黒船賞(くろふねしょう)は、高知県競馬組合が高知競馬場ダート1400mで施行する地方競馬の重賞競走(ダートグレード競走、JpnIII)である。農林水産省が賞を提供しているため、正式名称は農林水産大臣賞典 黒船賞と表記される。
競走名は土佐藩出身の坂本龍馬の運命を変えた黒船から由来している。
優勝馬馬主への副賞は農林水産大臣賞、高知県知事賞、日本中央競馬会理事長賞、日本馬主協会連合会長奨励賞、地方競馬全国協会理事長賞、全国公営競馬主催者協議会会長賞、日本地方競馬馬主振興協会会長賞、高知県馬主協会会長賞(2025年)[1]。
1998年に5歳(現4歳)以上の別定の中央・地方全国指定交流の重賞(統一GIII)競走、黒船賞として創設、第1回は現在と同じく高知競馬場のダート1400mで施行し、現在も同条件で行われている。
高知競馬場の唯一のダートグレード競走で、毎年盛大な盛り上がりを見せる事で知られ、春のダート短距離路線を占う競走として重要な役目を担っている。
同競走の総額賞金は2009年までは4350万円であり、高知競馬では破格とも言える賞金額であった[注 1]。
資金難に喘いでいた同競馬場は同競走を実施をさせるために、企業への協賛金を募り開催を続けてきたが、2007年にはついに、ハルウララ効果で得た剰余金もほぼ底をつき、経営が逼迫している高知競馬はこの競走において、企業だけでなく一般のファンからも1000万円を目標に、同競走の開催及び同競馬場の維持のための支援金の募集を行い(通称:かいばおけ支援金)、その支援金をもとにレースを施行した[2]。
2007年4月3日に、同年3月末をもって支援金の募集を終了したことを発表、そのとき同時に発表された支援金総額は約920万円であった[3]。
ただその時にされた支援金集計の発表の時点では、まだ全て集めた金額の集計は終っておらず、その後に総額発表することになっていたが正式な集計結果の発表はされず、同競馬場ホームページの改編が行われた際、支援金に関するページは削除された[注 2]。
その後の平日開催が予定されていた2008年は、経営逼迫を理由に同競走の休止を発表した[4]が、その翌年(2009年)は祝日に開催された。その後2012年に1着賞金が2100万円まで減額されその額が2021年まで変わらなかったが、2022年・2023年と2年連続で増額され1着賞金が当初の3000万円に戻っている。
全て高知競馬場ダート1400mで施行。