宝田 沙織(たからだ さおり、1999年12月27日 - )は、富山県出身の女子サッカー選手。レスター・シティWFC所属。サッカー日本女子代表。ポジションはフォワード、ミッドフィルダー、ディフェンダー。セレッソ大阪堺レディース(現セレッソ大阪ヤンマーレディース)3期生。
経歴
富山県中新川郡立山町出身。立山町立立山中央小学校→堺市立月州中学校→大阪学芸高等学校を経て[2]、大阪大谷大学人間社会学部スポーツ健康学科在籍中。
立山中央小学校在学時代に富山市の特定非営利活動法人・ひがしスポーツクラブ活動が運営するジュニアサッカーチームであるFCひがしJr.に入団してサッカーを始める[3]。
2011年、小学校6年次に日本サッカー協会(JFA)が主催した『2011 ナショナルトレセンU-12北信越メンバー』にゴールキーパーとして選出された経験があり[4]、また富山県体育協会が行っている『未来のアスリート発掘事業』の第6期生に選抜されている[5]。
クラブ
セレッソ大阪堺レディース
2012年、中学校に入学するに際して、地元富山でなく大阪府堺市に開校したJFAアカデミー堺第1期生として入学[6]。JFAアカデミー堺はチームではなく、試合が無いため、入学と同時にセレッソ大阪堺レディースに入団して試合に出場するスタイルで鍛錬を重ねる[7]。
セレッソ大阪堺レディース入団当初はゴールキーパーをメインにプレーしているが、2012年6月にU-13日本女子選抜チームに選出されてアジアサッカー連盟(AFC)公認大会のAFCガールズトーナメント(中華人民共和国)に出場した際にはゴールキーパーとフィールドプレーヤーの両方で登録されており[8]、大会の第2戦(対台湾女子U-13戦)では背番号1のフィールドプレーヤーとして得点を擧げている[9]。
2012年から2014年までJFAが育成年代の女子ゴールキーパー選手を対象に行っていた『スーパー少女プロジェクト』のトレーニングキャンプに選抜され参加した[10][11][12][13]。
2015年にU-16日本女子代表に選出された際は、ディフェンダー登録であり、センターバックで試合に出場したこともある。同年にAFC U-16女子選手権2015(中華人民共和国・武漢市)では背番号6のDF登録であった[14]。この時には初戦のウズベキスタン戦と準決勝のタイ王国戦でゴールを擧げている。
2016年、2016 FIFA U-17女子ワールドカップ(ヨルダン)に出場するU-17日本女子代表にミッドフィールダーとして選出される。大会ではグループリーグ初戦のガーナ戦[15]、第2戦のパラグアイ戦[16]でそれぞれ得点を擧げるなど主力として活躍し、大会準優勝に寄与した。またこの年はセレッソ大阪堺ではディフェンダー登録ながらなでしこリーグ2部リーグ戦でチーム最多の7得点を擧げ、リーグ通算でも5位となっている[17]。
2017年に自チームではフォワード登録に変更され、同時に背番号も「11」に変更された。なでしこリーグ2部では、2位に11点差をつけるダントツの22点を擧げて得点王となった[18]。シーズン通算29試合30得点で終えた。さらにU-19日本女子代表に選出、10月のAFC U-19女子選手権2017(中華人民共和国・南京市)に出場、初戦のベトナム戦でハットトリックを決めるなど[19]チーム最多の5得点を記録。5試合で5得点2アシストの活躍で、日本女子チームは2大会連続優勝に輝いた。
2018年2月、クラブとアマチュア選手契約を締結[20]。5月26日のジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦でなでしこリーグ通算100試合出場を達成した[21]。
8月にフランスで行われた2018 FIFA U-20女子ワールドカップでは、6試合で5得点3アシストと活躍して日本の優勝に貢献した。また、シルバーボール(大会優秀選手)とブロンズブーツ(得点3位)を受賞している。「AFC年間最優秀ユースプレーヤー(女子)賞」を受賞した[22]。
2019年、2019 FIFA女子ワールドカップ代表メンバーに選ばれていた植木理子が直前合宿中に怪我のためチームを離脱し、その代役フォワードとして追加招集された[23]。6月10日、初戦のアルゼンチン戦にてなでしこジャパン初出場。
2020年、セレッソではFW、MF、DFで出場し、前後半でポジションを変える試合もあった。また、ベンチメンバーにGKがいない試合では宝田がGKの代役として捉えられた[24]。チームは2年前の最下位から変わって4位になったが、「4位は微妙な気がする。成長したと思うが、勝てるところを落とした試合もあった。そこをなくせば、優勝争いができたと思うので、悔しい思いが強いです。」と話した[25]。
ワシントン・スピリット
2021年よりアメリカ合衆国・NWSLのワシントン・スピリットに移籍[26]。リーグ戦10試合、カップ戦3試合に出場。
リンシェーピングFC
2022年1月6日、スウェーデン・ダームアルスヴェンスカン(女子1部リーグ)のリンシェーピングFCへの移籍が発表された[27][28]。
2023年11月29日、2023シーズン終了をもって退団[29]。
レスター・シティ
2023年12月8日、イングランドのウィメンズ・スーパーリーグに所属するレスター・シティWFCと2年半の契約に合意した[30][31]。背番号は15[32]。
個人成績
クラブ
国内大会個人成績 |
年度 | クラブ | 背番号 | リーグ |
リーグ戦 |
リーグ杯 | オープン杯 |
期間通算 |
出場 | 得点 |
出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
出場 | 得点 |
日本
| リーグ戦 |
リーグ杯
| 皇后杯 |
期間通算
|
2013 |
セレッソ大阪堺レディース |
15 |
チャレンジ |
21 |
2 |
- |
1 |
0 |
22 |
2
|
2014 |
11 |
21 |
0 |
- |
- |
21 |
0
|
2015 |
チャレンジWEST |
18 |
9 |
- |
- |
18 |
9
|
2016 |
なでしこ2部 |
14 |
7 |
8 |
3 |
1 |
0 |
23 |
10
|
2017 |
18 |
22 |
9 |
7 |
2 |
1 |
29 |
30
|
2018 |
なでしこ1部 |
18 |
4 |
8 |
0 |
2 |
1 |
28 |
5
|
2019 |
なでしこ2部 |
15 |
10 |
6 |
4 |
0 |
0 |
21 |
14
|
2020 |
なでしこ1部 |
18 |
2 |
- |
3 |
0 |
21 |
2
|
アメリカ
| リーグ戦 |
リーグ杯
| オープン杯 |
期間通算
|
2021 |
ワシントン・スピリット |
7 |
NWSL |
10 |
0 |
3 |
0 |
- |
13 |
0
|
スウェーデン
| リーグ戦 |
リーグ杯
| オープン杯 |
期間通算
|
2022 |
リンシェーピングFC |
6 |
ダームアルスヴェンスカン |
25 |
3 |
- |
3 |
0 |
28 |
3
|
2023 |
26 |
2 |
- |
3 |
0 |
29 |
2
|
イングランド
| リーグ戦 |
リーグ杯
| オープン杯 |
期間通算
|
2023-24 |
レスター・シティ |
15 |
WSL |
11 |
1 |
1 |
0 |
4 |
1 |
16 |
2
|
通算 |
日本 |
1部
|
36 |
6 |
8 |
0 |
5 |
1 |
49 |
7
|
日本 |
2部
|
89 |
41 |
23 |
14 |
4 |
1 |
116 |
56
|
日本 |
3部
|
18 |
9 |
- |
- |
18 |
9
|
アメリカ |
1部
|
10 |
0 |
3 |
0 |
- |
13 |
0
|
スウェーデン |
1部
|
51 |
5 |
- |
6 |
0 |
57 |
5
|
イングランド |
1部
|
11 |
1 |
1 |
0 |
4 |
1 |
16 |
2
|
総通算
|
215 |
62 |
35 |
14 |
19 |
3 |
269 |
79
|
代表
出場大会
試合数
- 2023年4月7日現在
ゴール
タイトル
クラブ
代表
脚注
外部リンク