爿部(しょうぶ)は、漢字を部首により分類したグループの一つ。
康熙字典214部首では90番目に置かれる(4画の30番目、巳集の6番目)。
概要
「爿」の字は木を裂いて二つにしたものの左半分を意味する。
大徐本の『説文解字』にはこの字が存在しないが、『六書故』引く唐本『説文解字』では爿部があったという。
「牀」(寝台の意)字についての徐鍇の注で爿は牀の省略であるとしている。そうだとすると、この字の本来の音は qiáng ではなく、「牀」の chuáng ということになる。甲骨文字を見ても寝台を縦にした形であり、本来の意味は寝台で、後に左半分の木切れの意味が生じたと考えられる。
木切れの意味については『新加九経字様』雑辨部に「鼎」字の下は木を裂いて炊くことに象り、左が爿で右が片であるとしている。
偏旁としてはもっぱら音符として使われ、ショウ(壯・牆・將など)やジョウ(狀など)といった音を表している。
爿を偏旁に持つ漢字はもっぱら旁に従って分類されており、爿部はそれらに分類しづらかった少数のものだけを収めている。
なお日本の新字体、中国の簡化字において「爿」は「将」や「壮」のように「丬」と簡略化されている。
しかし、爿部の漢字については日本では常用漢字ではないため、簡化字では字全体が簡化されたためにその影響が及んでいない。
部首の通称
- 日本:しょうへん
- 韓国:장수장변부(jangsu jang byeon bu、将帥の爿が偏の部)
- 英米:Radical half tree trunk
部首字
爿
例字