三井不動産株式会社(みついふどうさん、英: Mitsui Fudosan Co., Ltd.)は、東京都中央区日本橋室町の三井本館に本社を置く、三井グループの総合不動産デベロッパー。オフィスビル、大型商業施設(SC)、複合商業施設、住宅(2006年から三井不動産レジデンシャルに分社化)を中心にホテルやロジスティクス(物流施設)、ベンチャー共創、産官学連携など幅広い事業を展開している。
三井物産、三井住友銀行とともに「三井新御三家」の一つである。財閥解体により清算された旧三井財閥の本体である三井本社の流れを汲む[4]。三井グループ(旧三井財閥)の大手として二木会[5]、月曜会、三井広報委員会[6]、三井業際研究所[7]、綱町三井倶楽部[8] の会員会社であり、三井文庫の賛助会社でもある[9]。
日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄の一つ[注釈 1][10]。
概要
日本橋三井タワー、霞が関ビルディング、ゲートシティ大崎などのオフィスビル、大型ショッピングセンターの「ららぽーと」「三井アウトレットパーク」といった商業施設、大型物流施設「MFLP」、三井ガーデンホテルなどの宿泊・リゾート施設、マンションなど、幅広く不動産開発事業を展開している。戦後一貫して不動産業界において売上1位に君臨している[11]。
1941年に三井合名会社不動産部門を分離し、設立された後、米国占領下の融資規制等のため株主安定化がなかなか実現しなかったが、1959年ごろに解決した[11]。このことが業界「ツー・トップ」だった三菱地所と比べてビル事業が比較的小規模なままにとどまっていた一因だった[11]。その後、高度経済成長期には地方都市にいち早く進出。東京都内では超高層ビル事業を積極的に進め、1968年に霞が関ビルを完成させた[11]。日本初の超高層ビルの竣工であり、これにより三井不動産は知名度を上げた[12]。1958年に浚渫埋立事業、1961年に宅地分譲事業、1964年に別荘地分譲事業、1968年に戸建住宅分譲事業・マンション分譲事業など事業を多角化した[11]。住宅事業(「パークシリーズ」などのマンション開発)は2006年にグループ会社の三井不動産レジデンシャルに分社化された[13]。2017年11月からは、商業施設の会員向けなどにインターネット通販サイト「&mall」を運営している[14]。商業施設の運営管理は子会社の三井不動産商業マネジメントが担っている。
1991年より、三井不動産グループのロゴマークとして「&」を象ったロゴマークを使用している。&は同じ三井グループである三井物産が英文社名(MITSUI & CO., LTD.)で使用しており、英語圏では人名のみで構成される会社名を表記する際に慣習的に使用されるものである(他にはTiffany & Co.等の例がある)が、三井不動産では、共存・共生の理念を表すものとして、orではなく、価値観の相克を乗り越えて新たな価値観を創出していくことを表すものであるとしている[15]。
本社ビルである三井本館を始めとして、歴史的な経緯から旧三井財閥(三井グループ)発祥の地である日本橋地区に多数のオフィスビル・複合商業ビルを所有している。2000年代以降は「日本橋再生計画」と呼ばれる大規模再開発を主導しており、宇宙開発の拠点づくりや新たな産業の創造、日本橋川沿いの水辺空間の賑わい創出、水運開拓などを掲げている[16]。日本橋東急百貨店(旧白木屋)の閉店をきっかけとし、同地区周辺の再開発を進め、「日本橋再生計画」の嚆矢として2004年にはコレド2、3(日本橋一丁目ビルディング)をオープンさせた[17]。さらに2007年春には六本木地区(住所上は港区赤坂)の防衛庁跡地に総合複合再開発として東京ミッドタウンを開業。同施設にはリッツ・カールトン東京(高級ホテル)やサントリー美術館が入居した。2018年には千代田区有楽町(日比谷)で東京ミッドタウン日比谷を開業、2022年には東京駅前(中央区八重洲)にて東京ミッドタウン八重洲が開業し[18]、都心部での大規模複合ビルの開発を進めている。また、官民連携のパークPFI制度を利用し、MIYASHITA PARK(宮下公園)やヒサヤオオドオリパーク(久屋大通公園)などの都市公園の整備・改修、複合商業施設の開発を行なっている。
沿革
歴代社長
主な保有ビル・商業施設
主要グループ会社
住宅事業
ビル事業
ホテル事業
ショッピングセンター事業
リゾート事業
レジャー事業
インテリア事業
装花・緑花事業
アセットマネジメント・リート
倉庫事業
過去のグループ会社
広告活動
テレビ番組
ナショナルスポンサーの場合、全国共通CMのほかに放送エリアに関連した地域限定CMを流すことが多い。
スポンサー番組
過去のスポンサー番組
など
テレビ番組での紹介
不祥事
- 耐震の安全性の問題
三井不動産が事業者の一社として建設した神奈川県横浜市のマンション「パークシティLaLa横浜」[40] で、虚偽データに基づいた工事が行われ複数の杭が地中の強固な地盤に届いておらず建物が傾いていることが2015年10月に発覚し、耐震の安全性が疑われた[41]。日本経済新聞はこの問題で三井不動産グループのブランドイメージが低下する恐れがあるとした[42]。同市では前年(2014年)にも住友不動産が分譲したマンションで同様の問題が発覚し、指導が行われていた[43]。
- 浦安市の東日本大震災による液状化
浦安市で三井不動産が1981年に分譲した分譲住宅「パークシティ・タウンハウス3」の住民ら32人が、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)による液状化で住宅に被害を受けた原因が、適切な地盤改良工事がなかったことにあるとして、三井不動産と関連会社を2012年2月に提訴した[44]。住民ら36人が三井不動産などに約8億4200万円の損害賠償を求めていたが、当時の知見では想定されていなかったとして2014年に三井不動産らが勝訴した[45]。2003年に三井不動産が分譲をはじめた集合住宅「ファインコート新浦安」の住民も液状化被害について三井不動産を訴えたが、2014年に棄却された[46]。
- 産地を偽装したコンクリートが使用されていた問題
宇部興産の子会社である宇部コンクリートが産地を偽装した石灰石を使用し、JIS 認定不適合のコンクリートを出荷していた[47]。
東京ディズニーリゾートとの関係
| この節には独自研究が含まれているおそれがあります。 問題箇所を検証し出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2015年11月) |
関連人物
脚注
注釈
出典
外部リンク
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