松下 由樹(まつした ゆき、1968年7月9日 - )は、日本の女優、元ダンサー。
愛知県名古屋市出身[1]。イエスコレクティッド所属。
来歴
1983年、映画『アイコ十六歳』のオーディションに合格し、松下幸枝の芸名で同映画にて主人公の友人役としてデビュー(主演は富田靖子)[2]。上京後、駒沢学園女子高等学校入学[3]、同校卒業。その後、1986年までアメリカにダンス留学。
1987年、NHK『ヤングスタジオ101』で、ダンサーとしてレギュラー出演。1989年のTVドラマ『オイシーのが好き!』が初主演作。
以降、1999年頃まで、数々の人気トレンディドラマに主演、準主演として立て続けに出演。
1992年、映画『新・同棲時代』『波の数だけ抱きしめて』で、第15回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。
1996年から準主役で出演している『ナースのお仕事』は連続ドラマ4シリーズ、映画化もされる人気作となった。
1997年、アミューズから独立し、「イエスコレクティッド」(松下の個人事務所)を設立。自身の事務所の取締役を務めている。
なお、今でもアミューズが製作したドラマや映画にも出演している。
2004年にはドラマ『大奥〜第一章〜』に主演。
人物
- 小学生の時のクラブ活動は最初合唱部、5年生からはソフトボール部[3]。中学生の時にテレビドラマ『ゆうひが丘の総理大臣』に出ていた藤谷美和子に触発されるような形で女優になりたいと思うようになったと話していたことがある[3]。その中学生時代は部活に入らず[3]。
- デビュー当時はスレンダーな肢体がウリだった[5]。当時のプロフィールは、身長166cm。体重47kg。スリーサイズB80 W58 H83[3]。現在は非公開。
- 高校時代からの友人でイエスコレクティッドに所属する歌手であるTOMOKO(elliott)とともに「お互いにマネージメントを担当し合う友人同士」としてメディアに取り上げられていた時期があった[6]。
- 明治安田生命が行っている新入社員を対象としたアンケート調査で、2005年から4年間、「理想の上司」としてランクインしていた[7]。
- 2017年の時点では海外ドラマの鑑賞が趣味。『グレイズ・アナトミー』などを観賞するものとして挙げている[8]。
- 仕事柄上日焼けできないので海はあまり好きではなかったが、20代後半のころ海好きの友達と何度か行くうちに、夏の開放感の楽しさに気づいて海が好きになった。『警視庁ゼロ係〜生活安全課なんでも相談室〜』では主要人物がスイカを育てている設定なので、2017年の週刊誌のインタビューではとてもスイカが食べたくなっているということを話している[8]。
- 若い頃からむくみやすい体質だと自ら語っており、度々、太った、痩せたと話題になる事がある。2014年頃、温活による激痩せが話題になった。
エピソード
芸能界入り
中学3年生のある日に訪れた名古屋駅で、名古屋を舞台にした映画『アイコ十六歳』のチラシをたまたまもらい、「あなたも夏休みに映画に出てみませんか」というキャッチコピーに惹かれてオーディションに応募。主人公・アイコ役を狙ってオーディションに参加したが、審査の途中段階の面接で主人公の友達・鈴木麗子役のセリフを読まされた時点で「アイコ役の候補から外れたんだな」と気付いた[注 1]。
その後本気で女優になることを決意するが、名古屋にいながら女優を目指すのか上京するのかを選ばなければならなかった。両親から「やるなら東京に行きなさい。ダメだったら帰ってきなさい」と背中を押され、中学卒業と同時に上京。しばらくは事務所スタッフの自宅で居候生活を送り、高校に通いながら様々なオーディションを受ける日々を送った。また、当時周りから「ダンスが向いているかも」と勧められことがきっかけで、クラシックバレエやタップダンスを習い始めた。夏休みを使ってアメリカで1か月間ダンスレッスンも経験したが、20歳頃からドラマで主演を任されるなど忙しくなり、徐々にダンスレッスンから遠ざかってしまったという。
女優業
ドラマ『想い出にかわるまで』(1990年)で姉の恋人を取る妹役を演じると、はまり役となったことから他の作品でも嫌われ役がしばらく続いたという[注 2]。
『ナースのお仕事』では、観月ありさ演じる後輩ナース・朝倉がミスをするたび、「あーさーくーらー!」と注意するやり取り[注 3]が好評を得た。本作の台本には単に「朝倉!」とだけ書いており、撮影開始時はいろんな怒り方のバリエーションで演じていた。ある時「あーさーくーらー!」と伸ばす感じでセリフを言ったところ、叱るシーンでも言い方がきつすぎずコミカルにも見えたため、以後この言い方が定着したという。その後ゲスト出演した様々なバラエティ番組では、MCなどから「『あーさーくーらー!』のセリフを言ってもらえませんか?」とリクエストされることよくあったという。
ココリコミラクルタイプ
出演
映画
テレビドラマ
※ 太字表記は主演作品。
配信ドラマ
- 純烈ものがたり(2020年10月10日 - 11月21日、FOD) - 千堂あかり(マネージャー) 役
オリジナルビデオ
CM
バラエティ
その他の番組
音楽番組
- ヤングスタジオ101(1987年4月5日 - 1988年3月27日、NHK総合) - ダンサーとしてレギュラー出演
舞台
受賞歴
脚注
注釈
- ^ 後に本人は、「それにオーディション時に、映画本編とは別のメイキングのドキュメンタリー映画も同時に撮っていて、カメラがずっと(アイコ役となる)富田靖子ちゃんを追っていたので、その時点で何となく察しはついていましたけど(笑)」と回想している
- ^ 本人によると、「当時、私が色々な作品に出ると視聴者の間で『何か一騒動が起きる(松下の役がトラブルを起こす)』みたいな言われ方をされていました(笑)。たぶんドラマ『ナースのお仕事』(1996年)あたりでやっと、嫌われ役ではない少しコメディっぽいイメージを持ってもらえた気がします」と回想している
- ^ 叱られた朝倉はよく、「せんぱ~い(また失敗しちゃいました。どうしましょう、のような意味)!」と返している。
- ^ 本人は、「どこまで自分を壊すのかという意味では“ちょっとそれはできません”という役柄はありませんてした。ただ、『コントで学生服(セーラー服など)を着てほしい』と言われた時は、さすがに年齢的に遠慮しましたけど(笑)」と回想している
- ^ 松下幸枝名義。
- ^ 東海テレビ開局60周年記念エリアドラマ。愛知、三重、岐阜の東海3県エリアでの放送。
- ^ 当初は浅野温子の出演が予定されていたが、体調不良のために降板し、代役として松下が起用された[38]。
出典
参考文献
- 「阿川佐和子の「この人に会いたい」松下由樹」『週刊文春』2024年6月13日号、文藝春秋、2024年6月6日、92-97頁、JAN 4910204020642。
外部リンク
|
---|
1回 - 10回 | |
---|
11回 - 20回 | |
---|
21回 - 30回 | |
---|
31回 - 40回 | |
---|
41回 - 50回 | |
---|
51回 - 60回 | |
---|
61回 - 70回 | |
---|
71回 - 80回 | |
---|
81回 - 90回 | |
---|
91回 - 100回 | |
---|
101回 - 110回 | |
---|
111回 - 120回 | |
---|
121回 - 130回 | |
---|
|
---|
10代 | |
---|
20代 | |
---|
30代 | |
---|
40代 | |
---|
50代 | |
---|
60代 以上 | |
---|
男性 | |
---|
特別 賞 | |
---|
*は複数回の受賞。男性は1992年から、60代以上は97年から、10代は99年から対象 |