ラグビー日本代表 2022年メンバー(ラグビーにほんだいひょう2022ねんメンバー)は、ラグビー日本代表として、2022年(令和4年)に編成されたラグビーユニオンのナショナルチーム。日本ラグビーフットボール協会が組織する。愛称は「ブレイブ・ブロッサムズ」(Brave Blossoms)[注 1][1]。ヘッドコーチの名を冠して「ジェイミー・ジャパン」「ジョセフ・ジャパン」ともいう。日本代表に準じるセカンドチームに、「JAPAN XV(ジャパン・フィフティーン)」がある。
2022年の動向
2022年(令和4年)1月1日 、20年続いた公式ファンクラブ「JRFUメンバーズクラブ」を「JAPAN RUGBY SAKURA CLUB」にリニューアル[2][3][4]。
新型コロナウイルス感染症の世界的流行が2020年から続く。
2022年1月7日夜に初年度開幕戦としてセレモニーも予定されていた、ジャパンラグビーリーグワン2022「クボタスピアーズ船橋・東京ベイ対埼玉パナソニックワイルドナイツ」(国立競技場)の対戦が、感染症の影響で中止になった[5]。
5月8日、ジャパンラグビーリーグワン2022 リーグ戦が終了。
5月9日、2022年度男子日本代表候補選手63名を決定[6]。
5月21日からジャパンラグビーリーグワン2022 プレーオフが始まり、5月29日に埼玉パナソニックワイルドナイツが優勝。リーグワン初年度シーズンが終了した[7]。
日本代表とNDSに分ける
5月31日、選手層の厚みを増す目的で2チームに分かれ、日本代表チーム34名とNDSチーム34名が発表された。NDSは「ナショナル・ディベロップメント・スコッド(National Development Squad)」は、今後 日本代表に選出される可能性の高い選手を招集した編成[8]。
6月3日から、日本代表、NDS、それぞれが合宿入り[9]。ジョン・ミッチェルがアシスタントコーチに加わった[10]。
6月11日、「ジャパンラグビーチャリティーマッチ2022」を秩父宮ラグビー場で開催。1月15日に発生したトンガ北部の海底火山噴火の影響による被災者救援と被災地域の復興支援を目的として、トンガにルーツや縁のある日本国内選手による「TONGA SAMURAI XV」と、日本選抜選手による「EMERGING BLOSSOMS」とが対戦した[11][12][13][14][15]。
6月18日に秩父宮ラグビー場で、NDSチームがウルグアイ代表に勝利(キャップ対象試合)[16]。6月25日ミクニワールドスタジアム北九州でのウルグアイ戦第2戦は、日本代表チームとしてHO坂手淳史が初めてキャプテンとなり戦い[17]、圧勝した[18]。
新ルール「50:22」採用
7月1日、「50:22」「ゴールラインドロップアウト」「フライングウェッジ改訂」など新ルールが正式採用された[19][20][21][22]。「ハイタックル厳罰化」は、日本では9月1日から実施した[23][24]。
7月2日、約5年ぶりのフランス戦(第1戦)は、ランキング2位のフランスに対し、10位の日本代表は、試合の数日前に主要選手4名が新型コロナウイルス陽性になるなどしてメンバー構成を大きく変えて臨み[25]、フランス代表は1桁キャップが先発15人中6人という「1.5軍」の編成だった[26]。豊田スタジアムで気温35度の猛暑のなか[27]、後半に4トライ取られ、23-42で敗れた[28][29]。
7月9日に、フランス戦第2戦は気温31度超え[30] の国立競技場で行われ、15-20で惜敗[31][32]。この試合では、国内開催ラグビーテストマッチ史上最多57,011人の入場者数となり、4年ぶりに記録を更新した[33][34][35]。
8月22日、秩父宮ラグビー場に替わる新しい競技場(仮称・新秩父宮ラグビー場)の建設・運営について、日本スポーツ振興センターが、鹿島建設・三井不動産・東京建物・東京ドームなどによる企業体を選定し具体的な計画を発表した[36][37][38][39][40][41]。
9月5日から、秋シーズン男子日本代表候補の別府合宿。18日からは宮崎合宿[42][43]。
9月20日、チームスローガン「Our Team」 を正式発表した[44][45][46][47]。しかしスポンサー企業であるカンタベリーや三菱地所は、2019年に流行語にもなった「One Team」をキャッチフレーズをワールドカップ2023開催期間中までプロモーション展開し続け[48][49][50][51][52][53][54][55]、「Our Team」のスローガンは定着しなかった[56][57]
JAPAN XVで3連戦
10月1日から3週にわたり、日本代表候補メンバーの中から編成のセカンドシニア代表チーム「JAPAN XV(ジャパン・フィフティーン)」を編成。強化を目的に、オーストラリア代表のセカンドチーム「オーストラリアA代表」と日本国内で3連戦した(キャップ非対象)[58]。1戦目[59][60]と2戦目は敗れた[61][62]。3戦目は日本が終始リードする展開となり52-48で勝利した[63][64]。
強豪国に3連敗
10月10日、日本代表合宿とヨーロッパ遠征(フランス、イングランド)の参加メンバーが発表された[65]。
10月29日、4年ぶり7回目のニュージーランド戦では、国立競技場の入場者数が65,188人で、ラグビー国内開催テストマッチだけでなく国立競技場改築後のイベントとしても、最多入場記録を更新した[66][67]。日本は終始積極的に攻め、31-38の惜敗となった。通算7敗目となったものの、対ニュージーランド戦で歴代最少の点差であり、続くヨーロッパ遠征に期待できる善戦となった[68][69]。
11月2日、日本代表ヨーロッパ遠征メンバー40名が出発[70]。
11月12日、ロンドントゥイッケナムスタジアム81,087人の観衆の中で、イングランド代表と4年ぶりに対戦、13-52で大敗した[71][72][73][74]。藤井雄一郎ナショナルチームディレクターによると、試合後に日本側はレフリーの判定について確認を入れ、日本に不利となる8つのジャッジミスが明らかになったという[75]。試合中のレフリーとのコミュニケーションの重要性が浮き彫りになった[75]。
11月20日のフランス代表戦も敗れた[76][77][78]。強豪国に勝てない状況について、ジョセフHCは「この期間はベースキャンプという形でたとえている。W杯に向けては、いい方向に向かっていると思う」と総括した[79]。
12月1日、JRFU福岡トレーニングセンター開業[80][81][82][83](2023年5月に、施設名を「JAPAN BASE」として全面開業[84][85][86])。
12月17日、ジャパンラグビーリーグワン2022-23開幕。
以降は「ラグビー日本代表 2023年メンバー」を参照。
2022年の対戦
翌年は「ラグビー日本代表 2023年メンバー」を参照。
世界ランキング
ランキング日付
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順位
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順位が変動した理由
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2020年11月16日から 2023年7月23日まで
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10位
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2020年11月14日に10位アルゼンチンが2位ニュージーランドを破り、9位日本が10位に落ちる。
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2022年の日本代表選手
5月~7月の日本代表
●は参加、★は試合出場。所属チーム、年齢、Cap数などを含め、資料性を考慮し2022年7月9日当時に固定した。
9月~10月の日本代表
- 9月5日から、2022年秋の男子日本代表候補選手52名が別府合宿。9月18日からは宮崎合宿。[42][43]
- 9月24日から11月ヨーロッパ遠征まで、41名で宮崎合宿[95]。
- 10月1日、オーストラリアA代表 対 JAPAN XV(秩父宮ラグビー場、東京都港区)、キャップ非対象[96]
- 10月8日、オーストラリアA代表 対 JAPAN XV(ベスト電器スタジアム、福岡市)、キャップ非対象[97]
- 10月14日、オーストラリアA代表 対 JAPAN XV(ヨドコウ桜スタジアム、大阪市住吉区)、キャップ非対象[98]
- 10月29日、ニュージーランド代表 対 日本代表(国立競技場、東京都新宿区)[99]
- 11月2日、日本代表40名がヨーロッパ遠征出発[70]
●は参加、★は試合登録。所属チーム、年齢、Cap数などを含め、資料性を考慮し2022年10月29日当時に固定した。
11月の日本代表
●は参加、★は試合出場。所属チーム、年齢、Cap数などを含め、資料性を考慮し2022年11月20日当時に固定した。
初キャップ獲得選手
2022年に初キャップを獲得した選手は、以下の17名となる。
スタッフ
日本代表スタッフ(夏シーズン)
2022年5月31日発表時点[102]。
NDSスタッフ(夏シーズン)
2022年5月31日発表時点[102]。
日本代表スタッフ(秋シーズン)
2022年11月2日(ヨーロッパ遠征時)発表時点[103]。
代表資格
国籍は関係ない
ラグビーでは、国の代表チームとしてプレーする際にその国籍は問われないため、「所属協会主義」と呼ばれる[104][105]。
2023年時点で、ワールドラグビーの レギュレーション8条 により、代表資格は以下の4条件で規定されている。
- 当該国(日本)で出生している、または、
- 両親、祖父母の1人が当該国(日本)で出生している、または、
- プレーする時点の直前の60ヶ月間 継続して当該国 (日本)を居住地としていた、または
- プレーする時点までに、通算10年間、当該国(日本)に滞在していた。
上記の規定は、過去に他の国での代表戦出場が無いことが前提となる。他国でのジュニア代表出場は不問。
ただし、オリンピックおよびその予選の場合、ワールドラグビーの代表資格規定は該当せず、その国の国籍を持つ選手のみ(国籍主義)となる[106][107][108]。
日本への帰化選手
「外国人選手が多い」という批判がある[105][109] が、日本は外見的特徴からそのように指摘されやすい。他の国のラグビー代表チームも同様に、異なる国の出身者が多く含まれる[注 2][110][111]。
高校・大学時代から日本で生活し、日本に帰化(日本国籍を取得)している選手も少なくない[112][113][114][115][116][117]。なお、カタカナだけの氏名であっても、姓と名の表記の間に「・」が無い選手は、日本国籍を持つ者である(戸籍に記号は使えないため)[118]。ただし、一部メディアにおいては帰化選手であっても「・」を入れて報道される[119][120][121][122]。
放送・配信
2022年の試合について、日本国内での放送・配信は以下のとおり。
脚注
注釈
出典
関連項目
外部リンク
歴代ラグビー日本代表キャップ保持者 一覧 |
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1930年代 (7名) | |
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1950年代 (7名) |
- 関川哲男
- 夏井末春
- 簔口一光
- 南義明
- 藤晃和
- 小林清
- 結城昭康
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1960年代 (11名) | |
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1970年代 (11名) |
- 下薗征昭
- 黒坂敏夫
- 原進
- 飯降幸雄
- 吉野一仁
- 高田司
- 宮内正幸
- 仲山健
- 安井敏明
- 豊田偉明
- 洞口孝治
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1980年代 (10名) | |
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1990年代 (10名) | |
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2000年代 (22名) | |
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2010年代 (26名) | |
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2020年代 (9名) | |
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1930年代 (4名) | |
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1950年代 (6名) | |
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1960年代 (4名) | |
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1970年代 (5名) | |
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1980年代 (5名) | |
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1990年代 (3名) | |
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2000年代 (19名) | |
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2010年代 (7名) | |
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2020年代 (3名) | |
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1930年代 (17名) | |
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1950年代 (25名) | |
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1960年代 (13名) | |
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1970年代 (20名) | |
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1980年代 (24名) | |
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1990年代 (27名) | |
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2000年代 (44名) | |
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2010年代 (43名) | |
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2020年代 (16名) | |
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1930年代 (5名) | |
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1950年代 (7名) |
- 門戸良太郎
- 土屋英明
- 大塚満弥
- 三苫学
- 山本昌三郎
- 今村耕一
- 斎藤文男
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1960年代 (4名) | |
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1970年代 (5名) | |
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1980年代 (4名) | |
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1990年代 (6名) | |
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2000年代 (12名) | |
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2010年代 (9名) | |
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2020年代 (4名) | |
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1930年代 (19名) | |
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1950年代 (27名) | |
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1960年代 (11名) | |
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1970年代 (25名) | |
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1980年代 (28名) | |
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1990年代 (30名) | |
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2000年代 (56名) | |
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2010年代 (45名) | |
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2020年代 (20名) | |
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Tier 1 | |
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Tier 2 | |
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Tier 3-1 | |
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Tier 3-2 | |
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連合チーム | |
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関連団体 | |
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代表 | |
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国際大会 | |
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国際リーグ | |
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国内リーグ |
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国内大会 |
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主要人物 | |
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関連項目 | |
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