223系電車 (223けいでんしゃ)は、西日本旅客鉄道 (JR西日本)の直流 近郊形電車 である[ 1] 。
本項では、本系列と国鉄213系電車 とで構成される同社の在来線技術試験車「U@tech 」と、本系列と類似の車体を持つ鉄道総合技術研究所 (鉄道総研)の「R291系電車 」についても記述する。
概要
民営化直後に開発された221系 の後継車であり、225系 とともに新快速 の現役車両としてJR西日本を代表する鉄道車両である[ 2] 。
アーバンネットワーク (京阪神 地区)の各線におけるサービス向上及び従来車両の取り替えを目的として、1994年 (平成6年)[ 3] から導入が開始された。223系の導入により、新快速 の最高速度が130 km/h に向上した[ 2] 。後継の225系 の登場まで10年以上の長期間にわたり製造が続けられた。
阪和線 ・関西空港線 用の0番台・2500番台、東海道本線 ・山陽本線 (琵琶湖線 ・JR京都線 ・JR神戸線 )用の1000番台・2000番台、東海道本線・山陽本線・福知山線用の6000番台、北近畿地区用の5500番台、岡山地区用の5000番台の7つの番台が在籍する[ 注 1] ほか、試作車として製造されたのち事業用車 に改造された9000番台も在籍した。
本系列をベースとしつつ各線区ごとの事情を加味して仕様変更を実施した単行電車の125系 、交直流 の近郊形電車521系 、四国旅客鉄道 (JR四国)所有の5000系 が導入されている。
構造
本項では登場当時の仕様を基本として記述し、番台別の差異については次項で述べる。
車体
1991年 (平成3年)登場の207系 通勤型電車で採用された軽量ステンレス鋼製を引き続き採用し、前頭部のみ一般構造用圧延鋼材 (SS400) の溶接組立構造としている[ 4] 。
前面形状は新設計の半流線形で、221系 同様に非常時貫通構造とした。ただし、常時貫通構造の5000番台・5500番台は上部が垂直な形状となっている。
前照灯 は、0番台のみ円形で、1000番台以降は角型前照灯とフォグランプ を2灯ずつ備える。尾灯は、1000番台以前は前面下部のステップに設置、2000番台以降は前照灯と同じスペースに収まっている。
運行番号表示器は、2000番台1次車と2500番台1次車のみLED式が採用されたが、その他の車両はマグサイン式である。こちらは、2018年(平成30年)以降順次撤去されている。
カラーデザインは、0番台・2500番台が関西国際空港 のイメージカラーである青と白のグラデーション[ 注 2] 、それ以外は221系と共通イメージの白・茶(関西急電 シンボルカラー)・青(JR西日本コーポレートカラー )・ベージュ(新快速シンボルカラー)の4色帯で、茶色の帯は戸袋部分や窓周りにも貼付され、乗務員室横に白色のJRマークが配されている。225系も同様のデザインである[ 注 3] 。
側窓は、0番台は221系に準じた窓配置で戸袋窓が設けられており、開閉可能な窓は下降式となっている。1000番台では車端部を除き戸袋窓が廃止された。2000・2500番台以降は戸袋窓が無くなり、内折れ式の開閉窓に変更された。5000番台および2000番台5次車、2500番台3次車以降は再び下降式の開閉窓となった。
0番台の側窓 (戸袋に窓がある下降式)
2000番台の側窓 (内折れ式)
2500番台3次車の側窓 (下降式)
種別行先表示器 は、221系以降JR西日本の標準となった幕式種別表示器とLED式行先表示器の組み合わせが引き続き採用された。先頭車前面には221系には無かった(221系では体質改善工事で追設)行先表示器が設けられたほか、車体側面の種別幕の寸法が拡大された。側面行先表示器のLEDは寿命保持のため走行中は消灯する。
種別・行き先表示器
種別・行き先表示器 (2500番台)
車内
221系に準じた転換クロスシート を主とした配置としながら、投入線区に合わせた仕様変更が行われている。
阪和線・関西空港線向けの0番台・2500番台は、関西国際空港利用客の大型荷物への対応や、ラッシュ時 の収容力確保のために車端部の4人掛けボックスシートを除き2人+1人掛け配置となっており、座席モケットはブルー系としている。0番台の座席は当初ノルウェーからの輸入品(エクネス社製)で、1人掛け席の肘掛け下には荷物を固定するためのワイヤーが備えられていたが、2006年 までに転換式の座席がすべて2500番台と同様の日本製(住江工業 製)に交換されワイヤーおよび窓側の肘掛けが廃止された。扉間の座席は0番台が221系と同じく6列、2500番台は1列少ない5列となっている。2011年 (平成23年)6月より225系5000番台に準じた座席モケットに変更された車両が登場しており[ 5] 、0番台は既に交換が完了している。
東海道・山陽本線・瀬戸大橋線向けの1000番台・2000番台・5000番台・6000番台は、2人+2人掛け配置で座席モケットはブラウン系である。扉間の座席を221系より1列減らした5列として乗降扉付近のスペースを拡大し、同スペースの固定座席背面には収納式の補助席 を設け、車掌の操作により補助席の一斉ロックを可能とすることでラッシュ時の混雑緩和を図るとともに、補助席使用時の1両あたりの座席定員を221系より8席増やしている。なお、1000番台では補助席ロック時に点灯する案内表示ランプが設けられているほか、補助席の座面を引き出すと背もたれ部分が連動してせり出す構造となっているが、2000番台以降はこれらが省略され、補助席の案内表示はプレート化された。
ワンマン仕様の5500番台は1000・2000・5000・6000番台の仕様を踏襲しつつ車端部が4人掛けのロングシートとされたほか、整理券発行機が設けられたスペースには補助席の設置がない。
0番台 (日本製座席に交換後・旧モケット)
2000番台1次車
5500番台ロングシート部分
トイレ は0番台・1000番台は和式で、トイレの向かい側には4人掛けボックス席が設けられた。2000・2500番台以降は車椅子での利用に対応した大型の洋式トイレとし、向かい側は手すりとヒーターを備えた車椅子スペース としている。
0番台 (トイレ未改造・車いすスペース未設置)
0番台 (トイレ未改造・車いすスペース設置)
1000番台
2000番台
2500番台
2000番台の車内案内表示装置
車内乗降扉上部にはLED式の車内案内表示装置 が設置されている。英語での案内にも対応しており、0番台は1両あたり6箇所(全てのドア上)に設置、1000番台以降は浜側2箇所・山側1箇所の千鳥配置となっている。
207系に引き続きドアチャイム が設置されている。当初は207系前期車と同様、閉扉時のみ鳴っていたが、後に開扉時にも鳴るよう改良された。なお、半自動時には鳴らない。
0番台・1000番台・2000番台(4次車以前)・2500番台(2次車以前)・5000番台・6000番台(V編成)のドア開閉時に鳴動するドアチャイム [ヘルプ /ファイル ] 223系2000番台(5次車以降)・2500番台(3次車)・6000番台(MA編成)のドア開閉時に鳴動するドアチャイム [ヘルプ /ファイル ]
乗務員室
横軸ツインレバー型マスコンを搭載した運転台
運転台のマスコン は、221系から引き続きブレーキとマスコンが別々の横軸ツインレバー型 を採用している。車掌スイッチ は間接制御式(リレー式)を採用、個別開閉にも対応している。207系と同様に補助警笛としてミュージックホーン が設置されており、運転席足下のペダルを軽く踏むとミュージックホーンのみが、強く踏むと通常の空気笛とあわせて鳴る仕組みとなっている。
機器類
221系では動力車 の性能調整をMM'ユニット方式 と単独電動車(1M)方式の2種類の電動車を用意することで行っていたが、本系列では走行に必要な機器類を1両の電動車に集中させ、それを3両に1両程度の割合で連結することで編成組成の自由度を向上させている。製造期間が長期にわたっているため、各部の構造はグループごと、さらにグループ内でも製造ロットごとに差違が生じている。例えば主回路装置(VVVFインバータ)の制御素子 は0番台がゲートターンオフサイリスタ (GTO)、1000番台以降では絶縁ゲートバイポーラトランジスタ (IGBT)と異なったものを搭載しており、IGBT素子を搭載する番台では車両単位で三菱電機 ・東芝 ・日立製作所 製が混在している。
電動車両にはVVVFインバータ・補助電源装置・集電装置など、運転に必要な機器を空気圧縮機を除いて集中搭載した[ 6] 。これによって粘着性能の向上を図っている[ 6] 。
屋根上機器は221系を踏襲した集約分散式冷房装置2基を全車に搭載している。また、電動車については屋根上後位寄り(大阪駅基準で播州赤穂・和歌山寄り)に下枠交差型パンタグラフを搭載、2基の冷房装置を挟んで前位寄りには搭載準備工事としてパンタ台を設置している。網干総合車両所宮原支所所属の6000番台と福知山電車区所属の5500番台では一部編成のみ前位寄りパンタ台にもパンタを搭載し、2基搭載としている。
台車はボルスタレス式を採用し、基礎ブレーキとして電動台車には踏面ブレーキ、付随台車にはディスクブレーキを備える。営業最高速度を130 km/hに向上させた1000番台以降は、高速走行を行う681系 で採用実績のある軸梁式に変更およびヨーダンパ が追加された[ 7] 。
形式
2011年(平成23年)4月1日現在は以下の形式が存在し、9000番台にはクモヤ223形のみ存在する。
クモハ223形 (Mc・Mc1・Mc3)
クモヤ223形 (Mzc)
車体前位に運転台を持つ制御 電動車 。パンタグラフ ・VVVFインバータおよび静止形インバータ (SIV)(0番台)・車両制御装置(1000番台以降)・空気圧縮機 (CP)を搭載する。クモハ223形は9000番台を除く各番台に、クモヤ223形は9000番台(9001)のみ存在し、主要機器を全て搭載している。2000番台1次車とそれを番台変更した網干総合車両所の6000番台[ 注 4] に存在する3000番台・7000番台は主電動機1基を省略した3基設置[ 注 5] 。上り向きに連結されている。なお、0番台と100番台はCPを搭載していない。
中間電動車。クモハ223形から運転台を除いたもので、5000番台・5500番台以外の各番台に存在。2000番台2次車以降の中でCPを搭載していない車両は100を加算し2100番台(網干総合車両所宮原支所の6000番台車では6100番台(6300番台も含む))[ 注 6] としている。また、0番台もCPを搭載していない。
中間電動車。モハ223形から補機類(SIV・CP)を除いたもので、2000番台1次車とそれを番台変更した網干総合車両所の6000番台[ 注 4] にのみ存在する。3000番台・7000番台は主電動機を3基設置。
車体後位に運転台を持つ制御車 。2位寄りにトイレ を備え、0番台と100番台はCPを搭載する。
付随車 。100番台はCPを搭載している。5000番台・5500番台以外の各番台に存在。
クモハ223形0番台
モハ222形2000番台(1次車)
モハ223形2100番台(3次車)
クハ222形2000番台(5次車)
サハ223形0番台
番台別概説
0番台
転落防止幌設置前の0番台
1994年(平成6年)9月4日 の関西国際空港 開港にあわせ、関空快速 に充当するため、1994年(平成6年)2月から3月にかけて2M4Tの6両編成×9本(54両)と1M1Tの2両編成×7本(14両)の計68両が新造された223系最初のグループ。近畿車輛 ・川崎重工業 で製造され、日根野電車区 (現:吹田総合車両所 日根野支所 )に配置された。編成記号はHE である。
車体はビードと呼ばれる棒状の補強構造のないステンレス 製で、221系 と同配置の連窓(ドア間6、車端2)やビードの無い外観を確保しつつ車体強度・剛性を維持するため、若干厚めの外板が用いられ側窓の上下寸法も221系と比較して縮小されている。関西国際空港連絡橋 通過時の横風対策として、車高は221系より6 cm 低く抑えられている[ 6] 。
車両制御装置(WPC4)はGTOサイリスタ 素子 を用いた電圧形PWMインバータであり、インバータ1基で1基の電動機を制御する、いわゆる1C1M構成、つまり個別制御方式としている[ 8] 。保守点検の容易化および操作性向上の観点から1車分4群のインバータ装置を1箱に集約している[ 8] 。補助電源装置はGTO二重チョッパとIGBT3レベルインバータで構成された静止形インバータ WSC30(定格容量130 kVA )を採用する[ 9] 。空気圧縮機は往復単動2段式が採用され、クハ222形0番台には WMH3093-WTC2000B 、クハ222形100番台・サハ222形100番台には WMH3094-WTC1000C が搭載される。冷房装置は集約分散式の WAU702B を各車2台搭載する[ 9] 。台車は207系 の物をベースにした円錐積層ゴム支持式ボルスタレス台車を採用した。
なお、クハ222形100番台の空気圧縮機は前述の3連化の際に207系と同じ WMH3093・WTC2000 に交換されている[ 10] 。2007年 (平成19年)7月から2008年 (平成20年)3月にかけて、2500番台に編成出力を合わせる目的で、主電動機を出力180 kW の WMT100B から5500番台で採用された230 kWの WMT102C に取替えた[ 11] 。モーター交換と並行して、転落防止幌 設置工事が進められている[ 11] 。また、同年冬ごろ出場のクハ222-101より、クハ222形のトイレ前の座席を撤去して車椅子スペースに改造する工事が、2008年(平成20年)初頭出場のクハ222-105より、トイレを2000番台・2500番台と同型の車椅子対応の大型トイレに交換する工事が開始された。
1994年(平成6年)度のグッドデザイン賞 を受賞している[ 12] 。
223系0番台の発車時の磁励音 [ヘルプ /ファイル ]
0番台編成表 (2024年(令和6年)10月1日現在)[ 13]
← 天王寺(阪和線)・大阪環状線外回り先頭
関西空港・紀伊田辺 →
0番台 統一編成
◇クモハ223 -#0 (Mc)
サハ223 -#100 (T1)
◇モハ223 -#0 (M)
クハ222 -#0 (T'c)
2500番台 混結
◇クモハ223 -#100 (Mc1)
サハ223 -#0 (T)
◇モハ223 -#2500 (M)
クハ222 -#100 (T'c1)
◇クモハ223 -#2500 (Mc)
サハ223 -#0 (T)
◇モハ223 -#2500 (M)
クハ222 -#2500 (T'c)
落成時の編成表[ 14]
← JR難波・環状線外回り先頭
関西空港・和歌山 →
6両編成
形式
◇クモハ223 -#0 (Mc)
サハ223 -#0 (T)
サハ223 -#100 (T1)
◇モハ223 -#0 (M)
サハ223 -#0 (T)
クハ222 -#0 (Tc)
搭載機器
VVVF, SIV, Pan
CP
VVVF, SIV, Pan
CP
2両編成
形式
◇クモハ223 -#100 (M1c)
クハ222 -#100 (T1c)
搭載機器
VVVF, SIV, Pan
CP
凡例
VVVF:VVVFインバータ
CP:空気圧縮機
SIV:補助電源装置
Pan:集電装置
1000番台
転落防止幌設置前の1000番台
東海道本線 ・山陽本線 (琵琶湖線 ・JR京都線 ・JR神戸線 )の新快速 を中心とした更なるスピードアップを見据えて、最高130 km/h運転に対応した仕様で製造されたグループである。編成記号は8両編成がW 、4両編成がV である。
車体構造は0番台から変更が加えられており、車端ボックスシート部分を除いて戸袋窓が廃止され、車体板厚を薄くするとともに側面にはビードが付けられている[ 18] 。
走行機器設計を行うにあたり、各機器の機能及び機器構成上集約できるものに関しては極力一体化・集約化・軽量化を図っている[ 7] 。
車両制御装置(WPC7)は0番台のGTO素子に代わりIGBT 素子を使用した3レベル電圧形PWMインバータを使用し、従来のVVVF装置とSIVは機器構成が共通であることから共通化を行い、主回路部をデュアルモードインバータとして一体箱に収納することとした[ 15] [ 16] [ 17] [ 7] 。1基の装置中にインバータを5基(主回路部4基+補助電源部1基)搭載し、主回路部はインバータ1基で1台の主電動機を制御する1C1M制御方式を採用している。補助電源部は三相交流440 V・110 kVAの容量を有している[ 19] 。主回路部と同じくIGBTを用いた2レベル電圧形PWMインバータをCVCF制御し、補助電源部が故障した際には主回路用インバータをCVCF制御 することで補助電源のバックアップとしている[ 15] [ 16] [ 17] [ 20] 。このため、当番台から「VVVFインバータ装置」の表記が、「車両制御装置」となった。なお、この静止型インバータ一体型車両制御装置を採用したのは日本初の事例。後に、この静止型インバータ一体型車両制御装置はー部改良の上で名古屋鉄道 などが使用している。空気圧縮機はレシプロ式である WMH3093-WTC2000D形 を採用する。冷房装置は電動車が WAU705 、主要機器を搭載しない付随車については681系 と同様、低重心化のため機器を屋根上と床下に分散させたセパレート型の WAU304 を2基搭載する。
台車は681系で実績のある軸梁式ボルスタレス台車が採用された[ 21] 。動力台車がWDT56、付随台車がWTR240と呼称される。高速走行時の乗り心地改善のため、ヨーダンパおよびアンチローリング装置が取り付けられた[ 21] [ 22] 。制動力確保のためWDT56は両抱き式の踏面ユニットブレーキ、WTR240は1軸2枚のディスクブレーキと片押し踏面ブレーキの併用とした[ 23] 。
なお、国鉄時代に一部の快速に連結されていたグリーン車 (1980年 (昭和 55年)廃止)を復活させる構想があり、朝日新聞 大阪版で報じられたが、最終的には見送られた[ 注 9] 。
1次車
1000番台1次車
1995年 (平成7年)1月17日 に発生した阪神・淡路大震災 後の輸送力増強による在来車のフル運用により、これらの車両が検査回帰を迎えることとなり、当初の予定よりも前倒しして同年8月12日 から営業運転を開始した[ 24] 。1次車として8両編成×4本(W1 - W4編成)と4両編成×4本(V1 - V4編成)の計48両が川崎重工業 ・近畿車輛 ・日立製作所 で製造された。
試験期間を減じて前倒しで投入されたため、製造直後はWN継手からの異音や振動の発生、車両から発生する電気ノイズが近傍を走行する201系 の保護回路を誤動作させ緊急停止させるなどの不具合が発生していたが、順次解消された。
2次車
1000番台2次車
1997年 (平成9年)には2次車として8両編成×5本(W5 - W9編成)と4両編成×1本(V5編成)の計44両が川崎重工業・近畿車輛で製造された。このグループは東芝製と日立製の車両制御装置は冷却フィンの形状が変更され、全ての台車に軸ダンパが設置された(1次車も電動台車に限り軸ダンパを追設している)。
1000番台編成表 (2024年(令和6年)4月1日現在)[ 25]
← 敦賀・柘植
上郡・播州赤穂 →
◇クモハ223 -#1000 (Mc)
サハ223 -#1000 (T)
サハ223 -#1000 (T)
◇モハ223 -#1000 (M)
サハ223 -#1000 (T)
サハ223 -#1000 (T)
◇モハ223 -#1000 (M)
クハ222 -#1000 (T'c)
◇クモハ223 -#1000 (Mc)
サハ223 -#1000 (T)
◇モハ223 -#1000 (M)
クハ222 -#1000 (T'c)
2000番台
2000番台
基本情報 製造年
1999年 - 2008年 製造数
648両 投入先
琵琶湖線 ・JR京都線 ・JR神戸線 ・湖西線 主要諸元 編成
4両(2M2T) 6両(2M4T) 8両(3M5T) 最高運転速度
130 km/h 設計最高速度
130 km/h 起動加速度
2.5 km/h/s 減速度(常用)
4.3 km/h/s 減速度(非常)
5.2 km/h/s 編成定員
1,102名(8両) 自重
29.0 t (サハ223) 32.4 t(クハ222) 36.7 t(モハ222) 38.5 t(モハ223) 40.7 t(クモハ223) 編成重量
263.1 t(8両) 全長
20,000 mm 全幅
2,950 mm 全高
3,640 mm 台車
短腕軸梁式(ヨーダンパ ・アンチローリング装置付) WDT59(電動車) WTR243(付随車) WTR243E(付随車、5次車以降(駐車ブレーキ 準備)) 主電動機
かご形三相誘導電動機 WMT102B 主電動機出力
220 kW 編成出力
1次車(3000番台含む) 8両基本→220 kW×11 = 2,420 kW 4両付属→220 kW×6 = 1,320 kW 2次車以降(2000番台) 8両編成→220 kW×12 = 2,640 kW 6両・4両編成→220 kW×8 = 1,760 kW 制御方式
PWM IGBT -VVVFインバータ (静止形インバータ 一体型) 制御装置
1次車:WPC10 2次車以降:WPC13 制動装置
電気指令式 (直通予備 ・回生 ・抑速 )純電気ブレーキ (三菱・東芝インバータ車) 保安装置
ATS-SW , ATS-P テンプレートを表示
転落防止幌設置前の2000番台
東海道・山陽本線の113系・117系・221系の置き換えを目的に、1000番台 をベースにコストダウンを図った増備車。1999年 (平成9年)から2008年 (平成20年)の10年間にわたり後述の6000番台と合わせて8両編成×30本(240両)・6両編成×14本(84両)・4両編成×81本(324両)の合計648両が川崎重工業と近畿車輛とで製造された、223系の中で最大勢力となるグループである。
編成記号は8両・4両は1000番台の続番で、新たに設定される6両編成はJ である。また、後に6000番台に改造された宮原所属の4両編成はMA である。
車体構造の見直しが行われ、従来の骨組み工法から外板自体に強度を持たせる工法に変更された。また、将来の先頭車化(中間車化)改造を容易にするため、構体妻壁は別扱いで組み立てられ、本体にボルトで後付けする方式となった。外観上の主な相違点は、尾灯 の前照灯一体型ユニット化[ 26] 、車体側面のビード廃止、車端部の戸袋窓廃止と側窓拡大である。車内設備では空調吹き出し口のFRP化や、座席構造の簡素化(背もたれ形状やクッションの見直し・窓側の肘掛け廃止・前述の補助席の仕様変更)などが行われている。
バリアフリー対策として、車端部連結面に転落防止幌 が設置され、床面高さを20 mm 下げることでホームとの段差を小さくした[ 27] 。トイレは前述の通り車椅子対応の大型タイプとなった。
WPC10形式ごとのインバータ個数構成
形式名
WPC10-G1
WPC10-G2
WPC10-G3
WPC10-G4
主回路 インバータ
4
3
4
3
補助回路 インバータ
1
1
0
0
電動車両には、車両制御装置[ 注 10] と集電装置のほか、必要に応じて空気圧縮機などの補機類を搭載する。車両制御装置はIGBT 素子を使用した3レベル電圧形PWMインバータで、1基の装置中にインバータを5基(主回路部4基 + 補助電源部1基)搭載し、主回路部はインバータ1基で1台の主電動機を制御する1C1M制御方式を採用している。補助電源部は三相交流440 V・150 kVA の容量を有しており、1000番台(WPC7)より容量が増強されている[ 28] 。主回路部と同じくIGBTを用いた3レベル電圧形PWMインバー タをCVCF制御し、補助電源部が故障した際には主回路用インバータをCVCF制御 することで補助電源のバックアップとしている[ 29] 。補助電源部故障によるCVCF制御への切り替えについて、1000番台(WPC7)では床下での手動切り替えとなっていたが、2000番台(WPC10・WPC13)では運転台からの遠隔切り替え方式となっている[ 30] 。なお、編成に応じた必要最小限の機器構成に対応できるように1もしくは2基のインバータを省略できるようにしており、上表に示されるように形式名で区別されている。これらに関しては、インバータを追加することでフル装備(主回路 インバータ4基+補助回路インバータ1基)とできるようにされている。また、空気圧縮機(CP)は電動車に除湿装置一体型のスクリュー式WMH3098-WRC1600形を搭載するが、容量に余裕がある場合は搭載が省略される場合もある(後述)。
台車はWDT59(電動車)・WTR243(付随車)が採用されている。床面高さの低下のため、台車は側枠の形状を変更し枕ばね取り付け位置を引き下げた。またWDT59の基礎ブレーキは踏面ブレーキであるが、車輪踏面のメンテナンスの観点や床下スペース確保の要求、軽量化、騒音低減等の点から両抱き式から片押し式に変更している[ 30] 。さらに、惰行時の騒音低減のためにWN継手 の改良を図った[ 30] 。冷房装置についてはセパレートクーラーは採用されず、集約分散式WAU705Aに形式変更・統一された。クーラーキセ(カバー)に内蔵されている車外放送用スピーカは2基から1基に減らされている[ 31] 。また、コストダウンの一環としてメーカーごとの工法の差がある程度許容されており、製造メーカーによって妻面のビードの有無[ 注 11] など、細部の形状が異なっている[ 32] 。
日立製VVVFを搭載した2000番台・2500番台の発車時の磁励音 [ヘルプ /ファイル ]
日立製VVVFを搭載した2000番台・2500番台の停車時の磁励音 [ヘルプ /ファイル ]
東芝製のソフト変更後のVVVFを搭載した2000番台・2500番台の発車時の磁励音 [ヘルプ /ファイル ]
東芝製のソフト変更後のVVVFを搭載した2000番台・2500番台の停車時の磁励音 [ヘルプ /ファイル ]
2000番台・2500番台の惰行時の走行音 [ヘルプ /ファイル ]
2000番台の車両数
次車
クモハ223形
モハ223形
モハ222形
クハ222形
サハ223形
1次車
3001 - 3041
2001 - 2018
2001 - 2018 3019 - 3041
2001 - 2041
2001 - 2095
2次車
2042 - 2055
2019 - 2025 2140 - 2151
2042 - 2055
2096 - 2128
3次車
2056 - 2088
2026 - 2039 2152 - 2176
2056 - 2088
2129 - 2195
4次車
2089 - 2094
2077 - 2079 2180 - 2183
2089 - 2094
2196 - 2208
5次車
2095 - 2110
2084・2085 2186 - 2199
2095 - 2110
2209 - 2228
6次車
2111 - 2123
2200 2301- 2312
2111 - 2123
2229 - 2241
7次車
2124・2125
2313・2314
2124・2125
2242・2243
1次車
2000番台1次車
新快速の最高速度130 km/h への引き上げと、それに伴う使用車両の223系統一を目的として1999年 (平成11年)3月から2000年 (平成12年)3月にかけて8両編成×18本(号W10 - W27編成)と4両編成×23本(V6 - V28編成)の計236両が製造された。これにより、2000年(平成12年)3月のダイヤ改正 以降全ての新快速が223系で運転されるようになった。
従来、223系はMT比 1:2を基本にして性能が設定されていたが、東海道・山陽本線の実際の編成は4両(MT比2:2)または8両(MT比3:5)で余裕があるため、本来は1両あたり4基搭載のところ、モーターを1基未搭載とした3個モーター車(0.75M)が設定された。8両編成のうちクモハ223形1両と4両編成のすべての電動車が主電動機を3基搭載とし、3000番台 に区分された。将来の2000番台化(主電動機1基を増設し、現番号 -1000)を考慮して、2000番台車を一部欠番としている。補機類は容量がアップし、1基あたり4両対応(従来は3両)となった。これに伴い補機類を省略した中間電動車をモハ222形 とした[ 注 12] 。
2008年 (平成20年)1月より、このグループの4両編成×9本(V20 - V28編成)が、221系との併結用に一部機器の設定変更を受け、原番号に +4000して6000番台に改番、他の223系グループとは独立した運用を受け持っていたが(6000番台 を参照)、2021年 (令和 3年)9月までにいずれも221系性能固定改造を解かれて原番復帰している[ 33] 。
2次車
2000番台2次車
2003年 に8両編成×5本(W28 - W32編成)、4両編成×7本(V29 - V35編成)、6両編成×2本(J1・J2編成)の計80両が川崎重工業にて製造された。
冷房装置が小改良された WAU705B に変更されたほか、川重製の特徴である車両の妻面のビード本数が削減されている。また緊急列車停止装置 (EB装置)や緊急列車防護装置 (TE装置)が搭載されている。
1次車は雨天時など走行中に駆動輪の空転 が多発したため、対策として0.75M車(3000番台)が廃止された。車両制御装置の形式は WPC13 に変更され、三菱・東芝製インバータ搭載車には新たにインバータ制御プログラムの変更により純電気ブレーキ 機能が追加された。補機類の配置も見直されて冗長性 確保のためモハ222形にSIVが搭載されるようになり、モハ223形の一種(2100番台、2140 - 2176・2180 - 2183・2186 - )という扱いに改められた。これらも1次車の3000番台と同様、将来空気圧縮機の追加による2000番台化が行われても番号が重複しないよう飛び番で番号が付され、下2桁が同じ番号の2000番台車両(2040 - 2076・2080 - 2083・2086 - )が欠番となっている。なお、この車両は運転台の液晶モニターには「M1」と表示される。
座席は、転換シートと化粧板の間にあった詰め物や座席背ずりの中央にあった窪みが省略されている。また、窓ガラスは緑色のUV カットガラスに変更された[ 注 13] 。貫通扉の渡り板手前にスロープが設置されて段差がなくなったが、クハ222形はスロープがトイレと干渉したため設置されず、危険防止のため渡り板の段差部分に目立つよう蛍光テープが貼り付けられている。
また、2021年(令和3年)3月に先述の221系性能固定改造がV29編成に施行され、6000番台に編入のうえで[ 34] 2021年(令和3年)3月のダイヤ改正より運用を開始したが、同年9月に221系性能固定改造を解かれて原番復帰している[ 35] 。
3次車
2000番台3次車
2004年(平成16年)3月から2005年(平成17年)9月にかけて投入されたグループ。2004年に8両編成×6本(W33 - W38編成)、4両編成×17本(V36 - V52編成)、6両編成8本(J3 - J10編成)の計164両が、2005年(平成17年)4月25日 のJR福知山線脱線事故 発生後に福知山線 ATS-P整備に伴うATS-P未設置の117系 置き換えに転用された221系の補充用として追加で4両編成×2本(V53・V54編成)が製造された。スカート が当初より大型タイプとなり、パンタ台の形状も変化している。また、追加製造分となるV53編成以降は速度計が変更されている。
4次車
2000番台4次車
2006年 (平成18年)10月21日 の新快速敦賀 延長に際して2006年(平成18年)10月から2007年(平成19年)2月までに増備されたグループである。8両編成×1本(W39編成)、4両編成×3本(V55 - V57編成)、6両編成×2本(J11・J12編成)の計32両が製造された。8両編成(W編成)の製造はこのグループが最後となった。
2003年(平成15年)2月18日に韓国で発生した大邱地下鉄放火事件 の調査結果を受けて、国土交通省 が2004年(平成16年)末に鉄道に関する技術上の基準を定める省令 を改正したことを受け、蛍光灯カバーが321系 と同様の特殊樹脂でコーティングしたガラス繊維 製に変更された[ 注 14] 。また、併せて貫通扉のストッパーの廃止、消火器や非常ボタンの表記デザインが見直された。また、車内の標記類が一部プレートからステッカーに変更されている。
2021年(令和3年)2月にV56・V57編成が、2023年(令和5年)2月にV55編成が吹田総合車両所京都支所に転属の上、6000番台に編入され[ 36] 、同所R01・R02・R04編成となっている。
5次車
2000番台5次車
2007年 (平成19年)3月以降に製造を開始した。このグループは4両編成×14本(V58 - V64・MA01 - MA07編成)と6両編成×2本(J13・J14編成)の計68両で、8両編成(W編成)は製造されていない。6両編成の製造はこのグループが最後である。網干総合車両所宮原支所の6000番台は6000番台 を参照。
4次車までとは車体など細部の構造が異なっており、開閉窓や窓周りの配色が1000番台 と同じものへ戻され、前面貫通扉の窓が縦方向に短いものとされた。また、床材や付随台車の見直しも行われ、付随台車については駐車ブレーキ準備工事に伴い形式をWTR243Eに変更し、踏面ブレーキは片押しユニットブレーキとした[ 37] 。
2022年(令和4年)3月のダイヤ改正後、4両編成×2本と6両編成×2本(V58・V64・J13・J14編成)の計16両が吹田総合車両所京都支所に転属の上、6000番台に編入された[ 38] (V58 → R05・V64 → R03・J13 - J14 → P01 - P02)。
6次車
2007年(平成19年)10月から2008年 (平成20年)6月までに製造されたグループで、4両編成×13本(MA08 - MA20編成)の計52両が製造された。全車が宮原総合運転所 (現:網干総合車両所宮原支所)に配属され、配属後に6000番台となった。5次車との識別は非常に困難で、外観では蓄電池箱の違いしかない。
2000番台6次車(6000番台化前)
JR東西線 走行のためにパンタグラフを2基上げて試運転中の様子
7次車
2008年(平成20年)8月に落成したグループ。50 km/hで衝突した際の室内残存空間が既存車両より約2割増加するよう車体強度が強化され、321系や683系 4000番台と同程度の強度を有する[ 39] 。4両編成2本8両(V65・V66)が製造され、網干総合車両所に配置された。この2編成をもって223系の製造は終了し、その後の増備は225系 へ移行した。
2012年(平成24年)3月のダイヤ改正を前に、6000番台に改番のうえ宮原総合運転所(現:網干総合車両所宮原支所)に転属した(V65 → MA21・V66 → MA22)。
屋根と車体側面、台枠と車体側面への結合部材の追加
戸袋部柱への補強の追加
車体側面の外板の材質変更
車両端と台枠の重なり代を65 mm延長し接合部を強化(車両前面の「オフセット衝突」対策)
2000番台編成表 (2024年(令和6年)10月1日現在)[ 40]
← 敦賀・大垣・柘植
上郡・播州赤穂 →
1次車
◇クモハ223 -#3000 (Mc3)
サハ223 -#2000 (T)
サハ223 -#2000 (T)
◇モハ222 -#2000 (M')
サハ223 -#2000 (T)
サハ223 -#2000 (T)
◇モハ223 -#2000 (M)
クハ222 -#2000 (T'c)
◇クモハ223 -#3000 (Mc3)
サハ223 -#2000 (T)
◇モハ222 -#3000 (M'3)
クハ222 -#2000 (T'c)
2 - 7次車
◇クモハ223 -#2000 (Mc)
サハ223 -#2000 (T)
サハ223 -#2000 (T)
◇モハ223 -#2100 (M1)
サハ223 -#2000 (T)
サハ223 -#2000 (T)
◇モハ223 -#2000 (M)
クハ222 -#2000 (T'c)
◇クモハ223 -#2000 (Mc)
サハ223 -#2000 (T)
サハ223 -#2000 (T)
◇モハ223 -#2000 (M)
サハ223 -#2000 (T)
クハ222 -#2000 (T'c)
◇クモハ223 -#2000 (Mc)
サハ223 -#2000 (T)
◇モハ223 -#2100 (M1)
クハ222 -#2000 (T'c)
2500番台
転落防止幌設置前の2500番台 (未更新車)
1999年(平成11年)より0番台の運用線区へ2000番台 をベースとした車両を投入し、番台区分は2500番台となった。
1次車
2500番台1次車
1999年(平成11年)の紀州路快速運転開始により、0番台 の6両編成×9本と2両編成×7本を5両編成×9本と3両編成×9本に組み替えるため、川崎重工業 で2両編成×2本の計4両が製造され、0番台の中間車を組み込んで5両編成を組成した。
0番台を踏襲したホワイトとブルーのドットグラデーションに加え、窓周りにパールブルーを配したカラーリングとしている。電動車両に搭載される車両制御装置[ 注 10] は、VVVF制御装置の異なる0番台との混結を考慮して、車両制御装置内の補助電源部バックアップ機能は準備工事としている。営業最高速度が120 km/hであることから、付随台車をディスクブレーキが1軸1枚の WTR243A に変更し、アンチローリング装置を省略した。2000番台1次車と仕様上の共通点が多く、トイレは日根野電車区の223系では初の車椅子対応大型トイレを採用した。
2次車
2500番台2次車 (日根野時代、手前4両)
日根野電車区223系の予備車確保のため、2006年(平成18年)度に製造されたグループで、2500番台初の中間車 が製造された。5両編成×1本と3両編成×1本の計8両が川崎重工業 で製造され、2007年(平成19年)2月5日 より営業運転を開始した。
基本的な形態は1次車に準じるが、2000番台での各種改良が取り入れられ、窓ガラス色や蛍光灯カバー形状などに変更が加えられている[ 注 15] 。なお、1次車で準備工事とされた補助電源部バックアップ機能を本搭載している。
3次車
2500番台3次車 (日根野車)
2008年(平成20年)3月15日ダイヤ改正に合わせ、日根野電車区所属車の増車と4両編成への統一のため、近畿車輛 で60両製造されたグループで、改正前日の14日より営業運転を開始した。2000番台(5次車) に準じた仕様で、既存編成との混結を目的として製造されたため、クモハ223形 - モハ223形 - クハ222形の3両編成[ 注 16] やモハ223形単独[ 注 17] で落成した車両が多い。モハ223形2500番台は3次車だけで25両が製造された一方で、サハ223形2500番台は2次車合わせて8両が存在するのみである。
2500番台編成表 (2024年(令和6年)10月1日現在)[ 13] [ 41]
← 天王寺(阪和線)・大阪環状線外回り先頭
関西空港・紀伊田辺 →
← 永原・柘植
京都(東海道本線) →
← 京都(山陰本線)
胡麻 →
2500番台 統一編成
◇クモハ223 -#2500 (Mc)
サハ223 -#2500 (T)
◇モハ223 -#2500 (M)
クハ222 -#2500 (T'c)
0番台 混結
◇クモハ223 -#100 (Mc1)
サハ223 -#0 (T)
◇モハ223 -#2500 (M)
クハ222 -#100 (T'c1)
◇クモハ223 -#2500 (Mc)
サハ223 -#0 (T)
◇モハ223 -#2500 (M)
クハ222 -#2500 (T'c)
5000番台
瀬戸大橋線 の快速「マリンライナー 」の輸送改善と在来車の213系 を置き換えるために投入されたグループで、2003年 (平成15年)7月に2両編成×7本(P1 - P7編成)が川崎重工業で製造され、岡山電車区 (現:下関総合車両所岡山電車支所 )に配属された。
車両使用料および線路使用料の相殺のため、JR四国が「マリンライナー」用に投入した5000系 と連結して運用することから、本番台と5000系の岡山側2両を構成する普通車(自由席)車両とは共同開発・共通設計で、外見的な違いは車体に貼付されたJRマークの色と、排障器の形状の違い程度である[ 注 18] 。
2000番台 2次車をベースに様々な設計変更がなされ、先頭部は連結運転時に編成間を通り抜けできるよう貫通幌が設置されたことに伴い、前面ガラスが直立した形態となった。側窓は瀬戸大橋からの眺望に配慮して1000番台 とほぼ同一の下降窓構造となった[ 注 19] 。また、ATS-P が整備されていない路線で運用されるため、本番台は唯一準備工事のみの施工となっている[ 注 20] 。
車内は、ドア上の広告スペースが従来より拡大され、乗務員室付近の意匠が125系に準じたものになった。助士側は開放スペースになっているが、いたずら防止のためにドアスイッチ類にカバーが設けられている。
「マリンライナー」専用車両として開発されたため、鳥越トンネル [ 注 21] の通過は考慮されず、パンタグラフ折り畳み高さは一般的な電車と同じになっている。
5000番台編成表 (2024年(令和6年)10月1日現在)[ 42]
← 岡山
高松 →
◇クモハ223 -#5000 (Mc)
クハ222 -#5000 (T'c)
5500番台
転落防止幌設置前の5500番台
福知山地区で使用されていた113系3800番台・5800番台の置き換え用として2008年 に製造された。
前述の5000番台 をベースに、2000番台4次車 以降で行われた耐燃焼性・耐溶融滴下性の向上や防音性の確保のための設計変更を盛り込んでいる。JR西日本の在来線電車としては、下枠交差型パンタグラフを装備して新造された最後の形式である。
車体は衝突安全性の観点から車体構造の見直しが行われている[ 43] 。構体の台枠-側-屋根垂木の接合部を強化し、側構体の強化や戸袋部の補強など、従来車より車体の強度向上が図られている[ 44] [ 43] 。
乗務員室は5000番台同様な前面貫通扉を持った常時貫通構造とし、客室内展望を考慮して125系3次車と同様の背面仕切りにするとともにワンマン運転 対応設備を設置している[ 37] 。また、併結時の客室スペースとしての利用を考慮して助士席を解放できるようにしている[ 37] 。
客室設備は扉間は転換クロスシート、車端部はロングシートを基本とし、T'c車1位寄りに車椅子スペース、2位寄りに車椅子対応大型便所を備える[ 43] 。便所の汚物処理形式は従来のカセット式(0番台・1000番台・2500番台は循環式)ではなく、521系 で採用された防臭性に優れた真空式に変更された[ 37] 。客室照明カバーは2000番台4次車に準じて変更されている[ 43] 。運転席後ろの運賃表示器は、当初はLED ・7セグ 併用であったが、現在はLCD に交換されている。
主電動機は WMT102B(1時間定格出力220 kW )に代わり、長寿命化の観点から絶縁種別をH種からClass200に向上させた WMT102C(1時間定格出力230 kW)を搭載する[ 37] 。
集電装置はクモハ223形後位寄りに1基搭載が基本であるが、10両(5501 - 5510)には霜取り用パンタグラフが前位寄りに追加され、2基搭載となっている[ 注 22] 。
台車については2000番台5次車 と同じく電動台車が WDT59・付随台車が駐車ブレーキ準備工事済みの WTR243E である[ 37] 。
最高速度は120 km/hで、嵯峨野線内で221系と併結して運用されることもあるため[ 注 23] 、6000番台と同様に運転室扉と前面貫通扉にオレンジのラインが入っている。
5500番台編成表 (2024年(令和6年)10月1日時点)[ 45]
← 京都・東舞鶴
城崎温泉 →
← 篠山口
福知山(福知山線) →
1パンタ車
◇クモハ223 -#5500 (Mc)
クハ222 -#5500 (T'c)
2パンタ車
◇ ◇クモハ223 -#5500 (Mc)
クハ222 -#5500 (T'c)
6000番台
本系列は性能を221系に合わせられるよう設計されており[ 46] 、性能選択スイッチの切り替えミス防止のため、221系と同等の車両性能に固定されたグループである[ 47] 。
識別のため、先頭車(クモハ223形・クハ222形)の前面貫通扉の下部と側面乗務員扉の下部にはオレンジ色 の細いライン2本が、運転台には「221系性能」標記が貼付されている。
京阪神地区用6000番台
6000番台(網干車)
網干総合車両所 所属のJR神戸線 ・JR京都線 ・琵琶湖線 用2000番台の一部を221系性能に固定したグループで、2008年 (平成20年)1月21日 から運用を開始した。本系列は性能を221系に合わせられるよう設計されており[ 46] 、一部で221系併結の定期運用が行われていた。その後増備に伴い221系の転出が進み、恒常的に両系列の併結が発生するようになったことから、性能選択スイッチの切り替えミス防止のため、221系相当の性能で固定されたグループである。
2008年(平成20年)1月から2月にかけて4両編成×6本(V21 - V26編成)、同年10月に4両編成×2本(V27・V28編成)、2010年2月に4両編成×1本(V20編成)が改番[ 48] された。その後、2012年(平成24年)3月に2編成(V27・V28編成)が221系性能固定を解かれて原番復帰。7編成(V20 - V26編成)が221系C編成と共通で運用されていた[ 49] が、2018年(平成30年)12月にV20・V21編成は性能固定を解かれ原番復帰した[ 34] 。
2021年(令和3年)3月13日のダイヤ改正より、吹田総合車両所奈良支所に転属した221系C編成の補充としてV27・V28編成が6000番台に再改造されたほか、新たにV29編成が6000番台に改番された。これまでは全車1次車を対象としていたが、今回初めて2次車も対象となった[ 34] 。なお、この性能固定は、221系に代わる同数の225系100番台の投入によって2021年(令和3年)9月末から10月4日にかけて全編成が解除され、網干所属の本系列6000番台はいったん消滅した。
2023年(令和5年)2月から3月にかけて、吹田総合車両所奈良支所・京都支所に転属した221系B編成の補充として6両編成×3本(J10 - J12編成)が221系性能固定となり[ 50] 、221系B編成との共通運用を開始している。
6000番台編成表 (2021年(令和3年)10月1日時点)
← 長浜・大垣
上郡・播州赤穂 →
6両編成
◇クモハ223 -#6000 (Mc)
サハ223 -#6000 (T)
サハ223 -#6000 (T)
◇モハ223 -#6000 (M)
サハ223 -#6000 (T)
クハ222 -#6000 (T'c)
4両編成 1次車
◇クモハ223 -#7000 (Mc3)
サハ223 -#6000 (T)
◇モハ222 -#7000 (M'3)
クハ222 -#7000 (T'c)
4両編成 2次車
◇クモハ223 -#6000 (Mc)
サハ223 -#6000 (T)
◇モハ223 -#6100 (M1)
クハ222 -#6000 (T'c)
福知山線用6000番台
転落防止幌設置前の6000番台宮原車
2008年(平成20年)3月15日のおおさか東線 開業にあわせて新造されたグループ。2000番台5次車および6次車として4両編成×20本(MA01 - MA20編成)の合計80両が宮原総合運転所(現:網干総合車両所宮原支所)に配置され、営業運転開始前に全車が6000番台に変更された。2000番台5次車までの仕様変更を受けて製造された新製車のため、2000番台1次車を番台変更した網干本所所属の6000番台とは編成形態や各部の仕様が異なっている。JR東西線 の剛体架線 区間を運転するため、離線 対策として全ての電動車 (クモハ223形・モハ223形)にパンタグラフ を2基搭載して製造された。223系の電動車はもともとパンタグラフが2基搭載可能な構造だったが、実際に2基の搭載が行われたのは本グループが初めてである。なお、現在はJR東西線の剛体架線区間は走行しないが、そのパンタグラフは霜取り用として活用されている。登場当初はおおさか東線を経由する直通快速に充当されていたが、207系および321系での運用に変更された後はおおさか東線には入線しなくなった。
さらに2012年(平成24年)3月のダイヤ改正で113系および221系の置き換えを目的として2008年(平成20年)に新造された7次車4両2編成が網干総合車両所本所から改番(V65 → MA21、V66 → MA22)のうえ転入した。これらの編成のパンタグラフの増設は行われていない。
その後、2022年(令和4年)3月のダイヤ改正で5編成(MA01 - MA05編成)が[ 38] 、2023年(令和5年)3月のダイヤ改正による運用変更で4編成(MA06 - MA09編成)が吹田総合車両所京都支所に転属した[ 51] 。
6000番台編成表 (2024年(令和6年)10月1日現在)[ 52]
← 大阪
福知山 →
2パンタ車
◇ ◇クモハ223 -#6000 (Mc)
サハ223 -#6000 (T)
◇ ◇モハ223 -#6100 (M1)
クハ222 -#6000 (T'c)
1パンタ車
◇クモハ223 -#6000 (Mc)
サハ223 -#6000 (T)
◇モハ223 -#6100 (M1)
クハ222 -#6000 (T'c)
京都地区用6000番台
6000番台京都車
草津線・湖西線に残る113系・117系の置き換えを目的に、2021年 (令和3年)3月13日 のダイヤ改正より運用開始した。朝ラッシュ時の運用見直しに伴って網干・宮原から吹田総合車両所京都支所へ転属したグループで、編成記号は4両編成がR 、6両編成がP である[ 38] 。J13・J14編成の京都支所への転属・改番により6000番台6両編成とモハ223形6000番台が誕生した。
6000番台編成表 (2024年(令和6年)10月1日時点)[ 41]
← 永原・柘植
京都(東海道本線) →
← 京都(山陰本線)
胡麻 →
6両編成
◇ ◇クモハ223 -#6000 (Mc)
サハ223 -#6000 (T)
サハ223 -#6000 (T)
◇ ◇モハ223 -#6000 (M)
サハ223 -#6000 (T)
クハ222 -#6000 (T'c)
4両編成 1パンタ車
◇クモハ223 -#6000 (Mc)
サハ223 -#6000 (T)
◇モハ223 -#6100 (M1)
クハ222 -#6000 (T'c)
4両編成 2パンタ車
◇ ◇クモハ223 -#6000 (Mc)
サハ223 -#6000 (T)
◇ ◇モハ223 -#6100 (M1)
クハ222 -#6000 (T'c)
9000番台
1998年 (平成10年)11月に川崎重工業 が、2000番台 の量産に先立ち1両のみ製造した2シート工法車体検証用の試作車 である。クモハ223-9001 と車号が付けられていたものの、川崎重工業の所有物であり、無車籍であった。
量産タイプの2000番台と異なり、前面にフォグランプ が装備されておらず、2000番台のフォグランプに相当する部分に前照灯、前照灯に相当する部分に尾灯がそれぞれ横並びに設置され、尾灯が移動した分だけ灯具の天地寸法が狭められ、1000番台 と同じ見た目となっている。また、冷房室外機も集中式1台である。評価試験後は工場内に留置されていたが、在来線用技術試験車「U@tech」への転用のため、JR西日本が購入のうえ、2004年(平成16年)9月に吹田工場(現:吹田総合車両所)で改造を実施、クモヤ223-9001 に改称された。
2019年(平成31年)3月31日付でクモヤ223-9001含む「U@tech」の3両が廃車 扱いとなり、9000番台の区分は消滅した[ 53] 。
なお、在来線 で車両番号が9000番台に区分されている試験車両は、JR西日本のみならずJRグループ 全体でも本車両が唯一であった[ 注 24] 。
在来線技術試験車「U@tech」
U@tech(ユーテック) とは、JR西日本が在来線の次世代鉄道へのシステム改革のために製作した試験車である。U@techの意味は、「あなた=お客様」(you )、アーバンネットワーク(U rban Network) 、ユビキタス (u biquitous) 、未来(futu re)を表すU に、技術(tech nology)を組み合わせており、「U」を目指した技術試験車であることを表している。
2004年(平成16年)8月27日[ 54] 、快速マリンライナーの新車置き換えで余剰となった213系2両(クロ212-1・サハ213-1)と223系9000番台(クモハ223-9001)が試験車の種車として改造され、それぞれクヤ212-1・サヤ213-1・クモヤ223-9001に改称された。3両とも青系統のラッピングが施され、所属表記は吹田工場 を示す「京スイ」とされた[ 55] 。改造後も無車籍の状態が続いていたが、2007年 (平成19年)3月31日 付で正式にJR西日本籍に編入された。
U@techはさらなる安定輸送の提供・地上との大容量データ伝送と業務革新・快適な車内空間、環境・省エネルギーの4つのテーマについて開発を進めており、地上と車両を高速大容量通信で結ぶ「沿線無線WAN 」[ 注 25] が搭載されたほか、本線走行用のATSに加え、車上主体列車制御システム (無線式)の実証試験用装置の設置[ 56] [ 57] 、新開発の東芝 製全閉自冷式永久磁石同期電動機 (PMSM)(270 kW )[ 58] ・台車・シングルアームパンタグラフなど、様々な試験装備を搭載してデータの収集を行っており、後に運転台もグラスコックピット 化された。車両性能は最高速度130 km/hで、曲線通過性能は半径600 m 以上の曲線では本則+20 km/hとし、加減速度は223系2000番台と同等である。後に車上主体列車制御システム の試験車両にもなっている。
走行試験は主に吹田総合車両所 にある試運転線とJR京都線 ・JR神戸線 ・嵯峨野線 で行われた。高槻駅 の1番線には「U@tech」専用の停止位置目標(折り返し用)があったが、新ホームの増設に伴い撤去された。
U@tech編成表
← 米原
下関・園部 →
>クモヤ223 -9001 (Mzc)
サヤ213 -1 (Tz)
クヤ212 -1 (T'zc)
改造
荷物室新設・撤去工事
JR難波駅 直上に設置された大阪シティエアターミナル (OCAT)で国際線搭乗手続き を受けた乗客の荷物搬送用として、荷物室の新設工事が行われた。クモハ223形100番台(2両編成のJR難波方)の乗務員室側の一部座席を撤去して仕切壁を設け、大型荷物棚・火災報知器・荷物室用の蛍光灯などが新設され、荷物室となったエリアは戸袋窓と乗降ドアのガラスを外して車体と同色に塗った鉄板をはめ込み、ドア外側には赤地に白文字で「NO ENTRY」・「ここからは乗車できません」と書かれた戸袋部にまでかかる帯と、進入禁止のマークが書かれていた。
荷物室のドアはその他の乗降ドアの制御とは別回路とされ、個別スイッチにより開閉可能な構造に変更された。このため、停車駅側にも「この乗車位置からは乗車できない」旨の表示があった。荷物室は名目上業務用室とされ、制御電動車(クモ)かつ普通 荷物 合造車 (ハニ)を示す「クモハニ」への形式変更は行われなかった。
1998年 (平成10年)にOCATでの搭乗手続きの利用率低下により廃止され、荷物室部分は客室に復元された。
室内灯の消灯対策
最高130 km/hでの高速走行に伴い、パンタグラフが架線 から一時的に離線 してSIVが停止し、室内灯の消灯がしばしば発生していたことから、地上設備と車両設備に改良が行われ、地上設備に対しては架線電圧の乱れが多発する場所の架線を調整し、架線構成の乱れを制御するバランサなどが設置された。車両設備では1000番台 と2000番台1次車 の96両に対してコンデンサ が増設された。
カーテン取り付け工事
2000番台1次車の236両と2500番台1次車の4両は、コスト削減とメンテナンスの改善を目的に、窓ガラスを濃い灰色の熱線吸収ガラスとしてカーテンを省略した[ 注 26] [ 注 27] が、乗客からの要望を受けてカーテンが追設された。
車両前面強化対策
飛来物や人身事故時に窓ガラスの破損や乗務員の怪我が相次いで発生したため、運転士側前面にパイプ型のプロテクターや前面ガラスに貫通防止フィルム装着などが行われた。2000番台2次車以降はガラスの強度を向上させたため、この改造の対象外である。
避難用はしご設置
日根野支所所属車は紀勢本線や関西空港線など南海トラフ地震 で津波の被害が予想される海沿いの区間を走行するため、各車両の中央扉付近に避難用はしごおよび収納用ケースの設置が行われた。なお、日根野支所所属車両は新製当初から設置している225系5100番台・227系1000番台と、阪和線から撤退した103系・205系[ 注 28] を除き全車がこの改造を受けている。
先頭車間転落防止幌の取り付け
2010年(平成22年)12月17日に舞子駅で発生した乗客転落死亡事故 を受けて、2編成併結での運用が多い本系列に、2015年(平成27年)より先頭車間転落防止幌 の取り付けが進められている[ 59] [ 60] [ 61] 。ただし、瀬戸大橋線で運用される5000番台およびJR四国 5000系は転落防止幌の設置対象外である。
転落防止幌の設置前後比較(2500番台)
幌設置部の拡大図(1000番台)
リニューアル工事
リニューアル工事施工実績 (施工両数:翌年4月1日現在)
施工年度
施工車両所 施工両数
番台別施工両数 施工済み車輌割合
吹田
網干
0番台
1000番台
2500番台
2018年
16
0
16/68 23 %
0/92 0 %
0/72 0 %
2019年
24[ 62] [ 63]
4[ 62]
26/68 38 %
4/92 4 %
14/72 19 %
2020年
20
4
40/68 60 %
8/92 8 %
20/72 27 %
2021年
12[ 64]
12[ 64]
52/68 76 %
20/92 21 %
20/72 27 %
2022年
20[ 65]
0[ 65]
59/68
86 %
20/92 21 %
29/72
40 %
2023年
4[ 65]
8[ 65]
62/68
91 %
28/92
30 %
32/72
44 %
最初に投入された0番台は製造から25年以上経過したことから、2018年(平成30年)度よりリニューアル工事が施工されており、第一編成となる0番台HE401編成が2018年(平成30年)5月16日に吹田総合車両所から出場した[ 65] 。
工事内容は以下のとおり。
行先・種別表示器をフルカラーLED式に交換
運行番号表示器の撤去
前照灯をシールドビームから323系 に準じたLED2灯式に変更し、従来車体下部に設置されていた尾灯は撤去のうえ、前照灯下部に移設
運転台前面の窓面積を縮小したうえで予備ワイパーを新設(車両前面強化のパイプ型プロテクターは撤去)
排障器 に一対の機器保護カバーを追設
側扉と貫通扉を窓の支持方法が異なる新型のものに交換
オフセット衝突および側面衝突対策として車体妻面角部に補強部材を取付
VVVF制御装置の換装など、床下電子機器類の更新
車側灯 の交換
車両異常挙動検知装置の設置
運転台計器類をアナログ式に変更
側扉靴ずりと貫通路踏み板に蛍光テープを貼り付け
吊り革や手すりを機能性・視認性の良いものに交換
和式トイレを車椅子対応の拡幅洋式トイレに改装(リニューアル工事以前に洋式トイレ改装済みの車両は対象外)
車内非常通報装置 の増設
なお、以下の工事内容は2021年(令和3年)以降の施工車両では省略されている。
車内照明のカバーを廃し、暖色蛍光灯から白色LED照明に交換
客室内装材の改修
新製時より残存する固定座席を225系と同型のものに交換
2019年(令和元年)7月には、1000番台に対して固定座席と運転台計器類の交換を除く上記の内容に準じたリニューアル工事が波及し、V5編成が第1号となった。1000番台については車内照明が蛍光灯より変更されていないほか、窓側の肘掛けや補助シートの背もたれが残存している。
また、2500番台に対しては同一編成を組む0番台へのリニューアル工事の施工に合わせ、種別行先表示器や車内照明のLED化、手すりや吊り革の交換など、仕様統一のためのリニューアル改造が行われている[ 66] 。2500番台については、経年が浅いことに加え0番台との混成編成を優先している関係もあり、車体や機器への改造を行わない簡易的な更新のみに留まっており、前照灯・制御装置の換装や排障器の機器保護カバー取付は省略されている。
0番台・2500番台リニューアル車
リニューアル工事後のHE413編成
フルカラーLED化された種別表示器と行先・号車番号表示器
0番台リニューアル車の車内
車内照明は省エネのためLED照明へ換装 (反射タイプ)
車いすスペース (クモハ223形0番台後位)
トイレは車いす対応の洋式に改められ、対面に車いすスペースを設定(クハ222形0番台)
車内通り抜け通路の踏み板は、危険防止のため225系以降同様、蛍光テープを貼付
運転計器類はアナログメーターに換装、電流計は片振りタイプ
モニタ装置下のスイッチ類は車両異常挙動検知装置に関連するものを追設
リニューアル工事後の 2500番台HE431編成
1000番台リニューアル車
リニューアル工事後のV1編成
車内
車いすスペース (クモハ223形1000番台後位)
リニューアル車の運転台 (V2編成)
Aシート車化改造
クハ222-1007 Aシート車
新快速のAシートの車内
2019年(平成31年)3月16日ダイヤ改正より、新快速12両編成の9号車(京都・野洲側先頭車両から数えて4両目)に、有料座席サービス「Aシート 」を導入するにあたり[ 67] 、1000番台4両編成のクハ222-1007(V3編成)および1008(V4編成)が改造され、同年2月27日に報道公開された[ 68] 。
外観は車両先頭部分を除き窓回りに黒を、窓下には521系(JR西日本所属車)にも似た青帯を配したデザインとし、車体中央の扉を埋め込んだ2扉車となり[ 67] 、乗降扉部分には黄色いラインが入れられた。車両正面部分は変更がない。
車内はテーブル付きのリクライニングシートを備えた、JR西日本が保有する特急型車両の普通車に相当する仕様とされた。この他、公衆無線LANのサービスや荷物スペースの設置、JR西日本の普通車では初となる各座席コンセントが設置された[ 67] 。
その後、2019年(平成31年)3月16日に行われるダイヤ改正と同時に導入されることが発表され、同日より導入された。12両編成の9号車(京都・野洲側先頭車両から数えて4両目)が「Aシート」となり、2023年(令和5年)3月現在、1日6往復(野洲駅 ・草津駅 - 姫路駅 ・網干駅 間)運転され、225系100番台K編成と共に使用されている[ 69] [ 70] 。
車両ドアボタンの改善
発光形ボタンに改良されたドア開閉ボタン
ドアの開閉方法を分かりやすくするため、北近畿地区を走行する5500番台を対象にドア開閉ボタンが自発光形に改良された[ 71] 。
車内ディスプレイ設置
V13編成の車内液晶ディスプレイ
JR京都・神戸線・琵琶湖線・湖西線・北陸本線で運用される車両を対象に、案内表示器を従来のLED式から20.7インチの液晶ディスプレイ(WESTビジョン )に交換することが発表された[ 72] 。ディスプレイは全乗降口に設置される。2020年(令和2年)3月中旬から2021年(令和3年)度までに330両に設置された。1000番台はAシート車2本を除く全編成に、2000番台は1次車・2次車の大半の編成に設置。工事を終えた車両は2020年(令和2年)3月中旬から運行を開始している。
Wi-Fi機器の設置
車内掲出のステッカー。各車両の両妻面に貼られている。
日根野支所所属車は順次Wi-Fi機器の設置が行われていた。なお、新製時からWi-Fiを設置していた225系5100番台のステッカーとはデザインが異なっている。
全車2024年1月に使用停止されている[ 73] 。
防犯カメラの設置
2021年(令和3年)の会見でJR西日本の全車両への防犯カメラ設置が発表され、2022年(令和4年)度以降、駅間の走行距離が長い本系列および225系を優先して防犯カメラを設置する予定である[ 74] 。
編成の組成変更
0番台・2500番台
1999年(平成11年)5月10日のダイヤ改正で、大阪環状線 - 和歌山駅間で紀州路快速 の運転を開始(大阪環状線 - 日根野駅間は関空快速と併結)するにあたり、2500番台 (1次車)4両を製造のうえ、6両編成×9本と2両編成×7本から5両編成×9本と3両編成×9本に組み替えられた。2両編成のATS-P は2両で1つのシステムを構成する集中制御方式であったため、この編成に挿入された7両の付随車 にATS-Pの引き通し線が整備された。この際電動空気圧縮機の容量が不足するため、JR東西線 開業に備えて編成を組み替えた207系1000番台のものと交換している。
さらに2008年(平成20年)3月には、2500番台(3次車)投入にあわせて再度編成組み換えが行われ、4両編成×35本となった。
← 大阪・京橋
関西空港・和歌山 →
1994年4月 -
クモハ223 -#0
サハ223 -#0
サハ223 -#100
モハ223 -#0
サハ223 -#0
クハ222 -#0
1999年5月 - (紀州路快速運転開始)
クモハ223 -#2500
サハ223 -#0
モハ223 -#0
サハ223 -#100
クハ222 -#2500
クモハ223 -#0
サハ223 -#0
クハ222 -#0
クモハ223 -#0
サハ223 -#100
モハ223 -#0
サハ223 -#0
クハ222 -#0
クモハ223 -#100
サハ223 -#100
クハ222 -#100
2007年2月から新規投入
クモハ223 -#2500
サハ223 -#2500
モハ223 -#2500
サハ223 -#2500
クハ222 -#2500
2007年2月から新規投入
クモハ223 -#2500
サハ223 -#2500
クハ222 -#2500
2008年3月 - (4両編成統一)
クモハ223 -#0
サハ223 -#100
モハ223 -#0
クハ222 -#0
クモハ223 -#2500
サハ223 -#2500
モハ223 -#2500
クハ222 -#2500
クモハ223 -#100
サハ223 -#0
モハ223 -#2500
クハ222 -#100
クモハ223 -#2500
サハ223 -#0
モハ223 -#2500
クハ222 -#2500
2000番台・5000番台
2000番台を組み込んで3両化された5000番台
2007年 (平成19年)6月下旬から2010年 (平成22年)1月23日 まで、N700系新幹線 投入による利用増加への期待と、ラッシュ時の混雑緩和策として、5000番台2両編成に網干総合車両所から貸し出されたサハ223形2000番台が組み込まれ、3両編成化された[ 75] 。なお、この期間中に5000番台先頭車の事故修理のため、2000番台の先頭車が一部の編成に組み込まれていた[ 76] 。
← 岡山
高松 →
登場時 - 2007年6月 2010年1月 - 現在
2007年6月 - 2010年1月
クモハ223 -#5000
サハ223 -#2000
クハ222 -#5000
試験
2000番台1次車のクモハ223-3018+モハ222-3028(V15編成)は、2003年(平成15年)2月にシングルアーム式パンタグラフを搭載して試験走行を行った[ 77] 。また2000番台1次車のクモハ223-3033(V25編成)も翌2004年(平成16年)からシングルアーム式パンタグラフを試験装備していたが、2005年 (平成17年)11月に通常の下枠交差式のパンタグラフに戻された。シングルアーム式パンタグラフは後に521系や225系で本採用された。
2000番台3次車のクハ222-2081(W38編成)には2010年(平成22年)1月末からHIDランプ 式の前照灯とフォグランプが試験として装備されていた[ 78] が、後年になって従来のシールドビーム に復元された。なお、HIDランプは225系で本採用された。
2011年(平成23年)2月7日から14日にかけて、2000番台の車内にリチウムイオン電池 を搭載し、試験走行を行った[ 79] [ 80] 。
2000番台1次車、W10編成は先頭部に試作型の転落防止幌を装着して試運転した[ 81] 。
6000番台MA21編成は中間車2両を抜いた状態で広島地区に貸し出され、導入前のD-TAS (当時はATS-M形と呼称されていた)の実用試験に使用された[ 82] 。
1000番台V5編成は、2019年(令和元年)10月に先頭車両屋根上に電車線非接触測定装置を搭載して試運転を行った。後方には2000番台V64編成を連結した。
クモハ223-3033で試験的に採用されていたシングルアーム式パンタグラフ
HIDライトが搭載されていたクハ222-2081 (2010年3月9日 米原駅)
試験的に転落防止幌を装着したクハ222-2001 本採用された先頭車間転落防止幌と形状が異なる(2013年3月3日 網干総合車両所)
試験のために広島地区に入線したMA21編成
運用
2024年(令和6年)10月1日現在の配置区所と運用線区は以下のとおり[ 83] 。
阪和線・関西空港線・きのくに線
日根野電車区 に新製配置された0番台は、1994年(平成6年)4月1日 に阪和線 で運用を開始した。和歌山駅 への乗り入れや、日中に2両編成2本併結の4両編成による天王寺駅 - 日根野駅 ・和泉砂川駅 間の普通運用が存在した。
1994年(平成6年)6月15日 のダイヤ修正で関西空港駅 への乗り入れを開始し、その後関西国際空港 開港に伴う9月4日のダイヤ改正で本格的に空港アクセス列車の関空快速 として運用を開始した。当初、一部列車では大阪環状線 京橋駅 発着の6両編成大和路線 JR難波駅 発着の2両編成が天王寺で増解結 を行う運用が行われた。
関空快速運行開始時点では阪和線日根野駅以南へ乗り入れる列車は平日朝の和泉砂川駅発着の区間快速と夜の和泉砂川行きの最終快速を除き運用されず、和歌山駅への乗り入れが一旦なくなった。1999年(平成11年)に大阪環状線内から阪和線経由で和歌山駅を結ぶ紀州路快速 が運行を開始し、大阪環状線内から日根野駅までは関空快速と併結する運用が行われた。
2008年(平成20年)3月15日のダイヤ改正では、日中の一部に存在した関空快速のJR難波駅[ 注 29] への乗り入れが終了した。
紀勢本線(きのくに線)の定期列車では和歌山駅 - 御坊駅 間で運用されていたが、2011年(平成23年)3月12日のダイヤ改正で紀伊田辺駅 まで運用範囲が広がった。臨時列車としては南紀熊野体験博 期間中には白浜駅 まで、2009年 (平成21年)には紀州路快速の延長運転を行い快速「熊野古道号」として紀伊富田駅 まで運行されたことがある。
2014年(平成26年)2月17日 - 21日に実施された大阪環状線の朝ラッシュ時間帯の3ドア車両集中運用の関係でJRゆめ咲線 に乗り入れたことがある[ 84] 。
2018年(平成30年)3月17日のダイヤ改正より、阪和線全快速・普通列車が223・225系で統一された(日根野駅 - 和歌山駅間除く)。また新大阪駅 発着快速が廃止されたため、梅田貨物線 での運行を終了した[ 85] 。運行終了時、定期列車では深夜の新大阪駅 - 御坊駅間で225系5000番台と共通運用となっていた。
2022年(令和4年)3月12日以降のダイヤ改正での運用減に伴い、2500番台のうち2次車から3次車を中心に構成される8編成が2023年(令和5年)までに吹田総合車両所京都支所に転属し、2023年(令和5年)4月1日より嵯峨野線 等で運用を開始した。これにより、2500番台に統一された編成はすべて日根野支所から撤退した。
2024年(令和6年)10月1日現在、吹田総合車両所 日根野支所 には0番台・2500番台が配置されており、4両編成×27本(HE401 - HE418・HE422・HE423・HE426 - HE432編成)の合計108両が配置されている[ 13] 。
大阪環状線 - 関西空港駅・和歌山駅間を結ぶ関空快速・紀州路快速 や直通快速 などの快速列車のほか、阪和線の普通・区間快速、関西空港線のシャトル、大阪環状線の周回列車などに充当されている。
JR神戸線・JR京都線・琵琶湖線
JR神戸線 ・JR京都線 ・琵琶湖線 系統では1995年(平成7年)より223系1000番台が新快速 を中心に投入され、1999年(平成11年)からは2000番台も増備された。2000年(平成12年)に新快速の定期列車が223系に統一され、新快速の最高速度も終日130 km/hに引き上げられた[ 86] 。
2004年(平成16年)10月16日 のダイヤ改正で113系に代わってJR東海管内 の大垣駅 への乗り入れを開始した。その際に名古屋駅 まで乗務訓練として乗り入れている。
2006年 (平成18年)には北陸本線 長浜駅 - 敦賀駅 間と湖西線 永原駅 - 近江塩津駅 間が直流化され、223系が新快速として近江塩津駅や敦賀駅まで乗り入れるようになった。ホーム有効長 の関係から4両編成(V編成)のみが運用されている。2008年(平成20年)は221系と性能を合わせ、併結を目的として区分された6000番台も登場した。
2016年(平成28年)3月26日のダイヤ改正では大垣駅までの乗り入れが終了した。末期はV編成とJ編成に限り3往復が入線していた。
2010年(平成22年)に登場した225系0番台、2016年(平成28年)より増備されている100番台とは基本的に共通運用であり、223系1000番台・2000番台および225系0番台・100番台との併結列車が多く見られる。223系6000番台の運用は2021年(令和3年)10月の運用見直しで225系100番台に置き換えられている。
2019年(平成31年)には223系1000番台の一部を有料座席サービス「Aシート 」車に改造し、同年3月16日ダイヤ改正より一部の新快速でAシートのサービスが開始された。
2024年(令和6年)10月1日現在、網干総合車両所 本所には、1000番台・2000番台・6000番台が所属し、8両編成×39本(W1 - W39編成)、6両編成×12本(J1 - J12編成)、4両編成×59本(V1 - V54・V59 - V63編成)の合計620両が配置されている[ 25] [ 40] 。
1000番台・2000番台は4 - 12両編成で新快速・快速・普通に運用されている。朝晩には草津線柘植駅 に乗り入れる列車にも運用されている。6両編成のJ編成は快速(普通)専用であり、221系同様に新快速には運用されない。
1000番台・2000番台は、臨時列車として大阪方面から嵯峨野線に直通する臨時列車として春と秋の観光シーズンを中心に嵯峨嵐山駅 や園部駅 まで運転し、日中の113系による運用の一部を本系列が代走していた。また、1000番台はかつて1997年(平成9年)9月11日の京都駅ビルのオープンを記念し奈良駅 から奈良線 を経由し京都駅まで乗り入れたことがあり、臨時快速「レインボー号」として福知山駅を経由して北近畿タンゴ鉄道宮津線の天橋立駅 まで乗り入れたこともある。2000番台は2004年(平成16年)3月13日 の山陽本線天神川駅 開業を記念して、本系列を使用した祝賀列車が広島地区 で運転されたり、2016年(平成28年)9月10日 - 9月11日 運転の団体列車「桃太郎ミステリー列車2016」に当形式が使用され新倉敷駅 まで入線した事例[ 87] や、イベントの臨時列車として下関駅 や高松駅まで入線した実績もある。
また、播但線 にも代走として運用されることがある[ 88] [ 89] 。
おおさか東線・福知山線(JR宝塚線)
2008年(平成20年)3月15日から宮原総合運転所 の223系6000番台4両編成(MA編成)が尼崎駅 - 奈良駅 間(JR東西線 ・おおさか東線 経由)の直通快速 として運用を開始した。同年6月には福知山線 (JR宝塚線)の丹波路快速 などに投入され、221系4両編成の運用が置き換えられた。
おおさか東線直通快速の運用はJR東西線内可動式ホーム柵設置に伴い使用車両を4扉の207系に変更したため、2011年(平成23年)3月11日をもって223系での運用を終了した。以降は福知山線での快速運用が中心で、225系6000番台と共通で運用されている。
2024年(令和6年)10月1日現在、網干総合車両所宮原支所には6000番台4両編成×13本(MA09 - MA22編成)の合計52両が配置されている[ 52] 。
MA21編成は2両に減車の上、広島地区での乗務員訓練と山陽本線横川駅 - 五日市駅 間に導入したATS-M形 の試験に使用されていた[ 82] [ 90] 。
北近畿地区
北近畿地区では223系5500番台が福知山電車区 に新製投入され、2008年(平成20年)7月22日 から福知山線 篠山口駅 - 福知山駅 間で、同年8月11日 から山陰本線 ・舞鶴線 でも運用を開始した。従来これらの区間で運用されていた113系3800番台・5800番台を置き換えたが、113系5300番台・115系6500番台は山陰本線・舞鶴線内で残存した。
2024年(令和6年)10月1日現在、吹田総合車両所福知山支所 には5500番台2両編成×16本(F1 - F16編成)の合計32両が配置されており、北近畿地区で運用されている[ 45] 。山陰本線内は主に園部駅 - 城崎温泉駅間で運用されているが、一部は吹田総合車両所京都支所の221系及び223系6000番台および223系2500番台と併結して京都駅 - 園部駅間でも運用されている。
福知山線:篠山口駅 - 福知山駅間
山陰本線:京都駅 - 城崎温泉駅 間
舞鶴線:全線
湖西線・草津線・山陰本線(嵯峨野線)
4両編成の6000番台は2021年(令和3年)3月のダイヤ改正より運用を開始した。6両編成の6000番台は、2022年(令和4年)11月より湖西線で営業運転に入っており、2500番台4両編成も3月18日のダイヤ改正より湖西線と嵯峨野線で営業運転を開始した[ 91] これら2種類の番台は、草津線と琵琶湖線草津駅 - 京都駅間[ 注 30] でも運用している。
2024年(令和6年)10月1日現在、吹田総合車両所京都支所には2500番台・6000番台が配置されており、6000番台6両編成×2本(P01・P02編成)と6000番台4両編成×14本(R01 - R05・R201 - R209編成)[ 注 31] 、2500番台4両編成×8本(R51 - R58編成)の合計100両が配置されている[ 41] 。
同所所属の221系と原則共通運用であり同形式との併結運用(ただし併結するのは4両編成同士)のほか、山陰本線(嵯峨野線)では6000番台あるいは2500番台の4両編成が5500番台と併結する運用がある。
瀬戸大橋線
瀬戸大橋線 (宇野線 ・本四備讃線 ・予讃線 )では岡山電車区 配置の223系5000番台が2003年(平成15年)10月1日 から快速「マリンライナー 」として岡山駅 - 高松駅 間で運用を開始し、同時に投入された共通設計のJR四国の高松運転所 に所属する5000系と連結して運用されている。これにより従来「マリンライナー」に使用されていた213系は岡山地区ローカル等に転用された。
製造直後、2003年 (平成15年)10月11日 から13日 まで「マリンライナー京阪神ホリデー号 」として5000系とともに京都駅まで乗り入れたことがある[ 92] 。
2004年 (平成16年)9月には、台風16号 による高潮の影響で宇野線宇野駅 構内に留置していた105系 と115系 がそれぞれ浸水して故障し、和歌山地区への転用や短編成化と車両の改造工事などにより予備車両がなく、車両不足が発生した。その際、岡山電車区に留置されていた網干総合車両所 所属のJ1編成が宇野線岡山駅 - 宇野駅間で同月末まで使用された。その後2007年 (平成19年)7月1日 から2010年 (平成22年)1月23日 までは、岡山駅 - 高松駅間を運行する快速「マリンライナー」の増結用として、4両編成・6両編成のサハ223形2000番台の一部が5000番台の中間車として運用についていた[ 75] [ 93] 。なお、編成から外されたサハ223形は、同年1月25日 付けで網干総合車両所に返却されている[ 75] 。
さらに2007年 (平成19年)には、瀬戸大橋線での踏切事故によるクモハ223形5000番台破損の修理のため、網干所属の223系2000番台が応援運用に入ったことがある[ 76] 。このときは、P10[ 注 32] ・P11編成[ 注 33] を名乗っていた。
2024年(令和6年)10月1日現在、下関総合車両所岡山電車支所 には5000番台2両編成×7本(P1 - P7編成)の合計14両が配置されている[ 42] 。
その他
車体ラッピング
2000番台は2014年 (平成26年)頃からラッピング広告 編成となって運用されている。以下はその実施例。
2014年(平成26年)にはNHK大河ドラマ「軍師官兵衛 」の放送に合わせ、網干総合車両所本所所属の223系2000番台1次車2本(W25・W27編成)に期間限定で施されていた。
2016年(平成28年)には京都鉄道博物館 のオープンに合わせ、網干総合車両所本所所属の223系2000番台1次車(W16・W18編成)に期間限定で施されていた[ 94] [ 95] 。
2021年(令和3年)3月5日 に、京都府から「森の京都QRトレイン~Quality and Relaxing Train~」の運行が発表[ 96] され、ラッピング車両としてR02編成が起用された[ 97] 。223系では前面から側面の全てをラッピングしたのは初の事例となる[ 注 34] 。外観デザインは「森の京都」のコンセプトカラーである赤みの茶色と黒・金をベースに、花・木・鳥の模様が描かれた ものとなっている。
森の京都QRトレイン(2024年6月22日
馬堀駅 )
編成表
2024年(令和6年)10月1日現在[ 83]
凡例
吹田総合車両所日根野支所所属
0番台・2500番台[ 13]
← 天王寺(阪和線)・環状線外回り先頭
関西空港・紀伊田辺 →
編成 番号
クモハ 223
サハ 223
モハ 223
クハ 222
リニューアル工事
備考
HE401
1
101
1
1
2018/05/17
HE402
2
102
2
2
2022/11/29
HE403
3
103
3
3
2021/10/15
HE404
4
104
4
4
2018/12/06
HE405
5
105
5
5
2022/02/16
HE406
6
106
6
6
2021/07/28
HE407
7
107
7
7
2019/01/25
HE408
8
108
8
8
2023/01/31
HE409
9
109
9
9
2019/03/20
HE410
101
5
2509
101
2020/03/26
HE411
102
7
2510
102
2020/02/14
HE412
103
9
2513
103
2023/05/23
HE413
104
11
2514
104
2020/11/27
HE414
105
13
2517
105
HE415
106
15
2518
106
2020/08/20
HE416
107
17
2521
107
2020/05/13
HE417
2501
1
2505
2501
2023/01/17
HE418
2502
3
2502
2502
HE422
2506
2
2503
2506
2021/01/26
HE423
2507
4
2504
2507
2024/06/11
HE426
2510
6
2507
2510
2019/10/07
HE427
2511
8
2508
2511
2021/03/15
HE428
2512
10
2511
2512
2019/08/27
HE429
2513
12
2512
2513
2019/07/19
HE430
2514
14
2515
2514
HE431
2515
16
2516
2515
2022/06/21
HE432
2516
18
2519
2516
2022/08/16
網干総合車両所所属
1000番台[ 25]
← 敦賀・柘植
上郡・播州赤穂 →
編成 番号
クモハ 223
サハ 223
サハ 223
モハ 223
サハ 223
サハ 223
モハ 223
クハ 222
次車 区分
落成日
リニューアル工事
備考
W1
1001
1001
1002
1001
1003
1004
1002
1001
1次車
1995/07/20 (川重)
W2
1004
1007
1008
1005
1009
1010
1006
1004
1995/07/25 (近車)
W3
1005
1011
1012
1007
1013
1014
1008
1005
1995/08/02 (日立)
W4
1006
1015
1016
1009
1017
1018
1010
1006
1995/08/04 (川重)
W5
1009
1021
1022
1013
1023
1024
1014
1009
2次車
1997/02/18 (近車)
2022/02/22
W6
1010
1025
1026
1015
1027
1028
1016
1010
1997/03/01 (川重)
W7
1011
1029
1030
1017
1031
1032
1018
1011
1997/03/04 (川重)
W8
1012
1033
1034
1019
1035
1036
1020
1012
1997/03/05 (近車)
2023/02/08[要出典 ]
W9
1014
1038
1039
1022
1040
1041
1023
1014
1997/03/14 (川重)
編成 番号
クモハ 223
サハ 223
モハ 223
クハ 222
次車 区分
落成日
リニューアル工事 (Aシート改造)
備考
V1
1002
1005
1003
1002
1次車
1995/07/19 (近車)
2021/05/18
V2
1003
1006
1004
1003
1995/07/22 (川重)
2020/06/29
V3
1007
1019
1011
1007
1995/08/10 (川重)
2023/07/18 (2019/03/14)
Aシート
V4
1008
1020
1012
1008
2023/11/02 (2019/02/22)
V5
1013
1037
1021
1013
2次車
1997/03/05 (近車)
2019/07/25
2000番台[ 40]
← 敦賀・柘植
上郡・播州赤穂 →
編成 番号
クモハ 223
サハ 223
サハ 223
モハ 222
サハ 223
サハ 223
モハ 223
クハ 222
次車 区分
落成日
備考
W10
3001
2001
2002
2001
2003
2004
2001
2001
1次車
1999/03/12 (川重)
W11
3002
2005
2006
2002
2007
2008
2002
2002
1999/03/16 (近車)
W12
3005
2011
2012
2003
2013
2014
2003
2005
1999/03/26 (近車)
W13
3010
2019
2020
2004
2021
2022
2004
2010
1999/04/23 (近車)
W14
3012
2024
2025
2005
2026
2027
2005
2012
1999/05/25 (川重)
W15
3013
2028
2029
2006
2030
2031
2006
2013
1999/05/26 (近車)
W16
3015
2033
2034
2007
2035
2036
2007
2015
1999/06/18 (近車)
W17
3017
2038
2039
2008
2040
2041
2008
2017
1999/07/19 (近車)
W18
3022
2046
2047
2009
2048
2049
2009
2022
1999/10/26 (近車)
W19
3024
2051
2052
2010
2053
2054
2010
2024
1999/11/11 (川重)
W20
3026
2056
2057
2011
2058
2059
2011
2026
1999/11/18 (近車)
W21
3028
2061
2062
2012
2063
2064
2012
2028
1999/12/01 (川重)
W22
3031
2067
2068
2013
2069
2070
2013
2031
1999/12/22 (川重)
W23
3034
2073
2074
2014
2075
2076
2014
2034
1999/12/24 (近車)
W24
3035
2077
2078
2015
2079
2080
2015
2035
2000/01/20 (近車)
W25
3039
2084
2085
2016
2086
2087
2016
2039
2000/02/29 (川重)
W26
3040
2088
2089
2017
2090
2091
2017
2040
2000/03/13 (川重)
W27
3041
2092
2093
2018
2094
2095
2018
2041
2000/03/24 (川重)
編成 番号
クモハ 223
サハ 223
サハ 223
モハ 223
サハ 223
サハ 223
モハ 223
クハ 222
次車 区分
落成日
備考
W28
2042
2096
2097
2140
2098
2099
2019
2042
2次車
2003/08/19 (川重)
W29
2044
2103
2104
2141
2105
2106
2021
2044
2003/08/28 (川重)
W30
2046
2108
2109
2143
2110
2111
2022
2046
2003/10/03 (川重)
W31
2049
2114
2115
2146
2116
2117
2023
2049
2003/10/21 (川重)
W32
2052
2120
2121
2149
2122
2123
2024
2052
2003/11/13 (川重)
W33
2057
2132
2133
2152
2134
2135
2027
2057
3次車
2004/04/08 (川重)
W34
2059
2137
2138
2154
2139
2140
2028
2059
2004/04/28 (近車)
W35
2061
2142
2143
2156
2144
2145
2029
2061
2004/05/13 (川重)
W36
2070
2160
2161
2162
2162
2163
2033
2070
2004/06/25 (近車)
W37
2079
2176
2177
2169
2178
2179
2036
2079
2004/08/26 (近車)
W38
2081
2181
2182
2171
2183
2184
2037
2081
2004/08/20 (川重)
W39
2091
2202
2203
2180
2204
2205
2079
2091
4次車
2006/11/10 (近車)
編成 番号
クモハ 223
サハ 223
サハ 223
モハ 223
サハ 223
クハ 222
次車 区分
落成日
備考
J1
2043
2100
2101
2020
2102
2043
2次車
2003/08/22 (川重)
J2
2053
2124
2125
2025
2126
2053
2003/11/21 (川重)
J3
2056
2129
2130
2026
2131
2056
3次車
2004/03/03 (川重)
J4
2063
2147
2148
2030
2149
2063
2004/05/25 (近車)
J5
2064
2150
2151
2031
2152
2064
J6
2068
2156
2157
2032
2158
2068
2004/06/09 (川重)
J7
2074
2167
2168
2034
2169
2074
2004/07/15 (近車)
J8
2075
2170
2171
2035
2172
2075
J9
2083
2186
2187
2038
2188
2083
2004/09/22 (近車)
J10
2084
2189
2190
2039
2191
2084
J11
2089
2196
2197
2077
2198
2089
4次車
2004/10/31 (近車)
J12
2090
2199
2200
2078
2201
2090
編成 番号
クモハ 223
サハ 223
モハ 222
クハ 222
次車 区分
落成日
備考
V6
3003
2009
3019
2003
1次車
1999/03/25 (川重)
V7
3004
2010
3020
2004
V8
3006
2015
3021
2006
1999/04/06 (川重)
V9
3007
2016
3022
2007
V10
3008
2017
3023
2008
1999/04/22 (川重)
V11
3009
2018
3024
2009
V12
3011
2023
3025
2011
1999/04/23 (近車)
V13
3014
2032
3026
2014
1999/05/26 (近車)
V14
3016
2037
3027
2016
1999/06/18 (近車)
V15
3018
2042
3028
2018
1999/07/19 (近車)
V16
3019
2043
3029
2019
1999/08/03 (近車)
V17
3020
2044
3030
2020
V18
3021
2045
3031
2021
1999/10/28 (川重)
V19
3023
2050
3032
2023
1999/10/26 (近車)
V20
3025
2055
3033
2025
1999/11/19 (川重)
V21
3027
2060
3034
2027
1999/11/18 (近車)
V22
3029
2065
3035
2029
1999/12/09 (川重)
V23
3030
2066
3036
2030
V24
3032
2071
3037
2032
1999/12/10 (近車)
V25
3033
2072
3038
2033
V26
3036
2081
3039
2036
2000/02/09 (川重)
V27
3037
2082
3040
2037
2000/12/14 (川重)
V28
3038
2083
3041
2038
2000/12/21 (川重)
編成 番号
クモハ 223
サハ 223
モハ 223
クハ 222
次車 区分
落成日
備考
V29
2045
2107
2142
2045
2次車
2003/08/28 (川重)
V30
2047
2112
2144
2047
2003/10/15 (川重)
V31
2048
2113
2145
2048
V32
2050
2118
2147
2050
2003/11/05 (川重)
V33
2051
2119
2148
2051
V34
2054
2127
2150
2054
2003/11/26 (川重)
V35
2055
2128
2151
2055
V36
2058
2136
2153
2058
3次車
2004/04/08 (川重)
V37
2060
2141
2155
2060
2004/04/28 (近車)
V38
2062
2146
2157
2062
2004/05/13 (川重)
V39
2065
2153
2158
2065
2004/06/16 (近車)
V40
2066
2154
2159
2066
V41
2067
2155
2160
2067
V42
2069
2159
2161
2069
2004/06/09 (川重)
V43
2071
2164
2163
2071
2004/06/25 (近車)
V44
2072
2165
2164
2072
2004/07/09 (川重)
V45
2073
2166
2165
2073
V46
2076
2173
2166
2076
2004/08/04 (近車)
V47
2077
2174
2167
2077
V48
2078
2175
2168
2078
V49
2080
2180
2170
2080
2004/08/26 (近車)
V50
2082
2185
2172
2082
2004/08/20 (川重)
V51
2085
2192
2173
2085
2004/10/14 (近車)
V52
2086
2193
2174
2086
V53
2087
2194
2175
2087
2005/09/20 (川重)
V54
2088
2195
2176
2088
V59
2096
2210
2187
2096
5次車
2007/03/13 (近車)
V60
2097
2211
2188
2097
2007/03/28 (近車)
V61
2098
2212
2189
2098
V62
2100
2216
2190
2100
2007/05/23 (近車)
V63
2102
2220
2191
2102
6000番台
← 長浜
上郡・播州赤穂 →
編成 番号
クモハ 223
サハ 223
サハ 223
モハ 223
サハ 223
クハ 222
6000番台 改造[ 50]
2000番台 復元[ 40]
備考
BJ10
6084
6189
6190
6039
6191
6084
2023/02/22
2024/02/20
BJ11
6089
6196
6197
6077
6198
6089
2023/02/26
2024/02/24
BJ12
6090
6199
6200
6078
6201
6090
2023/03/02
2024/02/17
編成 番号
クモハ 223
サハ 223
モハ 222
クハ 222
6000番台 改造[ 48]
2000番台 復元[ 40]
備考
CV20
7025
6055
7033
6025
2010/02/26
2018/12/25
CV21
7027
6060
7034
6027
2008/02/23
2018/12/27
CV22
7029
6065
7035
6029
2008/01/29
2021/10/01
CV23
7030
6066
7036
6030
2008/01/23
2021/10/02
CV24
7032
6071
7037
6032
2008/02/07
2021/10/04
CV25
7033
6072
7038
6033
2008/01/18
CV26
7036
6081
7039
6036
2008/02/14
2021/10/06
CV27
7037
6082
7040
6037
2008/10/08 2021/03/10
2012/03/10 2021/09/27
CV28
7038
6083
7041
6038
2008/10/02 2021/03/10
2012/03/12 2021/09/28
編成 番号
クモハ 223
サハ 223
モハ 223
クハ 222
6000番台 改造[ 34]
2000番台 復元[ 40]
備考
CV29
6045
6107
6143
6045
2021/03/10
2021/09/30
網干総合車両所宮原支所所属
6000番台[ 52]
← 大阪
福知山 →
編成 番号
クモハ 223
サハ 223
モハ 223
クハ 222
次車 区分
落成日
6000番台 改番
備考
MA10
6113
6231
6302
6113
6次車
2008/05/28 (川重)
2008/06/08
MA11
6114
6232
6303
6114
MA12
6115
6233
6304
6115
2007/10/23 (近車)
2008/02/28
MA13
6116
6234
6305
6116
2007/12/04 (近車)
2008/02/25
MA14
6117
6235
6306
6117
2008/02/29
MA15
6118
6236
6307
6118
2007/12/11 (近車)
2008/03/06
MA16
6119
6237
6308
6119
MA17
6120
6238
6309
6120
2008/04/14 (近車)
2008/05/08
MA18
6121
6239
6310
6121
MA19
6122
6240
6311
6122
2008/06/06 (近車)
2008/06/13
MA20
6123
6241
6312
6123
MA21
6124
6242
6313
6124
7次車
2008/08/19 (川重)
2012/03/10
元網干(V65)
MA22
6125
6243
6314
6125
2012/03/12
元網干(V66)
下関総合車両所岡山電車支所所属
5000番台[ 42]
← 岡山
高松 →
編成 番号
クモハ 223
クハ 222
落成日
備考
P1
5001
5001
2003/07/09 (川重)
P2
5002
5002
P3
5003
5003
P4
5004
5004
P5
5005
5005
2003/07/08 (川重)
P6
5006
5006
P7
5007
5007
吹田総合車両所福知山支所所属
5500番台[ 45]
← 京都・東舞鶴
城崎温泉 →
← 篠山口
福知山(福知山線) →
編成 番号
クモハ 223
クハ 222
落成日
2パンタ化
備考
F1
5501
5501
2008/07/03 (川重)
落成時より
F2
5502
5502
F3
5503
5503
F4
5504
5504
F5
5505
5505
2008/07/14 (近車)
2014/08/29
F6
5506
5506
2014/07/28
F7
5507
5507
2014/06/27
F8
5508
5508
2014/03/07
F9
5509
5509
2008/07/24 (川重)
落成時より
F10
5510
5510
2022/02/22
F11
5511
5511
F12
5512
5512
F13
5513
5513
2008/08/05 (近車)
F14
5514
5514
F15
5515
5515
F16
5516
5516
吹田総合車両所京都支所所属
2500番台[ 41]
← 永原・柘植
京都(東海道本線) →
← 京都(山陰本線)
胡麻 →
編成 番号
クモハ 223
サハ 223
モハ 223
クハ 222
備考
R51
2503
2501
2501
2503
元日根野(HE419)
R52
2504
2503
2522
2504
元日根野(HE420)
R53
2505
2504
2525
2505
元日根野(HE421)
R54
2508
2505
2526
2508
元日根野(HE424)
R55
2509
2508
2506
2509
元日根野(HE425)
R56
2517
2502
2520
2517
元日根野(HE433)
R57
2518
2506
2523
2518
元日根野(HE434)
R58
2519
2507
2524
2519
元日根野(HE435)
6000番台[ 41]
← 永原・柘植
京都(東海道本線) →
← 京都(山陰本線)
胡麻 →
編成 番号
クモハ 223
サハ 223
サハ 223
モハ 223
サハ 223
クハ 222
落成日
改造日
備考
P01
6099
6213
6214
6084
6215
6099
2007/04/08 (近車)
2022/09/27[ 注 35] 2023/01/30[ 注 36]
元網干(J13)
P02
6101
6217
6218
6085
6219
6101
2007/05/09 (近車)
2022/09/30[ 注 35] 2023/03/14[ 注 36]
元網干(J14)
編成 番号
クモハ 223
サハ 223
モハ 223
クハ 222
落成日
改造日
備考
R01
6093
6207
6182
6093
2007/01/19 (川重)
2021/02/17[ 注 35]
元網干(V56)
R02
6094
6208
6183
6094
2007/02/14 (川重)
2021/02/18[ 注 35]
元網干(V57) 森の京都QRトレイン
R03
6103
6221
6192
6103
2007/06/19 (川重)
2022/09/18[ 注 35]
元網干(V64)
R04
6092
6206
6181
6092
2007/01/19 (川重)
2023/01/24[ 注 35]
元網干(V55)
R05
6095
6209
6286
6095
2007/03/13 (近車)
2023/02/15[ 注 35]
元網干(V58)
R201
6104
6222
6193
6104
2007/06/19 (川重)
2008/03/06[ 注 35]
元宮原(MA01)
R202
6105
6223
6194
6105
2007/07/18 (川重)
2008/02/23[ 注 35]
元宮原(MA02)
R203
6106
6224
6195
6106
2008/03/06[ 注 35]
元宮原(MA03)
R204
6107
6225
6196
6107
2007/10/17 (川重)
2008/02/22[ 注 35]
元宮原(MA04)
R205
6108
6226
6197
6108
2008/02/27[ 注 35]
元宮原(MA05)
R206
6109
6227
6198
6109
2007/11/02 (川重)
2008/02/26[ 注 35]
元宮原(MA06)
R207
6110
6228
6199
6110
2008/02/20[ 注 35]
元宮原(MA07)
R208
6111
6229
6200
6111
2008/04/21 (近車)
2008/05/16[ 注 35]
元宮原(MA08)
R209
6112
6230
6301
6112
元宮原(MA09)
吹田総合車両所所属
9000番台
← 米原
下関 →
編成 番号
クモヤ 223
サヤ 213
クヤ 212
改造日
廃車
備考
9001
1
1
2004/09[要出典 ]
2019/03/31[ 98]
U@tech
鉄道総研R291系電車
鉄道総合技術研究所 (鉄道総研)向けに、R291系試験車2両が223系2000番台 の車体をベースに近畿車輛 にて製造され、2005年(平成15年)に納入された。塗装は窓周りが茶・窓下が青紫の帯となっている。のちに、開発中の燃料電池 システムと組み合わせ、燃料電池試験車のクヤR291-1 ・クモヤR290-1 に改造された[ 100] 。改造後は従来の架線集電方式VVVFインバータ制御の動力車[ 101] (燃料電池試験時は付随車として機能)との2両編成にて各種試験が実施された[ 102] 。ただし車籍がないので本線走行はできない。
クヤR291-1は、35 MPa ・容量210 N m3 [ 103] の高圧水素タンクを床下に搭載し、アメリカ ・NUVERA社製の固体高分子形燃料電池 (PEFC)スタック[ 注 42] 、1,500 Vの電車主回路とをつなぐ昇圧チョッパ装置、電動機駆動用のインバーターを客室内に配置し、95 kWの誘導電動機2基を搭載した動台車と無動力の付随台車を装備して、2006年(平成18年)に単車で試験走行するところが報道陣に公開された[ 105] 。その後、クモヤR290-1にはリチウムイオン電池(出力360 kW)とその充放電制御用チョッパ装置を搭載し、クヤR291-1と1,500 Vラインで連携する[ 100] 2両編成(0.5M1.5T)で走行試験が重ねられた[ 104] [ 103] [ 102] 。
2019年(令和元年)には燃料電池を床下に小型化したものを2組搭載し[ 99] 、以前の100 kWから150 kWにパワーアップした[ 100] [ 注 43] 。またリチウムイオン電池は最大出力540 kW・容量45 kWhぶん、同じく床下に搭載した[ 99] 。これによりシステム出力も460 kWから690 kW(いずれもネット値)となった[ 100] 。また同時に燃料電池・リチウムイオン電池制御用チョッパ装置・車両制御装置はそれぞれ低圧で動作するよう変更され、あわせて小型・高性能化された新型装置に換装された[ 100] 。またクヤR291-1に搭載の燃料電池は床下艤装になったため客室のラジエーターは撤去され、改めて座席が設置された[ 100] ことで室内空間も確保した実用に近い試験電車に仕立て上げられた[ 99] 。なお両電池の電力変換装置はクモヤR290-1に集約され[ 100] 、クモヤR290-1に搭載の95 kW誘導電動機4基を1C4M方式で駆動する[ 101] 。その他、燃料電池回路・リチウムイオン電池回路を低圧化し絶縁設計を簡素化する目的で燃料 電池からの電力をリチウムイオン電池の電圧まで昇圧するDC-DCコンバーターも搭載した[ 101] 。この更新により所内試験線にて最高速度45 km/hまでの走行試験を実施し、基本走行性能確認試験を終了した[ 99] 。また起動加速度が従前の1.5 km/h/s から2.5 km/h/sへアップしたことが実験で確認された[ 99] 。
脚注
注釈
^ 2000番台と6000番台の編成に組み込まれた電動車の一部に3000番台・7000番台の番号が付けられた車両があるが、これは設置されている主電動機数の相違から便宜上区分されたもので、グループ上は3000番台は2000番台に、7000番台は6000番台に含まれる。
^ 2500番台および後継の225系(5000番台、5100番台)では窓周りと戸袋にグレーのフィルムを張り付けており、さらに225系では乗務員室横に青色のJRマークが配されている。
^ 阪和線で運用される5000・5100番台は青と白のグラデーション、網干総合車両所および宮原支所に所属する車両は223系1000・2000番台と同様。
^ a b ただし、全て3000番台を番台変更しているので変更後は7000番台のみ。
^ 第3軸のみ主電動機を省略。
^ 2201番以降の車両は、CPを搭載して2000番台化(100を引く)した際に2100番台(2140番以降)の車両と重複しないよう車両番号を飛ばし2300番台(2301 - )にされた。その後、2193 - 2200・2301 - は6000番台化され、6193 - 6200・6301 - に変更されている。なお、原番2200番は2100番台であり、車両番号は2099 - 2200 - 2201 と続かず、2199 - 2200 - 2301 (この3両は全て2100番台)で、CPを搭載して2000番台化したときに車両番号が 2099 - 2100 - 2201 と続くよう配慮された。ちなみに、6301 の原番は2000番台の2201 であり、原番2201 からCPなし(+100)と221系性能(+4000)とで番号がそれぞれ加算されている。
^ 先頭車4両を含む12両のみ。
^ W3編成のみ。
^ その後、2006年(平成18年)ごろに当時JR西日本の社長であった山崎正夫 より再び指定席車両を連結する構想が発表されたが、これは普通車の指定席での構想でありグリーン車の設計名目での発表ではない。13年後の2019年(平成31年)には新快速に有料座席車両「Aシート」が設定され、本系列のV3・4編成のクハ222が改造されたが、こちらは当初座席定員制として運用したのち指定席に変更されているものの、2006年(平成18年)の構想時同様に普通車での運用となっている。
^ a b 主回路用インバータ (VVVF制御装置)と補助電源用インバータ (SIV)を一体化したもの。
^ 川崎重工業製はあるが、近畿車輛製はない。
^ モハ222形には空気圧縮機準備工事がなされている。
^ それ以前の車両でもガラス交換時に同様のものに変更された車両も存在する。
^ これにより火災時の発煙が抑制されることになる。なお、321系と本系列ではつり革取り付け位置が異なるため、同系列では蛍光灯カバーと一体化されていたつり革支持棒が別取り付けに変更されている。
^ 結果的に同時期に製造された2000番台4次車 との類似点が多く223系では少数派の仕様となっている。
^ 既存5両編成から脱車したサハ223形1両を組込む前提。
^ 既存3両編成に増結する前提。
^ 元は同形状だったが、本番台は新造後に前面のスカート部が強化され、5000形はスカート強化改造が行われていないため原形をとどめている。
^ 窓周りの茶帯は上下方向に縮小され、1000番台と同じ幅となったが、乗務員室扉後部の帯の角の丸みは省略された。のちに製造された2000番台5次車以降も同一仕様である。
^ 同じ下関総合車両所岡山電車支所所属車両でも、山陽本線上郡駅 以東のATS-P(拠点P)設置区間に入線するために、113系 全編成、 115系 のうち2両編成であるG編成を除く全編成、227系500番台 にはATS-Pが設置されている。
^ 鳥越トンネルを通過する場合、パンタグラフ折り畳み高さは3,900 mm以下に抑える必要がある。
^ うち5両(5501 - 5504・5509)は新製時より搭載、残り5両(5505 - 5508・5510)は後年増設された[ 45] 。
^ この場合、221系は常時貫通構造ではないため、中間の先頭車両部分は通り抜けができない。
^ 営業用車では、JR九州のキハ47形機関換装改造車の中に、1000番台車の改造車が原車号 +8000の加算改番により9000番台となっている例があるが、試験車 や試作車を表す番台区分ではない。
^ JR西日本傘下のジェイアール西日本テクノス とアメリカ・シスコシステムズ 社が共同開発を行い、シスコシステムズが開発した無線装置内蔵モバイルルータの車載試験などを実施している。
^ なお、関西の地下鉄を除く鉄道事業者で、側窓のカーテンを省略した車両は2017年(平成29年)現在まで本系列のみである。
^ ただし、将来の設置を考慮して窓上部のロールカーテン巻き取り機構取り付けスペースと窓柱のカーテンレールは製造時より用意されていたが、カーテンレールに関してはベージュ色の樹脂製目隠し板によって隠されていた。
^ 2018年(平成30年)3月17日改正を以って引退。103系は廃車、205系は全車奈良支所へ転属となった。
^ ただし、2010年(平成22年)3月以降も回送列車としてJR難波駅 へ乗り入れる運用が残っている。
^ a b 車両基地への回送で野洲駅 - 草津駅間・京都駅 - 向日町駅間も走行。
^ うち6両編成と4両編成のうちR01 - R05編成が網干本所から転属した2000番台を改番したもの、4両編成のうちR201 - R209編成は宮原支所から転入した当初より6000番台のものでパンタグラフの数など若干仕様が異なる。
^ クモハ223-2076(V46編成から)+ クハ223-5003(P3編成)
^ クモハ223-2083(J9編成から)+ サハ223-2130(J3編成 → P1編成)+ クハ222-5001(P1編成)
^ 側面フルラッピングは存在した。
^ a b c d e f g h i j k l m n o 6000番台への改番
^ a b パンタグラフ増設
^ ホームページ発表の代表値。機器搭載変更により自重は増減したため公表された参考値である。
^ ホームページ発表の代表値であり参考値。
^ クヤR291の動台車に搭載。クモヤR290-1の電動機は架線集電方式でのみ使用。
^ クモヤR290-1に搭載。クヤR291の動台車は電装を解除。
^ 燃料電池・リチウムイオン電池からなる装置全体の出せる出力であり、主電動機の出力ではない。なお主電動機は150 %・1分間の過負荷耐量を前提に動作させる。
^ 18.75 kW×8直列構成で出力150 kW[ 104] である。補機出力分を除いた正味出力は100 kWであった[ 100] 。
^ 燃料電池スタックのグロス出力はそれぞれ150 kWおよび180 kWである[ 101] 。
出典
参考文献
関連項目
電車
気動車
客車
貨車 電気機関車
ディーゼル機関車