劇団俳優座(げきだんはいゆうざ)は、東京都港区六本木四丁目にある劇団。現在の代表は岩崎加根子[1]。日本芸能マネージメント事業者協会会員。
概要
文学座・劇団民藝と並び、日本を代表する新劇団の一つ。「有限会社劇団俳優座」(1951年6月設立)が運営している。
1944年(昭和19年)2月に青山杉作・小沢栄太郎・岸輝子・千田是也・東野英治郎・東山千栄子・村瀬幸子ら10人によって創立された。
初代の劇団代表は千田是也。2000年から浜田寅彦[2]、大塚道子と続き、現在の代表は岩崎加根子。
1953年、俳優座演劇部研究所が菊池寛賞を受賞。
1968年8月、映画放送部は分離独立され「俳優座映画放送株式会社」として設立。部長の佐藤正之が社長に就任した。1985年9月、「俳優座映画放送株式会社」は「株式会社仕事」に社名変更した。現在では新たに映画放送部が存在し、所属俳優のマネジメントを行っている。
TBSで放送された『水戸黄門』『大岡越前』では、両シリーズ終了まで多くの主要キャストが抜擢され、長らく「協力・俳優座」とクレジットされた。
かつては映画会社所属の俳優も委託指導した[3]。東映が1950年代から1960年代にかけて東映ニューフェイスで採用した新人俳優を6カ月育成していたのは[3]、俳優座の大借金を佐藤正之が東映の幹部・岡田茂を通じて肩代わりしてもらい[3][4]、俳優座の危機を東映が救っていたから断れない立場であったからである[3][4]。東映のプロデューサーだった吉田達によれば、佐藤と岡田が親友で、佐藤がなかなか金を返さず、その代わりに田中邦衛などの俳優座所属の役者が東映映画に出るようになったと話している[4]。
現在の主な座員
演技部 男性
ほか
演技部 女性
ほか
文芸演出部
ほか
過去に輩出した主な俳優
元・俳優座座員
ほか
研究所・養成所出身
ほか
俳優座で演技の稽古を受けた俳優
ほか
最近の作品
2013年
- no.314:心細い日のサングラス(作:山田太一/演出:中野誠也)俳優座劇場
- no.315:とりつくしま(原作:東直子 ちくま文庫刊「とりつくしま」より/脚本・演出:眞鍋卓嗣)シアタートラム
- no.316:三人姉妹(作・アントン・チェーホフ/演出・森一)俳優座稽古場
- no.317:気骨の判決(原作:清永聡「気骨の判決」より/脚本:竹内一郎/演出:川口啓史)紀伊國屋ホール
2012年
- no.310:カラマーゾフの兄弟(原作:ドストエフスキー/脚本:八木柊一郎/演出:中野誠也)俳優座劇場
- no.311:ヒメハル~ヒメジョオン・ハルジオン~(作:スエヒロケイスケ/演出:眞鍋卓嗣)紀伊國屋ホール
- no.312:かもめ(作:アントン・チェーホフ/英訳:マイケル・フレイン/翻訳:小田島雄志/演出:眞鍋卓嗣)俳優座稽古場
- no.313:いのちの渚(作:吉原公一郎/演出:落合真奈美)
2011年
- no.306:リア王(作:ウィリアム・シェークスピア/訳:小田島雄志/台本・演出:安川修一)俳優座劇場
- no.307:月光の海 ギタラ(企画:加藤剛/原作・脚本:毛利恒之/演出:藤原留香)紀伊國屋ホール
- no.308:ワーニャ伯父さん(作:アントン・チェーホフ/訳・演出:袋正)俳優座稽古場
- no.309:ある馬の物語(脚色:マルク・ロゾーフスキイ レフ・トルストイ「ホルストメール」による/訳:桜井郁子/演出:眞鍋卓嗣)あうるすぽっと
2010年
- no.301:どん底(原作:マキシム・ゴーリキー/脚本・演出:安川修一)紀伊國屋サザンシアター
- no.302:沈黙亭のあかり(作:山田太一/演出:中野誠也)紀伊國屋ホール
- no.303:大岡越前-卯の花が咲くとき―(脚本:筑地久実、RaiKen Plus/演出:金子良次)三越劇場
- no.304:心の止り―この人を心の止りに朝夕見てこそ―(作:美苗/演出:森一)シアターΧ
- no.305:樫の木坂四姉妹(作:堀江安夫/演出:袋正)シアターΧ
2009年(創立65周年記念)
- no.296:村岡伊平治伝(作:秋元松代/演出:安川修一/出演:小山力也 ほか)俳優座劇場
- no.297:蟹工船(原作:小林多喜二/脚本・演出:安川修一)俳優座劇場
- no.298:nine(作:小原延之/演出:山田潤)シアターΧ
- no.299:コルチャック(原作:近藤二郎 平凡社ライブラリー決定版「コルチャック先生」、近藤康子 岩波ジュニア新書「コルチャック先生」/台本・演出:安川修一)シアターΧ
- no.300:渇いた人々は、とりあえず死を叫び(作:青木豪/演出:高岸未朝)あうるすぽっと
脚注
関連項目
外部リンク