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この項目では、東京都八王子市にあるJRの八王子駅について説明しています。
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八王子駅(はちおうじえき)は、東京都八王子市旭町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅である[1]。
概要
東京都唯一の中核市であり、多摩地域最大の人口を擁する八王子市の中心駅であり多摩地域にあるターミナル駅の一つ。JR東日本八王子支社が置かれている。中央線で多摩地域東部や新宿駅や東京駅といった東京都区部や甲信地方等と、横浜線で神奈川県内と、八高線経由で多摩地域北西部や埼玉県西部等と結ばれている[2]。「かいじ」「あずさ」「富士回遊」「はちおうじ」などの特急列車も全て停車する。また、京王電鉄の京王八王子駅が徒歩5分ほどの距離にあり、定期券での連絡運輸が設定されている[3]。
中央線にはJC 22[報道 1]、横浜線にはJH 32の駅番号が設定されている[報道 1]。
歴史
年表
駅構造
島式ホーム3面6線を有する地上駅[1]。横浜線乗り場のみ南側に離れている。橋上駅舎を持ち、北側の北口駅ビルにつながっているほか、南側にも自由通路の跨線橋が伸び、南口駅ビルとつながっている。
直営駅であり、八王子統括センターの拠点駅。みどりの窓口および指定席券売機、VIEW ALTTEが設置されている。また八王子統括センターとして、中央線の西八王子駅 - 藤野駅間の各駅、八高線の北八王子駅、小宮駅と横浜線の片倉駅、八王子みなみ野駅、相原駅を管理している。
駅敷地内にはJR東日本八王子支社がある。駅構内にはかつてJR貨物八王子総合鉄道部(旧・八王子機関区)があり、後に新鶴見機関区八王子派出に組織変更されたが、2008年には新鶴見機関区甲府派出と統合され、廃止された。機関区時代の名残りで多数の側線や機関車留置線が存在していたが、それらは2011年12月までにほぼ撤去されている。
八王子総合鉄道部には、八高線が開業した1931年3月に完成し、かつて高尾駅以西の中央線山岳地帯に向かうために平坦線区の機関車と山登りの機関車を頻繁に付け替えていたことの名残りである転車台が残されていたが、こちらも2013年2月に解体され消滅した[新聞 2]。また、駅構内東側、中央本線に沿った場所には保線基地がある。
のりば
(出典:JR東日本:駅構内図)
貨物列車等の待避・機回し・入換に使用するため、1番線の脇と4番線と5番線の間、6番線の脇には、それぞれ側線がある。また、「あずさ」や「かいじ」、「富士回遊」、「はちおうじ」、の全特急列車が当駅に停車し、このうち「はちおうじ」については、当駅が始発・終点となる[注釈 1]。
3番線は行き先未記入となっており、定期列車では、中央線上りの当駅始発・終着列車や「むさしの号」が使用する。また、始発列車がない時間帯は主に上り方面の貨物列車の待避・機回し・入換にも使用される。ただし、3番線から下り方に向かう線路は下り本線と平面交差して側線に向かう配線となっている為、甲府方面への出発はできない。
中央本線では当駅始発の大月・甲府方面行きが数本設定されているものの、1つ隣の豊田駅に隣接する豊田車両センターから回送され、当駅から営業運転に入る列車がある。逆に先述の配線上、甲府方面からの当駅止まりの列車は設定されておらず、大半が高尾駅止まりでごく少数立川駅まで運転されるのもある。
横浜線ホームの5・6番線の線路は行き止まりとなっている。そのため、かつて存在した臨時特急「はまかいじ」は3番線を介して横浜方面へ、松本行きは4番線から直通していた。
八高線のホームである1番線は2番線(中央線上りホーム)の東側前方(高麗川・東京寄り)であり、このため1番線の西側後方には柵が設置されている。また、4両編成が停車できる留置線がある。
JR中央線は、2020年代前半(2021年度以降の向こう5年以内)を目途に東京駅 - 大月駅間のオレンジ帯(E233系)で運行する列車に2階建てグリーン車を2両連結させ12両編成運転を行う予定だが、特急停車駅のため 2 - 4番線は既に12両編成の列車の停車に対応している。そのため、信号設備改良やグリーン車Suicaシステム設置に伴う券売機設置工事などが行われる[報道 7][新聞 3]。それに先立ち、2022年5月16日より、2 - 4番線の中央線快速電車の乗車位置が、東京よりに約10 - 26 m(ホームごとに異なる)移動した。2024年10月13日より快速電車における12両編成の運転が開始された[19]
運転番線 |
営業番線 |
ホーム |
中央線 立川・東京方面着発 |
八高線 拝島・高麗川方面着発 |
横浜線 橋本・東神奈川方面着発 |
中央線 高尾・大月方面着発 |
備考
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八高2 |
なし |
ホームなし |
不可 |
到着・出発可 |
不可 |
不可 |
八高線側線
|
八高1 |
1 |
4両分 |
不可 |
到着・出発可 |
不可 |
不可 |
八高線高麗川方面
|
上本 |
2 |
12両分 |
出発可 |
不可 |
不可 |
到着可 |
中央線上り本線
|
中一 |
3 |
12両分 |
到着・出発可 |
到着・出発可 |
到着・出発可 |
到着可・出発不可 |
中央線中線
|
下本 |
4 |
12両分 |
到着・出発可 |
到着可 |
到着・出発可 |
出発可 |
中央線下り本線
|
下1 |
なし |
ホームなし |
到着・出発可 |
出発可 |
到着・出発可 |
出発可 |
側線
|
下2 |
なし |
ホームなし |
到着・出発可 |
到着・出発可 |
到着・出発可 |
出発可 |
側線
|
浜1 |
なし |
ホームなし |
到着・出発可 |
到着・出発可 |
到着・出発可 |
不可 |
側線
|
浜2 |
5 |
8両分 |
不可 |
不可 |
到着・出発可 |
不可 |
横浜線東神奈川方面
|
浜3 |
6 |
8両分 |
不可 |
不可 |
到着・出発可 |
不可 |
横浜線東神奈川方面
|
(出典:今尾恵介『JR東日本全線【決定版】鉄道地図帳vol.8 八王子支社管内編』学研プラス、2010年7月17日。ISBN 978-4-05-605769-0。 )
-
改札口(2021年4月)
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1・2番線ホーム(2021年4月)
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3・4番線ホーム(2021年4月)
-
5・6番線ホーム(2021年4月)
発車メロディ
2005年12月25日から全ホームの発車メロディが八王子市内出身の中村雨紅作詞の『夕焼小焼』となった。メロディの制作はサウンドフォーラムで、編曲は牧野奈津子が手掛けた。ホームごとにアレンジが異なる。コンコースにはこの歌をイメージした壁画と歌碑が屋根の段差部分に取り付けられている。なお、2022年3月11日までは八高線の1番線ホームでも使用されていたが、ワンマン化のため現在は使用されていない。また2005年以前は1番線でJR-SH7-1、2・3番線でJR-SH2-3、4番線はJR-SH1-1、5番線はJR-SH8-3、6番線はJR-SH6-1が使用されており、それ以前ではCiero Estrellado(標準)が使用されていた。
1
|
■
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夕焼け小焼けB(現在不使用)
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2
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夕焼け小焼けA
|
3
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夕焼け小焼けC
|
4
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|
夕焼け小焼けD
|
5
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夕焼け小焼けE
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6
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夕焼け小焼けF
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駅構内設備
貨物取扱
JR貨物の駅は、コンテナ貨物(12 ftコンテナのみ)と車扱貨物の取扱駅となっている。車扱貨物を輸送するための貨物列車は設定されているが、コンテナ輸送はすでにトラック代行化されている。駅の業務は神奈川臨海鉄道が受託している。
貨物側線
駅構内東側で、八高線から分岐し中央本線に沿って東進、途中で保線基地線を分岐させ、浅川西岸にある日本オイルターミナル八王子営業所(油槽所)へ至る側線がある。この線路は油槽所への石油搬入に使用されており、末端に石油荷役線2線と留置線1線がある。
この油槽所へ石油を輸送するため、根岸駅や千葉貨物駅から石油輸送用貨物列車が運行されている。
八王子オフレールステーション
八王子オフレールステーション(略称:八王子ORS・北緯35度39分15.9秒 東経139度20分58.4秒)は、JR貨物の施設の通称。旅客駅の中央本線に沿った東側、八王子市北野町600にある。2023年時点ではコンテナ集配基地として機能しており、貨物列車の発着はない。列車代替のトラック便が、1日3往復、横浜羽沢駅との間で運行されている。[20]
かつては貨物列車の発着があり、コンテナは列車で輸送されていたが、1998年10月よりトラック代行になり、自動車代行駅となった。また、2006年3月の貨物駅の名称整理の際に、「オフレールステーション」の通称の使用を開始している。
2012年時点ではコンテナヤードが置かれているのみだが、列車の発着があった時期は1面2線のコンテナホームを有していた。すでに荷役線は撤去され、山田川を渡る橋のみ残っている。
利用状況
2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は75,519人であり、JR東日本の駅では大森駅に次いで第51位。中央快速線内は12位、横浜線内は町田駅に続き2位である。
1989年度(平成元年度)以降の1日平均乗車人員の推移は下表の通り。
年度別1日平均乗車人員[統計 1][統計 2]
年度
|
1日平均 乗車人員
|
出典
|
1989年(平成元年)
|
72,717
|
[* 1]
|
1990年(平成02年)
|
76,208
|
[* 2]
|
1991年(平成03年)
|
81,019
|
[* 3]
|
1992年(平成04年)
|
82,427
|
[* 4]
|
1993年(平成05年)
|
83,614
|
[* 5]
|
1994年(平成06年)
|
83,723
|
[* 6]
|
1995年(平成07年)
|
83,648
|
[* 7]
|
1996年(平成08年)
|
84,978
|
[* 8]
|
1997年(平成09年)
|
83,647
|
[* 9]
|
1998年(平成10年)
|
82,652
|
[* 10]
|
1999年(平成11年)
|
[JR 1]82,192
|
[* 11]
|
2000年(平成12年)
|
[JR 2]80,697
|
[* 12]
|
2001年(平成13年)
|
[JR 3]80,843
|
[* 13]
|
2002年(平成14年)
|
[JR 4]81,204
|
[* 14]
|
2003年(平成15年)
|
[JR 5]81,273
|
[* 15]
|
2004年(平成16年)
|
[JR 6]80,325
|
[* 16]
|
2005年(平成17年)
|
[JR 7]80,755
|
[* 17]
|
2006年(平成18年)
|
[JR 8]81,403
|
[* 18]
|
2007年(平成19年)
|
[JR 9]82,032
|
[* 19]
|
2008年(平成20年)
|
[JR 10]82,395
|
[* 20]
|
2009年(平成21年)
|
[JR 11]80,273
|
[* 21]
|
2010年(平成22年)
|
[JR 12]80,219
|
[* 22]
|
2011年(平成23年)
|
[JR 13]81,474
|
[* 23]
|
2012年(平成24年)
|
[JR 14]82,521
|
[* 24]
|
2013年(平成25年)
|
[JR 15]85,191
|
[* 25]
|
2014年(平成26年)
|
[JR 16]84,739
|
[* 26]
|
2015年(平成27年)
|
[JR 17]86,178
|
[* 27]
|
2016年(平成28年)
|
[JR 18]85,093
|
[* 28]
|
2017年(平成29年)
|
[JR 19]85,302
|
[* 29]
|
2018年(平成30年)
|
[JR 20]85,003
|
[* 30]
|
2019年(令和元年)
|
[JR 21]83,565
|
[* 31]
|
2020年(令和02年)
|
[JR 22]58,760
|
|
2021年(令和03年)
|
[JR 23]65,571
|
|
2022年(令和04年)
|
[JR 24]72,101
|
|
2023年(令和05年)
|
[JR 25]75,519
|
|
貨物取扱
2011年度は、コンテナ貨物の取扱量が発送19,996トン、到着64,405トン、車扱貨物の取扱量が発送37,849トン、到着394,361トンだった。近年の年間発着トン数は下表の通り。
年度
|
総数
|
車扱貨物
|
コンテナ貨物
|
出典
|
発送トン数
|
到着トン数
|
発送トン数
|
到着トン数
|
発送トン数
|
到着トン数
|
1990年(平成02年)
|
95,912
|
494,866
|
60,593
|
394,820
|
35,319
|
100,046
|
[貨物 1]
|
1991年(平成03年)
|
91,964
|
485,467
|
57,641
|
403,750
|
34,323
|
81,717
|
[貨物 2]
|
1992年(平成04年)
|
92,636
|
415,540
|
55,802
|
378,706
|
36,834
|
36,834
|
[貨物 3]
|
1993年(平成05年)
|
67,450
|
401,304
|
33,583
|
317,773
|
33,867
|
83,531
|
[21]
|
1994年(平成06年)
|
64,707
|
403,226
|
32,728
|
319,083
|
31,979
|
84,143
|
[貨物 4]
|
1995年(平成07年)
|
69,945
|
390,958
|
36,437
|
316,238
|
33,508
|
74,720
|
[貨物 5]
|
1996年(平成08年)
|
64,779
|
390,382
|
31,583
|
309,121
|
33,196
|
81,261
|
[貨物 6]
|
1997年(平成09年)
|
62,317
|
372,827
|
29,343
|
289,327
|
32,974
|
83,500
|
[貨物 7]
|
1998年(平成10年)
|
52,278
|
263,191
|
19,465
|
193,061
|
32,813
|
70,130
|
[貨物 8]
|
1999年(平成11年)
|
62,312
|
388,387
|
31,190
|
314,796
|
31,122
|
73,591
|
[貨物 9]
|
2000年(平成12年)
|
76,976
|
451,794
|
38,856
|
379,037
|
38,120
|
72,757
|
[貨物 10]
|
2001年(平成13年)
|
77,613
|
432,963
|
33,736
|
355,016
|
43,877
|
76,747
|
[貨物 11]
|
2002年(平成14年)
|
84,632
|
497,604
|
42,580
|
423,808
|
42,052
|
73,796
|
[貨物 12]
|
2003年(平成15年)
|
90,643
|
498,070
|
42,788
|
406,782
|
47,855
|
91,288
|
[貨物 13]
|
2004年(平成16年)
|
83,878
|
541,730
|
45,704
|
452,825
|
38,174
|
88,905
|
[貨物 14]
|
2005年(平成17年)
|
88,426
|
545,413
|
45,778
|
467,313
|
42,648
|
78,100
|
[貨物 15]
|
2006年(平成18年)
|
79,027
|
527,053
|
42,927
|
442,358
|
36,100
|
84,695
|
[貨物 16]
|
2007年(平成19年)
|
77,474
|
522,163
|
42,812
|
441,056
|
34,662
|
81,107
|
[貨物 17]
|
2008年(平成20年)
|
75,268
|
470,328
|
42,812
|
381,218
|
32,456
|
89,110
|
[貨物 18]
|
2009年(平成21年)
|
63,355
|
465,074
|
37,804
|
387,034
|
25,551
|
78,040
|
[貨物 19]
|
2010年(平成22年)
|
59,811
|
463,064
|
38,430
|
389,889
|
21,381
|
73,175
|
[貨物 20]
|
2011年(平成23年)
|
57,845
|
458,776
|
37,849
|
394,361
|
19,996
|
64,405
|
[貨物 21]
|
駅弁
以前は八王子駅(高尾駅)に玉川亭という業者が駅弁を販売していたが、既に撤退している。現在は、日本レストランエンタプライズ (NRE) の駅弁(新宿駅・大宮駅・水戸駅・いわき駅と全く同じ)が「駅弁屋」で販売されている。その後、2階コンコースのギフトプラザ売店にて崎陽軒の弁当の取り扱いが開始されたが、現在はセレオ八王子内に移転した。
2023年2月12日に駅弁屋は閉店されたが、駅構内外のNewDaysで売られている。
八王子で売られていた駅弁一覧
- 第二次世界大戦前
- 第二次世界大戦後
- 特製御弁当、特製お好み弁当、サンドウィッチ、ちらし寿し、うなぎ弁当、高尾の里、松姫御膳、牛ずし、特製幕の内夕やけ弁当、陣場の栗めし
主な駅弁一覧
※現在全ての駅弁が売られているかは不明。
- 鳥めし弁当
- 深川めし
- チキン弁当
- 30品目のバランス弁当
- たれカツ重
- さば蒲焼き風弁当
- 海苔のりべん
- 五目わっぱめし
- 鯵鯖よくばり寿司
- こだわりのとんかつ弁当
- 幕の内弁当
- 秋露のささやき
- 特上鯵の押寿し
- 季節の吹き寄せ弁当
- 釜めし弁当
- 幸福べんとう
- 大漁市場(旅情編)
- うなぎ弁当
- 北海味メッセ
- 懐石弁当大人の休日
駅周辺
駅周辺は八王子市の中心市街地である[22]。吉祥寺・立川・町田などと並び多摩地域を代表する商業地域の1つであり、北口を中心に繁華街が広がっている。特に西放射線通り商店街(通称:ユーロード)は歩行者専用道路で飲食店などが集積しているため、人通りも多く特に賑わっている。かつては多摩地域最大の繁華街として栄えていたが、市郊外に三井アウトレットパーク 多摩南大沢を始めとする複数の大型商業施設の出店や、周辺の立川駅や町田駅の発展、市の基幹産業である繊維産業(絹織物)の衰退により、多摩地区における繁華街としての相対的な地位は低下している。以前は北口に百貨店が複数存在したが、現在では全て撤退している。かつて「織物の街」として栄えた名残で全盛期から大幅に規模を縮小したものの、中町には多摩地域で唯一の花街である「黒塀通り」が今なお残っている。商業面のみならず、東京地方裁判所や東京地方検察庁といった公的機関も立川市に移転した[23][24]。
北口、南口にそれぞれある駅前広場は歩行者及び路線バス、タクシーの発着用である。自家用自動車等は北口では駅からやや離れた場所か、地下駐車場を利用する。南口では2018年11月22日、新たに開業した「八王子オーパ」1階東側に一般車両の乗降場が設けられた[新聞 4]。ただし認められているのは一時的な停車だけで、出迎えのためなどの駐車やマイクロバスなど大型車両の進入は禁止されている[報道 8]。
駅周辺の歴史
北口の商業施設
北口周辺から甲州街道(国道20号)沿いの八幡町・八日町・横山町にかけては、江戸時代の宿場町を基礎とする商店街と、百貨店など大型商業施設を中心とした商業地域が栄えた。かつてはまるき百貨店やイノウエ百貨店といった地元百貨店があり、また大型店として丸井八王子店、西武百貨店八王子店、八王子大丸、伊勢丹八王子店、長崎屋八王子店、八王子発祥のスーパーマーケット忠実屋1号店の八幡町店などがあった。
1983年に八王子駅の駅ビル「八王子ターミナルビル」が建設され、核店舗として八王子そごうと専門店街「八王子ナウ」が開業した。他の百貨店は出店時に周辺商店街からの反対運動により店舗規模を縮小せざるを得なかったため、そごう進出により丸井以外の百貨店が撤退した。1987年には大丸が撤退した跡地に忠実屋がファッションビル「FAM」を開店した。
またこの頃、八王子駅周辺では初となる家電量販店のヨドバシカメラ八王子店が開業した。ヨドバシカメラとしては新宿・横浜・上野に次ぐ出店であり初の郊外のターミナル駅前立地型店舗となった[25]。
1994年には、忠実屋がダイエーに吸収合併されたことによりファッションビル「FAM」が閉店し、地下化された京王八王子駅の地上部に駅ビルの京王八王子ショッピングセンター(旧称「KEIO21=ケイオウ ツーワン」)が同年オープンした。1997年には八王子駅北口再開発事業が竣工し八王子東急スクエア(現・八王子オクトーレ)がオープンした。
2004年には当時経営不振に陥っていた丸井が撤退した。2011年には長崎屋八王子店が閉店し、ドン・キホーテ八王子駅前店としてリニューアルオープンした。
2012年1月31日、八王子市内に唯一残った百貨店の八王子そごうが閉店し[報道 9]、同年10月25日にJR東日本最大級の駅ビルセレオ八王子北館としてリニューアルオープンした[報道 4]。これにより八王子市内の百貨店は全て撤退し、また東京都内からそごうの店舗が消滅した。
2015年にはダイエー八王子店が建物老朽化に伴い閉店した。店舗解体後の跡地に高層マンションが建設され、ダイエーは2019年3月28日、イオンフードスタイル八王子店としてマンション1階に再出店した。
八王子駅と京王八王子駅の中間地である旭町・明神町地区で再開発計画があり、先行して明神町地区の都合同庁舎及び多摩地区最大となる展示ホールが2018年度に着工予定、2022年度の竣工予定である[新聞 5]。
北口周辺を中心とした中心市街地では、1995年以降一貫して人口が増加している。近年においてもマンション建築が盛んであり、市総人口に対する中心市街地シェアも徐々に高まっている[26]。
マルベリーブリッジ・織物タワー
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マルベリーブリッジ(左:1990年代開通部、右:2014年延伸開通部)
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1960年に「八王子織物産地買継商業組合」により「織物の八王子」モニュメントが設置され[27]、1962年に同組合から八王子市に寄贈された。「織物タワー」と呼ばれており、上部には八王子市の市章を掲げ、その下に「織物の八王子」と大きな字で記されていた。1995年に八王子駅北口再開発事業による北口地下駐車場整備のため解体撤去されるまで、「織物タワー」は八王子のシンボルとして市民に長年親しまれていた。なお「織物タワー」は正式名称でなく市民からの愛称である。
1999年にはペデストリアンデッキ「マルベリーブリッジ」(マルベリーは「桑」の意)が完成した。駅ビル・駅舎内の自由通路により南口側とも連絡している。また「マルベリーブリッジ」中央部にはかつての「織物タワー」の代わりに、新たなモニュメント「絹の舞」が設置された。絹織物をイメージした虹色の板が「八」の字を描いて架かるデザインとなっている。
ペデストリアンデッキの整備と同時に、バスターミナル・タクシー乗り場も整備され、北口駅前ロータリーは一般車進入禁止とされたことにより、駅前の道路混雑が緩和された。
その後も「マルベリーブリッジ」の延伸工事は進められ、2012年秋には京王八王子駅方向の東放射線「アイロード」方面への延伸工事が開始[新聞 6]、2014年3月30日に延伸部131.7 mが開通した[新聞 7]。続いて西放射線通り商店街「ユーロード」方面への延伸と八王子東急スクエア(現・八王子オクトーレ)への接続も計画され、2018年度に着工し2019年度の完成を予定して工事を進め[新聞 8]、2020年4月5日に完成した[新聞 1]。
南口の商業施設・再開発
八王子駅南口では、1991年から再開発計画はあったものの長らく着工には至らず、バスロータリーと小規模商店や空地などが点在する状態が続いた。
2008年に「八王子駅南口地区市街地再開発事業」が着工、同年1月から41階建ての再開発ビル「サザンスカイタワー八王子」の建設および駅前広場の整備を行い、2010年11月に竣工、同年12月1日に開業した。再開発ビルには、市民会館「J:COMホール八王子」(4 - 10階・上野町のものを移転。元「オリンパスホール八王子」)や八王子駅南口総合事務所(4階)などの公共施設や、商業施設(1 - 3階)、業務施設(5 - 7階)、住宅(9 - 41階・390戸)、地下駐車場が入居する。2階に地元スーパーのスーパーアルプスが入居したほか、カフェやドラッグストア、3階には飲食店等のテナントが入居している。
再開発ビルの下に整備された駅前広場には「とちの木デッキ」という名称のペデストリアンデッキが新設され、バスロータリーには八王子みなみ野駅から発着している近隣大学の通学バス専用発着場も整備された。2010年11月20日より「とちの木デッキ」およびバスロータリーの完全供用開始に伴い、北口発着分を含めたバス路線の整理が行われた。
また、駅自由通路東側にはJR東日本がビックカメラ、保育所、飲食店等が入居する地上6階・地下2階建ての駅ビル(商業施設)「セレオ八王子南館」を建設し、2010年11月11日に開業した[報道 3]。さらに、駅自由通路西側ではJR貨物による地上5階建て6層の立体駐車場「駐太郎」が開業した。
2016年、駅自由通路西側にJR貨物と住友不動産の共同開発で地上26階建て、地下1階建て住宅商業の複合ビルが着工した。地上6階建ての商業施設部分にはオーパが出店を決定。2018年11月29日に八王子オーパが開業した[新聞 9][28]。
北口
公共施設
主な商業施設
- ショッピングセンター
- 量販店
- その他
- 現存しない店舗
主な宿泊施設
医療機関
主な文教施設
南口
名勝・旧跡
公的施設
主な商業施設
主な宿泊施設
医療機関
- 八王子消化器病院
- 南八王子病院(元・「聖八王子病院」)
- 清智会記念病院
- 八王子脊椎外科クリニック
主な文教施設
バス路線
北口
「JR八王子駅北口」停留所にて、以下の路線バスや高速バスが発着する。
のりば |
運行事業者 |
系統・行先 |
備考
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1
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西東京バス
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2
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バ01:宇津木台
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3
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京王電鉄バス
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4
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豊56:豊田駅北口
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5
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八王子車庫(出入庫)
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神奈川中央交通西
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八07:相模湖駅
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平日2本・土休日3本のみ運行
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6
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西東京バス
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- 工学院大学直通便の平日・土曜の12時29分までの出発便は、15番のりばから発車
- 「秋62」は土休日のみ運行
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7
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8
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9
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- 陣01:宝生寺団地
- 陣02:恩方営業所・恩方ターミナル
- 陣04:恩方ターミナル
- 陣05:大久保
- 陣11:松枝住宅
- 元八03:高尾駅北口・高尾駅南口
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10
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長81:城山手
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京王バス
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11
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西東京バス
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- 「い11」は1日1本のみ運行
- 「16号04」は22時以降に運行
- 「16号06」の平日・土曜の12時29分までの出発便は、14番のりばから発車
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12
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- 「ひ02」「ひ04」の平日・土曜の12時29分までの出発便は、14番のりばから発車
- 「ひ06」は朝のみ運行
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13
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高速バス:「ゆめぐり八王子号」草津温泉
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夜行高速バス「八王子・渋谷 - 金沢・加賀線」:加賀温泉駅
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夜行高速バス「ツィンクル号」:あべの橋
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14
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西東京バス
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- 直通:創価大学正門・東京富士美術館
- 急行:創価大学栄光門
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15
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西東京バス
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南口
「八王子駅南口」停留所にて、以下の路線バスや高速バスが発着する。
のりば |
運行事業者 |
系統・行先 |
備考
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1
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京王バス
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2
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- 「八65」の平日ダイヤでは朝と夕方以降、土休日ダイヤでは夕方以降のみ運行
- 「八69」の平日ダイヤでは9時台以降運行、土休日ダイヤでは終日運行
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3
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スクールバス
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東京富士交通
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夜行高速バス「ナイトライナー」:京都駅・大阪梅田・天王寺
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軽井沢バス
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夜行高速バス「流星号」:京都駅・天王寺・なんば・神戸三宮
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グレース観光バス
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夜行高速バス「グレースライナー」:名古屋
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4
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スクールバス
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ニュープリンス高速バス
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夜行高速バス「WILLER EXPRESS」:京都駅・大阪梅田
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5
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京王バス
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八70:(急行)多摩美術大学
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6
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7
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神奈川中央交通
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八77:橋本駅北口
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隣の駅
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- 中央線
- ■通勤特快(平日上りのみ)
- 立川駅 (JC 19) ← 八王子駅 (JC 22) ← 高尾駅 (JC 24)
- ■中央特快・■通勤快速(平日下りのみ)・■快速・■普通
- 豊田駅 (JC 21) - 八王子駅 (JC 22) - 西八王子駅 (JC 23)
- ■むさしの号
- 豊田駅 (JC 21) - 八王子駅 (JC 22)
- 横浜線
- ■快速・■各駅停車
- 片倉駅 (JH 31) - 八王子駅 (JH 32)
- ■八高線
- 八王子駅 - 北八王子駅
脚注
記事本文
注釈
- ^ 2024年3月16日ダイヤ改正以前には当駅を発着とする特急「成田エクスプレス」が存在した。また2021年3月13日ダイヤ改正以前では2つ先の高尾駅が始発・終点となっていた。なお使用するE259系車両は、1つ隣の豊田車両センターへ回送され、夜間はここで一泊し、翌朝に同センターを出庫し当駅まで回送してから営業運転に入る。「はちおうじ」号に使用するE353系についても同様である。
- ^ かつては、京王線がここまで乗り入れる構想があった。乗り入れ断念後は1992年まで京王帝都電鉄自動車事業部(現・京王電鉄バス)八王子営業所が所在していた。
出典
報道発表資料
新聞記事
利用状況
JR東日本
- JR東日本の1999年度以降の乗車人員
- 東京都統計年鑑
JR貨物
- ^ 第42回東京都統計年鑑 222ページ
- ^ 第43回東京都統計年鑑 228ページ
- ^ 第44回東京都統計年鑑 222ページ
- ^ 第46回東京都統計年鑑 218ページ
- ^ 第47回東京都統計年鑑 236ページ
- ^ 第48回東京都統計年鑑 252ページ
- ^ 第49回東京都統計年鑑 252ページ
- ^ 第50回東京都統計年鑑 252ページ
- ^ 第51回東京都統計年鑑 252ページ
- ^ 第52回東京都統計年鑑 252ページ
- ^ 第53回東京都統計年鑑 252ページ
- ^ 第54回東京都統計年鑑 252ページ
- ^ 第55回東京都統計年鑑 252ページ
- ^ 第56回東京都統計年鑑 248ページ
- ^ 第57回東京都統計年鑑 266ページ
- ^ 第58回東京都統計年鑑 253ページ
- ^ 第59回東京都統計年鑑 252ページ
- ^ 第60回東京都統計年鑑 257ページ
- ^ 東京都統計年鑑(平成21年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成22年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成23年)
参考文献
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
八王子駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク
乗り入れ路線と駅の一覧 |
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(八王子 - 高麗川間 : 八高線、高麗川 - 川越間 : 川越線) | |
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| 京葉線直通区間 |
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*打消線は廃駅 |
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