イ短調(イたんちょう)は、西洋音楽における調のひとつで、イ (A) 音を主音とする短調である。
赤マスは一般に臨時記号により表される。
和音は上段:自然音階、中段:和声的音階、下段:旋律的音階上行形で考えたもの。ダイアトニック・コードは狭義で自然音階上に成り立つものを指す。その他のコードネームも実際の楽譜では異名同音的に変えられることがある。表中の+5はaugと、またm6-5はdim7またはdimと一般的に記されることが多い
シャルパンティエはこの調について「優しさや悲しさを表す」と述べている。マッテゾンはこの調を「嘆くような、品位のある、落ちついた性格をもっている」と述べている。
古典派時代、管弦楽ではイ短調を主調とする事がほとんどなかった。現代のようなバルブの付いたホルンが存在しなかった時代なので短調の楽曲の場合、主調と平行調の二種類の管を組み合わせて使った。イ短調の楽曲の場合はA管とC管であるが、C管は通常の16 フィートのバス管ではA管と音色が異なりすぎてしまい違和感があるので8 フィートのアルト管を用いた。すると管長が短いために10倍音以上が困難で、二人一組でホルン5度が吹けないなどの深刻な問題があった。さらにC管の自然トランペットと同じ長さなので、ホルンらしくない甲高く悲痛な響きになり、当時の感覚ではトルコ軍楽風と見なされたようである。
イ短調は、調号を用いない調であるため、読譜が容易で初心者向きとされている。弦楽器のヴァイオリンではもちろん、ヴィオラ、チェロでも開放弦にA弦があり、協奏曲に頻繁にみられる。他方、ピアノで弾く場合は平行調のハ長調と同じく演奏をしにくい調のひとつである。
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ハ - 嬰ハ=変ニ - ニ - 変ホ - ホ - ヘ - 嬰ヘ=変ト - ト - 変イ - イ - 変ロ - ロ=変ハ
ハ - 嬰ハ - ニ - 嬰ニ=変ホ - ホ - ヘ - 嬰ヘ - ト- 嬰ト=変イ - イ - 嬰イ=変ロ - ロ