)、松本白鸚 (初代)、尾上松緑 (2代目)、中村雀右衛門 (4代目)の面倒を見ていたなど歌舞伎関係の仕事をしていた[32][33]。父は俳優の堀雄二[5][10][12]、母は宝塚歌劇団29期生の甲斐はるみ[12][13]、弟は声優の堀秀行[5][10][12][14]、俳優の堀光昭[5][10][15]。姪(秀行の娘)は女優の堀友美[16][17][18]。
母親の甲斐が妊娠していた時にインフルエンザにかかり、レントゲンの結果、町の老医師からは結核と診断された[25]。その時に老医師は「一刻も早く人工中絶したほうがいい」と忠告した[25]。雄二は「どんなことがあっても生みなさい」と言っており、甲斐は困っていたという[25]。雄二は自宅に帰っても、苦しそうにしていた甲斐を見るのがしのびなく、好きな酒をハシゴすることが多くなった[25]。ある晩、雄二は重苦しい心を癒すため、渋谷区の行きつけのバーに足を運んでいた[25]。雄二がとまり木で浮かない顔をしていたところ、「よう、堀さん!」と肩を叩かれ、振り返ったところ旧知の病院の歯科医師であった[25]。「顔色が悪いじゃないの」と言われた雄二は、その理由を歯科医師に話したところ、「じゃあ、うちの病院に来てみないか、専門医を紹介するよ」と言われた[25]。その結果結核は誤診だとわかり、雄二は嬉しかったという[25]。あの時、雄二が渋谷区のバーへ行かなかったら、之紀は誕生しなかったかもしれず、雄二が酒好きで良かったかもしれないという[25]。1969年時点で雄二は之紀が生意気なことを言い出すと、之紀にこの話をしつつ「オレがもし酒が嫌いだったら、お前は生まれてないかもしれないんだぞ」と語っており、之紀は「またか」というようにニヤニヤしながら聞いていた[25]。
声種はバリトン[8]。渋く怖い声[2]、男を感じさせる落ち着いた声を持つ[14]。小学生の頃はボーイソプラノで可愛い声であった[21]。変声期が過ぎていたところこの声になり驚いていたという[21]。
声優として活躍しており[7]、アニメ、海外ドラマ、洋画に多数出演している[14]。かつてはテレビドラマ、舞台に出演していた[14][28]。
悪役を演じる醍醐味も感じており、演じて楽しいという[21][28]。
長弟・秀行とはテレビアニメ『魁!!男塾』、『聖闘士星矢』など共演作も多い[12]。
テレビアニメ『疾風!アイアンリーガー』のGZ役で知られる[14]。
テレビアニメ『名探偵コナン』では主人公、江戸川コナンの宿敵・ジン役を演じている[2]。2010年時点ではプロデューサーの諏訪道彦によく「俺たちの出番がちょっと少ないんじゃねーのか」と述べている[2]。
諏訪によると「堀3兄弟の一番の兄はちょっとコワイ」と聞いていたため、『名探偵コナン』の第1話の収録時には少し緊張していたという[2]。「組織の新薬『APTX4869』を飲ませて工藤新一を江戸川コナンにするだけの登場なんだろうな」という軽い気持ちで、ノープランで参加していた[28]。堀はジンのことを当初は「単なる非情な男」としか思ってなかったという[34]。しかしストーリーが進んでいくにつれ、「なんでジンはこういう感じなんだろう」と考え始めたという[34]。『コナン』の第1話当時行って初めて「この役です」と言われた[28]。『コナン』の第1話当時は、ジンという役名がなく、「単なる悪役」ぐらいにしか思っていなかったことから、深い役作りをせずに入ってしまったという[34]。2016年時点でもその当時の延長線上で演じている[34]。
ジンを演じる時は、セリフの持つ感情を的確に表現するためにはどう喋れば良いかを考えているという[35]。ジンの考え方や立場は考えているが、自然と自分が出しやすいトーンの声をジンの顔や表情に合わせて演じているという[34]。収録の間隔が空くため、細かい役作りをすると逆に忘れてしまい、今そこにある現実だけを演じるようにしているという[34]。大事にしていることは、登場した時には「記憶に残るようなインパクトを」と思い演じているという[36]。心がけているのは「凄みを出すこと、怖く見えること」だという[36]。また「黒ずくめの組織が大敵であることが、善である主人公の正義を際立たせることになると思う」と意識しているという[36]。
『コナン』の収録については、現場は皆仲が良く楽しいという[34]。しかし「本番」と言われた瞬間バシッとスイッチが切り替わり不気味な怖さを出さないといけず、根がひょうきんなため、シリアスなシーンの緊張感を出すことに苦労しており、演じる役柄としては、トップクラスに緊張しながら演じているという[34]。今後どのような展開になるか予想がつかないため、演じる際は「どうなっても対処できるように」と思い、余分な感情は入れないようにしているという[21][35]。
酒のジンは好きであり、ジンベースのカクテルのギムレットを飲むという[36]。
『コナン』のキャラでは元黒ずくめの組織のメンバーでもある灰原哀が好きだといい、灰原哀役の林原めぐみが演じるキャラクターに目が行くという[3]。『コナン』の中で思い出に残るエピソードは『ジェットコースター殺人事件』、『黒の組織との再会(解決編)』、『謎めいた乗客(前編)』を挙げている[34]。
趣味はゴルフ、野球[7]、散歩、料理[8]。ゴルフの腕前はプロ級という[2]。1962年時点では大の野球狂で、暇さえあれば自宅の庭で父・雄二を相手にキャッチボールを楽しんでいたという[37]。資格は普通自動車免許[8]。
太字はメインキャラクター。
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