海老津駅(えびつえき)は、福岡県遠賀郡岡垣町海老津駅前にある、九州旅客鉄道(JR九州)鹿児島本線の駅である。駅番号はJA16。
岡垣町唯一の駅である。日中に数本、博多駅方面からの海老津行、およびその折り返し運用の海老津始発博多方面行各駅停車が設定されている。
かつては全ての快速(初代)が停車していたが、特別快速との統廃合時に快速停車駅から外された。一時期は全ての快速が通過していたが、現在は朝8:30以前と、夕方18:30以降に当駅を通る快速が停車している。
歴史
年表
駅名の由来
開業時の地名(遠賀郡岡垣村字海老津)が由来。
「海老津」の「海老」は「曲がりくねった台地」、「津」は「港」を意味し、この地が曲線系の台地に設けられた川港の町であった事を表している。
岡垣町の前身であった岡垣村は1907年に岡県村と矢矧村が合併して出来た村だが、矢矧村は村の名前を残せなかったため、当時の遠賀郡長は矢矧村の住民に配慮するためにあえて駅名を「岡垣」にはせずに矢矧村の中心地だった「海老津」を駅名にしたと言う[12]。遠賀郡合併案が提出された時には海老津駅を西遠賀駅に改名する案もあったという。
駅構造
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線の設備を有する築堤上の高架駅である[1]。駅舎は単式ホーム寄り(駅北側)に設けられている。
金比羅山の中腹に立地しており[13]、初代の駅舎と駅前広場は市街地から13mの高さがあった[14]。この初代駅舎は、駅前広場が約600m2と狭くてバスが乗り入れられず、バス停が離れていた[15]ため、広場や国道からの取り付け道路の拡張整備を行うことになり、1988年(昭和63年)12月6日から新駅舎と新駅前広場と取り付け道路の供用が開始された[6]。
新駅舎は鉄骨平屋建てで[6]、改良整備の際に駅前広場の拡張部分の嵩上げを約7mとしたため[14]、約6m掘り下げられた位置に建設された[14]。
しかし、駅のプラットホームは従来のままであったことから[15]、駅舎とホームを地下道で連絡することになった[15]。(かつては跨線橋であった[16]。)
駅舎と反対側の駅南側から駅舎へ直接出入りすることはできないが、2016年12月17日より、駅舎横と駅南側を結ぶ自由通路と、駅南口ロータリーの供用が開始された[10]。
直営駅で、自動改札機およびみどりの窓口が設置されている[1]。2015年4月1日から2023年9月30日まではJR九州サービスサポートが駅業務を受託する業務委託駅であった[17][9][11]。
駅構内にトイレはなく、駅舎を出て東側にある公衆トイレが最寄となる。
駅舎内(改札外西側)ではトランドールが営業していたが2017年8月に閉店、同店舗跡地に同年11月、ファミリーマートJR海老津駅が開業した。
のりば
利用状況
開業初日の利用者は3人であったが[13]、昭和30年代には毎年対前年比で約10%の利用者増加が続き、1964年(昭和39年)度には一日平均乗降人員約6,200人と増加した[16]。各年度の利用者数は下表のとおりである。
- 2014年度の1日平均乗降人員は7,903人である[19]。
- 2022年(令和4年)度の1日平均乗車人員は3,178人であり、JR九州の駅としては第56位である[20]。
利用者数推移
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年度
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年間利用者数
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一日平均利用者数
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一日平均乗車人員
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1957年(昭和32年)
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2,153[21]
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-
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1987年(昭和62年)
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5,534[22]
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1988年(昭和63年)
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5,581[22]
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1989年(平成元年)
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5,638[22]
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1990年(平成2年)
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5,694[22]
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2000年(平成12年)
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3,585,151[23]
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2001年(平成13年)
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3,464,161[23]
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2002年(平成14年)
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3,319,281[23]
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2003年(平成15年)
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3,294,863[23]
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2004年(平成16年)
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3,238,639[23]
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2005年(平成17年)
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3,231,182[23]
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2006年(平成18年)
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3,214,429[23]
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2007年(平成19年)
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3,164,200[23]
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2008年(平成20年)
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3,098,643
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8,489
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2009年(平成21年)
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3,038,937
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8,326
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2010年(平成22年)
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3,010,146
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8,247
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2011年(平成23年)
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3,043,608
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8,316
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2012年(平成24年)
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3,023,274
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8,283
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2013年(平成25年)
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3,059,629
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8,383
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2014年(平成26年)
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2,884,728
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7,903
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2015年(平成27年)
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2016年(平成28年)
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3,963
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2017年(平成29年)
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3,875
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2018年(平成30年)
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3,815
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2019年(令和元年)
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3,667
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2020年(令和2年)
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2,842
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2021年(令和3年)
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3,036
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2022年(令和4年)
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3,178
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駅周辺
バス路線
駅前ロータリーに西鉄バスと岡垣町コミュニティバス(通称ふれあい)が発着する無人の停留所が設置されている。駅の建て替えにより駅への車の乗り入れができるようになったため駅前に停留所が設けられた。かつては当駅の約400m北側、県道287号線沿いにあった海老津バスセンターより西鉄バスが発着していた。海老津バスセンターの跡は「海老津」停留所となり待合室や折返場が残る。現在の停留所からは天神、黒崎行きの急行バスも発着していたが現在は廃止されている。
- 西鉄バス「JR海老津駅」停留所 - すべて西鉄バス宗像が運行
- 7:サンリーアイ・松ケ台・旭東方面(両方向に循環)
- 20:赤間営業所
- 岡垣町コミュニティバス「海老津駅(北口)」停留所 - 全路線が発着、西部遠賀交通が運行
- 糠塚・元松原循環線:サンリーアイ・中央公民館・糠塚・イオン岡垣方面(両方向に循環)
- 海老津駅南・龍王団地線:サンリーアイ・中央公民館・戸切・おんが病院・イオン岡垣方面
- 高陽団地循環線:高陽団地方面(両方向に循環)
- サンリーアイ - いこいの里 - おかがき病院 - 波津
- 松ケ台方面
南口ロータリーにもバス停留所が設置されたが、コミュニティバス海老津駅南・龍王団地線のみ停車する。
海老津バスセンターを始発・終着とする路線は現在存在しないが、松ケ台方面の路線とコミュニティバス糠塚・元松原循環線の経由地となっており、いずれもバスセンター敷地内に乗り入れて停車する。芦屋競艇場の無料バス(古賀 - 競艇場)は海老津駅前ではなく海老津バスセンターに停車する。海老津バスセンターの待合室は現在でも利用可能である。
隣の駅
- 九州旅客鉄道(JR九州)
- 鹿児島本線
- ■快速(一部の列車)・■区間快速(速達列車)
- 折尾駅 (JA19) - 海老津駅 (JA16) - 赤間駅 (JA14)
- ■区間快速(福間駅まで各駅に停車する列車)・■普通
- 遠賀川駅 (JA17) - 海老津駅 (JA16) - 教育大前駅 (JA15)
脚注
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
海老津駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク