瓦部(がぶ)は、漢字を部首により分類したグループの一つ。
康熙字典214部首では98番目に置かれる(5画の4番目、午集の4番目)。
概要
「瓦」字は素焼きの土器の総称であり、特に素焼きの紡錘を指した。また土器は屋根を葺くにも使われ、これを「瓦当」というが、和訓のカワラはこれを指す。
偏旁の意符としては陶磁器に関することを示す。主として脚あるいは旁の位置に置かれる。
近代になり西洋の自然科学用語が流入した際、日本では重さの単位であるグラムを「瓦」(瓦蘭姆の略)で表記し、「瓱」(ミリグラム)・「瓰」(デシグラム)・「甅」(センチグラム)・「瓧」(デカグラム)・「瓸」(ヘクトグラム)・「瓩」(キログラム)・「瓲」(トン)といった和製漢字も作られた。「瓦」が偏の位置に置かれるのが特徴である。
中国ではワという発音であるので、「瓦特」で仕事率や電力の単位であるワットに当てており、「瓩」はキロワットとして使われている。
瓦部は上記のような意符を構成要素とする漢字を収める。
字体のデザイン差
なお「瓦」字を中国の新字形では「瓦」のように左下をつなげ、4画としている。
部首の通称
- 日本:かわら
- 中国:瓦字旁・瓦字底
- 韓国:기와와부(giwa wa bu、かわらの瓦部)
- 英米:Radical tile
部首字
瓦
- 中古音
- 現代音
- 日本語 - 音:ガ(グヮ)(漢音・呉音) 訓:かわら(日本的な用法)
- 朝鮮語 - 音:와(wa) 訓:기와(giwa、かわら)・질그릇(jilgeuleut、素焼きの土器)
例字