『弥次喜多隠密道中』(やじきたおんみつどうちゅう)は、1971年10月7日から1972年3月30日まで、日本テレビ系列で毎週木曜20:00 - 20:56(JST)に放映された連続テレビ時代劇である。全26話。2016年にはBSジャパンにて放送された。
内容
時は天保。幕府は諸藩の監視のために送り込んだ公儀隠密が、各地でその正体を見破られ、殺害されるという事態に悩まされていた。時の老中・水野忠邦は、これまで伊賀や甲賀の忍に任せていた隠密を、素人にやらせてみようと思いつき、二人の男を呼び出した。一人は貧乏旗本の次男坊・村上弥次郎。もう一人は元伊賀の忍の同心・青山喜多八。
水野は二人の素性が明かされぬ様、二人は切腹した事にして身分を抹消、公儀隠密に任命した。しかし、二人にはそれぞれ欠点があり、弥次郎は普段は生真面目すぎる程の堅物だが、酒を飲むと人が変わる酒乱で、喜多八は腕っぷしは強いが美人を見るとテンでだらしがなくなる女好き。この性格のまるっきり違う二人が身分を隠し、縞の合羽に三度笠の旅姿で、共に「お伊勢参り」と称して、各地にはびこる悪を退治する旅が始まった。
出演
- 貧乏旗本の次男坊。堅い性格だが酒が入ると人が変わるため、普段はあまり飲まないように気をつけている。道中では財布の紐を握っていることが多く、途中から喜多八とは別行動で捜査をすることが多くなった。
- 伊賀の忍上がりの同心。下戸で甘党。腕っ節が強く弥次郎より砕けた性格だが、大の女好きで、いい女を見ると途端にだらしなくなる。お駒の事を喧嘩しつつも好意を寄せていた。惚れっぽい性格からか後任のおるいにも気がある。第19話で、伊賀の名張に程近い山里の出であることが明かされた。
- 竜軒配下の甲賀のくノ一。武器は三味線に仕込んだ小刀。第19話で伊賀の忍の手に掛かり命を落とす。喜多八とは事あるごとに喧嘩していたが密かに好意を寄せていた。
- 早苗:八木孝子(第3話、第12話、第14話、第15話、第19話、第21話、第23話、第24話を除く)
- 弥次郎の許婚。弥次郎の事を想うあまり二人の後を追い掛けてくっついてくる。弥次郎・喜多八の役目については知っており、お駒やおるいのことも見知っている。
- 榊竜軒:中村敦夫(第10話、第11話、第16話、第17話、第18話、第21話、第23話、第24話、第26話を除く)
- 公儀隠し目付で弥次郎と喜多八の上司。虚無僧や素浪人に姿を代えながら彼らの旅を見守り、様々な命令を下す。
- お駒の後任。第18話で隠密として共に活動していた市助に死なれて落胆するが、続く第19話で竜軒から殉死したお駒の後任に任命され、第20話では竜軒から水野に紹介される。
- 倒幕を狙う謎の盗賊。最初は徳島藩に忍び込んだ喜多八の前に現れる。阿波剣山に潜入して仲間を救おうと動き回り、無事救い出した後も弥次郎・喜多八の前に姿を見せ、倒幕資金を得ようと暗躍する。正体は長州浪人・「むなかた かつまろ」という。
- 老中・水野忠邦:大友柳太朗(第1話、第2話、第4話、第10話、第12話、第19話、第20話、第26話)
- 公儀隠密を素人に任せるべく弥次郎と喜多八を隠密に任命した。
スタッフ
主題歌
「隠密大作戦」
オープニングは、途中から弥次郎・喜多八・お駒(おるい)・竜軒・早苗の紹介表示が、縦書き・中央から横書き・下部に変更された。ゲストなどは縦書きのまま。
エンディングは「隠密大作戦」のインストゥルメンタル版を使用。
放映データ
- 放映年月日:1971年10月7日 - 1972年3月30日
- 放映時間帯:20時00分 - 20時56分
- 放映曜日:毎週木曜日
- 放映話数:全26話
- 放映形式:カラー、16ミリフィルム
放映リスト
放送局
特記の無いものの放送時間は全て、木曜 20:00 - 20:56、同時ネット。
脚注
日本テレビ系 木曜20時枠 |
前番組 |
番組名 |
次番組 |
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弥次喜多隠密道中
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