羽幌駅(はぼろえき)は、かつて北海道(留萌管内)苫前郡羽幌町南7条3丁目に設置されていた、日本国有鉄道(国鉄)羽幌線の駅(廃駅)である。電報略号はハホ。事務管理コードは▲121614[2]。
1986年(昭和61年)10月まで運行されていた、急行「はぼろ」の停車駅であった。また、一時期は羽幌炭礦鉄道(1970年12月25日廃止)も当駅まで乗り入れていた。
羽幌線の廃止後、同所に設置された沿岸バスの羽幌ターミナル(はぼろターミナル)についてもここで記す。
歴史
駅構造
廃止時点で、単式ホーム・島式ホーム(片面使用)複合型2面2線を有する地上駅で、列車交換可能な交換駅であった[5]。互いのホームは、単式ホーム北側と島式ホーム南側を結ぶ跨線橋で連絡した。駅舎側単式ホーム(西側)が上下共用の1番線、島式ホーム(東側)が上りの2番線となっていた。ほかに貨物側線を多数有していた(1983年(昭和58年時点で島式ホームの外側に4線、1番線の幌延方から分岐し駅舎北側の切欠き部分の貨物ホームへの貨物側線を3線、そのほか構内南東側から専用線が1線分岐していた[5])。
職員配置駅となっており、駅舎は近代的な鉄筋造りで[5]、構内の西側に位置し単式ホーム中央部に接していた。駅舎内に売店を有した。また「わたしの旅スタンプ」が設置されていた[5]。
駅名の由来
当駅が所在する地名より。アイヌ語に由来するが諸説ある。
利用状況
- 1981年度(昭和56年度)の1日乗降客数は513人[5]。
駅周辺
羽幌ターミナル
駅跡地に沿岸バスの「羽幌ターミナル」が設置されている。住所は羽幌町南7条4丁目。
1~5番のりばと車庫を有し、沿岸バスの都市間バス、路線バスと羽幌町から受託しているスクールバスが乗り入れる。従来は同町南3条2丁目の本社施設を羽幌ターミナルとして運用していたが、旧駅跡のバスターミナル設置に伴い「本社ターミナル」に改称のうえ引き続き使用している。隣接する町営駐車場を利用したパーク&ライドも実施している。
上記の羽幌ターミナルのほか、駅舎跡地には羽幌地区をイメージしたタイル張りの壁が設置されている[6]。また、旧駅前通りの歩道に腕木式信号機が移設設置されている。
隣の駅
- 日本国有鉄道
- 羽幌線
- 苫前駅 - <興津仮乗降場> - 羽幌駅 - 築別駅
- かつて当駅と築別駅との間に下ノ滝仮乗降場(しものたきかりじょうこうじょう)が存在した(1956年(昭和31年)11月1日開業、1972年(昭和47年)2月8日廃止)。
羽幌森林鉄道
1942年(昭和17年)、羽幌川上流の森林資源を羽幌駅南側のストックヤード(土場)まで運搬する14kmの森林鉄道が、当時の帝室林野管理局旭川支局羽幌出張所の管轄として竣工し、初めて木材が直接駅へ運搬された。1947年(昭和22年)からは旭川営林局羽幌営林署の管轄となり、また、竣工以後毎年のように2-4km奥地へ延長され、1957年(昭和32年)に42㎞、最終的に総延長44㎞に達した。その間1954年(昭和29年)からは民間貨物の混合輸送も行っている。戦後の年間輸送量は、1956年(昭和31年)の9万石をピークに、平均約5万石であった。当初蒸気機関車2台と6tガソリン機関車1台で運行されたが、1951年(昭和26年)からディーゼル機関車に切り替えられ、1958年(昭和33年)の記録によれば5t車8台、6t車、7t車、9t車、10t車各1台ずつ計12台を保有していた。その後徐々にトラック輸送に切り替えられて、1963年(昭和38年)に全面廃止された。
脚注
関連項目