榊原 良子(さかきばら よしこ、1956年5月31日[10][11][12] - )は、日本の女優、声優、ナレーターである。現在はフリー。東京都台東区千束出生[3]、千葉県柏市出身[4]。
代表作に『六神合体ゴッドマーズ』(フローレ)、『風の谷のナウシカ』(クシャナ)、『機動戦士Ζガンダム』(および『機動戦士ガンダムΖΖ』)(ハマーン・カーン)、『NNNニュースプラス1』『NNN Newsリアルタイム』(ナレーション)がある[13]。
経歴
声優になるまで
1956年、東京都台東区千束にあった東京都立台東産院で誕生[3]。
子供の頃は看護婦に憧れていたという[12]。その頃、野山を駆け回ってドロだらけになり、素手で昆虫を掴むような野生児だったという[7]。
小学5、6年生の時に、テレビで外国映画を見て、「英語が話せるようになりたいな」など漠然と思っていたという[12]。
小学校の頃から太り始め、大橋巨泉という陰のあだ名で呼ばれており、そういう自分が嫌いだったという[14]。その時に「芝居なら色々な人になれる」という思いがあったと語る[14]。
父の家庭のしつけは厳格でテレビはNHK以外は『鉄腕アトム』しか見てはいけないと厳命されていたという[4]。
小学、中学、高校と学生時代は一貫して、ハンドボール、バレーボール、バスケットボールなどの球技熱中していた、スポーツ・ウーマンだった[4]。
14歳の時に映画『奇跡の人』を観て、俳優志望になった[12]。小学生の頃から芝居に興味を持ち、中高時代の演劇部の経験を経て[12]、大学では演劇科を専攻する[15]。さまざまな劇団を受けていた時に、声優たちが新しい事務所を設立し、その立ち上げ公演の参加者の清水マリの夫であり恩師でもある人物から誘いを受けて参加[15]。劇団がらくた工房の稽古場に遊びに行って、富田耕生に誘われて、『王様の耳はファンタジー』の春の雨役で出演[12]。事務所社長や先輩からも声優業への誘いを受けた[15]。
桐朋女子中学校・高等学校、桐朋学園大学短期大学部(現:桐朋学園芸術短期大学)芸術科演劇専攻卒業[4][12]。
キャリア
外国ドラマ『刑事デルベッキオ』の吹き替えで声優デビュー[8][9]。1982年に『六神合体ゴッドマーズ』(フローレ役)で初レギュラー[8]。
かつてはぷろだくしょんバオバブ[8][16]、東京俳優生活協同組合(俳協)[8][17]、コンビネーション[7](2017年11月1日まで)に所属していた。
2021年2月16日、第15回声優アワードにて高橋和枝賞を受賞[18]。
人物・特色
豪胆な性格の指導者役で知られる[19]。
本人は自身の職業を「ヴォイスアクター」と称している。役を演じるにあたり、細かく設定や背景、クセなどを踏まえて、繊細で人間味に溢れる演技をいつも志しているという。
これまで演じた役の中で一番印象的だった役として、映画『ロミオとジュリエット』のジュリエット役(吹き替え)を挙げている。これは1968年公開のイギリス映画で、映画史に残る名作映画のひとつであり、ジュリエットを演じた英女優オリヴィア・ハッセーの代表作として知られる。このオリビア・ハッセー扮するジュリエット役の日本語吹替を榊原が担当した。後に「学生時代にはぜんぜん出来なかった役をどうにかできたことが一番の思い出」と当時を振り返っている[15]。またこの時の榊原が吹き替えた声と演技を音響監督の斯波重治が耳にしたことがきっかけとなり、自らが担当していた『うる星やつら オンリー・ユー』や『風の谷のナウシカ』へ起用した。その後[20]、以降「強い女性」を演じる機会が増えていくきっかけになったとされる。
初めて劇場アニメの声を担当した『SPACE ADVENTURE コブラ』では、母とその作品を見に行った際に藤田(淑子)さんが一番上手かったわ! あなたはまだまだダメね
と言われたという[21]。
ガンダムシリーズの主要キャラクターであるハマーン・カーン役は、当時は駆け出しだったにもかかわらず、総監督の富野由悠季が真横でひざまづいて手取り足取り指導やダメ出しをしたことが怖かったとのこと。また、劇中の「俗物」というセリフが大嫌いで、言うたびに罪の意識に苛まれたという。榊原は第二次世界大戦を体験した両親から戦争の悲惨な思いを聞いて痛感しており、ハマーン・カーンを演じる際も戦いを美化しない演技にするつもりだったが、ファンから「カッコよくてステキ」と好評を得て複雑なものがあったと述べている[22]。
ニュース番組のナレーションも多くこなし、特にテレビ朝日系『ニュースステーション』では10年以上メインナレーターを担当。
2017年1月9日、テレビ朝日にて放映された『人気声優200人が本気で選んだ!声優総選挙!3時間SP』で第17位に選ばれる[23]。
趣味は陶芸、料理、野菜作り[6]。座右の銘は「良い行いし、悪いことをしないこと」、「ボロは着てても心は錦」[1]。
父は国家公務員[4]。趣味は、プランターを使った家庭菜園、習字、料理[15]。
出演
太字はメインキャラクター。
テレビアニメ
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劇場アニメ
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OVA
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Webアニメ
ゲーム
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- 2023年
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- 2024年
-
ドラマCD
吹き替え
担当女優
- アネット・ベニング
-
- パトリシア・クラークソン
-
映画(吹き替え)
ドラマ
テレビ番組
アニメ
人形劇
朗読・オーディオブック
ナレーション
ラジオ
テレビドラマ
映画
CM
カセットブック
- ガルフォース ブルーヘブンブルーヘル(パトリシア・フォークナー)
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(メスタ・メスア)
- 機動戦士ガンダムΖΖ(ハマーン・カーン)
- カルとブラの大冒険 夢みる帝司に御用心(キャラウェイ・イカタ)
- ロードス島戦記 運命の魔術師(カーラ、レイリア)
- ロードス島戦記 眩惑の魔石(カーラ、レイリア)
ビデオ
- バブルガムクライシス HURRICANE LIVE 2033 Tinsel City Rhapsody
- バブルガムクライシス Bye2 Knight Sabers HOLIDAY in BALI
ラジオドラマ
人形劇
その他コンテンツ
脚注
注釈
- ^ デビュー当時は榊原という苗字を使用している人物が1人もいなかったため[1]、本名で活動している[2]。
シリーズ一覧
- ^ 第1期(1983年 - 1984年)[26]、第2期(1984年 - 1985年)[27]
- ^ 第4シリーズ『SuperS』(1995年 - 1996年)、第5シリーズ『セーラースターズ』(1996年 - 1997年)
- ^ 第1期(1st SEASON)(1996年)、第2期『SECOND SEASON』(2001年)
- ^ 第1期(2013年)、第2期『2』(2014年)、第3期『3』(2019年)
- ^ 壱の章(2021年)、弐の章(2022年)
- ^ 第1期(2021年)、第2期(2023年)、第3期(2024年)
- ^ 第1シーズン(2023年)、第2シーズン(2024年)
- ^ 『Ⅰ』[74](2006年)、『Ⅱ』[75](2006年)、『Ⅲ』[76](2007年)、『Ⅳ』[77](2008年)、『Ⅴ』[78](2008年)、『Ⅵ』[79](2009年)、『Ⅷ』[80](2011年)、『Ⅸ』[81](2012年)、『Ⅹ』[82](2012年)
- ^ 『GGENERATION』(1998年)、『ZERO』(1999年)、『F』(2000年)、『F.I.F』(2001年)、『NEO』(2002年)、『SEED』(2004年)、『PORTABLE』(2006年)、『SPIRITS』(2007年)、『WARS』(2009年)、『WORLD』『3D』(2011年)、『OVER WORLD』(2012年)、『GENESIS』(2016年)
- ^ 『エクストリームバーサス』(2010年)、『フルブースト』(2012年)、『マキシブースト』(2014年)、『フォース』(2015年)、『マキシブースト ON』(2016年)
- ^ 『エクストリームバーサス2』(2018年)、『クロスブースト』(2021年)、『オーバーブースト』(2023年)
出典
外部リンク