太陽石油株式会社(たいようせきゆ、Taiyo Oil Company, Limited)は、石油製品の精製および販売等を行う日本の会社。国内市場占有率は4位。本社は東京都千代田区内幸町二丁目2番3号(日比谷国際ビル)に置く。
現在のコーポレートスローガンは「この星と人のチカラに。」。
民族系石油元売会社の1つで、愛媛県を地盤とし、主に西日本(特に、近畿・四国地方)に事業展開している。ソ連やルーマニアから日本で初めて石油の輸入を行うなど、旧東側諸国からの石油輸入に積極的であった。
ガソリンスタンドの現在のブランド名は、SOLATO(ソラト)である[注釈 1]。ブランド名は太陽を意味する「ソーラー」と明日を意味する「トゥモロー」に由来する。2008年9月まではTAIYO。
なお、石油販売を中心に行っている太陽鉱油とは別会社である。
2023年9月現在では、地盤の愛媛県を中心に、四国4県(愛媛、香川、高知、徳島)、九州7県(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島)と、中国地方(岡山、広島、山口)、近畿地方(京都、大阪、兵庫、奈良)、中部地方(愛知、岐阜、三重、静岡)、関東地方(千葉、茨城、栃木)、東北地方(福島)の全国26府県に展開している[注釈 2]。
2006年1月17日14時頃、太陽石油四国事業所で敷地内の原油貯蔵タンク内で火災が起こり、原油の抜き取り作業をしていた作業員7人のうち5人が全身火傷などで殉職する事故が起こった。太陽石油の規定ではタンク内での作業には社員が立ち会うことになっていたが、火災当日は一度も社員が現場におらず、作業マニュアルの任意提出を求め、安全管理に問題がなかったかどうか事情聴取を進めている。
関係者は、作業員らはタンク内でスタンド式の照明3基を使っており、ライトが倒れた後出火したと供述しているため、愛媛県警はアスファルト状の油分を含んだ汚泥が、タンク底から高さ20cmから30cm程度まで残っていたため、何らかの原因でこの汚泥などに火がついた可能性があるとして捜査を進めている。また、この事件を重く見た消防庁や経済産業省、厚生労働省などの職員も、原因調査のため現地入りしている。
2021年9月、愛媛県は高圧ガス保安法に違反したとして、太陽石油に対し、四国事業所を安全に運用するために定めた危害予防規程の変更や遵守などを命令する行政処分を行った[2]。
2022年3月に経済産業省は、太陽石油に対して、四国事業所の高圧ガス保安法に基づく完成検査及び保安検査に係る認定を取り消す行政処分を行った[3]。