野々市市(ののいちし)は、石川県の中部に位置する市。加賀平野東部の手取川扇状地にあたる[1]。
概要
隣接する金沢市のベッドタウンである。
2011年11月11日に、石川郡野々市町が市制を施行し、野々市市が誕生。石川県11番目の市となった。またこれに伴い、石川郡は消滅した。
野々市市は、名称に約物(特殊記号)のひとつ「々」を用いている唯一の市である[2]。
人口密度は本州の日本海側で最も大きい。
東洋経済の全国総合住みよさランキング2023では、1位を獲得している。
地理
北部と東部は金沢市に、西部と南部は白山市に隣接する[1]。石川県内では唯一、海に面していない市である。
河川
- 主な川
地域
主に旧町域・村域に従い4地区に分けられる。
人口
|
野々市市と全国の年齢別人口分布(2005年)
|
野々市市の年齢・男女別人口分布(2005年)
|
■紫色 ― 野々市市 ■緑色 ― 日本全国
|
■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性
|
野々市市(に相当する地域)の人口の推移
|
総務省統計局 国勢調査より
|
健康
- 平均年齢
- 2005年12月末現在で、38.41歳(男37.17歳/女39.65歳)
隣接している自治体
- 石川県
歴史
古代の遺跡として御経塚遺跡や末松廃寺跡がある。鎌倉時代・室町時代には守護となった富樫氏がここに館を置いた。江戸時代は、北陸街道の宿場町であったが、参勤交代で通過する藩は大聖寺藩のみであったため、規模は小さかった。
沿革
行政
市制施行まで
2010年実施の国勢調査で、石川県が2011年2月14日が発表した速報では市制施行の要件である人口が5万人を突破したため、2011年11月11日に市制施行した[11]。新しい市の名称は野々市市(ののいちし)[12]。
町長の粟貴章は市制施行の会見において、
- 数字の1は物事の始まりであり、市制スタートの日にふさわしい。
- 人や物、情報、知識が集まる町を目指す野々市の『市』(いち)の意味合いもある。
- 11月11日の誕生花は町花木ツバキであり、将来まで記憶に残る日にしたい。
- 県内で11番目の市となる
というように市制施行日を同日に予定した理由を説明している[13]。
2011年4月28日に開催した町議会において市制移行を決議し、5月2日石川県に市制移行を申請した[14][15]。8月12日付の官報において、総務省は野々市町の市制移行を告示し、11月11日に野々市市が誕生することになった[16]。石川県内の地方公共団体の単独での市制移行は、1970年に松任町が市制移行し誕生した松任市(現・白山市)以来となる。
市制施行までは全国の町村の中では岩手県岩手郡滝沢村、愛知県愛知郡長久手町(いずれも当時)に次いで3番目に人口が多かった。
市長
歴代野々市村長
|
代 |
人 |
氏名 |
就任 |
退任 |
備考
|
1 |
1 |
瀬尾永章 |
1889年(明治22年)5月2日 |
1893年(明治26年) |
|
2 |
1893年(明治26年) |
1896年(明治29年)4月20日 |
|
3 |
2 |
水毛生伊余門 |
1896年(明治29年)4月30日 |
1896年(明治29年)9月3日 |
|
4 |
3 |
藤村理平 |
1896年(明治29年)9月15日 |
1898年(明治31年)11月24日 |
|
5 |
4 |
田多野仁三郎 |
1898年(明治31年)12月7日 |
1899年(明治32年)8月23日 |
|
6 |
5 |
後藤与五郎 |
1899年(明治32年)9月14日 |
1900年(明治33年)4月15日 |
|
7 |
|
田多野仁三郎 |
1900年(明治33年)4月25日 |
1903年(明治36年)6月1日 |
|
8 |
6 |
藤村藤作 |
1903年(明治36年)6月15日 |
1907年(明治40年) |
|
9 |
1907年(明治40年) |
1911年(明治44年) |
|
10 |
1911年(明治44年) |
1915年(大正4年) |
|
11 |
1915年(大正4年) |
1919年(大正8年) |
|
12 |
1919年(大正8年) |
1923年(大正12年)4月2日 |
|
13 |
7 |
舘惣次郎 |
1923年(大正12年)5月21日 |
1924年(大正13年)6月30日 |
|
歴代野々市町長(1924年ー1955年)
|
代 |
人 |
氏名 |
就任 |
退任 |
備考
|
1 |
1 |
舘惣次郎 |
1924年(大正13年)7月1日 |
1927年(昭和2年) |
|
2 |
1927年(昭和2年) |
1931年(昭和6年)8月31日 |
|
3 |
2 |
橋場仕三郎 |
1931年(昭和6年)10月1日 |
1935年(昭和10年) |
|
4 |
1935年(昭和10年) |
1936年(昭和11年)4月22日 |
|
5 |
3 |
木戸禎七 |
1936年(昭和11年)5月19日 |
1937年(昭和12年)3月27日 |
|
6 |
4 |
兵地栄一 |
1937年(昭和12年)9月8日 |
1941年(昭和16年) |
|
7 |
1941年(昭和16年) |
1945年(昭和20年) |
|
8 |
1945年(昭和20年) |
1946年(昭和21年)3月11日 |
|
9 |
1946年(昭和21年)4月23日 |
1946年(昭和21年)11月22日 |
|
10 |
5 |
福田三次 |
1947年(昭和22年)4月8日 |
1951年(昭和26年)4月4日 |
|
11 |
1951年(昭和26年)4月23日 |
1955年(昭和30年)3月31日 |
|
歴代野々市町長(1955年ー2011年)
|
代 |
人 |
氏名 |
就任 |
退任 |
備考
|
1 |
1 |
兵地栄一 |
1955年(昭和30年)5月1日 |
1959年(昭和34年)1月2日 |
[17]
|
2 |
2 |
中島栄治 |
1959年(昭和34年)2月17日 |
1963年(昭和38年)2月16日 |
[18]
|
3 |
1963年(昭和38年)2月17日 |
1967年(昭和42年)2月16日 |
|
4 |
1967年(昭和42年)2月17日 |
1971年(昭和46年)2月16日 |
|
5 |
1971年(昭和46年)2月17日 |
1975年(昭和50年)2月16日 |
|
6 |
3 |
黒保衛 |
1975年(昭和50年)2月17日 |
1979年(昭和54年)2月16日 |
|
7 |
4 |
徳野與四男 |
1979年(昭和54年)2月17日 |
1979年(昭和54年)4月28日 |
[19]
|
8 |
5 |
西尾修 |
1979年(昭和54年)6月10日 |
1983年(昭和58年)6月9日 |
|
9 |
1983年(昭和58年)6月10日 |
1987年(昭和62年)6月9日 |
|
10 |
1987年(昭和62年)6月10日 |
1991年(平成3年)6月9日 |
|
11 |
1991年(平成3年)6月10日 |
1995年(平成7年)6月9日 |
|
12 |
6 |
安田彦三 |
1995年(平成7年)6月10日 |
1999年(平成11年)6月9日 |
|
13 |
1999年(平成11年)6月10日 |
2003年(平成15年)6月9日 |
|
14 |
2003年(平成15年)6月10日 |
2007年(平成19年)6月9日 |
|
15 |
7 |
粟貴章 |
2007年(平成19年)6月10日 |
2011年(平成23年)6月9日 |
|
16 |
2011年(平成23年)6月10日 |
2011年(平成23年)11月10日 |
|
歴代野々市市長
|
代 |
人 |
氏名 |
就任 |
退任 |
備考
|
1 |
1 |
粟貴章 |
2011年(平成23年)11月11日 |
2015年(平成27年)6月9日 |
|
2 |
2015年(平成27年)6月10日 |
2019年(令和元年)6月9日 |
|
3 |
2019年(令和元年)6月10日 |
2023年(令和5年)6月9日 |
|
4 |
2023年(令和5年)6月10日 |
現職 |
|
歴代町長選結果
回 |
選挙執行日 |
投票率 (%) |
候補者 |
得票数 |
得票率 (%)
|
1
|
1955年4月29日 |
無投票 |
兵地栄一 |
/ |
/
|
2
|
1959年2月17日 |
94.0 |
中島榮治 |
1,825 |
?
|
小堀栄吉 |
1,566 |
?
|
3
|
1963年2月6日 |
無投票 |
中島榮治 |
/ |
/
|
4
|
1967年1月25日 |
66.2 |
中島榮治 |
3,429 |
?
|
尾西慧一 |
580 |
?
|
5
|
1971年2月1日 |
無投票 |
中島榮治 |
/ |
/
|
6
|
1975年2月2日 |
78.98 |
黒保衛 |
4,966 |
?
|
中島榮治 |
4,569 |
?
|
菅原光男 |
661 |
?
|
7
|
1979年2月4日 |
78.26 |
徳野與四男 |
6,590 |
?
|
橋本外茂男 |
5,698 |
?
|
十二新作 |
758 |
?
|
8
|
1979年6月10日 |
35.97 |
西尾修 |
4,917 |
?
|
十二新作 |
1,034 |
?
|
9
|
1983年5月17日 |
無投票 |
西尾修 |
/ |
/
|
10
|
1987年5月20日 |
無投票 |
西尾修 |
/ |
/
|
11
|
1991年5月22日 |
無投票 |
西尾修 |
/ |
/
|
12
|
1995年5月28日 |
無投票 |
安田彦三 |
/ |
/
|
13
|
1999年4月25日 |
59.44 |
安田彦三 |
15,246 |
?
|
青木万里子 |
1,845 |
?
|
14
|
2003年4月27日 |
65.82 |
安田彦三 |
14,715 |
?
|
中道明 |
6,082 |
?
|
15
|
2007年4月22日 |
58.62 |
粟貴章 |
17,307 |
?
|
青木万里子 |
1,622 |
?
|
16
|
2011年4月24日 |
無投票 |
粟貴章 |
/ |
/
|
歴代市長選結果
議会
市議会
- 会派
会派名
|
議席数
|
野々市フォーラム
|
8
|
市政議員会
|
1
|
日本共産党
|
1
|
公明
|
1
|
令和清栄
|
1
|
みのりの会
|
1
|
2022年3月24日時点[22]
※議長、副議長は会派に属さない。
石川県議会(野々市市選出)
- 定数:2名
- 任期:2019年(令和元年)6月9日〜2023年(令和5年)6月8日
議員名 |
会派名 |
備考
|
徳野光春 |
自由民主党石川県議会議員協議会 |
|
吉田修 |
未来石川議員会 |
党籍は無所属
|
衆議院
- 選挙区:石川2区 (小松市、加賀市、白山市、能美市、野々市市、能美郡)
- 任期:2021年10月31日 - 2025年10月30日
- 投票日:2021年10月31日
- 当日有権者数:325,273人
- 投票率:56.13%
当落 |
候補者名 |
年齢 |
所属党派 |
新旧別 |
得票数 |
重複
|
当 |
佐々木紀 |
47 |
自由民主党 |
前 |
137,032票 |
○
|
|
坂本浩 |
57 |
日本共産党 |
新 |
27,049票 |
|
|
山本保彦 |
68 |
無所属 |
新 |
10,632票 |
|
経済
金沢市の衛星都市(ベッドタウン)として発達していることから、スーパーマーケットや飲食店、量販店が進出している。
工業
商業
- 主な商業施設
市内に本社を置く主な企業
姉妹都市・提携都市
海外
- 姉妹都市
- 友好都市
施設
警察
- 本部
- 交番
- 拠点
消防
- 本部
白山野々市広域事務組合消防本部が管轄している。
- 消防署
医療
- 野々市市内には公立病院が設置されていないが、白山市、川北町と共同で白山市内に公立松任石川中央病院を設置、野々市市の中核医療機関となっている。
- 主な病院
郵便局
- 主な郵便局
※郵便配達は新金沢郵便局(金沢市)が行う。
- 野々市郵便局
- 野々市御園郵便局
- 扇が丘郵便局
- 太平寺郵便局
- 富奥郵便局
- 押野郵便局
その他
- 主な文化施設
- 文化会館フォルテ
- 学びの杜ののいちカレード(野々市市立図書館)
- 野々市情報交流館カメリア
- にぎわいの里野々市カミーノ
(観光欄も参照)
- 主な体育施設
- 野々市市スポーツランド
- 野々市市スポーツセンター
- 野々市市市民体育館
- 野々市市市民野球場
- 野々市市武道館
- 公民館
- 中央公民館(本町地区)
- 郷公民館(郷地区)
- 押野公民館(押野地区)
- 粟田公民館(粟田地区)
- 堀内公民館(堀内地区)
教育
大学
- 県立
- 私立
高等学校
- 県立
中学校
- 市立
小学校
- 市立
- ※富奥村との合併後、町内には統合校の野々市小学校1校の時代が続いたが、1970年代の人口の急激な増加に対し、学校の新設が後手に回り、野々市小は一時、児童数2,400という全国でもまれに見る大規模校となった。しかし、1978年以降、御園小学校以下4校を数年の間に立て続けに新設し、児童数を適正規模に抑えている。
特別支援学校
- 県立
- 廃校
保育園
- 市立
- 中央保育園
- 富奥保育園
- 押野保育園
- あすなろ保育園
- 御経塚保育園
- 私立
- エンジェル保育園
- ふじひら保育園
- 白山保育園
- 和光第二保育園
- ほのみ保育園
- ほりうち保育園
児童館
- 中央児童館
- 本町児童館(1983年完成、2022年10月末閉館[23])
- 押野児童館
自動車学校
マスメディア
交通
鉄道
- IRいしかわ鉄道
- 北陸鉄道
過去には松金線が野々市町域を通過していた。
バス
- 路線バス
道路
- 国道
- 主要地方道
- 一般県道
- その他
観光
名所・旧跡
- 主な城郭・館
- 主な寺院
- 主な神社
- 主な遺跡
- その他の史跡
観光スポット
祭事・催事
- 主な催事
- 野々市つばきまつり日程(3月中旬)
- 野々市じょんからまつり日程(8月1日に近い土日)
- じょんからの里マラソン日程(10月下旬)
出身有名人
脚注
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
野々市市に関連するカテゴリがあります。