メキシコ料理(メキシコりょうり)は、アステカ族の料理やマヤ族など先住民族の料理を母体とし、コンキスタドールのもたらしたスペイン料理の影響を受けて成立した料理である。土着の作物トウモロコシ、インゲンマメ、多様なトウガラシ(チレ)を用いた、辛味の効いた料理でよく知られている。地方では、虫を用いたサルサやタコスといった昆虫食の伝統も根強く残る。
メキシコはもとより、カリフォルニア州・テキサス州などの旧メキシコ領(詳しくは米墨戦争参照)や、メキシコ人コミュニティのあるシカゴなどの大都市を中心に、アメリカ合衆国でも食べられている。アメリカ合衆国では移民の多い地域を除いて、メキシコ料理はテクス・メクス料理やカル・メクス料理と融合してアメリカナイズされる傾向にある。
トルティーヤはメキシコ人の主食である。北部では小麦粉のトルティーヤが作られることが多いが、それ以南ではアルカリ処理をしたトウモロコシをすり潰して作るマサ(生地)で作ったトルティーヤが一般的である。トルティーヤは多くの軽食のベースにもなる。
インゲンマメの料理はほぼ毎食食べられる。インゲンマメほど多くはないが、レンズ豆、ソラマメ、ヒヨコマメも食べられている。
メキシコ料理を特徴づける食材をいくつか挙げる。
栽培量が少なく市場に出回らない品種を含めると、メキシコには全部で100種以上のチレがあるといわれる。チレ・アバネロとチレ・マンサノを除き、メキシコで栽培されているチレのほとんどはトウガラシ (Capsicum annuum) の品種である。
他多数
2010年、メキシコの伝統料理はユネスコの無形文化遺産に登録された。[1]