浦安D-Rocks(うらやすディーロックス)は、千葉県浦安市をホストエリアとしてジャパンラグビーリーグワンに所属しているラグビーチームである。略称は「浦安DR」。練習グラウンドは浦安Dパーク。
概要
前身となる「NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安」(DIVISION1)が、2022年6月30日をもって活動終了。
2022年6月1日に、NTTドコモ40%、NTTコミュニケーションズ40%、日本電信電話20%の出資比率でラグビー事業会社「株式会社NTT Sports X」を発足し、NTTグループ内の再編チーム運営をスタートした[1][2](後述「NTT Sports X」を参照)。
2022年7月26日に新チーム名「浦安D-Rocks」が発表された。「D」はダイナミック(躍動)・ドリーム(夢)・ディライト(歓喜)、「Rocks」は岩のような力強さと、略語「ROX」の「すごい」「最高」という意味を込めている[3]。前身のチーム名がリーグ最長の29字だったが、企業名「NTT」も外して9字になった[4]。
2022-23シーズンは、ジャパンラグビーリーグワンのDIVISION2でスタートした。ヘッドコーチには、NTTドコモレッドハリケーンズ大阪から移籍したヨハン・アッカーマンが就任した[5]。
2023年1月17、フランスのリヨンOU(LOU)とパートナーシップ契約を締結[6][7][8]。
2024年1月25日、トンプソンルークが公式アンバサダーに就任[9]。
2024年5月24日、2023-24シーズン入替戦において、DIVISION1 12位の花園近鉄ライナーズに2戦2勝し、DIVISION1への昇格が決まった。
2024年7月、ヘッドコーチにグレイグ・レイドローが就任[10]。2024年10月には千葉テレビとオフィシャルパートナーシップ契約を結び、2024-25シーズンにはホスト開幕戦を含むホストゲーム5試合をJ SPORTSのほか千葉テレビが中継を行う[11]。配信は、J SPORTSオンデマンドのほか、NTTドコモの配信サービスLeminoが全試合行う[12]。
ホームスタジアム
練習拠点としている浦安Dパークはスタジアム施設ではなく、TMO表示パネル・夜間照明・観客席は設置されていない。ホストタウンは浦安市であるが、市内にリーグワンDIVISION1の開催基準(15,000人以上収容)を満たしたスタジアムがない[13]。またホストタウンが千葉県であるにもかかわらず、過去に千葉県で主管したホストゲームは後述の通り1試合のみである。
2022-23シーズンのホームスタジアムは、東京都内の駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場(リコーブラックラムズ東京のホーム)、江東区夢の島競技場(清水建設江東ブルーシャークスのホーム)のほか、大阪府大阪市のヨドコウ桜スタジアム(NTTドコモレッドハリケーンズ大阪のホーム)、新潟県の新潟市陸上競技場、ユアテックスタジアム宮城(入れ替え戦)を使用し、千葉県内での開催は1試合も無かった[14]。
2023-24シーズンのホームスタジアムは、駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場(東京都世田谷区)のみとなった[15]。本拠地(千葉県浦安市高洲[16])からは道のりで約30km離れており、新浦安駅(JR京葉線)から電車利用で3路線ほど乗り継ぎ約1時間15分かかる。なお、このシーズンの千葉県内での試合はゼットエーオリプリスタジアム(市原市)で1試合開催されている。
2024-25シーズンでは、首都圏のホストゲームとして秩父宮ラグビー場(東京都港区)を使用する[17]。シーズン内すべての対戦をNTTドコモの動画配信サービス「Lemino」で無料配信する[18]。
NTT同士の対戦
2022ー23年シーズンにおいて、NTTコムの親会社・NTTドコモが運営母体であるNTTドコモレッドハリケーンズ大阪が3部リーグ(DIVISION3)で優勝。2部(DIVISION2)最下位となった日野レッドドルフィンズが選手の不祥事により入れ替え戦を含めたリーグ戦参加を辞退したことで、NTTドコモレッドハリケーンズ大阪は、2023ー24年度は2部リーグに昇格した。これにより、NTT(ドコモ)系のチームが2022年(当時は双方とも1部在籍)以来の同ディビジョン所属となることから、公平性については今後見極める必要があるとした[19]。
結局、2023-24シーズンは、NTTドコモレッドハリケーンズ大阪も「NTTドコモ」を外し「レッドハリケーンズ大阪」とし、同じDIVISION2において、グループ会社の筆頭社名を両チームとも使わないことになった[20]。
戦績
JAPAN RUGBY LEAGUE ONE
シーズン
|
DIVISION
|
最終順位
|
リーグ順位 |
試合数 |
勝点 |
勝 |
分 |
負 |
得点 |
失点 |
得失差
|
順位決定戦/入替戦
|
備考
|
2022-23
|
DIVISION2
|
優勝
|
1位/6チーム |
10 |
46 |
10 |
0 |
0 |
507 |
153 |
354
|
順位決定戦1位 入替戦敗退・残留
|
[19][22]
|
2023-24
|
DIVISION2
|
優勝
|
1位/6チーム |
10 |
42 |
9 |
0 |
1 |
365 |
152 |
213
|
順位決定戦1位 入替戦勝利・昇格
|
[23][24][25][26][27]
|
2024-25シーズンの順位
2024-25シーズンのスコッド
カテゴリA(日本代表の実績または資格あり)は、試合登録枠17名以上、同時出場可能枠11名以上。カテゴリB(日本代表の資格獲得見込み)は、試合登録枠・同時出場可能枠ともに任意。カテゴリC(他国代表歴あり等、カテゴリ A, B以外)は、試合登録枠3名以下。
浦安D-Rocksの2024-25シーズンのスコッドは下記のとおり(2024年12月13日現在)[28]。
ヘッドコーチ: グレイグ・レイドロー
過去の所属選手
マスコットキャラクター
ロッディ&ドリィ - クマの「ロッディ」と、イソヒヨドリの「ドリィ」のコンビ。2023年4月9日発表。ファン投票により決定した[30]。
ロッディは、体が岩でできたクマ。強固な守備を行い、小走りで俊敏な動きをする。頑固で寡黙[30]。
ドリィは、浦安で生まれたイソヒヨドリ。ロッディの肩にとまり、彼が考えていることを早口で代弁する。隠れロックギターの名手[30]。
NTT Sports X
株式会社NTT Sports X(エヌティティ スポーツ エックス)は、浦安D-Rocksの運営企業である。2024年7月1日現在。出典:[31]
- 出資比率(株主):NTTドコモ40%、NTTコミュニケーションズ40%、NTT20%。
- 住所:東京都千代田区永田町2-11-1 山王パークタワー
- 設立日:2022年6月1日
- 事業内容:浦安D-Rocks(ラグビーチーム)の運営、試合などの興行運営、パートナー企業との共創など
- 資本金:1億円
- 代表取締役社長:下沖正博(マーケティング部長を兼任)
2022-23シーズンから、グループ企業内の2チーム(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安[32] と NTTドコモレッドハリケーンズ)を再編成し、NTT Sports Xが浦安D-Rocksを運営することになった。発足当時、下沖正博社長は、「NTTグループのシンボルチームとして、あえて企業名を外した」「地域に根付いた活動をしたい」と述べている[33][34]。レッドハリケーンズ大阪は引き続きNTTドコモが運営するが、やはり企業名を排除することになった[35]。
浦安D-Rocksスタッフ
- 2024-25シーズンの強化スタッフ、運営スタッフ:[36]
エピソード
関連項目
NTTグループのラグビー部
脚注
- ^ a b “ラグビー事業会社の設立について | ニュースリリース | NTT”. group.ntt. 2022年7月26日閲覧。
- ^ “URAYASU D-ROCKS”. URAYASU D-ROCKS. 2024年5月26日閲覧。
- ^ “【リーグワン】2部浦安の新チーム名は「浦安D-Rocks」HCにヨハン・アッカーマン氏就任 - ラグビー : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2022年7月26日閲覧。
- ^ “チーム名称は29字→9字 NTTグループのラグビー新チーム「浦安D―Rocks」誕生 - スポニチ Sponichi Annex スポーツ”. スポニチ Sponichi Annex. 2022年7月26日閲覧。
- ^ “南ア最優秀コーチ賞に3度選ばれた再建の名人、ドコモのヘッドコーチ就任。 - ラグビーリパブリック” (2020年5月15日). 2024年7月22日閲覧。
- ^ 一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン. “浦安D-Rocks、LOUラグビー(フランス:TOP14)パートナーシップ契約締結のお知らせ | 【公式】ジャパンラグビー リーグワン”. 【公式】NTTジャパンラグビー リーグワン. 2024年10月30日閲覧。
- ^ 一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン. “浦安D-Rocks、スーパーセブンズへの選手(石井魁選手・安田卓平選手)派遣のお知らせ | 【公式】ジャパンラグビー リーグワン”. 【公式】NTTジャパンラグビー リーグワン. 2024年10月30日閲覧。
- ^ 一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン. “浦安D-Rocks、LOUラグビー(フランス:TOP14)とのパートナーシップ契約継続のお知らせ | 【公式】ジャパンラグビー リーグワン”. 【公式】NTTジャパンラグビー リーグワン. 2024年10月30日閲覧。
- ^ 一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン. “浦安D-Rocks、トンプソン ルーク氏の公式アンバサダー就任のお知らせ | 【公式】ジャパンラグビー リーグワン”. 【公式】NTTジャパンラグビー リーグワン. 2024年1月26日閲覧。
- ^ 一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン. “浦安D-Rocks、グレイグ・レイドロー 新ヘッドコーチ就任について | 【公式】ジャパンラグビー リーグワン”. 【公式】NTTジャパンラグビー リーグワン. 2024年7月22日閲覧。
- ^ 一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン. “浦安D-Rocks、ホスト開幕戦 チバテレにて地上波生中継決定! | 【公式】ジャパンラグビー リーグワン”. 【公式】NTTジャパンラグビー リーグワン. 2024年10月11日閲覧。
- ^ “NTTジャパンラグビー リーグワン2024-2025 浦安D-Rocks全試合をLemino(レミノ)にて無料配信&見逃し配信!”. Lemino(レミノ)/ドコモの新しい映像サービス - 知らなかった、大好きへ。. 2024年12月24日閲覧。
- ^ 同市内のブリオベッカ浦安競技場は人工芝、かつ収容人員が2500人と僅少で、リーグワンでは使用不可であるため
- ^ 一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン. “【公式】NTTジャパンラグビー リーグワン 日程・結果(2022-23)”. 【公式】NTTジャパンラグビー リーグワン. 2023年4月9日閲覧。
- ^ 一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン. “浦安D-Rocks(2023-24) | 【公式】ジャパンラグビー リーグワン”. 【公式】NTTジャパンラグビー リーグワン. 2023年12月11日閲覧。
- ^ “URAYASU D-ROCKS”. URAYASU D-ROCKS. 2023年7月5日閲覧。
- ^ “大会日程:ディビジョン1”. ジャパンラグビーリーグワン. 2024年10月14日閲覧。
- ^ 一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン. “浦安D-Rocks、全試合をLeminoにて無料ライブ配信決定のお知らせ | 【公式】ジャパンラグビー リーグワン”. 【公式】NTTジャパンラグビー リーグワン. 2024年12月18日閲覧。
- ^ a b 【リーグワン入れ替え戦】浦安昇格逃し2部にNTT2チーム…「公平性はしっかり見ていく」理事(日刊スポーツ)
- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2023年7月3日). “「レッドハリケーンズ大阪」にチーム名変更 元日本代表主将・箕内氏がアシスタントコーチ就任/リーグワン”. サンスポ. 2023年12月11日閲覧。
- ^ “浦安D-Rocksが三重ホンダヒートに競り勝ち、2部のリーグ戦全勝で順位決定戦へ。 - ラグビーリパブリック” (2023年3月26日). 2023年4月10日閲覧。
- ^ a b 一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン. “【公式】NTTジャパンラグビー リーグワン 順位表(2022-23)”. 【公式】NTTジャパンラグビー リーグワン. 2023年4月10日閲覧。
- ^ 一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン. “【公式】NTTジャパンラグビー リーグワン 順位表(2023-24)”. 【公式】NTTジャパンラグビー リーグワン. 2024年5月13日閲覧。
- ^ “大会結果配信表 浦安D-Rocks vs 花園近鉄ライナーズ(NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 D1/D2入替戦 D1 12位vsD2 1位:2024年05月18日)”. league-one.jp. 2024年5月18日閲覧。
- ^ “大会結果配信表 浦安D-Rocks vs 花園近鉄ライナーズ(NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 D1/D2入替戦 D1 12位vsD2 1位:2024年05月18日)”. league-one.jp. 2024年5月25日閲覧。
- ^ “大会結果配信表 花園近鉄ライナーズ vs 浦安D-Rocks(NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 D1/D2入替戦 D1 12位vsD2 1位:2024年05月24日)”. league-one.jp. 2024年5月25日閲覧。
- ^ “浦安D-Rocksがディビジョン1昇格!入替戦で花園近鉄ライナーズに連勝。 - ラグビーリパブリック” (2024年5月24日). 2024年5月25日閲覧。
- ^ 浦安D-Rocks 選手一覧
- ^ 浦安D-Rocks、特別選手 瀬戸口 長勢(せとぐち ながせ)選手の入団について - ジャパンラグビーリーグワン
- ^ a b c “浦安D-Rocksの新加入メンバーのお知らせ | URAYASU D-Rocks”. 浦安D-Rocksの新加入メンバーのお知らせ | URAYASU D-Rocks. 2023年4月16日閲覧。
- ^ “URAYASU D-ROCKS”. URAYASU D-ROCKS. 2024年12月20日閲覧。
- ^ “リーグワンの「長過ぎるチーム名」が示す、日本ラグビーの困難と“根本的な欠落”(大島和人) - 個人”. Yahoo!ニュース. 2022年12月7日閲覧。
- ^ スポーツコミュニケーションズ. “NTTグループ新チーム名は「浦安D-Rocks」、共創で“最速”でのD1復帰誓う ~リーグワン~ – SPORTS COMMUNICATIONS”. 2022年12月9日閲覧。
- ^ “「浦安D-Rocks」、NTTグループ再編で誕生した新チームの概要。ジャパンラグビー リーグワン”. news.jsports.co.jp. 2022年12月9日閲覧。
- ^ “【リリース】チーム名称の変更および 2023-24シーズン 新体制のお知らせ | ニュース”. レッドハリケーンズ大阪 (2023年7月3日). 2023年7月3日閲覧。
- ^ “2024-25シーズンにおける新体制について”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2024年7月22日). 2024年12月20日閲覧。
- ^ “NTT ComとNTT Sports X、複数メーカーの自動走行ロボットを管制できるサービス「RobiCo®」を用いた施設管理・運営を開始”. www.ntt.com. 2024年12月20日閲覧。
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