ニコラス・ライアン・ファジーカス(Nicolas Ryan Fazekas, 1985年6月17日 - )は、アメリカ合衆国コロラド州アーバダ出身の元プロバスケットボール選手(センター)。日本国籍に帰化しており、日本代表としてFIBAワールドカップ2023のバスケ日本代表予備登録メンバーにも選ばれた。
来歴
プロ入り前
大学
ネバダ大学リノ校に入学、同校を4年連続でNCAAトーナメントに導いた。1年次には同トーナメントでベスト16に進出している[1]。2006年11月18日の試合で、それまでエドガー・ジョーンズが1979年までに記録した1,877得点を更新する大学新記録を作った。また2005-2006シーズンには、ジョーンズが持っていたシーズン大学得点記録も更新している。ウェスタン・アスレティック・カンファレンスのプレイヤー・オブ・ザ・イヤーに2005年から2007年まで3年連続で選ばれた[1]。
プロ選手
NBA時代
2007年のNBAドラフト2巡でダラス・マーベリックスに指名された[1]。サマーリーグで平均17分の出場で、6.6得点、4.4リバウンドをあげた彼は、7月26日にマーベリックスと1年契約を結んだ(契約内容はチーム方針により公開されていない。)。
2008年2月19日、マーベリックスがジェイソン・キッドを獲得するためのトレード要員の1人として、キース・ヴァン・ホーンと契約した際、解雇された[2]。2月27日、ロサンゼルス・クリッパーズと契約を結んだが、シーズン終了後、契約延長がされず、同年8月1日に無制限フリーエージェントになった[3]。その後、デンバー・ナゲッツのトレーニングキャンプに参加したが、シーズン開幕前の10月23日に解雇された。
2008年10月28日、ベルギーのベースオーステンデと契約を結んだ[4]。
2009年1月、リーグ・ナショナル・バスケットボール(フランスリーグ)のASVELリヨンビラーバンと契約した。この年夏には、アメリカのボストン・セルティックスのサマーリーグに出場。
2009-2010年シーズンは、フランスのJDAディジョンでプレーした。
2010年のNBAデベロップメント・リーグドラフト全体1位でリノ・ビッグホーンズに指名された[5]。同年12月30日、足首を負傷したことから解雇されたが[6]、2011年に再びチームに加わった[7]。2011年12月に怪我のため、チームからウェーバーされた。
東芝ブレイブサンダース
その後、フィリピン、アセアンリーグを経て、2012年に来日し、東芝ブレイブサンダースに入団。リーグベスト5と得点王を受賞した。
2013年のNBLオールスターに選出されている[8]。
2016年9月22日にB.LEAGUEが発足。所属する東芝もプロクラブとなり、現在の「川崎ブレイブサンダース」となる。Bリーグ初年度のシーズンではB1得点王、B1シーズンMVPに輝くも、チームは惜しくファイナルで惜しくも栃木ブレックスに惜敗し、準優勝となる。
2018年4月26日に日本国籍を取得した[9][10][11]。官報告示では『ニコラス・ライアン・ファジーカス』と表記されている[10]。
2023年9月16日、宇都宮ブレックスとのプレシーズンマッチの後、2023-24シーズン限りで現役を引退することを発表した[12][13][14]。引退の理由についてファジーカスは「10カ月を戦う長いシーズン、体力的にもメンタル的にも厳しくなってきている。一番高いパフォーマンスを維持できるのは今年が最後なのかなと思ったことが、引退する決め手になりました」と語った[15]。
日本代表歴
2018年6月、フリオ・ラマスヘッドコーチ指揮下の日本代表候補に選出。FIBAランキング上位のオーストラリア戦に勝利するなど、W杯予選突破に貢献した。
2019年9月、ワールドカップ中国大会では日本代表として母国アメリカ戦を含む全5試合に出場した。
2022年8月、トム・ホーバスヘッドコーチ体制の日本代表に選出され、ワールドカップ2023アジア地区2次予選ウィンドウ4・カザフスタン戦で3年ぶりに日本代表の試合に出場。
経歴
- アルバタ高校 -
- ラルストンバレー高校 -
- ネバダ大学 -
- ダラス・マーベリックス(NBA) -
- タルサ・66ers(NBADL) -
- ダラス・マーベリックス -
- ロサンゼルス・クリッパーズ(以上NBA) -
- ベースオーステンデ(ベルギー) -
- アデッコ・ASVEL・リヨンビラーバン -
- JDA・ディジョンボールゴーン(以上フランス) -
- リノ・ビッグホーンズ(NBADL) -
- ペトローン・ブレーズ・ブースターズ(フィリピン) -
- サン・ミゲル・ビアーメン(アセアンリーグ) -
- 東芝(2012~2016)-
- 川崎ブレイブサンダース(2016~2024)
成績
NBA
シーズン
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チーム
|
GP
|
GS
|
MPG
|
FG%
|
3P%
|
FT%
|
RPG
|
APG
|
SPG
|
BPG
|
PPG
|
2007–08
|
DAL
|
4 |
0 |
2.3 |
.400 |
.000 |
.000 |
.8 |
.0 |
.0 |
.0 |
1.0
|
2007–08
|
LAC
|
22 |
0 |
11.8 |
.571 |
.000 |
.682 |
3.9 |
.6 |
.4 |
.5 |
4.7
|
Career
|
|
26 |
0 |
10.3 |
.561 |
.000 |
.682 |
3.4 |
.4 |
.3 |
.4 |
4.1
|
Bリーグレギュラーシーズン
シーズン
|
チーム
|
GP
|
GS
|
MPG
|
FG%
|
3P%
|
FT%
|
RPG
|
APG
|
SPG
|
BPG
|
TO
|
PPG
|
2016-17
|
川崎
|
60 |
60 |
30.3 |
.546 |
.428 |
.815 |
12.7 |
2.4 |
.8 |
.8 |
2.3 |
27.1
|
2017-18
|
60 |
59 |
29.9 |
.553 |
.446 |
.846 |
10.9 |
2.8 |
1.2 |
.4 |
2.3 |
25.3
|
2018-19
|
57 |
48 |
31.3 |
.516 |
.388 |
.862 |
10.9 |
3.2 |
1.1 |
.4 |
2.0 |
22.3
|
Bリーグプレーオフ
シーズン
|
チーム
|
GP
|
GS
|
MPG
|
FG%
|
3P%
|
FT%
|
RPG
|
APG
|
SPG
|
BPG
|
TO
|
PPG
|
2017
|
川崎
|
6 |
6 |
28.8 |
.442 |
.167 |
.848 |
10.0 |
1.3 |
.8 |
1.0 |
1.7 |
19.5
|
2018
|
3 |
3 |
23.1 |
.645 |
.250 |
.909 |
9.0 |
2.0 |
.7 |
.3 |
1.3 |
20.3
|
2019
|
2 |
2 |
32.6 |
.455 |
.000 |
.600 |
13.0 |
1.0 |
1.0 |
.0 |
1.5 |
16.5
|
人物
祖父のアルバート・ファジーカスは、ハンガリー動乱の時に自由を要求した活動家で、投獄されたが、その後アメリカに妻と子供を連れて逃れてきた。ニックの父親はアメリカで生まれており、ワイオミング大学、アイダホ州立大学(英語版)でバスケットボールをプレーした後、アルゼンチンリーグでプレーした。[要出典]
2011年のインタビューで将来ハンガリーの市民権を獲得し、バスケットボールハンガリー代表としてプレーしたいと語った[16]。
その後、日本国籍を取得し、日本候補代表に選出される[17][リンク切れ]。
好きな食べ物はピザ。苦手な食べ物は生魚と納豆[18]。
表彰
- Bリーグ
- レギュラーシーズン最優秀選手賞(2016-17)
- レギュラーシーズンベストファイブ(2016-17)(2020-2021)
- 得点王(2016-17)
- Bリーグオールスターゲーム選出:2回(2019、2020)
著書
脚注
関連項目
外部リンク
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2016-17 | |
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2017-18 | |
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2018-19 | |
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2019-20 | |
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2020-21 | |
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2021-22 | |
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2022-23 | |
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2023-24 | |
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太字はシーズンMVP |
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1984年度 | |
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1987年度 | |
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1989年度 | |
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1990年代 |
1990年度 | |
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1994年度 | |
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2000年代 |
2000年度 | |
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2001年度 | |
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2004年度 | |
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2005年度 | |
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2010年代 |
2010年度 | |
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2011年度 | |
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