彐部(けいぶ)は、漢字を部首により分類したグループの一つ。
康熙字典214部首では58番目に置かれる(3画の29番目)。
概要
彐部には「彐」、「彑」、「⺕」といった形を筆画の一部として持つ漢字を分類している。
単独の「彐」という文字はもともと存在しなかったが、分類のために作られた。『説文解字』で彐部に収録されている文字の「彐」は、哺乳類動物をかたどった文字の頭部に由来するものが多い。[1]
字体のデザイン差
なお印刷字体について『康熙字典』で「彑」が使われている「彔」は、日本の新字体、中国の新字形においては「緑(簡化字:绿)」「録(簡化字:录)」といったように「录」にされた。また「彗」の下の字のように中が長く貫いている横画は「雪」のように「ヨ」とされた。ただし、これらの整理は中国では繁体字の印刷字体にまで及んでいるが、日本では常用漢字表内の漢字のみである。
片仮名の「ヨ」に似ているが、「ヨ」は「與(新字体:与)」を崩したものの一部から造られた字であり、部首字「彐」とは全くの無関係である。
部首の通称
- 日本:けいがしら・いのこがしら
- 中国:雪字底・尋字頭
- 韓国:튼가로왈부(teun garo wal bu、開いた曰の部)
- 英米:Radical snout
部首字
彐
例字
- 彑
- 3画(当, あたる)、6画(彖, ぶた)、8画(彗, ほうき)、9画(彘, いのこ)、10画(彙, はりねずみ)、15画(彝, つね)
脚注