西田 昌司(にしだ しょうじ、1958年〈昭和33年〉9月19日 - )は、日本の政治家。自由民主党所属の参議院議員(3期)。父は元参議院議員の西田吉宏で、義弟は瀬戸大同代表取締役・瀬戸旭倫理法人会相談役の加藤太伸[1][2][3]。
自民党副幹事長、きょうと青年政治大学校事務総長などを歴任。
京都府京都市に生まれる(現住所は京都市南区西九条高畠町[4])。父親は元参議院議員の西田吉宏。京都市立塔南高等学校を経て、1981年(昭和56年)に滋賀大学経済学部を卒業。森金次郎の税理士事務所に勤務し、1987年(昭和62年)に税理士事務所を開設して独立。
1990年(平成2年)、京都府議会議員補欠選挙に出馬し初当選[5]。以後、5期にわたってトップ当選を続ける。この間、京都府議会総務常任委員会委員長、自民党全国青年議員連盟会長などを歴任。2000年(平成12年)に、初代事務総長としてきょうと青年政治大学校の設立に携わる[要出典]。
西部邁、佐伯啓思、宮本光晴らとともに『発言者』塾を通して言論活動を行い、雑誌『発言者』で毎月連載を持つ[6]。その姉妹誌にあたる『京の発言』では編集長に就任し、京都『発言者』塾では世話人代表を務める。
2006年(平成18年)秋、参議院議員を務めていた父・吉宏が末期癌の宣告を受ける[7]。安倍晋三首相(当時)の政治信条と自身の信条が合致していたことから、自民党の予備選考を通り候補者となる。
2007年(平成19年)7月の第21回参議院議員通常選挙に京都府選挙区から自民党公認で出馬し初当選した[8][9]。
2008年(平成20年)の自民党総裁選で麻生太郎を支持し、決算委員会では、小沢一郎や鳩山由紀夫の「政治とカネ」問題を追及し[10]、その国会質疑や党執行部に対する発言がメディアに取り上げられる機会も多くなる[11][12][13]。
2009年(平成21年)、政権交代後の自民党総裁選で、一年生議員ながら森喜朗から立候補の打診を受ける。各紙でも立候補を画策しているとの報道がなされたが[14]、西田は稲田朋美らとともに平沼赳夫を自民党に復党させ総裁候補にしようと安倍晋三らに働きかけを行なっていた。しかし、平沼が固辞したため、同じ京都府選出の谷垣禎一に投票した[15][16]。政権交代後も予算委員会などで小沢一郎や鳩山由紀夫の「政治とカネ」問題を追及[17]。
2010年(平成22年)4月に発足した政権力委員会(ネクスト・ジャパン)で、治安・法務・政治改革部門の副担当(副大臣相当)に就任。参議院予算委員会理事、参議院財政金融委員会理事、参議院自由民主党国会対策委員会副委員長などを務める[要出典]。
9月の自民党参院議員会長選挙では、町村派所属ながら同派幹部の谷川秀善参議院幹事長ではなく無派閥に転じた中曽根弘文元外務大臣の推薦人に名を連ねる[18]。
2011年(平成23年)から、民主党政権への追及を集中的に行う。3月以降、前原誠司・野田佳彦・蓮舫・菅直人らの在日外国人や暴力団関係者との「政治とカネ」問題及び「黒い関係」問題、「市民の党」や「がんばろう、日本!」国民協議会に関する「民主党の闇」問題を追及[19][20]。民主党のTPPや財政再建の方針に対して明確な態度を示さない党執行部と対立することが多くなる[11][12][13]。
同年10月31日の参議院本会議での議員歳費減額法の採決では、復興財源に子ども手当を廃止して充てるべきだとして、衆議院・参議院を通じてただ一人反対票を投じた[21]。
2012年(平成24年)1月30日、YouTubeの公式チャンネルでサイバーテロを受ける。過去に、「西田昌司に外国人献金をしましょう」といったメールやツイートが出回ったり[22][23]、脅迫や在日外国人関係の団体から突然郵送物が届くといった事があった[20]。翌31日、安倍晋三のオフィシャルサイトでも同様の被害を受けていたことが明らかとなった。発信源が国外であったことなどから保守系議員を狙った組織的犯罪である可能性が高いと見られている[24]。
2月19日の参議院本会議での国家公務員給与を平均7.8%削減する法案の採決では、現在の状況での公務員給与引き下げはデフレ脱却につながらず、そもそもこの給与削減法は民主党と連合が実現を目指している国家公務員の労働協約締結権の導入につながるものとして、自民党でただ一人造反した[25]。実施された自由民主党総裁選挙で安倍晋三総裁の推薦人に名を連ねた。当初は、安倍総裁に次回の総裁選まで出馬を見送ることを促していた。しかし、中国の対日強硬姿勢や自民党党執行部の分裂など政局の変化もあり、安倍の出馬を支持[26]。同年10月4日に、参議院議員有志32名からなる「新しい日本型社会を考える会」(経済政策担当)を代表して、市場第一主義との決別や自立的な安全保障体制の確立等を主旨とした政策を提言[27] し、発足の自由民主党シャドウ・キャビネットでは影の財務副大臣に就任[要出典]。
2013年(平成25年)7月の第23回参議院議員通常選挙に京都府選挙区から出馬し、初のトップ当選[注 1]。2選する。
2015年(平成27年)8月、北陸新幹線の敦賀以西ルートにおける与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム検討委員会が発足され[28]、10月に第3次安倍第1次改造内閣で復興大臣に就いた高木毅の後任として検討委員会委員長に就任[29]。
2017年(平成29年)3月15日、北陸新幹線の敦賀以西ルートに「小浜・京都ルート」(敦賀駅 - 京都駅間)と「南回り」(京都駅 - 新大阪駅間)を正式決定。検討委員会委員長として学研都市線松井山手駅を中間駅とする「南回り」提案に尽力を注いだ[30]。
2019年(令和元年)7月の第25回参議院議員通常選挙に前回と同じく京都府選挙区(定数2人)から出馬し、トップ当選[31]。3選が確定した。 同年9月28日、自民党京都府連会長に就任[32]。
2020年(令和2年)5月、新型コロナウイルス感染の猖獗状態を鑑みて消費税0%を積極的に自己のYoutubeなどで主張した。また、MMT(現代貨幣理論)に関して麻生太郎財務大臣に国会内で質問し、国債残高の量によって国家財政が破綻しないことの言質を取ろうとしたが、答えをはぐらかされた。さらに、国債は銀行・郵便局の預金者の預金によって購入されるのではなく、日本銀行の当座預金出納帳に記載されることによって購われていることを強調した。
2024年7月25日、翌年7月の第27回参議院議員通常選挙の京都府選挙区公認候補として擁立することが自民党から発表された[33]。
2025年3月12日、党の参議院総会において、「新年度予算案の成立が第一だが、そのあとに待っているのは7月の参議院選挙だ。皆さんも地元でいろいろな意見を聞いていると思うが、今のままの党の体制では全く戦えない。新たなリーダーを選び直すべきで、このまま参議院選挙をやることはありえない」として、首相である石破茂への退陣を要求し、石破おろしの声を上げた[34][35][36]。
トランプ大統領が主張する、ディープステート(DS)は実在する、という内容の動画や記事を西田は数十回投稿している。以下は、そのごく一部である。
2012年8月16日から4日間ベトナムを私的訪問した際、参院規則で定められた請暇願や海外渡航届を参院議長に提出していなかったため、同22日に鶴保庸介参院議院運営委員長から厳重注意を受けた[79]。
2018年7月7日、当時平成最悪の被害を出した豪雨(平成30年7月豪雨)発生中、京都府に大雨特別警報が出されている最中[80]、京都府内のホテルで後援者向けのビアパーティを開催。翌日、その様子を自身のブログに掲載したが[81]、批判が集中したため一定期間後に、当日の開催予定告知記事も含め削除した。後日、事務所はこの件について、支援者からの開催要請があったと釈明した[82]。
2022年2月10日、自民党京都府連が国政選挙の前に候補者から集めた現金を地元の地方議員に配っていたことが文芸春秋により報じられた[83]。一連の仕組みは西田の発案とみられているが、西田は自身のYouTubeチャンネルにおいて、「極めて公平性を欠き、事実に反している」と違法性を否定[84]。一方で、2014年に作成したとみられる内部文書には、「候補者がダイレクトに議員に交付すれば、公職選挙法上は買収と言うことになりますので、京都府連から交付することとし、いわばマネーロンダリングをするのです」と記されていた[85]。2024年3月21日、京都地方検察庁は西田や京都府議、京都市議ら計60人について、嫌疑不十分で不起訴処分とした[86]。
2024年1月31日、自民党派閥の政治資金パーティー収入の裏金問題で、西田は、自身が所属する安倍派(清和政策研究会)から過去に411万円の還流を受けていたと明らかにした[87]。西田は「秘書の独自の判断だが、監督不行き届きであったことを痛感している」と述べた[87]。訂正が必要な過去3年分の234万円については政治資金収支報告書を訂正したという[87]。
同年3月14日、西田は、参院政治倫理審査会に出席し、安倍派の政治資金パーティー裏金事件に関し、同派幹部が責任を取るよう要求した[88]。パーティー券収入のキックバック(還流)に関し「積極的に続けていた幹部は責任重大だ。政治家として責任を取ってもらわなければならない」と述べた[88]。
政治家は、憲法と教育基本法の制定時の歴史的背景を国民に知らせる義務があり、それらを含めた日本の歴史と日本人の心は、家庭教育と地域教育を通して、永続的に伝えられていかなければならない、と主張している[96]。
大阪都構想に反対して、自身のYouTubeチャンネル『週刊西田』で都構想を推進する大阪維新の会や橋下徹を批判[107]。2015年大阪市長選挙及び2015年大阪府知事選挙のダブル選挙で、大阪都構想反対を掲げて柳本顕、栗原貴子の応援演説を行った[注 2]。選挙結果はいずれも大阪維新の会の候補者が当確し、柳本、栗原は共に落選[109][注 3]。
モルデカイ・モーゼ著(久保田政男訳)『日本人に謝りたい : あるユダヤ人の懺悔』(1979年、新版1999年)を読み、その本で述べられている日本国憲法の制定経緯の欺瞞性に同感している[134]。
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