2010年のアラゴングランプリ
レース詳細
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2010年のロードレース世界選手権 全18戦中第13戦
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決勝日
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2010年9月19日
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開催地
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モーターランド・アラゴン
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開催コース
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常設サーキット 5.078km
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MotoGP
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Moto2
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125 cc
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2010年のアラゴングランプリは、ロードレース世界選手権の2010年シーズン第13戦として、9月17日から19日までスペイン・アラゴン州のモーターランド・アラゴンで、この年初めて開催された。
概要
スペイン第四のグランプリ
元々このシーズンの第13戦[1]は、前年に一度開催がキャンセルされていたバラトンリンクでハンガリーGPが開催される予定だったが、サーキット完成が間に合わないことから2年連続でキャンセルとなったため、リザーブサーキットとして候補に挙がっていたモーターランド・アラゴンでの代替開催が実現したものである。毎年開催されているスペインGP、カタルーニャGP、バレンシアGPに続く、スペイン第四のグランプリとなった[2]。
富沢祥也を偲んで
日曜の決勝レース前、前戦サンマリノGPで事故死した富沢祥也を偲んで、全クラスのライダー、チームスタッフ他レース関係者がスターティンググリッドに集まり、君が代が流れる中1分間の黙祷を捧げた。その中には今回のグランプリを表敬訪問していたスペイン国王フアン・カルロス1世の姿も見られた[3]。
また多くのライダーが富沢への哀悼の意を込めて、マシン・ヘルメット・ツナギに富沢のゼッケン「48」や、富沢の似顔絵を付けて今回のグランプリに臨んだ。かつて同じゼッケン48を使用していた関係で生前仲の良かったホルヘ・ロレンソは、急きょ用意した富沢のレプリカヘルメットを被って予選・決勝を戦った[4]。
125ccクラス
125ccクラス予選では、アジョ・モータースポーツのマルク・マルケスがシーズン8度目となるポールポジションを獲得した。2番グリッドにはマルケスのスリップストリームを利用して好タイムを出したチームメイトのサンドロ・コルテセが続いた[5]。
日曜日の決勝では、スタート直後の1コーナーでマルケスがランディ・クルメナッハの転倒に巻き込まれてリタイヤを喫した。クルメナッハの方はその後レースに復帰したが、失格の裁定が下されて黒旗が振られた[6]。
レースはその後ニコラス・テロルとポル・エスパルガロのマッチレースとなった。両者は激しいバトルを展開、ファイナルラップにエスパルガロがテロルをオーバーテイクし、0.05秒差でシーズン3勝目を遂げた。
この結果ポイントランキングでは、テロルが再びトップに立つこととなった。6ポイント差のランキング2位にエスパルガロが続き、ポイントリーダーだったマルケスはテロルから11ポイント差の3位に落ちた[7]。
Moto2クラス
Moto2クラス予選では、アンドレア・イアンノーネがシーズン5度目となるポールポジションを獲得した。2番グリッドにはスコット・レディング、3番手にはアレックス・デ・アンジェリスが続いた[8]。
決勝レースでは、イアンノーネが序盤から後続を突き放して自らの勝ちパターンに持ち込むことに成功し、独走でシーズン3勝目を果たした。2番手にはフリアン・シモン、3位にはイアンノーネのチームメイトのガボール・タルマクシが入り、自身クラス初となる表彰台を獲得した。ポイントリーダーのトニ・エリアスは4位でフィニッシュし、ランキング2位のシモンと76ポイント差、3位のイアンノーネとは80ポイント差となった[9]。
MotoGPクラス
最高峰MotoGPクラスの予選では、ドゥカティ・マルボロのケーシー・ストーナーが、開幕戦カタール以来となるシーズン2度目のポールポジションを獲得した[10]。
日曜日の決勝レースでもストーナーが強さを見せ、独走でシーズン初優勝を遂げた。5.148秒差の2位にはダニ・ペドロサ、3番手にはファイナルラップにホルヘ・ロレンソをオーバーテイクしたニッキー・ヘイデンが入り、自身シーズン初の表彰台を獲得した。4位に終わったポイントリーダーのロレンソは、このシーズン初めて表彰台を逃した。これでロレンソとランキング2位のペドロサとのポイント差は56となった[11]。
MotoGPクラス決勝結果
Moto2クラス決勝結果
125ccクラス決勝結果
脚注
参考文献