『東京都同情塔』(とうきょうとどうじょうとう)は、2023年に発表された九段理江の中編小説。第170回芥川龍之介賞受賞作品[2]。『新潮』2023年12月号に初掲載され、2024年1月に新潮社から出版された。
あらすじ
東京都心に「シンパシータワートーキョー」と名づけた高層刑務所の建設が計画された近未来の物語[3]。
登場人物
- 牧名沙羅 - 主人公。収容施設「シンパシータワートーキョー」の設計に挑む[4]。
評価と反響
- 選考委員の吉田修一は「欠点を探すのが難しい完成度の高い作品だった。架空の東京という舞台にリアリティーがあり、多くの読者に届く」と講評した[4]。
- 本作が芥川賞を受賞した際には、執筆に際し生成AIの利用に関する筆者の発言が注目された。
- 2024年1月17日に行われた芥川賞の受賞会見においては、「ChatGPTのような生成AIを駆使して書いた小説でして、おそらく全体の5%くらいは生成AIの文章をそのまま使っているところがある」と発言していた[5]。
- しかし、その後2024年2月に公開された東京新聞の記事によると、「チャットGPTの文章を用いたのは、登場人物の質問に対しAI-builtが返答した部分のみで『地の文はオリジナル』」と説明し、5%という数字についても「会見でとっさに出てしまったが、読み返したら単行本の1ページにも満たない分量で言い過ぎだった」と修正している[6]。
書誌情報
- 九段理江『東京都同情塔』 新潮社 2024年1月17日発売[1]
脚注
出典
外部リンク
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1930年代 - 1950年代(第1回 - 第42回) |
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1960年代 - 1970年代(第43回 - 第82回) |
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1980年代 - 1990年代(第83回 - 第122回) |
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1980年代 |
- 第83回 該当作品なし
- 第84回 尾辻克彦「父が消えた」
- 第85回 吉行理恵「小さな貴婦人」
- 第86回 該当作品なし
- 第87回 該当作品なし
- 第88回 加藤幸子 「夢の壁」/唐十郎「佐川君からの手紙」
- 第89回 該当作品なし
- 第90回 笠原淳「杢二の世界」、高樹のぶ子「光抱く友よ」
- 第91回 該当作品なし
- 第92回 木崎さと子「青桐」
- 第93回 該当作品なし
- 第94回 米谷ふみ子「過越しの祭」
- 第95回 該当作品なし
- 第96回 該当作品なし
- 第97回 村田喜代子「鍋の中」
- 第98回 池澤夏樹「スティル・ライフ」/三浦清宏「長男の出家」
- 第99回 新井満 「尋ね人の時間」
- 第100回 南木佳士「ダイヤモンドダスト」/李良枝「由煕」
- 第101回 該当作品なし
- 第102回 大岡玲「表層生活」/瀧澤美恵子「ネコババのいる町で」
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2000年代 - 2010年代(第123回 - 第162回) |
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2020年代 - 2030年代(第163回 - ) |
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