ミュージック(英: Music)は、Appleが開発するiOS、iPadOS、tvOS、watchOS、visionOS、macOS、Android[注 2]などのマルチオペレーティングシステム向けのメディアプレーヤーである[1]。
概要
「ミュージック」アプリのiOSのiPhoneとiPadバージョンは、iOS 5とともにリリースされ、iOS 4以前では「iPod」という名称であった。tvOS、watchOS、visionOS、iPadOS、iOSのiPod touchバージョンでは、初期リリース時に含まれていた。
macOSでは、「iTunes」に代わる新しい3つのアプリ[注 3]の1つとして、macOS Catalinaとともにリリースされた[2]。「ミュージック」アプリは、Apple Musicという現在主流となっているサブスクリプション型のサービスに重点を置き、コンテンツを(買い切りで)購入できるiTunes Storeへの集中度が低いという点などで「iTunes」アプリとは異なるところがある[3]。
各OSのバージョン
iOSおよびiPadOS
iPhoneとiPadの「ミュージック」アプリの前には、iPhone OS 1 (現 iOS)で最初にリリースされた「iPod」アプリがあった。2011年10月12日にiOS 5のリリースで、初代から「ビデオ」アプリと分離していたiPod touchに合わせる形で「ミュージック」に名称が変更された。その後ポッドキャスト、オーディオブック、iTunes Uも独立したアプリに移行された。2014年にCarPlayに対応、2015年にiOS 8.4でApple Musicの登場によりアプリの再設計および機能が更新された (シェイクでシャッフル、Album Wallは廃止)。2023年にはクラシック音楽に特化した「クラシック」(英: Classical) アプリが登場した。
iPod ソフトウェア
iPod ソフトウェアでの「ミュージック」アプリは、(iOS搭載のiPod touch以外の) iPodで利用できる。機種によりUIや対応するメディアは異なるが、PCから転送した曲やミュージックビデオの再生が可能で、「ラジオ」アプリなども用意されている。Apple Musicなどのインターネット接続を要する機能には非対応。
tvOS
Apple TV ソフトウェアでの「ミュージック」アプリは、第2世代以降のApple TVで利用でき、iTunes Storeから購入した音楽やiTunes Match(英語版)と同期した音楽をストリーミングできるが、Apple Musicのサポートで更新されることはない。Apple Musicのサポートは、2015年11月上旬にApple TV HD (旧称 第4世代)のtvOSバージョンに追加された[4]。
watchOS
watchOSでは、「ミュージック」アプリがすべてのバージョンに含まれている。watchOSを使用するApple Watchでは、iPhoneのリモコンとしての使用や、ペアリングしたiPhoneなしでの使用も可能。音楽を直接ダウンロードして、Apple WatchをBluetoothスピーカーやヘッドフォンと接続することで再生できる[5]。Series 10/Ultra 2以降の機種では本体スピーカーからの再生にも対応した。
visionOS
visionOSでは、「ミュージック」アプリがすべてのバージョンに含まれている。visionOSを使用するApple Vision Proでは、Apple Musicの曲やミュージックビデオの再生も可能。
macOS
macOSの「ミュージック」アプリの前に、2001年1月9日にリリースされた「iTunes」アプリがあった。iTunesアプリ内のビデオサポートは2005年5月に有効になった。ポッドキャストやブックのサポートは、それぞれ2005年6月と2010年1月まで続き、2015年にApple Musicの機能も追加された。しかし、2010年代までに、このアプリは元の"音楽の範囲"をはるかに超えあまりに多くの機能を搭載して複雑化していき、肥大化について批判されていた[6]。その結果、2019年10月7日にリリースされた新しいバージョンのmacOSであるmacOS Catalinaの登場とともに、Mac版のiTunesが廃止され、音楽は「ミュージック」に、映画は「TV」に、ポッドキャストは「ポッドキャスト」に、iPod/iOSデバイスの管理は「Finder」にというように各機能はiOSの様に、個別の新たなアプリへ分割・継承されるに至った[7]。また、古いmacOS向けの以前のiTunesには影響がなく、当面維持される見込みである。
Windows
Windows 10以降のWindowsデバイス向けにリリースされた「Apple Music[注 2]」アプリの前に、2003年10月17日にWindows 2000とXP向けにリリースされた「iTunes」アプリがあった。こちらも2024年2月8日にmacOS同様、音楽は「Apple Music」に、映画は「Apple TV」に、iPod/iOSデバイスの管理は「Appleデバイス」にというように新たなアプリへ分割・継承された。なお、CDの読み込み機能は廃止された為「メディア プレーヤー」などの代替アプリを使用する必要がある。最新バージョンのiTunes for Windowsは現状完全に廃止された訳ではなく、オーディオブックとポッドキャスト専用アプリとして残されている。また、古いWindows向けの以前のiTunesには影響がなく、当面維持される見込みである。
Android
Androidデバイス向けには、Android 4.3以降に対応の「Apple Music[注 2]」アプリが、2015年11月10日に配信された。Chromecast機能に対応している。2018年にAndroid Autoに対応した。iOS同様に、Android 9以降に対応の「Apple Music Classical」アプリも配信された。
ゲーム機、その他
PlayStation 5やXbox One以降のゲーム機向けの「Apple Music[注 2]」アプリでは、音楽を再生したままゲームプレイも可能。
また、Teslaの対応車種でも「Apple Music[注 2]」アプリが利用可能となった。
脚注
注釈
- ^ a b c d e 全バージョン
- ^ a b c d e Apple製以外のデバイス向けのミュージックアプリは、「Apple Music」という名称である。これはTV(Apple TV)アプリも同様。
- ^ 「ミュージック」、「TV」および「ポッドキャスト」
出典
- ^ “macOS Catalina”. Apple(日本). 2019年12月29日閲覧。
- ^ Brian X. Chen and Jack Nicas (2019年6月3日). “Apple’s WWDC Highlights: the Death of iTunes and $6,000 Macs” (英語). The New York Times. 2019年12月29日閲覧。
- ^ “Apple Music”. Apple(日本). 2024年7月19日閲覧。
- ^ Oscar Raymundo (2015年10月27日). “Apple Music coming to the new Apple TV next week” (英語). Macworld. 2019年12月29日閲覧。
- ^ Christine Kopaczewski (2019年6月6日). “How to add music and other audio to your Apple Watch and listen to it from the watch” (英語). Business Insider. 2019年12月29日閲覧。
- ^ Farhad Manjoo (2012年11月29日). “Won’t Someone Take iTunes Out Back and Shoot It?” (英語). Slate Magazine. 2019年12月29日閲覧。
- ^ Samantha Murphy Kelly (2019年6月4日). “RIP iTunes as we know it. Apple breaks up iconic music platform”. CNN BUSINESS. 2019年12月29日閲覧。
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