亀戸駅(かめいどえき)は、東京都江東区亀戸五丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・東武鉄道の駅である。
JR東日本の総武本線(緩行線を走る中央・総武線各駅停車のみが停車)と、当駅を終点とする東武鉄道の亀戸線が乗り入れ、接続駅となっている。JR東日本の駅は特定都区市内制度における「東京都区内」に属する。かつては総武本線支線である越中島貨物線の起点であった。
JR東日本ステーションサービスが駅業務を受託している錦糸町営業統括センター(錦糸町駅)管理の業務委託駅である[6]。ただし、東口にはお客さまサポートコールシステムが導入されているため、駅員は配置されておらず、終日遠隔対応を行う[11]。また、多機能券売機と指定席券売機が設置されている[11]。このほか、北口にはエスカレーターとエレベーターが、東口は車椅子昇降機が設置されている。
島式ホーム1面2線を有する高架駅であり、ホームドアが設置されている。総武本線支線である越中島貨物線は新小岩駅から平井駅までは本線の北側に平行しているが、旧中川を渡った所で高々架となり、当駅のすぐ東側で本線とオーバークロスして南側に移る。貨物線は当駅の西ですぐに、越中島貨物駅へ向かうため南へと離れていく。貨物線を利用して、当駅から旧・小名木川駅まで、さらにはそれ以南に新線を建設して江東区内の南北方向のローカル輸送を担う構想が古くから存在する(江東区LRT事業構想。江東区#交通も参照)。
なお、東武の駅の北側の現在マンションが建っている箇所にはかつて国鉄の貨物基地があり、国鉄のSLが亀戸線の線路を跨いで本線へ合流していた[注 3]。
島式ホーム1面2線を有する地上駅である。
ほぼ全ての列車が1番線から発着し、2番線は1日朝1本の列車が発着する他は留置線として使用される。そのためワンマン運転用のホームセンサーは1番線のみに設置されている。改札からホームまではスロープで連絡しており、駅ビル「アトレ亀戸」内に改札がある(JRの東口とは接続していない)。
亀戸線開業時点では当時の総武鉄道(現・JR東日本総武本線)両国橋駅まで列車が直通しており、旅客列車の直通運転廃止後も新金貨物線の開通までは貨物列車の直通が行われていた(なお、現在JRと東武の線路は完全に独立している)[3]。東武鉄道全駅中、最も南に位置する。
隣駅の錦糸町駅とともに、昭和40年代までは都電の、都電廃止後は路線バスが発着する東京東部地区のターミナル[要曖昧さ回避]を形成している。駅利用者には地元利用者のほか、バスや東武亀戸線に乗り換えて江東区砂町地区、墨田区向島地区、江戸川区中部地区へと向かう乗客も多い。ただし、墨田区向島地区へは、半蔵門線押上延伸によって人の流れが変わりつつある。
2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は52,857人である[JR 1]。JR東日本管内の駅では、西川口駅に次いで第81位[JR 1]。
各年度の推移は以下のとおりである。
2023年度(令和5年度)の1日平均乗降人員は24,660人である[東武 1]。亀戸線では曳舟駅に次ぐ第2位。
駅ビル「アトレ亀戸」(2006年〈平成18年〉3月に「エルナード」より改名)が併設されている。
2か所あるJRの改札のうち、北口改札はアトレ亀戸の1階コンコースに直結している。東武亀戸線の改札も同様に1階コンコースの東側奥に位置する。対して東口改札は京葉道路からはビル一つ隔てた裏路地に位置し、初見ではその所在が分かりにくい。かつて旧平和相互銀行亀戸支店が入居していた改札正面のビルに、京葉道路との自由通路が設けられていたが、現在は飲食店がテナントとして入ったため自由通路はなくなった。ただし自由通路のあったビルのすぐ西側に、京葉道路に通じる狭い路地があり、そこを通ると京葉道路に抜けられる。
周辺はいわゆる下町として知られ、また、高度経済成長時代には京浜工業地帯の一翼を担っていた。昭和40年代に大工場が広い敷地を求めて郊外へと移転した後、その跡地に住宅団地や学校が整備され、都心に近い住宅地として変貌を遂げた。
下記に示す施設のうち、サンストリート亀戸は、セイコー電子工業(現:セイコーインスツル)の本社・工場跡地が再開発されたものであり、亀戸中央公園も以前は日立製作所の工場だった。
亀戸は、隣町の錦糸町(墨田区錦糸・太平・江東橋)と合わせて「錦糸町・亀戸副都心」として東京都から副都心指定を受けている。各企業のオフィスもそれなりに存在しており、ラッシュ時には都心方向からの流動もある[注 4]。
周辺は海抜ゼロメートル地帯である。
「サンストリート亀戸」は2016年(平成28年)3月31日をもって閉鎖され、跡地には地上6階・地下1階の大型商業施設「カメイドクロック」が2022年(令和4年)4月28日に開業した[17]。
当駅最寄りのバス停留所は、「亀戸駅前」、「亀戸駅通り」、「水神森」(すいじんもり)となる。各バス停を通る路線は異なっている。全路線が都営バスにより運行されている。
1968年(昭和43年)9月まで、上野公園 - 今井間の都営トロリーバス101系統が駅前から発着していた。現在は、当駅を境に上26と亀26に分断されている。
駅北口に面したバスのりばである。京葉道路(国道14号)に面していないため、錦糸町駅を経由するバスは錦11系統を除いて発着しない。したがって、これらの系統を利用する場合は、次に述べる亀戸駅通りバス停か水神森バス停から乗車することになる。
また日曜日・祝日の12時から17時までの間、明治通りの亀戸駅北口交差点から亀戸四丁目交差点(蔵前橋通りとの交点)までの区間で歩行者天国が実施されるため、この時間帯に当駅から北方面に向かうバスは迂回運行を行う。このため、草24系統と上26系統は実施区間内にある亀戸四丁目バス停を通過する。
京葉道路と明治通りの交差点付近にあり、京葉道路と明治通りにそれぞれ同名のバス停がある。両方のバス停に停車する系統は存在しない。また、明治通りの西大島駅方面のバス停留所は2つ(13番・14番)に分かれている。京葉道路上(10番・11番)の停留所は自転車道があるため安全地帯となっている。
亀戸駅東口最寄りの停留所。京葉道路上、カメイドクロックのほぼ正面にある。
江東区の地上一般放送である江東区エリアワンセグ放送の地上一般放送局が設置[18]されていた。