フリコ (フリウリ語 :Fricò)とは、イタリア 北東部のフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州 ウーディネ県 付近で発祥した、フリウーリ地方 を代表する料理 の1つである。
概要
フリコは、いずれもチーズ を使用するものの、大きく分けて2つの作り方がある。
ジャガイモを使用しないフリコ
ジャガイモを使用しないタイプのフリコ。
このタイプのフリコは、細かく切ったチーズ と水 と少しの小麦粉 で作る。なお、使用されるチーズは、パルメザンチーズ か、モツァレラチーズ か、モンタジオチーズ が一般的である。作り方は、適切な大きさに切ったチーズを料理用のボウルなどに入れ、水気が多くなり過ぎないように水の量を調節して小麦粉と混ぜれば仕込みは終わる。あとはこれを油で揚げる、または、焼くことによってカリカリの状態にすれば完成である。このタイプのフリコは、しばしばスープ やシチュー に添えられたりもする。
ジャガイモを使用するフリコ
ジャガイモを使用するタイプのフリコ。
このタイプのフリコは、ジャガイモ なども使用される。まず、大きな平鍋に、サイコロ状に切ったジャガイモに、タマネギ 少々と油 を少々加え、そこに適量の水を加え、火にかける。ジャガイモが柔らかくなったら、モンタジオチーズ か、3ヶ月程度熟成させたチーズを、やはりサイコロ状に切って加える。チーズ が溶けてジャガイモの中に入り込んだら、両面がキツネ色になって、かつ、カリカリになった部分ができるように、ひっくり返して両面を焼けば完成である。このタイプのフリコは、赤ワイン などと共に供される。
歴史
フリコは、フリウーリ地方 で発祥した料理であり、元々はチーズ の皮をリサイクルする方法として貧しい地域で作られていた。
最初のレシピは、アクイレイア のカメルレンゴ に仕えたコック のマエストロ・マルティーノが1450年 頃に考案した[ 1] [ 2] 。
脚注
注釈
^ ジャガイモを使用しないフリコの別名。
^ ジャガイモを使用しないフリコの種類。
出典
^ “Frico Friulano ”. Eataly . 2021年2月8日 閲覧。
^ Valli, Emilia. La cucina del Friuli . Newton Compton Editori. pp. 206–208
参考文献
How to make a frico. italianfood.about.comのサイト
Making a frico basket. italianfood.about.comのサイト
Gabriele Pressacco (2006), L'alimentazione e la cucina, in Nuove lezioni di lingua e cultura friulana, a cura di Federico Vicario, Societat filologjiche furlane
関連項目