生田原駅(いくたはらえき)は、北海道紋別郡遠軽町生田原にある北海道旅客鉄道(JR北海道)石北本線の駅である。電報略号はイハ。事務管理コードは▲122522[2][3]。駅番号はA53。特急「オホーツク」「大雪」を含む全ての定期列車が停車する[4][注釈 1]。
歴史
野付牛駅(→北見駅)駅から、オホーツク海沿いの湧別駅に向けて建設が行われた湧別軽便線の留辺蘂 - 下生田原(後の安国駅)間の開通に合わせて上生田原駅(かみいくたはらえき)として開業した[5][6][7]。まもなく1916年(大正5年)11月7日に762ミリメートル軌間の軽便鉄道から1,067ミリメートル軌間に改軌され、1932年(昭和7年)10月1日に石北本線の駅となり[6]、その後1946年(昭和21年)3月1日に生田原駅に改称された[5]。
かつて当駅は林業・鉱業に関わる輸送の中継地として賑わい、南の常紋峠を越える列車に補助機関車を連結するため、転車台や給水設備が設置されて鉄道の運行拠点ともなっていたが、後年これら設備は撤去されている[5]。
年表
駅名の由来
隣駅の下生田原駅(→安国駅)と比して、生田原川の上流に位置することから上生田原と名づけられたが[14]、1946年(昭和21年)3月1日に下生田原駅が安国駅に改称するのと同時に、こちらが生田原村(当時)の中心駅であったことから生田原駅に改称された[5]。
なお、駅周辺の字名は改称2年前の1944年(昭和19年)2月11日に、生田原村で実施された字名の整理・行政区との区画不一致解消に伴い「上生田原」「上イクタラ」などの雑多な字名を統合し、「生田原」としている[15]。
駅構造
上下で互い違いに設置された上下方向別単式ホーム2面2線の地上駅。上り線は駅舎側のホーム(1番線)と向かい側のホーム(2番線)の両方と接するが、乗降は駅舎側のホームでのみ取り扱う[12]。両ホームは1番線の遠軽方と2番線網走方を結ぶ構内踏切で連絡する[12]。このほか、1番線の遠軽方に保守用の側線が設置されている[12]。
遠軽駅管理の無人駅。現在の駅舎は町の「生田原駅前再開発事業」に伴い建設された、鉄筋コンクリート造り2階建てのものである。建物内には遠軽町生田原図書館(旧:生田原町図書館)とオホーツク地方の文学作品をテーマとした博物館である遠軽町生田原オホーツク文学館が入居する[5][16]。
のりば
番線 |
路線 |
方向 |
行先 |
備考
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1
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■石北本線
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上り
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遠軽・旭川方面
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当駅始発は2番線
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2
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下り
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北見・網走方面
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待合室(2022年6月)
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1番線ホーム(2022年6月)
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2番線ホーム(2022年6月)
-
構内踏切(2022年6月)
利用状況
乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。
また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去5年間の各調査日における平均である。
年度
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乗車人員
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出典
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備考
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年間
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1日平均
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JR調査
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1923年(大正12年)
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30,614
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(83.6)
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[17]
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1932年(昭和07年)
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23,996
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(65.7)
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1935年(昭和10年)
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39,274
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(107.3)
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1936年(昭和11年)
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42,161
|
(115.5)
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1945年(昭和20年)
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109,798
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(300.8)
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1946年(昭和21年)
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137,365
|
(376.3)
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1947年(昭和22年)
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142,912
|
(390.5)
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1948年(昭和23年)
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131,109
|
(359.2)
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1949年(昭和24年)
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117,544
|
(322.0)
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1950年(昭和25年)
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123,910
|
(339.5)
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1952年(昭和27年)
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130,625
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(357.9)
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1953年(昭和28年)
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134,613
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(368.8)
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1954年(昭和29年)
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134,613
|
(368.8)
|
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1955年(昭和30年)
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142,183
|
(388.5)
|
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1956年(昭和31年)
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145,877
|
(399.7)
|
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1957年(昭和32年)
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145,860
|
(399.6)
|
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1958年(昭和33年)
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198,141
|
(542.9)
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1963年(昭和38年)
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135,561
|
(370.4)
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1970年(昭和45年)
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111,014
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(304.1)
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1971年(昭和46年)
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103,521
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(282.8)
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1972年(昭和47年)
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101,771
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(278.8)
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1973年(昭和48年)
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103,217
|
(282.8)
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1974年(昭和49年)
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107,255
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(293.8)
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1975年(昭和50年)
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100,079
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(273.4)
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1981年(昭和56年)
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261
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[18]
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1992年(平成04年)
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(110.0)
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[19]
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一日平均乗降客数:220
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2016年(平成28年)
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34.6
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[JR北 1]
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2017年(平成29年)
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29.4
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[JR北 2]
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2018年(平成30年)
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24.0
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[JR北 3]
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2019年(令和元年)
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22.0
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[JR北 4]
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2020年(令和02年)
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20.2
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[JR北 5]
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2021年(令和03年)
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18.2
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[JR北 6]
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2022年(令和04年)
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17.4
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[JR北 7]
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駅周辺
生田原市街が広がる。
隣の駅
- 北海道旅客鉄道(JR北海道)
- ■石北本線
- □特別快速「きたみ」
- 安国駅 (A51) - 生田原駅 (A53) - 留辺蘂駅 (A56)
- ■普通
- 安国駅 (A51) - *
生野駅 (A52) - 生田原駅 (A53) - *(常紋信号場) - (金華信号場) - 西留辺蘂駅 (A55)
- *
打消線は廃駅および廃止信号場
脚注
注釈
出典
JR北海道
参考文献
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
生田原駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク