大津島(おおづしま)は、山口県周南市、徳山下松港の沖合い十数kmに浮かぶ離島である。
南北10kmに細長い島。かつては本島と馬島の2島に分かれていたが、太平洋戦争末期に人間魚雷「回天」の訓練施設ができた際に、2つの島の間の浜が埋め立てられたといわれている。もともと離島で軍事機密が守りやすいということで海軍の魚雷発射試験場が設けられていたが、そのため「回天」の訓練施設にされたとされる。戦艦大和の最後の停泊地としても伝えられる。[1]
北側に樺島、南側に洲島、東側に黒髪島が存在する。
山口放送の中波放送(AMラジオ)送信所(山口放送大津島ラジオ送信所)は大津島の島内に設けられている。
黒御影石が産出されていた。刈尾地区の南、瀬戸浜地区、近江地区に採石場跡がある。現在は島内に石材加工場があるが、石の切り出しは行っていない。農業面ではタバコ、ウンシュウミカン、サツマイモ、スイカなどの栽培が盛んであった。
かつてはY字の窪みの位置にある本浦の大津小学校と南端の馬島小学校、本浦の大津島中学校と3校があったが、現在では小学校は統合され、かつての馬島小学校が大津島小学校となっている。中学も本浦から馬島に移転し、2006年の時点では大津島小学校に大津島中学校と大津島幼稚園が併設されている。2015年(平成27年)4月より大津島中学校が、2016年(平成28年)4月から大津島小学校が在校生不在により休校となっている。
回天の兵舎があった場所に、人間魚雷「回天」の記念館(回天記念館)がある。「回天」の訓練基地や海軍の各種戦争遺構が見られる。[1]
2006年(平成18年)に「大津島旧回天発射訓練基地」は土木学会選奨土木遺産に選ばれる[2]。
徳山港から大津島巡航のフェリー・旅客船が、1日7便ある。「フェリー新大津島(定員200名)」と「旅客船 鼓海II(定員150名)」が2隻運航している。徳山港は船種により乗り場が別になっている。同所に徳山、大分県竹田津を結ぶスオーナダフェリーが隣接している。フェリー新大津島は刈尾港、馬島港に着く。旅客船は、本浦港、瀬戸浜港、刈尾港、馬島港に着くが、全便全ての港を経由するのでなく、本浦港は1日2便が着くのみである。旅客料金は徳山港から島の各港まで片道大人720円の一律。
非実効支配下の島は除く。※印は民間人の定住者が居ない島嶼。太字は特定有人国境離島地域に指定されている島嶼。 △印は架橋などにより本土・沖縄本島と陸続となったが、引続き離島振興法などに指定されている島嶼。 ◇印は本土・沖縄本島と橋で繋がらない有人島と架橋されている島嶼。☆印は一般利用可能な定期航路・航空路等を有しない未架橋の島嶼。 +印は過去に離島振興法などに指定されていた島嶼あるいは法令上で無人指定離島として扱われる島嶼。 関連項目:日本の島の一覧 - 日本の離島架橋 - 離島振興法 - 小笠原諸島振興開発特別措置法 - 奄美群島振興開発特別措置法 - 沖縄振興特別措置法 - 離島航路整備法 - 有人国境離島特別措置法 - しま山100選