『JNNニュースの森』(ジェイエヌエヌ ニュースのもり)は、TBS(JNN)系列で1990年4月2日から2005年3月27日まで放送していた夕方の報道番組である。通称「ニュースの森」。新聞ラ・テ欄ではスペースの都合上、ニュースを表す[N]の記号を用いて「[N]の森」のように表記することもあった。
1962年10月から27年半放送された全国向けニュース番組の『JNNニュースコープ』と1975年10月から14年半放送された首都圏(関東地方)向けローカルニュース『テレポートTBS6』[注 2]を統合する形で開始した。
夕方のニュース激戦区において、「JNNニュースコープ」末期は視聴率が低かったが、当番組が始まってからは次第に上昇し、初代キャスターの久和ひとみが担当していた1996年頃まで毎回最高視聴率を確保していた[要出典]。その後は『TBSビデオ問題』によるTBSの報道番組・情報番組に対する信用失墜や、他局が1990年代後半から2000年代にかけて相次いで17時台に進出した事などにより視聴率で苦戦するようになるが、当番組では17時台への本格進出や芸能ニュースコーナーの設置などは番組終了まで一切行わず、終始ストレートニュースとしてのスタンスを貫き、番組は15年間続いた[要出典]。
企画当初は先行する『FNNスーパータイム』(フジテレビ系列)や『NNNニュースプラス1』(日本テレビ系列)等のようにローカルニュースを全国ニュースに内包させた構成にする予定だったが、JNNは老舗かつ看板番組の夕方ローカルワイドニュースを抱える局が多い事もあり、系列各局から強い反発を受けた[1]。その妥協策としてそれまでのローカル枠→全国枠の順番を全国枠→ローカル枠の順番に反転して[1]、TBS・テレビユー山形・チューリップテレビのみ1時間の単一番組として構成した。実際、ローカル枠のタイトルでも『ニュースの森』を使っていたのは東北放送[注 3]やテレビユー福島[注 4]などごく一部に限られた。又、ニュースで取り上げる内容もJNNニュースコープ時代の内容を引き継いでおり オープニングのCGやBGMは視聴者から高い人気を誇り、まさに報道のTBSを表す看板報道番組の一つになった。
後継番組は、大型ニュース・情報番組『イブニング・ファイブ』[注 5]。当時本番組と並んで夕方ニュースの老舗だった日本テレビ系列『NNNニュースプラス1』も1年後に終了している。
1990年4月2日に放送開始。それまで18時台前半に関東ローカルで放送されていた『テレポート6』に新メンバーを入れる形でスタートした。平日版はメインキャスターに『テレポート6』から引き続きフリーアナウンサーの荒川強啓と久和ひとみを起用。スポーツは新メンバーとして当時TBSアナウンサーの佐古忠彦、天気予報は気象予報士の森田正光が担当した。土曜・日曜版は前番組『JNNニュースコープ』(土曜・日曜版)を担当していた吉川美代子と戸崎貴広がそのまま続投した。
1990年度・1992年度の沿革
1993年春に荒川と佐古が降板。荒川の後任はTBS報道局政経部(現在の報道局政治部)平河クラブキャップの杉尾秀哉、スポーツコーナーは平日版を安東弘樹が担当。
1993年度・1994年度・1995年度の沿革
1996年度・1997年度前期の沿革
1997年9月、杉尾が降板しリニューアル。後任は、TBS報道局社会部→経済部記者の松原耕二が担当。
1997年度後期・1999年度後期の沿革
1999年度後期・2000年度の沿革
2001年度前期の沿革(松原・小川時代)
2001年10月、松原に代わって、前任の杉尾秀哉が4年ぶりに復帰。週末版のキャスターには伊藤隆太が登板。
2001年度後期・2004年度前期の沿革
2004年度後期の沿革、15年の放送に幕
2004年10月、新メインに5年ぶりにスポーツコーナー担当だった小倉弘子とかつて『筑紫哲也 NEWS23』でサブキャスターを務めていた池田裕行がメインとなる。スポーツコーナーは月曜日・火曜日を安東弘樹が8年半ぶりに、水曜日・木曜日を高野貴裕がそれぞれ担当。土曜・日曜版のキャスターは、長峰と駒田健吾が担当。
※全国枠以外はTBSテレビ(関東地方)における放送時間を記す。すべて日本時間。
平日補足
土曜日補足
日曜日補足
関東地方向けローカル内の特集、または全国ネットの後半で随時放送されていた。 なお、全国ネットの後半についてはインターネット上のJNN News iに掲載される場合があった。
『夕暮れの街並みをUFOによる物体がレーザー光線を出しながら正面に進み、どアップしながら上空に到達、同時に街並みは小さくなって草原に変わり、UFOが最上空に上がると同時に草原が捲る様に裏返って、タイトルロゴに変形し、夜の上空に向かうのと同時にもう一機のUFOが森の字に変わり、タイトルロゴの三角形の装着し、【JNNニュースの森】が完成。先程飛行していたUFOはタイトルロゴの正面を通過』
『画面右からJNNの正式名称【JAPAN NEWS NETWORK】と【SOCIETY】後から【MEDIA】、画面左から右へ【SCOOP】、画面右上から左へ【MONEY BONEY】と【SCINCE TECHNOLOGY】、画面右側の上から下へ【PORITICS GOVERNMENT】、画面左側の下から上へ【HAPNING EVENT INDUSTRY】と8つのニュースに関連する内容が流れ去っていくのと同時に画面左から【JNNニュースの森】のタイトルロゴが出て来て画面中央に表示。3秒後に消える。』
『OP(1)【JNNニュースの森】のタイトルロゴが中央へ沈む。(平日のみ)/OP(2)【JNNニュースの森】のタイトルロゴがどアップした形で画面やや右下に移動した後、タイトルロゴはやや斜めに向ける様に中央へワイプアウト。(平日と週末のみ)』
『OP(1) 色とりどりの球体(地球)が下から中央に滝流しをする映像を流す。(平日のみ)/OP(2)色とりどりの球体(地球)が旋風する様な形で球体の中からタイトルロゴが現れ、球体が周辺を囲み回りながら「JNN」を除いて(ニ)(ュ)(ー)(ス)(の)(森)のタイトルロゴを1文字ずつ左から右へ回転させながら【JNNニュースの森】を完成させ、タイトルロゴの下に「THE EVENING NEWS」が並べられる。(平日・週末同様)』
『トップニュースの映像をバックに透明なタイトルロゴがどアップで左右に移動し、画面中央に小さくタイトルロゴ【JNNニュースの森】を表示。2秒後、タイトルロゴは1文字ずつひっくり返る様に消える。』
『トップニュースの映像をバックに画面左上からどアップしたタイトルロゴが1文字ずつ飛行しながら画面右下を経由しながら画面左下に高速移動して1文字ずつ並べてタイトルロゴ【JNNニュースの森】が完成。2秒後タイトルロゴが消える。』 この代も7・8代目と同様だが、平日はヘッドラインの際、テロップと同時にメインキャスターのどアップが映し出されたが、週末版はこれまで通りのヘッドラインとなった。
当番組の特徴の一つに、前番組の『JNNニュースコープ』から続く副音声による英語同時通訳の二ヶ国語放送実施があげられる[注 15]。かつては他系列でも行われていたが次々と取りやめられ、1993年以降民放では唯一JNN系列のこの時間帯の番組だけが行っていた。なお、二ヶ国語放送パートは番組開始時に『ニュースコープ』が編成されていた平日18時台後半から平日18時台前半に繰り上げられた。
重大なニュースがあった場合は、放送時間を1時間早めて放送していた。この場合は「JNNニュースの森特集」「JNNニュースの森総力特集」「JNNニュースの森緊急特集」などとして放送された。