1987年アメリカグランプリは、1987年F1世界選手権の第5戦として、1987年6月21日にデトロイト市街地コースで開催された。
概要
予選
ポールポジション争いはウィリアムズのナイジェル・マンセルとネルソン・ピケ、ロータスのアイルトン・セナの3台で行われた。
初日はマンセルがトップに立ち、そこから1秒以内の差でセナとピケが続いた。
土曜日はセナがトップタイムを記録したが、間もなくマンセルがそのタイムを塗り替えた。しかしセナはタイムアタックを行わず、決勝を見据えて燃料を多く積んだ状態での走行に切り替えた。ピケはアタックを繰り返したが、セナのタイムを破ることはできず、初日と同じ順番で予選は終了した。
地元フォードの名を冠したエンジンを使うベネトンのティエリー・ブーツェンが4番グリッドを獲得し、ポイントリーダーのアラン・プロストは5番グリッドに終わった。
決勝
スタート直後からマンセルが逃げ、セナ以下を大きく引き離した。34周目が終わるとマンセルはタイヤ交換のためにピットインしたが、ホイールナットの取り付けに手間取り、コースに戻るとセナとプロストに続く3位まで落ちていた。マンセルは激しく攻め、プロストを交わして2位まで戻したが、レース終盤に右足の痙攣により後退し、最終的には5位でフィニッシュした。
マンセルにピットインで首位に浮上すると、アクティブサスペンション車をドライブするセナはタイヤ交換を行う他車を尻目にピットインせずにゴールまで走り切り、前年に続きデトロイトで2連勝を果たした。また、前戦モナコGPに続く連勝でポイントランキングのトップに浮上した。3周目にパンクのためにタイヤ交換を行い、ほぼ最後尾まで後退したピケは最終的に2位まで戻した。
予選では、慣れないコースとアクティブ・サスペンションのセッティングに手こずり後方に沈んだものの、決勝日のウォームアップでは9位のタイムを記録した中嶋悟は、1周目にミナルディのエイドリアン・カンポスと接触しレースを終えた。
結果
予選結果
決勝結果
- 予選、決勝順位は、公式サイト[1]およびAUTOCOURSE 1987-88[2]より。
脚注
- ^ “The Official Formula 1 Website”. 2009年1月21日閲覧。
- ^ Hamilton, Maurice (ed.) (1987). AUTOCOURSE 1987-88. Hazleton Publishing. pp. pp.128-129. ISBN 0-905138-47-3
関連項目