ジェフユナイテッド市原・千葉レディース(ジェフユナイテッドいちはら・ちばレディース、英語: JEF United Ichihara Chiba Ladies)は、日本の千葉県市原市および千葉市をホームタウンとする、WEリーグに所属する女子サッカークラブである。
歴史
1992年 - 1999年 (地域リーグ)
1992年、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟するジェフユナイテッド市原(現:ジェフユナイテッド市原・千葉)のホームタウン推進活動の一環として地元の女子サッカー愛好家を中心に結成された。1995年には第16回全日本女子サッカー選手権大会の関東地域第一代表として初出場を果たすなど、千葉県内や関東地域の大会に積極的に出場してきた。
同年、新たに創設された関東女子サッカーリーグに参加し初優勝。1997年から1999年には3年連続優勝を果たし、関東屈指の女子サッカーチームとして力をつけた。
2000年 - 2020年 (日本女子サッカーリーグ)
2000年から日本女子サッカーリーグ(当時:L・リーグ、現:なでしこリーグ)東ブロックに加盟。2004年からは2部制の導入に伴い、L2(ディビジョン2)に配属された。
2004年までは鈴木政江(元日本女子代表)が監督兼選手としてゴールキーパー(GK)を務めていたが、2005年に上村崇士が監督に就任し鈴木がコーチ専任となるとGK登録選手が不在となり、フォワード登録の選手がしばらくの間キーパーを務めるという事態になった。
2006年、セレクションの実施などによる本格的な取り組みが実を結び、4位。
2007年、里内猛が監督に就任。ディビジョン2で2位となり、12月15日にディビジョン1の7位伊賀フットボールクラブくノ一と入れ替え戦を行なうが、PK戦の末敗退。
2008年には、里内の川崎フロンターレコーチ就任に伴い上村が監督に復帰。開幕から5連勝したのをはじめ、スペランツァF.C.高槻との2試合、ASエルフェン狭山FCとの1試合を引き分けた以外は全て勝利を収め、16戦無敗で終え優勝。ディビジョン1昇格を決定した。
2010年、丸山桂里奈がアメリカWPSフィラデルフィア・インデペンデンスから加入した。リーグ戦は7位。翌年、丸山は2011年なでしこジャパンの一員として、FIFA女子ワールドカップ優勝に貢献。同年、国民栄誉賞受賞した。2011年のリーグ戦成績は7位。
2012年、小川志保(I神戸)が再加入。リーグ戦は6位。第34回皇后杯ではクラブ史上初の決勝に進出した。初タイトルを狙うも後半アディショナルタイムの失点でINAC神戸レオネッサに敗れ、準優勝となった。シーズン終了後、清水由香らの引退が発表された。
2013年、菅澤優衣香(新潟L)、川村真理(福岡AN)、上野紗稀(浦和ユース)らが加入。リーグ戦は7位。なでしこリーグカップ2013は準決勝、第35回皇后杯は準々決勝で敗退した。
2014年、再登板後6シーズンにわたり監督を務めた上村に代わり、クラブOBの三上尚子が監督に就任。船田麻友らが移籍・退団した。前年から順位を上げ、5位でリーグ戦を終えた。菅澤が得点王およびベストイレブンを獲得した。第36回皇后杯は準決勝で浦和に敗れた。
2015年、磯金みどり(I神戸)らが加入。前年に続き5位。菅澤が2年連続で得点王・ベストイレブンを獲得した。また、FIFA女子ワールドカップカナダ2015に臨む日本代表に菅澤と山根恵里奈が選出された。第37回皇后杯は準々決勝でアルビレックス新潟レディースに敗れた。シーズン終了後、柳井里奈と川村真理の引退が発表された。
2016年、なでしこリーグカップ2016で決勝に進出。再び初タイトルに王手をかけるも、決勝戦では日テレ・ベレーザに4失点を喫して敗れ準優勝となり、初めてのタイトル獲得はならなかった。リーグ戦は7位、第38回皇后杯は準々決勝で敗れシーズンを終えた。
2017年、菅澤が浦和に移籍し、成宮唯(大阪高槻)、船田麻友(EL埼玉)らが加入。シーズン中には保坂のどかが大阪高槻に移籍し、山根が海外挑戦のため退団した。なでしこリーグカップ2017では2年連続で決勝に進み、浦和と対戦。後半アディショナルタイムの劇的な決勝ゴールによって勝利し、悲願のクラブ初タイトルを獲得した。リーグ戦は前年に続き7位、第39回皇后杯はベスト4の成績でシーズンを終えた。
2018年、藤井奈々が監督に就任。磯金みどりが引退し、山崎円美(AC長野)らが加入した。なでしこリーグカップ2018では前年の優勝から一転グループリーグで敗退し、リーグ戦は6位、第40回皇后杯は前年に続きベスト4の成績でシーズンを終えた。
2019年、深澤里沙、安齋結花、櫻本尚子といった主力が大量に移籍し、大滝麻未(横浜FCシーガルズ)らが加入した。シーズン通じて怪我人が続出し、7名まで登録可能なベンチメンバーが5名しか埋まらず、うち2名がGKという厳しい状況に陥り、なでしこリーグカップ2019は前年に続きグループリーグ敗退、第41回皇后杯では作陽高校に不覚を取り、リーグ戦も最後の5試合は1勝4敗と失速し5位でシーズンを終えた。
2020年、レノファ山口FCアカデミーダイレクターを務めていた猿澤真治が監督に就任。キャプテンの上野紗稀が浦和に、西川彩華がI神戸に移籍し、古舘知都(AC長野)以外は大学生選手の加入となった(U-18からの昇格は除く)。また背番号シャッフルも行われ、成宮ら4人を除く13人が背番号変更となった。
2020年10月15日、2021年から発足するWEリーグへの参入が承認された[5]。
2021年 - 現在 (WEリーグ)
WEリーグの開幕節である2021年9月12日は本チームの試合が行われなかったため[6]、同リーグが制定する「WE ACTION DAY(理念推進日)」の対象チームとなり、オンラインディスカッションやホームスタジアムであるフクダ電子アリーナ周辺の清掃活動などが行われた[7][8]。
2023年1月5日、猿澤真治監督がシーズン途中で成績不振による退任が発表された[9]。同年1月11日、三上尚子ゼネラルマネジャーが後任の監督に就任した[10]。
2024年7月1日、2023-24シーズンのヘッドコーチを務めたイスマエル・オルトゥーニョ・カスティージョが監督に就任し、監督の三上尚子はゼネラルマネージャーに就任した[11]。
年度別成績・歴代監督
- 予選(地区)リーグと決勝リーグを採用した2000年から2003年までの成績は年間順位。チーム数は両地区の合計チーム数。
- 勝ち点は「勝ち3、引き分け1、負け0」
- 2004年から2部制に移行。チーム数は所属リーグのみ。
- 2003年まではシーズン名に「第○回」と表記されていたが、2004年からは西暦年で表記するようになった。
- 2014年及び2015年は10チーム2回戦総当たりの「レギュラーシリーズ」後、その順位に基づき上位6チームと下位4チームによる2回戦総当たりの「エキサイトシリーズ」を実施。上表では、レギュラーシリーズ分をカッコ内に示した。最終成績はエキサイトシリーズの順位となる(エキサイトシリーズの勝ち点には、レギュラーシリーズ後に与えられた勝ち点が含まれる)。
獲得タイトル
なでしこリーグカップ
皇后杯 JFA 全日本女子サッカー選手権大会
国民体育大会
スタジアム
ホームゲームを開催するスタジアムは、WEリーグ参入以降はフクダ電子アリーナ、ゼットエーオリプリスタジアムとなる。それ以前は第一カッターフィールドでも開催されていた。
シーズン別入場者数
- スタジアム欄の太字はホームスタジアムに登録されている競技場。
- 入場者数の太字は、所属リーグ毎の歴代最多。
- 入場者数の斜字は、所属リーグ毎の歴代最少。
- 試合数および入場者数データはリーグ戦のみ。
シーズン |
所属 |
合計 入場者数 |
|
最多入場者数 |
|
最少入場者数 |
|
平均 入場者数 |
試合数 |
ホームゲーム 開催スタジアム
|
動員数 |
相手 |
会場 |
動員数 |
相手 |
会場 |
リーグ戦 |
カップ戦
|
2010
|
なでしこ
|
3,510
|
|
732
|
浦和
|
市原臨海
|
|
212
|
I神戸
|
鴨川
|
|
390
|
9
|
市原臨海(3)、東総(3)、鴨川(2)、フクアリ(1)
|
フクアリ(2)
|
2011
|
14,749
|
9,274
|
I神戸
|
フクアリ
|
302
|
福岡AN
|
鴨川
|
1,844
|
8
|
市原臨海(4)、フクアリ(2)、鴨川(1)、東総(1)
|
(開催中止)
|
2012
|
10,584
|
4,739
|
I神戸
|
566
|
福岡AN
|
東金ア
|
1,176
|
9
|
フクアリ(3)、市原臨海(2)、秋津(2)、東総(1)、 東金ア(1)
|
フクアリ(1)、市原臨海(1)
|
2013
|
8,471
|
3,535
|
I神戸
|
宮崎
|
239
|
吉備国大
|
鴨川陸上
|
941
|
9
|
オリプリ(3)、東金ア(2)、フクアリ(2)、鴨川陸上(1)、 宮崎(1)
|
秋津(2)、フクアリ(1)、
成田中台(1)
|
2014
|
12,231
|
2,308
|
浦和
|
フクアリ
|
356
|
吉備国大
|
秋津
|
874
|
14
|
オリプリ(4)、フクアリ(3)、秋津(2)、東金ア(2)、 江戸川(1)、成田中台(1)、東総(1)
|
(開催無し)
|
2015
|
なでしこ1部
|
15,013
|
4,377
|
I神戸
|
432
|
新潟L
|
オリプリ
|
1,365
|
11
|
オリプリ(5)、フクアリ(4)、東金ア(1)、秋フロ(1)
|
2016
|
9,268
|
1,845
|
浦和
|
537
|
コノミヤ
|
秋フロ
|
1,030
|
9
|
フクアリ(3)、秋フロ(3)、オリプリ(2)、東金ア(1)
|
秋フロ(2)、オリプリ(1)、 フクアリ(1)
|
2017
|
8,505
|
2,052
|
I神戸
|
526
|
日テレ
|
945
|
9
|
フクアリ(3)、秋フロ(3)、オリプリ(2)、東金ア(1)
|
秋フロ(1)、フクアリ(1)、
岩名(1)、成田(1)
|
2018
|
9,632
|
2,284
|
I神戸
|
531
|
F日体大
|
第一カ
|
1,070
|
9
|
フクアリ(4)、第一カ(2)、岩名(1)、東金ア(1)、 味フィ西(1)
|
オリプリ(2)、東金ア(1)、 東総(1)
|
2019 |
9,618 |
3,306 |
I神戸 |
203 |
伊賀FC |
東総 |
1,069 |
9 |
フクアリ(4)、オリプリ(2)、第一カ(1)、東総(1) |
第一カ(2)、フクアリ(1)、 東金ア(1)
|
2020 |
3,872 |
858 |
日テレ |
0[注釈 1] |
浦和 |
オリプリ |
430 |
9 |
フクアリ(6)、オリプリ(2)、駒沢陸上(1) |
(開催中止)[12]
|
2021-22 |
WE |
13,699 |
3,463 |
EL埼玉 |
365 |
AC長野 |
1,370 |
10 |
フクアリ(8)、オリプリ(2) |
(開催無し)
|
2022-23 |
9,093 |
2,082 |
AC長野 |
294 |
マイ仙台 |
909 |
10 |
フクアリ(6)、オリプリ(4) |
フクアリ(2)
|
2023-24 |
9,582 |
1,729 |
EL埼玉 |
361 |
C大阪 |
フクアリ |
871 |
11 |
フクアリ(7)、オリプリ(4) |
フクアリ(1)、オリプリ(1)
|
練習場・クラブハウス
- 練習場
2016年6月より、練習場として千葉工業大学茜浜運動施設内のサッカー場を使用している[13]。茜浜運動施設は多種目の競技場を備えた千葉工業大学の部活動に主に使用される施設であり[14]、これらの資源の相互活用や協働を目的として、千葉銀行の紹介・仲介により同地のジェフレディース練習場としての提供がスタートされている[15]。練習場は大学敷地内であり、また千葉工業大学体育会サッカー部も使用していることから、関係者以外は原則立ち入り不可であり練習も非公開で行われている[13]。
- クラブハウス
チーム名変遷
- 1992年 - 2004年 ジェフユナイテッド市原レディース
- 2005年 - 現在 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース
ユニフォーム
ユニフォームの色
カラー
|
シャツ
|
パンツ
|
ストッキング
|
FP(1st)
|
黄
|
緑
|
緑
|
FP(2nd)
|
白
|
黒
|
白
|
GK(1st)
|
水色
|
ネイビー
|
水色
|
GK(2nd)
|
ピンク
|
赤
|
赤
|
|
|
|
チームカラー
ユニフォームスポンサー
以前は男子トップチームの前シーズンモデルのものを、Jリーグワッペンを付けたまま使用していたが、2006年シーズンから女子チームもスポンサードを受けたため、独自のものを使用している。
掲出箇所 |
スポンサー名 |
表記 |
掲出年 |
備考
|
胸
|
古河電気工業 |
古河電工 |
2023年 - |
|
鎖骨
|
ジェイアール東日本都市開発 |
Shapo |
2024年 - |
左側に表記
|
日本ホテル |
JR-EAST HOTEL METS |
2023年 - |
右側に表記
|
背中上部
|
三井住友海上あいおい生命保険 |
三井住友海上 あいおい生命 |
2011年 - |
2008年 - 2010年は袖 2011年9月までは旧社名の 「三井住友海上きらめき生命」
|
背中下部
|
JFEコンテイナー |
JEF コンテイナー |
2024年 - |
2023-24シーズンは鎖骨左側
|
袖
|
ビューカード |
VIeW CARD |
2013年 - |
|
パンツ
|
アトレ |
atré |
2024年 - |
前面左側に表記
|
PJマーク
2006年から2010年まではピーチ・ジョンが胸スポンサーとなっていた。
- 2006年 :「Peach John」と白抜きされたピンク色の長方形[16]
- 2007年 - 2010年: 「PJ」と大書きされた黒文字(ゴールキーパーは赤文字)の書かれたピンク色のハート型(通称「モモレンジャー・ユニ」)[17]
ユニフォームサプライヤー
- 2007年 - 2020年: Kappa
- 2021-22シーズン - 現在: X-girl[18]
在籍選手・スタッフ
2024-25シーズン[19]
選手
監督・コーチ
背番号変遷
1-10
11-20
21-30
31-
歴代所属選手
アカデミー
育成組織としてU-18およびU-15チームが活動している。2017年現在において、U-18チームは関東女子サッカーリーグおよび関東プリンセスリーグに参戦している。サッカースクールなどについては以下を参照。
成績
出身者
脚注
注釈
- ^ 「Wリーグ規約 第3章第22条」(2023年11月22日改正分)より参照[1]
出典
関連項目
外部リンク
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女子 (試合日程と結果、 移籍 (加入と退団)、記録と統計など) | WEリーグ | |
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