小林 泉美(こばやし いづみ、1977年(昭和52年)6月20日 - )は、日本棋院所属の囲碁の女流棋士。小林光一名誉三冠門下。東京都出身。タイトル10期。
女流棋士初の女流タイトルグランドスラム達成者。
祖父は木谷実九段、父は小林光一名誉三冠、母は小林禮子七段という囲碁一家に生まれる。弟と妹がいる。
来歴
2001年、女流棋士初の女流三大タイトル(女流棋聖・女流本因坊・女流名人)の同時二冠(棋聖以外)を成し遂げる。また三大タイトル経験者となる。
2003年に張栩と結婚。当時張栩が本因坊を、泉美が女流本因坊のタイトルを持っていたため「本因坊カップル」と呼ばれた。
2005年に女流最強戦に優勝し、女流棋士初のグランドスラム(女流五タイトル中三冠(女流名人・女流最強・女流早碁)を達成し、史上初の女流五タイトル経験者となる。またタイトル獲得数が10となり、母・禮子と並ぶ[1]。
また、2003年と2004年に2年連続で十段戦の本戦入り、NHK杯で2勝を挙げ3回戦に進出するなど、女流棋戦だけでなく、一般棋戦での実績もある。
2004年の第43期十段戦では父・小林光一九段との公式戦初対戦が実現[2]。
2015年5月、夫の張栩が成績不振から日本を離れることとなり、子どもと共に台湾に生活の場を移すため、日本棋院に休場を申し出た[3]。台湾で子育て中心の生活を送る。
2016年7月、日本帰国。9月1日、日本棋院に復帰届を出した。
2006年3月24日に長女[4]、2009年11月10日に次女[5] を出産した。長女の張心澄は2020年4月1日付で日本棋院所属のプロ囲碁棋士となり、泉美の祖父である木谷實から数えて4代目となった[6]。また2022年4月1日付で次女の張心治も日本棋院4番目の年少記録で、日本棋院所属のプロ棋士となっており、一家4人がプロ棋士となっている。
2022年の博多カマチ杯女流名人戦で久々のリーグ復帰を果たす。
タイトル歴
獲得タイトル
登場は挑戦手合か決勝。他の棋士との比較は、囲碁の女流タイトル在位者一覧 を参照。
タイトル |
番勝負
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獲得年度
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登場
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獲得期数
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連覇
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女流本因坊
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五番勝負 10‐11月
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2001-03
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5
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3期
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3
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女流名人
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三番勝負 4月
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2001・03-04
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5
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3期
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2
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女流棋聖 |
三番勝負 1-2月
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1998-99
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3
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2期
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2
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獲得合計11期[7]
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(挑戦手合及び決勝戦 総登場回数 19[8])
家系
エピソード
- 父・光一九段から囲碁の英才教育を受けた。生後11ヶ月で「アタリがわかった」という伝説がある。
- 結婚前「理想のタイプの男性は?」と聞かれ、「お父さんより囲碁が強い人」と答えていた。実際に張栩は2000年に初対戦で小林光一を破っている。
- 1996年、ペア碁選手権戦では父光一とのペアで優勝を果たしている。優勝は娘のお蔭と光一は述べている。翌年も優勝ペアとして、出場したが準決勝で敗退した。1999年・2000年も籤により、光一と組むことになったが途中敗退。
- 2004年の十段戦敗者復活1回戦で父・光一九段と対戦(中押し負け)。本戦での親子対局は史上初。
脚注
外部リンク