なお、表題曲の作曲者であるyukihiroは、前述のゲームシリーズの始まりとなる2001年8月23日発売のゲーム『デビルメイクライ』に、ソロ名義で発表した楽曲「ring the noise」をイメージソングとして提供していたことがある。従ってyukihiroは、本作の表題曲を手掛けたことで、約7年ぶりに再び『デビルメイクライシリーズ』とタッグを組んだことになった。今回ゲームへの楽曲提供の依頼を受けた経緯について、yukihiroは「テーマソングをやりませんか?というお話を持ってきていただいたので。僕はそのゲームが大好きだから是非やりたいなぁと思って[5]」「やりたいと言ったのが僕なので(笑)、それが採用される/されないは別としても、そのゲームをイメージした曲を自分で作らなくちゃなぁと思って[5]」と語っている。なお、この曲のデモは2007年夏のオフ期間中に制作されている[6]。ちなみに、hydeとkenもこのゲームシリーズが好きでプレイしていたことがあったという[7][8]。表題曲の歌詞を手掛けたhydeは、本作発売当時のインタビューで「僕もそれなりにゲームをやりこんだので、世界観はほぼ全部わかってるんですよ。『4』の全貌はまだ知らないんですけど、与えられている情報だけで"たぶんこうだなぁ"ってわかるぐらいやり込んでいるから(笑)[7]」とこのゲームシリーズについて語っている。このようにhydeは、このゲームシリーズに愛着があったこともあり、ゲームに登場するキャラクターと自分を重ねながら作詞作業を行っている[7]。余談だが、ラップ・シンガーソングライターの4s4kiは、2022年8月に出演したJ-WAVE系ラジオ番組『SONAR MUSIC』にて、「影響を受けた楽曲のひとつ」として本作の表題曲をあげている[9]。
この曲は打ち込みやブレイクビーツ、サンプリングされたノイズが採り入れられた楽曲となっている。この曲の制作イメージについて、yukihiroは「インダストリアルっぽいというか、ダンス・ミュージック的なビートにディストーション・ギターのリフを乗せて、イントロにメロトロン系の音のフレーズを入れてゴスっぽい雰囲気を出した[10]」「(ゲームの)映像を見せてもらって、ゲーム自体の世界観は変わってないことがわかったから。最初はゴシックな感じにしたいっていう気持ちはありましたね。で、とりあえずリズムが踊れる感じで、頭にちょっと怖い感じの導入部があって。で、ギターのリフもので進めていくっていうイメージで作りましたね[6]」と述べている。ちなみにこの曲のプログラミング作業は、yukihiroに加え、「get out from the shell」「SEVENTH HEAVEN」の楽曲制作にも参加した杉山勇司が担当している。
さらにhydeは、2007年6月から開催したホールツアー「Are you ready? 2007 またハートに火をつけろ!」で日本各地をまわった際に訪れた、富士急ハイランドのお化け屋敷でこの歌詞の着想を得たとも述べている[7]。リリックの着想について、hydeは「お化け屋敷は恐怖を味わうものなんですよ!だから五感を恐怖に曝け出しながら、それでも"自分はフラットです"みたいな感じで次の部屋へ入って行く感じが楽しいなと思って。で、その感覚を信じたいなと思ったの。ダンテのイメージもありながらも、恐怖というものを味わう…ある種、そこにはエロスを感じるんですよ。そういう部分もちゃんとミックスした詞を書きたいなと思ってたんです[7]」と語っている。
余談だが、前々作「夏の憂鬱 [SEA IN BLOOD 2007]」では、編曲者のhydeの意向により、ドラムを担当したkenが速いツーバスを演奏させられている。前々作のレコーディングを振り返り、kenは「(前々回に)あれだけツーバスはダメだ、俺は無理だって言ってるのに、デモにはドコドコとツーバス入ってたから(笑)。じゃあ今回はギターソロを長めにして、ギターソロで間をもたせるというのを味わってもらおう…とは思いましたけどね(笑)[15]」と述べており、今回のセルフカバーのアレンジにはhydeへの「お返し」の意味も込めていたという。このことについて、hydeは「"この間、俺こんなことやったよねぇ?だから次はこうなるよぉ?"みたいな。そもそも俺が"夏の憂鬱 [SEA IN BLOOD 2007]"(HYDE P'UNKによるアレンジだった)でツーバスという凄いドラムをやらせちゃったから、今回は仕方ない…その応酬ですよ(笑)[15]」と語っている。