『報道特集』(ほうどうとくしゅう)は、TBS系列(JNN)で、2010年4月3日から、毎週土曜17:30 - 18:50(JST)に生放送されている大型のニュース・報道ドキュメンタリー番組である。リアルタイム字幕放送[注 1]。略称は「報特」。
2008年4月5日から2010年3月27日までは、『報道特集NEXT』(ほうどうとくしゅうネクスト)という名前で放送された。
公式サイトでは本番組のことを「"政府発表"のウラ側を追い、"当たり前の常識"を疑う。」[1]と説明している。
1980年10月4日から2008年3月30日まで放送された『JNN報道特集』が前身・母体番組で、特集取材が番組の核である。
併せて、2008年3月29日で打ち切った土曜夕方のニュース番組『JNNイブニング・ニュース(土曜版)』を引き継ぎ、新たにその日のニュース・スポーツニュース、ところによってローカルニュースを放送する。
特集の内容によっては、首都圏(TBSテレビの放送・取材・サービスエリア)以外で起きた出来事であっても、当該地域のJNN系列局ではなくTBSテレビが制作・取材を直接行う場合がある。
2008年春の改編で週末17時・18時台の枠再編に伴って誕生。2008年2月27日に番組名を『報道特集NEXT』であると発表した(当初番組名には『JNN新・報道特集』などの仮タイトルが挙がっていた)。
これまでの日曜日から土曜日へ移り、『JNN報道特集』から『報道特集NEXT』に改題。その日のニュース・スポーツニュースも放送し、放送時間は26分拡大した。この改編に伴い、毎日放送制作の土曜18時アニメ枠(土6)は日曜17時へ移動した[注 3]。
同番組の移動以降、キー局における土曜日夕方枠の番組では唯一18:00跨ぎの番組編成となっている[注 4]。
およそ4分間のローカル枠を設定し、系列局によっては同枠でローカルニュースを放送。リアルタイム字幕放送を実施したが、2008年6月28日までは全国ニュースとスポーツのみで実施。なお、母体となる『JNN報道特集』時代ではリアルタイム字幕放送を実施していなかった。
『JNN報道特集』開始から30年目にあたる2010年4月3日に、番組名を『報道特集』へと再度改題し[注 5]、音声モードをモノラル放送(モノステレオ放送)からステレオ放送に変更(同時期に放送開始した『Nスタ』と『NEWS23X』も前番組の『総力報道!THE NEWS』、及び『NEWS23』時代のモノラル放送(モノステレオ放送)からステレオ放送に変更)、この時点でキャスターは全員続投。
『JNN報道特集』放送開始から30周年と言う記念すべき節目の年を迎えるのを機に番組の更なるリニューアルを図る為、2010年9月25日の放送を以て16年間総合司会を務めたフリーアナウンサーの田丸美寿々が勇退[4]。翌週の10月2日からは 報道局社会部記者・JNNモスクワ支局特派員から支局長、『筑紫哲也 NEWS23』編集長、JNNワシントン支局長、TBSアメリカ総局長を歴任し、長年の国際報道に携わった金平茂紀[4]とTBS元アナウンサーで報道局政治部やJNN北京支局長、報道局外信部デスクのちのJNNソウル支局長などを歴任した日下部正樹の2名が就任。男性が総合司会を務めるのは『JNN報道特集』から数えると料治直矢の退任以来、13年8か月ぶり。
総合司会交代に合わせて番組ロゴも放送開始当時のタイトルロゴに変更、タイトルロゴの下にはJNNの正式名称『JAPAN NEWS NETWORK』が並べられ、テーマ曲やスタジオセットなども変更された(但し、スタジオのバックは『報道特集NEXT』時代の名残りが2021年2月まで随所に残された)。ニュースコーナーの項目テロップ右下部に「JNN NEWS」のロゴが加えられたが(2011年8月まで)、通常の「JNN ニュース」のものとは異なったデザインや書体のテロップを使用。
民放連は2010年5月14日発表の「青少年に見てもらいたい番組」に選定した(放送局によっては対象外)。
2011年8月20日の放送をもって久保田智子が降板し、9月3日より竹内香苗が加入。これを機に日下部がニュースコーナーも担当。これと合わせる形で、FacebookやTwitterのアカウントを新たに開設したり、番組ホームページやテーマ曲スタジオセット、テロップのデザインなどもリニューアルされた。番組ロゴもそれまでのグレー系から青系へと変わり、アクセントとしてオレンジ色のラインが入り、画面左上に番組ロゴが常時表示されるようになった。
2012年、竹内が同年をもってTBSテレビを退社することに伴い、同年10月6日より、これまではスポーツ担当であった岡村仁美が後任を務めることとなり、岡村が担当していたスポーツの後任には佐藤渚が新たに加わった[5]。
2014年10月4日より、岡村に替わり、小林悠が後任として加わった。
2015年4月4日より、それまで18:47:50までの放送だったのが、18:50まで放送し、直後の各局別ミニ番組(TBSの場合は『ウィークエンドウェザー』)へCMなしで接続、そして土曜19時枠番組へのジャンクションはミニ番組終了直後の18:51:50に変更した。
2016年4月2日より、同年3月まで『NEWS23』のメインキャスターを務めていた膳場貴子が加入した[6]。金平との上下関係は『NEWS23』での共演時代と異なり、膳場が上位となり、田丸降板以来5年半ぶりの女性メインキャスターとなる。これと同時にテロップのデザインやスタジオセット(Dスタジオ→Nスタジオ)・テーマ曲がマイナーチェンジされた。
2020年10月、放送開始から40周年を迎え、同月3日放送分より、スポーツキャスターに同年入社の齋藤慎太郎が加入した[7]。
2021年3月6日から、皆川玲奈がキャスターとして新たに加入し大幅リニューアル。日下部はフィールドキャスターに回り、皆川に宣材写真のポジションを譲るなど一歩引いた形で番組には続投。番組ロゴやスタジオセットも一新、ニュース・スポーツコーナーにそれぞれ「報特NEWS」「報特SPORTS」のタイトルが与えられたほか、タイトルロゴや番組テーマ曲もAimerの「ONE」に変更された[8]。使用書体もTBS全体のコーポレートフォントであるAXISに統一。同時に、TBSテレビや一部系列局では「報特NEWS」のコーナーにて時刻表示を開始。
2022年4月2日からは、2015年10月から2017年3月までスポーツキャスターを担当[注 6]していた上村彩子が、皆川の後任として5年振りに復帰した。
通常は連続で同じテーマの特集を行わないが2022年7月23日から戦後77年の8月13日と国葬特集の9月10日、地球を笑顔にするWEEK2022秋の11月5日を除いて11月12日まで及び12月10日から17日まで計15回にわたり旧統一教会について検証と称し特集した。
2022年10月1日からは、村瀬健介(TBSテレビ報道局「調査報道ユニット」のキャップ)が膳場のパートナー(男性のメインキャスター)としてレギュラー出演。これに伴って、前任者の金平は「特任キャスター」(日下部と同じく不定期で出演するキャスター)へ異動した[9]。
その一方で、膳場と上村は、当番組を2023年度の最終(2024年3月30日)放送分で卒業した[10]。TBSテレビが2024年4月改編から、膳場を『サンデーモーニング』の総合キャスター(関口宏の後任)[11]、上村を『news23』金曜日のメインキャスターへ起用したことによる。
2024年度の初回(2024年4月6日)放送分から、村瀬が総合司会に昇格。前月まで『news23』金曜日のメインキャスターを務めていた山本恵里伽を、村瀬のパートナーへ新たに起用したため、放送上は日下部・渡部を含めた4人体制で進行していた[12]。
渡部は2024年6月1日放送分まで担当していたが、同月3日の早朝に、飲酒で酩酊したあげく「一般の家屋に無断で侵入する」などのトラブルを東京都内で起こした。このトラブルで警察に一時保護されたことを受けて、TBSテレビでは本人の番組出演を見合わせる措置を講じる[13]とともに、同僚のアナウンサーから(過去のスポーツキャスター経験者を含めた)1名を週替わりで渡部のポジションに充てていた。その中から、スポーツアナウンサーでもある伊藤隆佑を、2024年10月5日放送分からレギュラーで起用。
TBS NEWS(前名・TBSニュースバード)では2日遅れの月曜日23時から23:45頃[注 7] に18時台の特集パートを編集した上で再放送していた。
肩書を記していない人物は、TBSテレビアナウンサー。
番組開始当初、上記のキャスター以外にゲストコメンテーター的な役割として毎週1人が出演していた(重松清、姜尚中、藤原帰一など)。しかし、2008年8月2日以降は直言キャスターは出演しておらず、同年11月8日に特集コーナーで重松清が出演したのみである。
直言キャスターは特集コーナーで取材を行う事があった。また、ニュースコーナーでは直言キャスターがコメントを付けていたが、ここで話した内容を田丸は「今日の直言」と称した。
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下記はいずれも2010年10月のリニューアル以前に放送されたコーナー。
1加盟局が運営・出資する衛星放送(CSチャンネル)2旧TBSは2009年に現TBSに放送免許を譲渡。3旧CBCは2014年に現CBCに放送免許を譲渡。4OTV大阪テレビ放送は後にABCに吸収。OTV閉局当時はJNNが未発足であったが便宜的に記述。5旧RKBは2016年に現RKBに放送免許を譲渡。6旧MBSは2017年に現MBSに放送免許を譲渡。7旧RSKは2019年に現RSKに放送免許を譲渡。8旧BSNは2023年に現BSNに放送免許を譲渡。9母体新聞社及び加盟局と友好関係のある新聞社。10JNN系列局はないが、友好関係がある新聞社(過去に系列局を置く計画があったが、断念した)。11TBSラジオなどが加盟するラジオネットワーク。12旧称・TBSカンガルー災害募金。
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