八幡東区(やはたひがしく)は、北九州市を構成する7区の行政区の一つである。
歴史
八幡の名前の由来
尾倉村・大蔵村・枝光村が合併して八幡村が誕生したが、三つの村ともに産土神様の八幡神社を祭っていたので、新村の名を「八幡」にしたといわれている[1]。
八幡村発足以来の歴史
区の概要
官営八幡製鉄所の創業以来、製鉄業で栄えた街で、日本製鉄八幡製鐵所がある。東田地区など区内では製鉄所の遊休地を活かした再開発が進められている。
平野地区では、帆柱山系の山々が東西に裾野を広げ、国際村交流センター、国際協力機構九州国際センター(JICA九州)、九州国際大学などが並び、「国際交流ゾーン」としての整備が進んでいる[5]。
丸山・大谷地区では、斜面地に住宅が密集し、階段が多く、袋小路もあり、旧来からの斜面地らしい街並を残している。地域住民の高齢化に伴い、火災や疾病など緊急時の対応への対策が急務となっている[6]。
東田地区では、土地区画整理事業が行われ、JR鹿児島本線の直線化やスペースワールド駅の開業、新産業分野の誘致、イオンモール八幡東などの商業施設の整備が進められた。また、自然、環境、歴史を学ぶ場として、北九州市立自然史・歴史博物館、北九州市環境ミュージアムが立地している[7]。
高見地区には、北側は緑豊かな丘陵地があり、南側は旧電車通りが走り、市内各所からのアクセスが良好である。高品質なライフスタイルを志向する人々向けに提案された居住エリアで、戸建住宅や共同住宅などの整備が一体的に進められている[8]。
皿倉地区には、市民に親しまれている皿倉山があり、山頂の展望台からは北九州市の街並が一望できる。河内地区には、河内貯水池のほとりに「せせらぎ広場」やサイクリングロードが整備され、休日をのんびり過ごす環境が整えられている[9]。
健康の項に記載の通り、近年少子高齢化が顕著であり、2014年、有識者団体「日本創成会議」が発表した「消滅可能性都市」に、九州の県庁所在地・政令市内で唯一含まれた[10]。
区内町名
- 五十音順
- 荒手
- 荒生田
- 石坪町
- 猪倉
- 祝町
- 枝光
- 枝光本町
- 大蔵
- 大谷
- 大平町
- 大宮町
- 尾倉
- 勝山
- 上本町
- 神山町
- 河内
- 川淵町
- 清田
- 祇園
- 祇園原町
- 景勝町
- 小熊野
- 山路
- 山路松尾町
- 山王
- 昭和
- 白川町
- 末広町
- 諏訪
- 高見
- 竹下町5丁目
- 田代
- 田代町
- 茶屋町
- 中央
- 槻田
- 天神町
- 中尾
- 中畑
- 西台良町
- 西本町
- 西丸山町
- 羽衣町
- 八王寺町
- 花尾町
- 春の町
- 東田
- 東台良町
- 東鉄町
- 東丸山町
- 東山
- 日の出
- 平野
- 藤見町
- 帆柱
- 前田
- 松尾町
- 宮田町
- 宮の町
- 桃園
- 豊町
※字・大字などは除く
人口の変遷
- 1975年 123,824
- 1980年 107,880
- 1985年 98,579
- 1990年 91,146
- 1995年 85,405
- 2000年 80,608
- 2005年 75,814
- 2010年 71,801
- 2015年 68,844
交通
バス
- 西鉄バス北九州
- 北九州市交通局
- 若松区を発着してTHE OUTLETS KITAKYUSHU(ジアウトレット北九州)に向かう臨時便を運行している(土曜・日曜・祝日のみ)。かつては小倉駅新幹線口を発着して北九州都市高速道路・黒崎バイパス経由で芦屋町に向かう特急便があり、平日のわずか1便のみで、八幡東区内にはバス停は存在せず通過するのみであったが、2023年3月17日の運行をもって廃止された。
- おでかけ交通
- 枝光地区、大蔵地区の西鉄バスがもともと運行していない区域や、西鉄バス路線が廃止された田代・河内地区を運行しており、地元住民による運営委員会が運営している。
鉄道
道路
都市高速道路
国道
一般道路
地域
教育
大学
高等学校
- 公立
- 私立
中学校
- 公立
- 私立
小学校
図書館
健康
区の人口のうち高齢者率が28.3%、年少者率が10.3%と市内各区の中で最も少子高齢化が進んでいる(2005年国勢調査統計値。市全体ではそれぞれ22.2%、13.3%、高齢者率2位の門司区が27.2%、年少者率が2番目に少ない小倉北区が11.6%とともに1ポイント以上の差)。
主な医療機関
経済
区内に本社を置く主な企業
区内に事業所を置く主な企業
観光名所・見どころ
自然
博物館・文化施設
※かつてあった施設・テーマパーク
史跡
商業施設
- 八幡中央区商店街
- 祇園町商店街
- イオンモール八幡東
- さわらびガーデンモール八幡
- 有楽映画劇場 - 映画館。2019年6月27日閉館。
- 八幡名画座 - 映画館。
宿泊施設
温泉施設
祭事
通信・放送
JPグループ
- JP 八幡郵便局(〒805-xxxx、区内全域の集配を担当)
電話
以下に示す市外・市内局番は総務省の公開情報による。近年、通信自由化で従来のパターンが通用しなくなっている。
- 西日本電信電話(NTT西日本)
- グループのリストラにより現在は全域が北九州支店・北九州MAの管内である。
- 北九州八幡2号…(093)66x(x=1-3)、671、672、68x(x=1-3)
- 八幡槻田…(093)65x(x=1-4。槻田地区周辺、小倉北区の一部と共通)
以下、エリア分類不明。区内にも該当する番号が存在する。
なお参考までに、NTT西日本における一般的な割り当てルールは以下の通り。
- 2xy…中間市・遠賀郡
- 3xy…門司区
- 4xy…小倉南区・門司区・苅田町
- 5xy…小倉北区
- 7xy…若松区
- 8xy…戸畑区
携帯電話については、NTTドコモ、au by KDDI、SoftBankとも区内ほとんどの地域で利用可能となっているが、山間部で繋がらない地域がある。世代交代が進められていることもあり、3G(第三世代)以降のサービスのみについてエリア拡大のため基地局整備等が進められている。
新聞社
区内には拠点が無く、小倉北区にある拠点が直接取材を行っている。
放送
皿倉山に八幡テレビ・FM放送所が置かれ、デジタルテレビジョン放送、FMラジオ放送(AMの補完放送を含む)、V-Lowマルチメディア放送「i-Dio」(FM FUKUOKAに併設)が送信されている。AMラジオ放送は、若松区響送信所から出される電波を直接受信する。
演奏所は1958年にテレビ西日本が開局し、15年余りにわたって放送を出していたが、国の方針で1974年に閉鎖。本社は福岡市へ、北九州の拠点は小倉北区へと移された。建物はタカミヤが本社として使っていたが、老朽化で移転・解体され、跡地にはスポーツクラブが建てられた。
主な著名人
脚注
注釈
- ^ 北九州市内において、西鉄バス北九州の営業所が存在しない区は、当区と若松区となっている。
- ^ 生まれは朝鮮半島で、第二次世界大戦敗戦により引き揚げ後の一時期住んでいた。
出典
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
八幡東区に関連するカテゴリがあります。
外部リンク