宇野駅(うのえき)は、岡山県玉野市築港一丁目にある西日本旅客鉄道(JR西日本)宇野線(宇野みなと線)の駅で、同線の終着駅である。駅番号はJR-L15。
かつては、四国への移動手段であった宇高連絡船との接続駅として東京・大阪方面からの優等列車や貨物列車が入線して賑わい、構内には側線や機回し線、引込み線などが幾本もある広大な駅であった。しかし1988年(昭和63年)に瀬戸大橋の開通で四国との連絡口としての使命を終え、1991年(平成3年)には宇高航路で残っていた高速艇も廃止になり、1994年(平成6年)12月3日に旧駅舎(鉄筋コンクリート2階建)の北側へ新築された現行駅舎へ移転し(この時までにホームがかさ上げされた)、翌年から始まった旧駅舎の解体をはじめとした駅前広場の再開発により、その名残もほぼなくなった。なお、当駅には普通列車のみが発着するが、観光列車「La Malle de Bois」(ラ・マル・ド・ボァ)の運行が設定される日もある(※2022年7月現在)。
2004年(平成16年)8月30日に中国地方に上陸した台風16号の影響で瀬戸内海沿岸は予想以上の高潮が発生し、岡山県南部でも各所で浸水による被害があった。宇野駅周辺も冠水し翌朝始発列車の為に駅構内(ホーム)へ停泊していた岡山電車区所属の105系F8編成(2両)と、115系D18編成(3両)の2本の電車も床下浸水の被害を受け電気部品・回路の故障により自走不能に陥り、駅構内の電気・信号設備も冠水、駅事務所でもマルスなどの機器類が被災し、当日は始発からダイヤが大きく乱れ、各種乗車券・特急券など切符類の発券などをはじめとした駅事務にも支障をきたした。
当時、岡山電車区では105系は新和歌山車両センター(当時)へ転出する編成があり、115系は短編成化・リニューアル工事、213系もワンマン化改造のために入場している編成が多く、予備車が極端に不足していたために、たまたま岡山電車区に留置されていた網干総合車両所所属の223系J1編成(6両)を急遽宇野線の運用に投入した。
両開きの線路配置で、6両対応の島式ホーム1面2線を持つ地上駅[9]。ホームは頭端式だが、先端の30mほどは切り欠きとなっており[14](切り欠き部には線路はない)、2番線の方が有効長が長くなっている。出入口(改札)はホームの南側に1か所。ほか、列車留置用の側線が2本ある。
直営駅(児島駅の被管理駅)であり、駅舎内にはかつてみどりの窓口(エクスプレス予約・e5489対応)、売店(キヨスク)があった。現在では、みどりの券売機プラス、近距離乗車券の自動券売機(オレンジカード対応)、玉野市観光案内所、駅スタンプ、コインロッカーなどがある。ICOCAは2019年3月より改札、自動券売機ともに対応された。
駅構内に乗務員宿泊施設がある。
移転前の駅は、今の駅前広場の位置に駅舎、小型船乗り場の位置に連絡船桟橋(バース跡が一部保存されている)、並行する道路の位置に列車ホーム、道路の海側突き当りの位置にホーバークラフトのりばがあった。駅敷地の三方向が海に囲まれていたが、後に周りが埋め立て拡張された。
1日の平均乗車人員は以下の通りである[15]。
駅前には、バス・タクシー乗り場、駐車場などがある。
宇高航路
宇高連絡船(国鉄・JR四国) - 四国フェリー(玉高丸) - 津国汽船(日通フェリー・本四フェリー) - 宇高国道フェリー
紫雲丸(紫雲丸事故)
高松港 - 宇野港 - 国道30号
高松駅 - 宇野駅 - 瀬戸中央自動車道(瀬戸大橋)