池 毅(いけ たけし、1953年10月25日 - )は、日本の作曲家、編曲家、歌手。香川県善通寺市出身。武蔵野美術大学造形学部産業デザイン学科商業デザイン卒業。初期は平仮名表記の「いけたけし」名義で活動していたが、1986年秋ごろ、漢字表記の「池 毅」に改名した。ただし現在でも歌手としては「いけたけし」名義を使うこともある。
来歴
1970年代に、3人組のニューミュージックグループ「He-Story」のメンバーとしてデビュー。歌手としてのソロデビューは1985年の「バーニング・ラヴ」で、これは他のロック系男性アーティストが歌うことを想定して作曲したのだが、歌い手が決まらず急遽、池が歌うことに決定したもので、その話を聞かされて困惑したという。
1980年代後半より現在に至るまで、数多くのアニメソングやコマーシャルソングの作曲を手がけている。また、子供向け教育番組への楽曲提供も精力的に行っており、NHK教育の『ひとりでできるもん!』では2006年のシリーズ終了までに800曲以上の楽曲を提供した。Jasrac登録楽曲数(発表済み作品)は2000曲を数える。
『超獣機神ダンクーガ』以降、複数の作品において戸塚修と共同で劇伴曲を担当している。『ダンクーガ』では、レノン=マッカートニーのように、どちらが作った曲も共作とすることに決めていたという[1]。
2001年にハドソンから発売された『桃太郎まつり 石川六右衛門の巻』の楽曲制作に参加して以来、2016年発売の『桃太郎電鉄2017 たちあがれ日本!!』までコンピュータゲーム「桃太郎シリーズ」に多くの楽曲を提供しており、中には「桃太郎電鉄」シリーズのタイトル曲である「それいけ!桃鉄」などのようにシリーズの「定番BGM」となった曲も多い[2]。制作に参加するまでシリーズ作品をプレイしたことがなかった[3]が、桃太郎シリーズのゲーム監督であるさくまあきらは初めて池が桃太郎シリーズ用に作曲した曲を聞いた際に「もう10年ぐらい桃太郎チームにいたような曲を書くので、みんなが舌を巻いた!」と評していた[4]。
音楽担当
テレビ
映画
ビデオ
※全て戸塚修との共作
- 超獣機神ダンクーガシリーズ
- 失われた者たちへの鎮魂歌(1986年)
- 超獣機神ダンクーガ GOD BLESS DANCOUGA(1987年)
- 超獣機神ダンクーガ 白熱の終章(1989年)
- ウルトラマン超闘士激伝(1996年)
ゲーム
- 北へ。シリーズ(ハドソン)
- 桃太郎シリーズ(ハドソン)(『桃太郎電鉄2017』のみ任天堂より発売。) - 『G』までは関口和之、宮路一昭と共同。『15』以降及びモバイル版は関口和之と共同。
- 桃太郎伝説シリーズ
- 桃太郎電鉄シリーズ(家庭機向け作品)(2001年-2016年参加)
- モバイル桃太郎電鉄(携帯電話向け作品)
- 桃太郎電鉄TOKYO
- 桃太郎電鉄JAPAN
- 桃太郎電鉄WORLD
- 桃太郎電鉄CHUBU
- 桃太郎電鉄KANTO
- 桃太郎電鉄TOHOKU
- 桃太郎電鉄HOKKAIDO
- 桃太郎電鉄KYUSHU
- 桃太郎電鉄SETOUCHI
- 桃太郎電鉄KINKI
- 桃太郎電鉄AOMORI
- 桃太郎電鉄JAPAN+
- 桃太郎電鉄SHIZUOKA
- 桃太郎電鉄TOKAI
- サウンドトラック・CD
- 機動新撰組 萌えよ剣(2002年、エンターブレイン、PlayStation 2)
パチンコ・スロット
自歌唱曲
- He-Story
- 超獣機神ダンクーガ(1985年)
- バーニング・ラヴ(エンディングテーマ)
- 「愛よファラウェイ」(オープニングテーマ、藤原理恵のデビュー曲)のB面に収録。
- I THINK OF YOU(挿入歌)
- WE ARE THE ONES(挿入歌)
- ALONE 孤独の戦士(イメージソング)※獣戦機隊 with 池毅
- 1986年のミュージックビデオ「超獣機神ダンクーガSONG SPECIAL 獣戦機隊SONGS」にて発表。後にレコードおよびCDで発売されたバージョンは獣戦機隊(ダンクーガで獣戦機隊を演じた矢尾一樹、塩沢兼人、中原茂、山本百合子によるユニット)のみの歌唱で再度レコーディングされたものであり、池も歌っているオリジナルバージョンは未CD化。
- キン肉マン(1983年)
- ドラゴンボール(1986年)
- 不思議ワンダーランド(挿入歌)※Wonderland Gang名義
- 燃えるハートで 〜レッドリボン軍をやっつけろ〜※Wonderland Gang名義
- かりあげクン(1989年)
- 恐竜戦隊ジュウレンジャー(1992年)
- 味楽る!ミミカ(2007年-)
- ララ・うらら(エンディングテーマ)※チグリハープ & いけたけし
楽曲提供
- 麻倉未稀
- 浅田あつこ
- 佳山明生
- 夢には夢を 花には花を(2016年)
- 霧笛が泣いて・・・横浜(2020年)
- 工藤夕貴
- サンディ・ラム
- 愛神 Holiday - 香港で発売されたアルバム「放縱」に収録。広東語歌詞(1986年)
- 椎名恵
- 風に抱かれて - 『超時空ロマネスク Samy MISSING'99』主題歌
- THE WIND - 『プロゴルファー祈子』主題歌、「風に抱かれて」の歌詞を一部変更したもの(1987年)
- 風が吹いて季節が変わる
- それから受話器を置いた
- しばたはつみ
- モーニング・ラブ・コール(1985年)
- ラスト・サマー(1985年)
- Final Concurse~異国にて~(1985年)
- ちあきなおみ
- 徳丸純子
- 花園直道
- 花園直道&角田信朗
- 日吉ミミ
- 北茶廊(1986年)
- 雪(1986年)
- 銀のかもめ(1985年)
- 森進一
- 山野さと子
アニメ・特撮・教育番組
- NHKおかあさんといっしょ
- ポップンポップコーン(1993年 歌:速水けんたろう、茂森あゆみ)
- トライトライトライ’96(1996年)
- ふゆのプレゼント(1999年 歌:杉田あきひろ、つのだりょうこ)
- たからもの、なあに(2002年 歌:杉田あきひろ、つのだりょうこ)
- 飛べ飛べ!イチジョウマン(2003年 歌:佐藤弘道)
- みなみのしまのこどもたち(2005年 歌:今井ゆうぞう、はいだしょうこ)
- まねっこピーナッツ(2005年 歌:橘ひかり)
- ビビビビーム!(2024年 歌:花田ゆういちろう、ながたまや)
- 【編曲担当】
- NHKみんなのうた
- NHK BSワンワンパッコロキャラトモワールド
- ふたりがいいね!(2019年 歌:パックン/折笠愛、コロン/かないみか)
- ワンパコ戦隊パッコロリンジャー(2019年 歌:パックン/折笠愛、コロン/かないみか、リン/水沢史絵)
- 【編曲担当】
- アタリメ!どんぴょんズのテーマ〜わたしだけを〜(2013年 歌:アタリメ!どんぴょんズ)
- 地球町☆ぴぴのぴのぴ(2017年 歌:リン/水沢史絵)
- そ!ダイジョブ(2018年 歌:アタリメ!どんぴょんズ)
その他
脚注
- ^ 『電光超人グリッドマン オリジナル・サウンドトラック』(2019年、disc union)のライナーノーツにおける戸塚のインタビューより。実際に、『ダンクーガ』のサウンドトラック・アルバムでは劇伴曲の作曲が両者の共同名義になっており、両者の分担がどのようにされていたのか2020年現在も明らかにされていない。
- ^ 桃太郎電鉄初参加作品である『X』からはタイトル曲「それいけ!桃鉄」、順位発表BGM「桃鉄よ永遠なれ!」、臨時収入BGM「楽しい出来事」、ボンビラス星BGM「最凶のボンビラス星」、ショッカーO野登場BGM「正義は必ず勝つ!」などが定番BGMとして『2017』まで使用され続けており、その後の作品においてもハリケーンボンビーBGM「破壊のハリケーンボンビー」(『12』より)、人間プレイヤー絶好調BGM「絶好調よいつまでも」(『15』より)など後に定番のBGMとなる楽曲が作られていった。
- ^ 桃太郎電鉄11 ゴールド・サウンズのライナーノーツに書かれた池のコメントより。
- ^ さくまあきらホームページ:仕事人裏日記 - 2009年3月5日
外部リンク