2022年オーストリアグランプリ(英: 2022 Austrian Grand Prix)は、2022年のF1世界選手権の第11戦として、2022年7月10日にレッドブル・リンクにて開催。
正式名称は「Formula 1 Rolex Grosser Preis Von Österreich 2022」[1]。
背景
- タイヤ
- 本レースでピレリが持ち込むドライ用タイヤのコンパウンドはハード(白):C3、ミディアム(黄):C4、ソフト(赤):C5のソフト寄りの組み合わせ[2]。スプリントが行われるため提供されるタイヤのセット数は従来のレースより1つ少ない12セット(ハード2、ミディアム4、ソフト6)。
ピレリタイヤの組み合わせ
ドライ用
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ウェット用
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C2
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C3
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C5
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インターミディエイト
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フルウェット
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(ハード)
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(ミディアム)
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(ソフト)
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(小雨用)
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(大雨用)
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- DRS:3箇所[3]※( )内は検知ポイント
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- DRS1:ターン1より102m先から(ターン1から160m手前)
- DRS2:ターン3より100m先から(ターン3から40m手前)
- DRS1:ターン10より106m先から(ターン10から120m手前)
エントリーリスト
レギュラーシートについては前戦から変更なし。
フリー走行
- FP1[5]
- 2022年7月8日 13:30 CEST(UTC+2)
- トップはマックス・フェルスタッペン。予選開始前の唯一のフリー走行だったが、ランド・ノリスのマシントラブルとコース上のデブリにより、2度の赤旗中断に見舞われた。
- FP2[6]
- 2022年7月9日 12:30 CEST(UTC+2)
- トップはカルロス・サインツ。予選が終了しているため、各車はスプリントと決勝に向けたロングランを行った。
予選
- 2022年7月8日 17:00 CEST(UTC+2)(文章の出典[7])
ポールはマックス・フェルスタッペンでシーズン3度目、自身16回目の獲得。2番手にシャルル・ルクレール、3番手にカルロス・サインツとフェラーリ勢が続いた。
Q1からトラックリミットによるタイム抹消が相次ぎ、セバスチャン・ベッテルも最終ラップが抹消され最下位となった。Q3の開始直前には、セルジオ・ペレスにQ2でのトラックリミットの疑いが浮上し、予選後に審議されることになった。Q3ではメルセデス勢のクラッシュが相次ぎ、ルイス・ハミルトンがターン7で、ジョージ・ラッセルが最終コーナーでそれぞれクラッシュしたため2度の赤旗中断となった。予選終了後にはペレスの審議が行われ、Q2での最速タイムとQ3の全ラップタイムが抹消され、13番手に降格した[8]。
予選結果
- 追記
- ^1 - ペレスは正当な理由なくコースを離れたため、予選の17周目(Q2の最速ラップ)とQ3の全ラップタイムを抹消[11]。
スプリント
2022年7月9日 16:30 CEST(UTC+2)(文章の出典[12])
優勝はマックス・フェルスタッペン。2番手にシャルル・ルクレール、3番手にカルロス・サインツが続いた。
一部を除き、各車がスタートタイヤにミディアムを選択。フェルナンド・アロンソはトラブルによりDNSとなったほか、アルファロメオの周冠宇はグリッドにつく直前にエンジンが止まり、再スタートは出来たがピットレーンからのスタートとなった。ピエール・ガスリーは、スタート直後にルイス・ハミルトンと接触し最後尾まで後退。セバスチャン・ベッテルは6つポジションを上げていたが、10周目のターン6でアレクサンダー・アルボンに弾き出され最後尾へ転落、のちにリタイアした。トップ4はスタートからほぼ順位が変わることはなくチェッカーを受けた。
スプリント結果
- 追記
- ^1 - アルボンは他車をコース外へ追い出したとして5秒のタイムペナルティ[15]。
- ^2 - ボッタスは追加のPUを使用したことにより決勝で10グリッド降格。また、パルクフェルメ下のマシンのリアウイングやサスペンションを変更したためピットレーンからのスタート[16][17]。
決勝
2022年7月10日 15:00 CEST(UTC+2)(文章の出典[18])
優勝はシャルル・ルクレール。2位にマックス・フェルスタッペン、3位にルイス・ハミルトンが続いた。
オープニングラップではセルジオ・ペレスとジョージ・ラッセルが接触。ペレスはポジションを最後尾まで下げ、のちにリタイアした。2位のルクレールはフェルスタッペンのDRS圏内を維持しながら周回を重ね、12周目のターン4でフェルスタッペンのイン側に飛び込みトップに立った。そのあとはフェルスタッペンが先にピットへ入り、ルクレールが新しいタイヤを履いて追い抜くという展開が続いた。58周目には3位のカルロス・サインツがフェルスタッペンを追い抜こうとしたタイミングでエンジントラブルが発生しリタイアした。サインツのマシンの撤去のためにVSCが導入、ルクレールとフェルスタッペンはそれぞれミディアムタイヤへ履き替えた。レース終盤には、ルクレールのマシンのスロットルペダルに不具合が発生し、フェルスタッペンがルクレールに迫ったが1.532秒差で逃げ切った。ルクレールは第3戦オーストラリアGP以来、シーズン3勝目通算5勝目を挙げた。
レース結果
- ^FL - ファステストラップの1点を含む
- ^1 - ガスリーは他車と接触したことにより5秒のタイムペナルティ[21]。
- ^2 - ベッテルはトラックリミットにより5秒のタイムペナルティ[22]。
第11戦終了時点のランキング
ワールド・チャンピオンシップ
- ドライバーズ・チャンピオンシップ
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- コンストラクターズ・チャンピオンシップ
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- 注:いずれもトップ5まで掲載。
- 注:ファストテストラップアワードは同数の場合、カウントバック方式がとられている。
脚注
注釈
出典