東野 圭吾(ひがしの けいご、1958年2月4日 -)は、日本の小説家。大阪府大阪市生野区生まれ(本籍は東区玉造・現中央区)。
1985年、『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、作家デビュー。1999年に『秘密』で日本推理作家協会賞を受賞し、直木賞候補になってからは毎年のように作品が直木賞候補に挙がり、2006年に『容疑者Xの献身』で直木賞や本格ミステリ大賞を受賞する。
2009年、日本推理作家協会理事長、2014年から2019年まで、直木賞の選考委員を務める。
1958年2月4日、大阪市生野区に3人姉弟の末っ子として生まれる。実家は時計メガネ貴金属の小売店(父は時計職人)。当時の街が1999年に刊行された『白夜行』や『浪花少年探偵団』シリーズの舞台となっているなど、作品には自身の体験が幅広く取り入れられている。また、東野という名字は、最初は「とうの」と読んでいたが、圭吾の父親が「ひがしの」と読み方を変えたらしい(「ひがしの」のほうがアイウエオ順でもイロハ順でも「とうの」よりは後になるからという理由らしい)。以来その地で育ち、大阪市立小路小学校、大阪市立東生野中学校に進学。この頃の体験などを綴った自身のエッセイ『あの頃ぼくらはアホでした』などによると、成績は「オール3」であり、また読書少年でもなかった。
その後大阪府立阪南高等学校に入学し、2年生になった1974年、偶然手に取った小峰元『アルキメデスは手を汚さない』を読み、推理小説に初めて嵌る。同時に江戸川乱歩賞の存在を知り、さらに松本清張の著作を読み漁るようになり、やがて推理小説を書き始める。処女作は『アンドロイドは警告する』だが、現在まで内容は公開されていない。
また、『アンドロイドは警告する』を書き終えた後、『スフィンクスの積木』という犯人当て小説を書き始めるが、さほど熱中できず、1978年にやっと完成した。しかし友人などに見せ、不評を買った、と語っている。
卒業後は1年間の浪人を経て、大阪府立大学工学部電気工学科に進学。大学在学中はアーチェリー部の主将を務め、デビュー作『放課後』では題材として使われている。
その後、1981年に日本電装株式会社(現デンソー)に技術者として入社する。勤務の傍ら推理小説を書き、1983年に『人形たちの家』を第29回江戸川乱歩賞に応募する。結果は二次予選通過であった。この頃(1983年)結婚するが、当時の妻の職業が女子高の非常勤教師であったため、『放課後』の主人公・前島を女子高勤務にすることを思いつく。また妻は、裏千家の茶人でもあったので、妻から雪月花之式(茶会での儀式のひとつ)のことを聞き、『卒業』でそれを使うことを思いつく。
1984年の第30回乱歩賞では、『魔球』が最終候補作にまで残るも落選する。翌1985年に『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタートさせる[1]。1986年には退職し、3月に上京、以後は専業作家としての道を歩むこととなる。
作家となってからは、著作が増刷されずに終わることも珍しくないなど、なかなかヒットに恵まれず、また文学賞に15回も落選するなど、厳しい時代が続いたが、1996年に『名探偵の掟』で『このミステリーがすごい!1997』の3位になるなど、にわかに注目を集め、1998年に『秘密』を刊行すると、一気に大ブレイクする。同書は映画・ドラマ化されたほか、第52回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞する。
以後、2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞(小説部門)を受賞するなど着実に評価を高めてゆく一方で、作家版の長者番付でも上位に顔を出すようになるなど、人気作家の仲間入りを果たした。エッセイ『たぶん最後の御挨拶』で離婚しているとの記述がある(1997年に「独身に戻った」旨記載あり)。そのほか「たぶん僕のなかで変わったものがあるとすれば、力が抜けたんだと思います。夫として、妻の気持ちをわかろうというのは必要だと思うんです。でも、難しいですよね。夫婦という関係を解消してしまったあとのほうが、相手の気持ちが見えてくるというか。一歩下がって見られるようになったというか……。」と記した。
2009年5月に行われた日本推理作家協会の特別理事会で、大沢在昌の後任の理事長として選出され、同年6月1日付で就任した[2]。2014年からは、直木賞の選考委員を務める[3]。2019年、執筆活動に専念するため退任する[4]。
2023年3月、100冊目となる新作『魔女と過ごした七日間』を刊行し、4月に著作の国内累計発行部数が1億部を突破したことが発表された[5][6]。
太字が受賞。
★は書下ろし
ガリレオシリーズを児童向けの書籍として刊行したもの。画:うめ。
「」内が東野圭吾の作品
卒業―雪月花殺人ゲーム - 眠りの森 - どちらかが彼女を殺した - 悪意 - 私が彼を殺した - 嘘をもうひとつだけ - 赤い指 - 新参者 - 麒麟の翼 - 祈りの幕が下りる時 - 希望の糸 - あなたが誰かを殺した - 誰かが私を殺した
探偵ガリレオ - 予知夢 - 容疑者Xの献身 - ガリレオの苦悩 - 聖女の救済 - 真夏の方程式 - 虚像の道化師 ガリレオ7 - 禁断の魔術 ガリレオ8 - 沈黙のパレード - 透明な螺旋
浪花少年探偵団 - 浪花少年探偵団2(現:しのぶセンセにさよなら)
名探偵の掟 - 名探偵の呪縛
怪笑小説 - 毒笑小説 - 黒笑小説 - 歪笑小説
マスカレード・ホテル - マスカレード・イブ - マスカレード・ナイト - マスカレード・ゲーム
白銀ジャック - 疾風ロンド - 恋のゴンドラ - 雪煙チェイス
ラプラスの魔女 - 魔力の胎動 - 魔女と過ごした七日間
ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人 - ブラック・ショーマンと覚醒する女たち
クスノキの番人 - クスノキの女神
白鳥とコウモリ - 架空犯
放課後 - 白馬山荘殺人事件 - 学生街の殺人 - 11文字の殺人 - 魔球 - ウインクで乾杯 - 十字屋敷のピエロ - 鳥人計画 - 殺人現場は雲の上 - ブルータスの心臓 - 宿命 - 仮面山荘殺人事件 - 変身 - 回廊亭の殺人 - ある閉ざされた雪の山荘で - 美しき凶器 - 同級生 - 分身 - むかし僕が死んだ家 - 虹を操る少年 - パラレルワールド・ラブストーリー - 天空の蜂 - 秘密 - 白夜行 - 片想い - レイクサイド - 時生 - ゲームの名は誘拐 - 手紙 - おれは非情勤 - 殺人の門 - 幻夜 - さまよう刃 - 使命と魂のリミット - 夜明けの街で - ダイイング・アイ - 流星の絆 - パラドックス13 - カッコウの卵は誰のもの - プラチナデータ - ナミヤ雑貨店の奇蹟 - 夢幻花 - 虚ろな十字架 - 人魚の眠る家 - 危険なビーナス
探偵倶楽部 - 犯人のいない殺人の夜 - 天使の耳 - 怪しい人びと - 超・殺人事件 - あの頃の誰か - 素敵な日本人
あの頃ぼくらはアホでした - ちゃれんじ? - さいえんす? - 夢はトリノをかけめぐる - たぶん最後の御挨拶
眠りの森の美女殺人事件 - 多摩南署たたき上げ刑事・近松丙吉 - 浪花少年探偵団 - 東野圭吾ミステリー「悪意」 - トキオ 父への伝言 - 宿命 - 白夜行 - ガリレオ - 流星の絆 - 名探偵の掟 - 新参者 - 秘密 - 探偵倶楽部 - 幻夜 - 赤い指〜「新参者」加賀恭一郎再び! - 11文字の殺人 - ブルータスの心臓 - 回廊亭殺人事件 - 使命と魂のリミット - 分身 - 東野圭吾ミステリーズ - “新参者”加賀恭一郎「眠りの森」 - 東野圭吾「変身」 - 白銀ジャック - カッコウの卵は誰のもの - 片想い - ダイイング・アイ - 危険なビーナス - さまよう刃 - 天使の耳〜交通警察の夜 - ゲームの名は誘拐
秘密 - g@me - レイクサイド マーダーケース - 変身 - 手紙 - 秘密 THE SECRET - 容疑者Xの献身 - さまよう刃 - 白夜行 - 夜明けの街で - 麒麟の翼 - プラチナデータ - 真夏の方程式 - 天空の蜂 - 疾風ロンド - ナミヤ雑貨店の奇蹟 - 祈りの幕が下りる時 - ラプラスの魔女 - 人魚の眠る家 - マスカレード・ホテル - パラレルワールド・ラブストーリー - マスカレード・ナイト - 沈黙のパレード - ある閉ざされた雪の山荘で- ブラック・ショーマン
白夜行 - 手紙 - 容疑者Xの献身 - あるジーサンに線香を - ナミヤ雑貨店の奇蹟 - 仮面山荘殺人事件
社会派推理小説
Strategi Solo vs Squad di Free Fire: Cara Menang Mudah!